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Subject:  建築の施工精度 2004-02-23 
From:  yayo さん   
初めまして、現在店舗内装工事をある工務店に依頼、施工中です。
しかし、設計図面は寸法の辻褄があってないし、現場管理は職人に出来上がりイメージが伝わっていないし状 態です。
初日は大工が図面持たずに工事しているのを見て驚愕しました(笑)。
当方は機械設計、電気電子設計を十数年やっており、物作りに関する設計図面知識がある為、結局設計図、電 気配線系統図、容量計算全て当方にて作成提出しました。
当然の如く機械設計では寸法公差が非常に重要になる訳ですが、建築設計での一般的寸法公差(誤差)はどの 程度を考慮されているのでしょうか?
通常のJISで規定された公差で良いのでしょうか?
問題は店内間仕切りの新規壁面を施工してもらい、建具扉(2045×780)は当方にて設置するのですが、コン パネ貼りの所まで出来上がった壁面の扉開口部分780方向を下げ振り測定してみると、上50mm、下46.5mm でした。
開口縦寸2045mmに対し上下で3.5mmの傾き(角度計算すると0.1度程度の傾き)が発生しています(2m程 度なので3.5mmで済んでいますが・・・)。
一般的にこの3.5mmはどうなのでしょうか?
建具側が5mmの調整範囲を持っているので、つかないことは無いのですが、きっと扉と扉枠の隙間が均一に ならないのでしょうね。
ハウスメーカ専属の知り合い大工に聞いた所、そのメーカーでは下げ振り許容は1mm以内とのこと。
本人曰く1mmずれた事は無いとの事。
施工完了日も迫ってきていますが、一般的に誤差はどの程度までなら許さなければならないのでしょうか?
許せない誤差なら壁面建て直しを迫りたいと思っています。
お手数ですがご回答宜しく御願い致します。

 
Subject:  re: 建築の施工精度 2004-02-23 
From:  城倉英二さん・前野武彦さん・宗高仁泰さん    
一級建築士事務所(有)J.M.M.建築計画事務所   
ご質問を拝見しますと
1.建築設計における寸法公差
2.現在施工されている工事の3.5mmの傾き
についてのご質問と読み取りました。

まず、寸法公差についてですが、設計者が公的に定められた基準と して参照する資料がありますのでご紹介します。
【建築工事共通仕様書】16章 建具工事 財団法人公共建築協会
【建築工事監理指針】下巻 16章 建具工事 財団法人公共建築協会
【建築工事標準仕様書・同解説】JASS16 日本建築学会
上記の書籍には、特に性能(水密性、気密性、強度、遮音性能等)、 機能(開閉等)の基準について書かれています。詳細な事項につて は「JISによる」と記載されており、ご質問の文面にあった「JISの 寸法公差」を適用しても差支えないといえます。

つぎに3.5mmの傾きについてですが、個人的な見解として、やり直 しを命じるべきだと思いますが、前述のように理論武装して理詰め で不適正箇所を訂正させるという方法は、感情的なもつれを引き起 こしかねないので慎重に行うべきだと考えます。
建築の施工精度は 機械設計などと比べると低いと言わざるをえません。通常、建築の 設計者は実際に現場で起こる寸法誤差を予想してその誤差をうまく 吸収できるようなディテールを捻り出すことに頭と時間を使います。 建築の現場でノギス、マイクロメーターなどを持ち出した日には、 たちまち大喧嘩になること間違いなしです。ただし、性能、機能は ひとつの大きな判断基準で「扉の開閉に支障をきたす」とか「遮音 扉であるはずなのに隙間から音が洩れる」とか「鍵がキチンと掛か らない」なんていうのは論外で、直ちにやり直しを宣告すべき項目 ですが、美醜にかかわる問題については言い方が難しいところです。
工事にかかわる人間はその現場が終われば立ち去ってしまいますが、 その場所を使う人間はこの先ずーっと3.5mmの傾きをながめながら 過ごすことになってしまいます。納得するまで受取らないぞ、お金 は払わないぞ、という気持ちを暗に匂わせながら、出来る限り穏便 にやり直しを告げるというのが得策ではないでしょうか。


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