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ジミー・カーター元大統領が在職中に成し遂げた最高の業績は、イスラエルとエジプトの間にキャンプ・デービッド合意を取りつけたことだった。その後も彼は公私にわたって外交努力をつづけ、平和、人権、国際発展における長年の貢献に対して2002年にノーベル平和賞を受賞した。また、その頃から精力的に執筆活動を行っており、自身の子ども時代、信念、アメリカの歴史と政治について執筆し、その著作はベストセラーとなった。だが彼は『Palestine: Peace Not Apartheid』で再び中東について論じている。イスラエルと近隣諸国との和平問題、特にイスラエルの主権と安全がパレスチナ国家といかに永続的にそして平和的に共存できるかがテーマだ。 我々は、元大統領にインタビューできるめったにない機会に恵まれた。カーター元大統領は、ロザリン夫人とともに行っているカーター・センターやハビタット・フォー・ヒューマニティ(米NPO団体)での業務や数多くの執筆プロジェクトの合間を縫って、中東地域への期待と本書についての考えについて語る場を設けてくれた。 インタビューの許可を下さったカーター元大統領に、心より感謝の意を表したい。
Amazon.com によるジミー・カーター元米大統領のインタビュー Q: あなたはどのような信念を持って、中東和平に関わり続けているのでしょうか? A: わたしはキリスト教徒として、「平和の君」たるキリストを信奉しています。「聖地」に住む人びとに平和をもたらすことは、わたしにとってきわめて重要な責務のひとつです。大統領時代もできる限りの努力をしましたが、その責務はいまでも最優先事項です。
Q: あなたの長年にわたる中東外交で常に根底にあったのは、「公式な外交よりも非公式な外交のほうが、イスラエル・パレスチナ双方の指導者が議論や変化に前向きになる」という考え方でした。いまでもそうだとお考えですか? A: はい。熱心な非公式の交渉が成功する理由は、そこにあります。ただ、わたしの前提としている考え方は、厳密に言えば、「政治指導者よりも、一般市民(ユダヤ教徒でも、キリスト教徒でも、イスラム教徒でも)のほうが熱心に平和を求めている」というものです。たとえば、エルサレムのヘブライ大学が先ごろ実施した世論調査によれば、中東和平ロードマップや、アラブ全23か国が採択し、最近ではコンドリーザ・ライス国務長官が支持したサウジアラビアの和平案に類する包括的な和平調停を支持する人は、イスラエル人の58%、パレスチナ人の81%にのぼります。残念ながら、過去6年のあいだ、実質的な和平交渉はおこなわれていません。
Q: イラク戦争やイランの勢力拡大(およびイラン指導者の反イスラエル宣言)は、イスラエルとパレスチナをめぐる状況にどのような影響を与えるでしょうか? A: 中東地域に存在する紛争や、紛争に発展するおそれのある問題により、イスラエルが近隣諸国と和平協定を結ぶことの重要性はいっそう高くなります。イスラエルと米国に対するアラブ諸国の敵意を和らげ、国境紛争の脅威を減らすためには、そうした和平協定が欠かせません。
Q: この本に対する反応では、「アパルトヘイト」という言葉を使ったことが非難の的になっています。この言葉を選んだ理由を説明していただけますか? こうした反応に驚きましたか? A: 本書はパレスチナ、つまり占領された土地に関するもので、イスラエルのことを書いたものではありません。力によるヨルダン川西岸の隔離やパレスチナ人に対する厳しい抑圧は、この言葉で正確に言い表される状況を生み出しています。本書のなかでも明言していますが、この非道行為は人種差別に基づくものではなく、パレスチナ人の土地を手に入れ、植民地化したいという少数のイスラエル人の欲望から生まれています。こうした欲望は、イスラエル建国の礎となった基本的な人道主義に反するものです。わたしが驚いているのは、本書に向けられた批判のほとんどが、パレスチナ人の迫害という事実や将来的な和平提案を無視し、著者に対する個人攻撃という手段に訴えていることです。占領下のパレスチナへ実際に行ってみれば、本書の正しさを否定できる人はいないでしょう。
Q: あなたは本書のなかで、「和平プロセスは、それ自体が命を持つわけではない。自律的なものではない」と述べています。和平プロセスを再生させるために、次の米国大統領に何を求めますか? A: あと2年も待ちたくありません。心強いのは、ブッシュ大統領が先ごろ、残り2年の任期中、パレスチナ和平が政権の優先事項だと明言したことです。1月にパレスチナを訪問した際、ライス国務長官は米国・イスラエル・パレスチナによる和平協議の早期開催を訴えました。ライス長官は、アラブ諸国が2002年に採択した和平案を基盤とすることを提言しています。この和平案は、イスラエルが国際的に認められた国境線まで撤退することを条件に、アラブ諸国がイスラエルを全面的に承認するというもので、米国政府の公式見解や1978年と1993年に承認された合意内容、それに中東和平カルテットの「和平ロードマップ」にも沿っています。本書では、イスラエル人の入植者の多くがパレスチナ領内にとどまれるように、領土交換交渉を通じて、この「グリーンライン」国境を調整することを提案しています。米国が強く圧力をかけ、国連、ロシア、EUがそれを支持すれば、イスラエルとパレスチナは交渉のテーブルにつかざるをえなくなるはずです。 (Amazon.com)
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【Publisher Comments】
精神性とおごらない価値観についての数冊の著作を経て(近著は『Sharing Good Times』)、カーター前大統領が政治の分野に目を向けた。カーターは昨今の保守主義のさまざまな傾向に深い懸念を抱いており、その多くが宗教右派の政治路線に端を発していると論じる。キリスト教原理主義の"頑なで支配的で排他的な"ところを批判して、さまざまな罪人(同性愛者や連邦裁判官を含む)に対するあからさまな敵意は、民主主義的な自由というアメリカの遺産にもとるものだと示唆する。自身の信仰心がいかにして自らの倫理観を形成したか、また、ますます保守化する指導者のもとで変化する南部バプティスト教会と、自分の価値観の間に折り合いをつけるためにいかに苦労したかについて、カーターは雄弁に語る。さらに、主の祈りとは「世俗の体制における政治的、経済的な不当の終結」を求めることであると指摘するなど、宗教と政治をつなげてみせる。しかしながらこの本の多くの部分は、現政権に対するリベラルな不満の散漫な述懐にさられている。アブグレイブにおける人権侵害から地球温暖化まで、あらゆることを詰め込んで、すでに広くカバーされてきた多くの論点に、手を広げすぎたようだ。
【くちコミ情報】
カーター氏の激しい怒り
ノーベル平和賞受賞者のジミー・カーター氏が,アメリカ合衆国元大統領として,元海軍の潜水艦乗組員として,そして敬虔なキリスト教信者として,アメリカ社会におけるモラルや価値観の低下を 『国家危機』 として語っている。 前半ではアメリカ国内でなく世界的に強い政治的力をもつキリスト教原理主義者について頻繁に触れていた。 原理主義者の根本思想は, 『善か悪か』, 『敵か味方か』 というものであり,自分達の思想に反する者や理解できない人間集団に対して,阻害,排斥しようとする。 原理主義者と共和党との癒着によって彼らがアメリカの国政や教育において様々な口出しをしてきていることを強く懸念しつつ,それが政教分離という国家の根本原理に反していると激しく非難している。 政治と宗教の分離だけでなく,科学や教育と宗教も明瞭に分離すべきだという考えを述べており,他に,同性愛や離婚問題,男女不平等などの社会問題にも触れている。 そして後半になると,外交やテロリズム対策における現行のブッシュ政策に対して,激しい怒りを爆発させている。 とくに他国への制裁と称して武力を駆使するやり方について,他者の人権を明らかに侵害するものだとして痛烈に切って捨てている。 アメリカが世界に先立って掲げたはずの 『人権の尊重』 という旗印を,真っ先に踏みにじったのは, 『他でもないアメリカではないか!』 と,激しく怒りをあらわにしている。 カーター氏の言っていることは,国家や政治・宗教のいわば王道であり,極めてマトモなことばかりなのだが,それらがとても新鮮に感じられる。 世界最大の国力と武力をもったアメリカという国が,今後どうするべきか,どうあるべきかを真っ正直に,真正面から語っている。
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【くちコミ情報】
この種の作品は激しいな。
相変わらずの教授節です。今回はイスラエルの敵に対する攻撃が主となりますので、その準備も執拗なようです。かなりの esea ch assistantを動員して、カーター元大統領の著作も徹底的にその事実関係の誤謬とその背後関係が吟味され追求されています。もっともカーター元大統領自身かなりいかがわしい部分がある点は、朝鮮半島への関わり方においてすでに日本人にはおなじみの点ですが。「is ael lo y」の著者の2人も、その著作のアプローチや出展のほとんどが第二次資料に依拠している点で徹底的に指弾されています。もっとも教授自身も批判のプロセスの中でかなりこの種のアプローチに依存している点は皮肉です。ただthe case against is aels's suicidal enemiesの部分は力が入っています。ここでは、古典的な国際法の盲点を徹底的に利用して非戦闘民の立場に逃げ込みまたその非戦闘員を徹底的に政治的に利用するアラブのテロリストのシニカルな非道徳性が厳しく批判されます。ここで呈示されるのは、lesse evilを求めざるを得ない政治的な選択の悲劇性です。ところでイスラエルの学者を学会からボイコットするという動きは初耳でした。
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