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Dava Sobel の売れ筋最新ランキング [2008年12月04日 09時23分] |
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おすすめ度
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カスタマーレビュー数:5
【くちコミ情報】
科学と技術の発展の原点がここにある
この本を読んで、私は多くのことを考えさせられた。この本では、ジョン・ハリソンという不屈の時計技術者とネビル・マスケリンという第五代グリニッジ天文台台長の、ユニバーサルな時間の計測をめぐっての、激しい先陣争いがテーマとなっている。著者は、ハリソンに同情的な立場をとっているが、マスケリンの多大な貢献についても十分に記すことを忘れていない。この本が、米欧でベストセラーになった背景はいくつかあると思われるが、それは、彼らの父祖が大航海時代を経て新大陸へ大挙して進出した、その大元を支えた先駆的技術の開発の物語であり、しかもそうした技術が最初は不可能と思われていたのにあえて挑戦したからだからだと思われる。つまり、キャプテン・クックに代表されるわくわくするような海外雄飛の大冒険を縁の下でがっしり支えたのが科学者や技術者の生涯をかけての仕事だったのだから、これほど感動的なことはない。ハリソンは技術を代表し、マスケリンは科学を代表するようだ。共に競争して、傍からみると相補う関係にあった。ハリソンは徹底して頑固であり自分の技術の秘密を明かすのを嫌い、一方、マスケリンもあらゆる妨害をいとわない利己主義者のようにも見えるが、当時の状況を考えればやむをえない。何しろ、当時のイギリスでは、世界で最初の特許法もできたばかりで、すべてが試行錯誤の段階だったからだ。彼の頑固のおかげで、後に続く改良も短時間ですんだ。とにかくこの本を科学と技術に関心のある人全てに薦めたい。
なぜベストセラーに?
18世紀イギリスには、経度を正しく測定する装置・方法の発明に、2万ポンドという高額の賞金がかけられていた。本書はその獲得に成功した時計職人ジョン・ハリソンを主人公に据えた物語である。 p ハリソンは海上での振動や湿度・温度に影響を受けない精密な時計を開発し、「標準時」を確定した。航海者は、自分のいまいる場所の時間と「標準時」を比較することで、正確な経度を割り出すことが出来るのである。 p しかしハリソンが賞金にありつくには長い時間ととてつもない苦労が伴った。ひとつには時計制作そのものにかかった時間、それから天文学者たちによる妨害である。天文学の立場では、月距法と呼ばれる、月の位置関係を基本とした経度測定法が開発されつつあり、ハリソンはそれと競争しなければならなかったのである。 p この争い、苦労を描くのが本書の主題であり、たぶん、読者を惹き付ける部分になっている。しかし、むしろ私はハリソンへの反感を覚えてしまった。ハリソンは確かに精密な時計を作った。しかし、一個つくるのに10年とかいう年月が必要であり、摩滅を防ぐためにルビーやダイヤモンドが使われる。おまけに製法を明かさず、弟子もとらない。つまり、大量生産にはまったく向かない技法なのである。多くの船に搭載し、どこでも誰でも経度を知ることが出来るという本来の目的からは完全に逸脱してしまっているのである。 p しかし「経度を正確に知ることの出来る技法の開発者に賞金を与える」という要件は満たしているわけで、たとえ本末転倒で、実用的ではないにしろ、ハリソンには賞金獲得の権利がある。こうした物語に肩入れする感性はアメリカ人特有なのかも知れない。 それなりに面白い本なのだが、釈然としない読後感を覚えた。
時計の好きな方にお勧めします
ジョン・ハリソンによるクロノメータ開発に関する物語です. 時計の好きな方にはお勧めです. 本文中に図版がないので味わい半減ですが,図版の入った洋書(The Illust ated "Longitude",同著者)もあります.こちらのほうが楽しめますが,ハリソンの時計(H1~H4)の機構・構造が詳しく解説されているというわけではないので,過度な期待は禁物です.
こんな違いがあるとは。
今まで、場所を知るのに経度と緯度があるのは知っていましたが、 緯度を知るのに比べて、経度を知るのはこんなに難しいんですね。 まさか時計が関係するとは思いもしませんでした。
科学と技術史と言うよりもお話し
科学史としてはけっこう良くできている。クロノメータが大航海時代の時代背景で求められ、人間の世界観の変化、科学と技術の1関係として記述されている。 p しかし、図版や写真も無いので技術史としては掘り下げが浅い。クロノメータは機械であり、機構の記述が必須なのだが、ほとんど機構や構造には触れていないのが残念。著者は人間の話しとしてこの本を書いたとある。その意味ではなかなか良くできている。だが、技術の記述を抜きに技術者を記述してどんな意味があるのかといった読後感を持った。
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通常7~13日以内に発送
ジャンル内ランキング:139,574位
カスタマーレビュー数:1
【Amazon.co.jp】
地動説を支持し、カトリックの教義に反したとして持論放棄の誓いを強要されるという恥辱を受けた後もなお、「それでも地球は回っている」とつぶやいたとされるガリレオ・ガリレイ。彼を、宗教と闘った孤高の科学者と信じている人にとって、本書に描かれている人間くさいガリレオの姿は衝撃であろう。 実は、ガリレオ自身敬虔なカトリック教徒であり、教会との関係を悪化させずに地動説を支持するジレンマに苦しんでいた。そんなガリレオを、娘である修道女、マリア・チェレステの書簡をもとに、「近代科学の父」としてではなく、ひとりの父親として描いたのが本書である。書簡の写しなどといった貴重な図版も多数掲載されている。 ガリレオは、確かに先進的な学者ではあったが、メディチ家やローマ教皇といった権力者に迎合し、家族を愛し、キリストを信じたごく普通のイタリア人でもあった。長女のマリア・チェレステは、そんな父の学究的情熱や社会的立場を理解し、日常の雑務を手助けしただけではなく、異端審問という試練のときの精神的な支えともなった。 ガリレオの偉業を描くことが本書の主題ではないが、やはりクライマックスは、長く禁書扱いを受けていた書籍をめぐる駆け引きにある。ガリレオは、登場人物の口を借りてコペルニクスの地動説を裏づける持論を展開させるが、あくまで仮説という態度を貫き、けっきょくはコペルニクスを否定するというオチまでつけている。しかし、カトリックの威信にかけてガリレオを処罰しようとする勢力から逃れることはできなかった。そんな立場にあってなお、修道女マリア・チェレステは、父の潔白を信じ、励まし続ける。また逆に、修道院の窮乏に耐えかね、ガリレオに金銭や物品の無心をする内容の書簡も残っている。彼女の書簡は、父と娘が物心の両面から支え合って生きてきたことを示す生々しい記録でもある。 ガリレオは、知人に宛てた最晩年の書簡の中で、「コペルニクスの体系(=地動説)の虚偽性については、いかなることがあろうとも疑問が投げかけられてはなりません。(中略)我々は敢えて神の働きを妨げ、我々が間違っているかもしれないことを執拗に主張すべきではありません。そして(中略)プトレマイオス、アリストテレスおよび彼らの信奉者たちのそれ(=天動説)も同様に、いやそれ以上に、不合理で間違ったものと考えます」と述べている。科学と信仰の間で揺れた人間、ガリレオ・ガリレイ像に迫った力作である。(朝倉真弓)
【くちコミ情報】
A view of the complex private-public life of a scholar
Du ing the opening chapte s of the ook, we a e told that Galileo had fathe ed child en out of wedlock -- a p actice that was not so unusual du ing his time. The ook is ased on lette s w itten y one of Galileo's (illegitimate) daughte s to he fathe . Since his daughte lived he life as a siste , unde the watchful eye of he eligious colleagues and supe io s, it is assumed that the lette s f om Galileo to his daughte we e dest oyed fo he p otection. p The eade lea ns th ough the eyes of Galileo's daughte a out his love of science, women, and his child en. We also lea n a out his love and epect fo the chu ch and the anguish he faces when some powe ful mem e s of the cle gy cannot unde stand that that Galileo's love (and pe haps stu o ness) fo the scientific ``t uth" is not meant to e a fo m of insu o dination. p Although details of the daughte 's life a e kept to a minimum, the few that appea in the lette s give the eade a fascinating glimpse of the ve y impove shed and mise a le life of siste s. Thei lack of food, heat and comfo t a e cont asted y the wealth su ounding the male cle gy - some of whom come to condemn the wo k of Galileo. p The contents of the ook a e fascinating, howeve , the e a e two mino d aw acks which have lead me to give it a 4-sta athe than the full 5-sta ating. Fi st, the p ose may e too difficult fo non-English speake s since it is w itten in an old-fashioned style consistent with the pe iod in which the p otagosists lived. And second, the ook egins to move ve y slowly nea the latte few chapte s when Galileo egins to face inc easing difficulties with the leade s of the cle gy.
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【くちコミ情報】
科学と技術の発展の原点がここにある
この本を読んで、私は多くのことを考えさせられた。この本では、ジョン・ハリソンという不屈の時計技術者とネビル・マスケリンという第五代グリニッジ天文台台長の、ユニバーサルな時間の計測をめぐっての、激しい先陣争いがテーマとなっている。著者は、ハリソンに同情的な立場をとっているが、マスケリンの多大な貢献についても十分に記すことを忘れていない。この本が、米欧でベストセラーになった背景はいくつかあると思われるが、それは、彼らの父祖が大航海時代を経て新大陸へ大挙して進出した、その大元を支えた先駆的技術の開発の物語であり、しかもそうした技術が最初は不可能と思われていたのにあえて挑戦したからだからだと思われる。つまり、キャプテン・クックに代表されるわくわくするような海外雄飛の大冒険を縁の下でがっしり支えたのが科学者や技術者の生涯をかけての仕事だったのだから、これほど感動的なことはない。ハリソンは技術を代表し、マスケリンは科学を代表するようだ。共に競争して、傍からみると相補う関係にあった。ハリソンは徹底して頑固であり自分の技術の秘密を明かすのを嫌い、一方、マスケリンもあらゆる妨害をいとわない利己主義者のようにも見えるが、当時の状況を考えればやむをえない。何しろ、当時のイギリスでは、世界で最初の特許法もできたばかりで、すべてが試行錯誤の段階だったからだ。彼の頑固のおかげで、後に続く改良も短時間ですんだ。とにかくこの本を科学と技術に関心のある人全てに薦めたい。
なぜベストセラーに?
18世紀イギリスには、経度を正しく測定する装置・方法の発明に、2万ポンドという高額の賞金がかけられていた。本書はその獲得に成功した時計職人ジョン・ハリソンを主人公に据えた物語である。 p ハリソンは海上での振動や湿度・温度に影響を受けない精密な時計を開発し、「標準時」を確定した。航海者は、自分のいまいる場所の時間と「標準時」を比較することで、正確な経度を割り出すことが出来るのである。 p しかしハリソンが賞金にありつくには長い時間ととてつもない苦労が伴った。ひとつには時計制作そのものにかかった時間、それから天文学者たちによる妨害である。天文学の立場では、月距法と呼ばれる、月の位置関係を基本とした経度測定法が開発されつつあり、ハリソンはそれと競争しなければならなかったのである。 p この争い、苦労を描くのが本書の主題であり、たぶん、読者を惹き付ける部分になっている。しかし、むしろ私はハリソンへの反感を覚えてしまった。ハリソンは確かに精密な時計を作った。しかし、一個つくるのに10年とかいう年月が必要であり、摩滅を防ぐためにルビーやダイヤモンドが使われる。おまけに製法を明かさず、弟子もとらない。つまり、大量生産にはまったく向かない技法なのである。多くの船に搭載し、どこでも誰でも経度を知ることが出来るという本来の目的からは完全に逸脱してしまっているのである。 p しかし「経度を正確に知ることの出来る技法の開発者に賞金を与える」という要件は満たしているわけで、たとえ本末転倒で、実用的ではないにしろ、ハリソンには賞金獲得の権利がある。こうした物語に肩入れする感性はアメリカ人特有なのかも知れない。 それなりに面白い本なのだが、釈然としない読後感を覚えた。
時計の好きな方にお勧めします
ジョン・ハリソンによるクロノメータ開発に関する物語です. 時計の好きな方にはお勧めです. 本文中に図版がないので味わい半減ですが,図版の入った洋書(The Illust ated "Longitude",同著者)もあります.こちらのほうが楽しめますが,ハリソンの時計(H1~H4)の機構・構造が詳しく解説されているというわけではないので,過度な期待は禁物です.
こんな違いがあるとは。
今まで、場所を知るのに経度と緯度があるのは知っていましたが、 緯度を知るのに比べて、経度を知るのはこんなに難しいんですね。 まさか時計が関係するとは思いもしませんでした。
科学と技術史と言うよりもお話し
科学史としてはけっこう良くできている。クロノメータが大航海時代の時代背景で求められ、人間の世界観の変化、科学と技術の1関係として記述されている。 p しかし、図版や写真も無いので技術史としては掘り下げが浅い。クロノメータは機械であり、機構の記述が必須なのだが、ほとんど機構や構造には触れていないのが残念。著者は人間の話しとしてこの本を書いたとある。その意味ではなかなか良くできている。だが、技術の記述を抜きに技術者を記述してどんな意味があるのかといった読後感を持った。
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科学と技術の発展の原点がここにある
この本を読んで、私は多くのことを考えさせられた。この本では、ジョン・ハリソンという不屈の時計技術者とネビル・マスケリンという第五代グリニッジ天文台台長の、ユニバーサルな時間の計測をめぐっての、激しい先陣争いがテーマとなっている。著者は、ハリソンに同情的な立場をとっているが、マスケリンの多大な貢献についても十分に記すことを忘れていない。この本が、米欧でベストセラーになった背景はいくつかあると思われるが、それは、彼らの父祖が大航海時代を経て新大陸へ大挙して進出した、その大元を支えた先駆的技術の開発の物語であり、しかもそうした技術が最初は不可能と思われていたのにあえて挑戦したからだからだと思われる。つまり、キャプテン・クックに代表されるわくわくするような海外雄飛の大冒険を縁の下でがっしり支えたのが科学者や技術者の生涯をかけての仕事だったのだから、これほど感動的なことはない。ハリソンは技術を代表し、マスケリンは科学を代表するようだ。共に競争して、傍からみると相補う関係にあった。ハリソンは徹底して頑固であり自分の技術の秘密を明かすのを嫌い、一方、マスケリンもあらゆる妨害をいとわない利己主義者のようにも見えるが、当時の状況を考えればやむをえない。何しろ、当時のイギリスでは、世界で最初の特許法もできたばかりで、すべてが試行錯誤の段階だったからだ。彼の頑固のおかげで、後に続く改良も短時間ですんだ。とにかくこの本を科学と技術に関心のある人全てに薦めたい。
なぜベストセラーに?
18世紀イギリスには、経度を正しく測定する装置・方法の発明に、2万ポンドという高額の賞金がかけられていた。本書はその獲得に成功した時計職人ジョン・ハリソンを主人公に据えた物語である。 p ハリソンは海上での振動や湿度・温度に影響を受けない精密な時計を開発し、「標準時」を確定した。航海者は、自分のいまいる場所の時間と「標準時」を比較することで、正確な経度を割り出すことが出来るのである。 p しかしハリソンが賞金にありつくには長い時間ととてつもない苦労が伴った。ひとつには時計制作そのものにかかった時間、それから天文学者たちによる妨害である。天文学の立場では、月距法と呼ばれる、月の位置関係を基本とした経度測定法が開発されつつあり、ハリソンはそれと競争しなければならなかったのである。 p この争い、苦労を描くのが本書の主題であり、たぶん、読者を惹き付ける部分になっている。しかし、むしろ私はハリソンへの反感を覚えてしまった。ハリソンは確かに精密な時計を作った。しかし、一個つくるのに10年とかいう年月が必要であり、摩滅を防ぐためにルビーやダイヤモンドが使われる。おまけに製法を明かさず、弟子もとらない。つまり、大量生産にはまったく向かない技法なのである。多くの船に搭載し、どこでも誰でも経度を知ることが出来るという本来の目的からは完全に逸脱してしまっているのである。 p しかし「経度を正確に知ることの出来る技法の開発者に賞金を与える」という要件は満たしているわけで、たとえ本末転倒で、実用的ではないにしろ、ハリソンには賞金獲得の権利がある。こうした物語に肩入れする感性はアメリカ人特有なのかも知れない。 それなりに面白い本なのだが、釈然としない読後感を覚えた。
時計の好きな方にお勧めします
ジョン・ハリソンによるクロノメータ開発に関する物語です. 時計の好きな方にはお勧めです. 本文中に図版がないので味わい半減ですが,図版の入った洋書(The Illust ated "Longitude",同著者)もあります.こちらのほうが楽しめますが,ハリソンの時計(H1~H4)の機構・構造が詳しく解説されているというわけではないので,過度な期待は禁物です.
こんな違いがあるとは。
今まで、場所を知るのに経度と緯度があるのは知っていましたが、 緯度を知るのに比べて、経度を知るのはこんなに難しいんですね。 まさか時計が関係するとは思いもしませんでした。
科学と技術史と言うよりもお話し
科学史としてはけっこう良くできている。クロノメータが大航海時代の時代背景で求められ、人間の世界観の変化、科学と技術の1関係として記述されている。 p しかし、図版や写真も無いので技術史としては掘り下げが浅い。クロノメータは機械であり、機構の記述が必須なのだが、ほとんど機構や構造には触れていないのが残念。著者は人間の話しとしてこの本を書いたとある。その意味ではなかなか良くできている。だが、技術の記述を抜きに技術者を記述してどんな意味があるのかといった読後感を持った。
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地動説を支持し、カトリックの教義に反したとして持論放棄の誓いを強要されるという恥辱を受けた後もなお、「それでも地球は回っている」とつぶやいたとされるガリレオ・ガリレイ。彼を、宗教と闘った孤高の科学者と信じている人にとって、本書に描かれている人間くさいガリレオの姿は衝撃であろう。 実は、ガリレオ自身敬虔なカトリック教徒であり、教会との関係を悪化させずに地動説を支持するジレンマに苦しんでいた。そんなガリレオを、娘である修道女、マリア・チェレステの書簡をもとに、「近代科学の父」としてではなく、ひとりの父親として描いたのが本書である。書簡の写しなどといった貴重な図版も多数掲載されている。 ガリレオは、確かに先進的な学者ではあったが、メディチ家やローマ教皇といった権力者に迎合し、家族を愛し、キリストを信じたごく普通のイタリア人でもあった。長女のマリア・チェレステは、そんな父の学究的情熱や社会的立場を理解し、日常の雑務を手助けしただけではなく、異端審問という試練のときの精神的な支えともなった。 ガリレオの偉業を描くことが本書の主題ではないが、やはりクライマックスは、長く禁書扱いを受けていた書籍をめぐる駆け引きにある。ガリレオは、登場人物の口を借りてコペルニクスの地動説を裏づける持論を展開させるが、あくまで仮説という態度を貫き、けっきょくはコペルニクスを否定するというオチまでつけている。しかし、カトリックの威信にかけてガリレオを処罰しようとする勢力から逃れることはできなかった。そんな立場にあってなお、修道女マリア・チェレステは、父の潔白を信じ、励まし続ける。また逆に、修道院の窮乏に耐えかね、ガリレオに金銭や物品の無心をする内容の書簡も残っている。彼女の書簡は、父と娘が物心の両面から支え合って生きてきたことを示す生々しい記録でもある。 ガリレオは、知人に宛てた最晩年の書簡の中で、「コペルニクスの体系(=地動説)の虚偽性については、いかなることがあろうとも疑問が投げかけられてはなりません。(中略)我々は敢えて神の働きを妨げ、我々が間違っているかもしれないことを執拗に主張すべきではありません。そして(中略)プトレマイオス、アリストテレスおよび彼らの信奉者たちのそれ(=天動説)も同様に、いやそれ以上に、不合理で間違ったものと考えます」と述べている。科学と信仰の間で揺れた人間、ガリレオ・ガリレイ像に迫った力作である。(朝倉真弓)
【くちコミ情報】
A view of the complex private-public life of a scholar
Du ing the opening chapte s of the ook, we a e told that Galileo had fathe ed child en out of wedlock -- a p actice that was not so unusual du ing his time. The ook is ased on lette s w itten y one of Galileo's (illegitimate) daughte s to he fathe . Since his daughte lived he life as a siste , unde the watchful eye of he eligious colleagues and supe io s, it is assumed that the lette s f om Galileo to his daughte we e dest oyed fo he p otection. p The eade lea ns th ough the eyes of Galileo's daughte a out his love of science, women, and his child en. We also lea n a out his love and epect fo the chu ch and the anguish he faces when some powe ful mem e s of the cle gy cannot unde stand that that Galileo's love (and pe haps stu o ness) fo the scientific ``t uth" is not meant to e a fo m of insu o dination. p Although details of the daughte 's life a e kept to a minimum, the few that appea in the lette s give the eade a fascinating glimpse of the ve y impove shed and mise a le life of siste s. Thei lack of food, heat and comfo t a e cont asted y the wealth su ounding the male cle gy - some of whom come to condemn the wo k of Galileo. p The contents of the ook a e fascinating, howeve , the e a e two mino d aw acks which have lead me to give it a 4-sta athe than the full 5-sta ating. Fi st, the p ose may e too difficult fo non-English speake s since it is w itten in an old-fashioned style consistent with the pe iod in which the p otagosists lived. And second, the ook egins to move ve y slowly nea the latte few chapte s when Galileo egins to face inc easing difficulties with the leade s of the cle gy.
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【くちコミ情報】
A view of the complex private-public life of a scholar
Du ing the opening chapte s of the ook, we a e told that Galileo had fathe ed child en out of wedlock -- a p actice that was not so unusual du ing his time. The ook is ased on lette s w itten y one of Galileo's (illegitimate) daughte s to he fathe . Since his daughte lived he life as a siste , unde the watchful eye of he eligious colleagues and supe io s, it is assumed that the lette s f om Galileo to his daughte we e dest oyed fo he p otection. p The eade lea ns th ough the eyes of Galileo's daughte a out his love of science, women, and his child en. We also lea n a out his love and epect fo the chu ch and the anguish he faces when some powe ful mem e s of the cle gy cannot unde stand that that Galileo's love (and pe haps stu o ness) fo the scientific ``t uth" is not meant to e a fo m of insu o dination. p Although details of the daughte 's life a e kept to a minimum, the few that appea in the lette s give the eade a fascinating glimpse of the ve y impove shed and mise a le life of siste s. Thei lack of food, heat and comfo t a e cont asted y the wealth su ounding the male cle gy - some of whom come to condemn the wo k of Galileo. p The contents of the ook a e fascinating, howeve , the e a e two mino d aw acks which have lead me to give it a 4-sta athe than the full 5-sta ating. Fi st, the p ose may e too difficult fo non-English speake s since it is w itten in an old-fashioned style consistent with the pe iod in which the p otagosists lived. And second, the ook egins to move ve y slowly nea the latte few chapte s when Galileo egins to face inc easing difficulties with the leade s of the cle gy.
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