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カスタマーレビュー数:66
【くちコミ情報】
滑稽な男
ドストエフスキーが1866年に発表した長編小説。 ドストエフスキーなんて長いし、ややこしい名前だし、余程の本好きか、学者しか読まない筈だと思っていた。 読み始めて、そんな先入観は吹き飛んだ。罪の定義、それに見合う罰。そんなものを、普通の人は決められない。 だが、主人公ラスコ-リニコフは決めてしまう。「自分は特別な人間だから」という、もっともらしくも脆い根拠で、やってしまう。 この男は悪意に満ちた悪い人間かと言うと、そんな事はなく、自分の根拠に確信が持てずに、悩んでいる。その様は滑稽で笑えてくるのだ。哀れだ。 当然のごとく、自らも罰を受ける。その罰が妥当か、自分には分からない。 生態系のルールに従えば、許される行為では無い。そして、そのルールは正しいと思う。
訳が最低{作品は4−5星}
こんなにも間違いだらけの本をよく作れたもの。ドフトエフスキーが泣きますよ。 これから読むなら、絶対他の人の訳をお勧めします。
天才すぎる
作者は人を殺したことがあるんじゃないかというくらいに殺人者の心理描写がリアル。それぞれのキャラクターもたっている。長い話なのに全く飽きない展開。よい演劇を見ているかのようだった。 人間の心理をこんなに深く重厚に描いてくれて、文学万歳と思った。
狂気の論理と愛の救済
選ばれた人間は、自らが正しいと信ずるならば、法律(殺人)を犯す権利があるという自らの思想を実行に移すため、ラスコリーニコフは金貸しの老婆を殺害し、彼女の金を有益に奉仕しようと決意する。しかし同時に彼は老婆のみならずリザヴェータまでも殺害してしまった。犯行後、様々な人物が登場し、様々な思考がラスコーリニコフを過るが、ソーニャの勧めもあり、遂にラスコーリニコフは自白してしまった。シベリヤの流刑地にて八年間の懲役に服されるが、そこでも彼を見捨てずにいてくれたのが、ソーニャであった……。 本書の粗筋は多くの人が前提として知っていることでしょうが、実際に通読するとその濃度は計り知れません。日数にしても場所にしても短く狭い話なのですが、その分、ラスコーリニコフと登場人物達の密室空間での対話(特にスヴィドリガイロフ、ポリフィーリイ、ソーニャなど)がそれぞれ色濃く、紙数の大半を占め、そのグルーヴに読者は呑まれるばかりの勢いで読み耽ることとなります。例えばスヴィドリガイロフとの対話では、その妖艶さに身震いする思いでしたが、ソーニャが福音書を読む場面では、反動的に救いを感じたり、キャラクターごとの特質をドストエフスキーは巧く描き分けています。しかし、本当に色々な人物(ラスコーリニコフ、ラズミーヒン、スヴィドリガイロフ、ドゥーニャ、ソーニャ、マルメラードフ、カテリーナ、ルージン、レベジャートニコフ、ポルフィーリイ、などなど)が出て来る為、珠に頭が混乱してしまうので、http: www013.upp.so-net.ne.jp hongi ai-san kids t-soukanzu.htmlのサイトで人物相関図を参照させてもらいながら読むと、より良く理解できると思います。「現代の予言書」とも言われる本作ですが、例えば進歩主義者のレベジャートニコフが、「ぼくはいま未来社会では他人の部屋へ自由に出入りできるという問題を、……」とルージンに言いますが、これはもしかして現代のネット社会の暗示ではないでしょうか。スヴィドリガイロフの自決の際も、アメリカを嘲笑しているように感じられますが、これは『カラマーゾフ』のミーチャの発言とも被るところがあり、意味深な予言として私には映ります。その他にも、様々な暗示が仕掛けられているようにも思えます。さらに、ラストの、流刑地でのラスコーリニコフの枕元にあるソーニャの福音書という結びですが、「彼は今もそれを開きはしなかったが……」、という、キリスト教による救済を描きつつも、それを絶対視させないで曖昧にさせ、読者に委ねる表現に、絶妙さを感じました。トルストイとドストエフスキーの違いは、こういったキリスト教信仰の差異でしょう。トルストイはキリスト教絶対主義のように思えますが、ドストエフスキーは何やら半信半疑のように思えます。いずれにせよ、内容が青黒いカオスで満ち溢れている本作の尾鰭に、この救いがあるのと無いのとでは、大きな違いでしょう。 『源泉の感情』という三島由紀夫の対談集の中で、小林秀雄は、「『金閣寺』は燃やすまでの動機小説で、『罪と罰』は殺してからの小説」と両者を峻別していますが、それでも両者に共通するのは、読者を乗せて運んでゆく魔的なものが乗り移った筆力であろうと個人的には思います。グングンと吸い込まれてゆく力に漲っているのです。それと、この『罪と罰』は、構成がとても素晴らしいです。全部で六章ですが、各章どれも凡そ百五十ページほどで、その中に1、2、3……と、大体二、三十ページごとに府割りされています。これが凄く読者にとっては読み易い構成なのです。兎にも角にも、推理小説として、思想小説として、恋愛小説として、老若男女問わず満足出来る、エンターテイメント性に富んだ純文学の傑作であることは断言し切れます。
最高傑作!
何度心震える場面があったろうか、人間の心情をこれでもかと描写するドストエフスキーは本当にすごい。 しつこいぐらいの言葉の連続攻撃、くせになりそう。読み返してまた興奮する。 一度挫折したが、またチャレンジして本当に良かった! ラスコリーニコフの思想・論理は危険だが、本質をついてる気がする。登場人物の魂の叫びが伝わる。 人類史上最高の小説と言われるのも納得。訳者による解説もまとめとして非常に良いと思う。 ただ、訳自体は岩波文庫のほうが読みやすいかもしれない、若い人にとって。でも文句なし星5! 僕にも、そして誰にでもソーニャはいるのだろうか??
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【くちコミ情報】
一度はみんなが考えること
大学で哲学の授業の課題であったのがきっかけで、『カラマーゾフの兄弟』を読んだわけですが,考えさせられることがたくさんありました。ドストエフスキーは小説家でありながら、これだけ哲学的考察をとりいれたのは偶然だとしても、やはりすばらしい。人間と神について、誰でも人生の中で一度は考えると思うのですが,これを読むと,また新しい世界が見えてくるでしょう。ただ、内容があまりにも深みがあるので、私の個人的意見としては精神年齢の高い人のほうがこの本の内容を消化できると思います。この本は哲学的にだけではなく、推理小説的にもはらはらどきどきして読むことが出来ます。世界の名作だけあって、誰もがうなずく一冊だと思います。この本の英語に関してですが,比較的、文法,語彙とも理解しやすくなっていると思います。もし、わたしが大切な友達に何かの記念として本をプレゼントするなら、絶対この一冊を選ぶでしょう。
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