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   ラース・フォン・トリアー の売れ筋最新ランキング   [2008年11月23日 20時45分]
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カスタマーレビュー数:23

くちコミ情報
コラージュされたアメリカ
ラース・フォン・トリアー監督はアメリカに行ったことがないという。 大恐慌時代、民主主義、ギャングのアメリカ。 8つの章の冒頭にその後の展開が数行のセンテンスで予告され、ナレーションが状況と心理を 過剰なまでに物語る3時間近くに及ぶフィルム。 抽象的なセットのなかで、あまりに生々しく皮肉な"アメリカ"がコラージュされる。 独特の演出と、観念だけが空回りするような台詞、そして過剰なナレーションが続くのだが、 ローレン・バコールをはじめとする出演者たちがそれをある種の整った結晶に仕上げていく。 しかし何より"招かれざる"客=ニコール・キッドマンが魅力的だった。 彼女がこのフィルムに写っていなければ最後まで見続けることはできなかったと思う。
ドッグヴィルとは似てないけど
ダンサーインザダークの ラース・フォン・トリアー監督の作品。 シンプル過ぎて 他の誰にも真似が出来ない作品になっています。 出演している役者さんの演技の質の高さと、 舞台の隅々に行き渡る有機感、カメラワークの峻烈さ。 非の打ちどころがない奇怪かつ、 誰もがやろうとして、やりにくい作業が高度に結集。 キーファー・サザーランドの24も、別のベクトルで、 誰もがやりたいことを実現した例ですね。ドッグヴィルとは似てないけど。 ちなみにドッグヴィルのプロットは、 スタートした時点でラストまで、多くの人の予想通りです。 その、ありがちなプロットに、一瞬の隙も与えず、視聴者を上回る。 そんな作品です。 行き届いた部屋に案内されて、 くつろいだような気持ちになれました。
劇団の舞台みたい
劇団の舞台を見に行ったような気分になる映画です。シンプルなセットに、良く出来た脚本、役者が皆素晴らしい演技で、さらにニコールキッドマンがすごく綺麗で、3時間という長時間が気になりません。きっと見た人のほとんどが「自分ならどうしただろうか?」と自分をいろいろな登場人物にあてはめて考えると思います。物語の展開、ラストの衝撃、とてもおもしろかったです。
映画としてはちょっと
地域社会の魔女狩りと見ればアーサー・ミラーの「るつぼ」につながり、チャプター名を出したりナレーションで観客をさめた気分にさせるところはブレヒトか。いずれにしても映画というよりは演劇という印象。 この監督は「ダンサー・イン・ザ・ダーク」でも、面白いテーマ、贅沢なキャストを使いながら拍子抜けさせられたけれど(ラストへ向かうビョーク役の心の動き、行動に無理あり)、そう思うのは日本人の一観客の視野の狭さなのか、共同体の怖さというだけでない、もっと宗教とか深いものがあるのか。うーん。 盲目の住民役でベン・ギャザラ(カサヴェテス・ファミリー)、久しぶり。
人間は弱い生き物だ。   『かつ誰しもが傲慢レベルA』
たぶん私がドッグヴィルの一員だったとしたら同じことをしたと思う。人間は弱い。目の前に極上の骨があったら飛びついていいのは犬だけで、私たち人間はそれが出来ない。 常識だのモラルといった命綱なのか鎖なのか分からない類に縛られているのだから。そして溜まったストレスが爆発するときほど惨めな姿もない。 普段抑制とは縁のない犬に比べれば人間は実に苦しい存在だ。だが人間は機械じゃないから、いつまでも同じ動作を、同じ考えを持続することは出来ない。 誘惑に駆られ、欲望に落ちるのは仕方がないことなのだ。しかしそれに身を浸してしまえばこの物語同様、破滅が待っている。  自己制御、抑制、我慢強さや忍耐力をつけろと直には言ってないのだが、もし自分が清らかであり続けたいのであれば、 それらを身につける努力をしなくてはいけないと間接的に伝わってくるのは私だけだろうか? 集団という大きな渦に飲み込まれないだけの強い自分の意志をもつ事は常に苦しいが大切なことだと私は教わった気がする。 孤立するのが恐いのは誰だって同じだ、しかし「だから仕方がない」という考え方は間違っている気がする。 意志が弱いのは人間だから仕方がないが、その程度の意思では未来を変えることなど出来ないのもまた然りで、生きることは儚いことだと作者は感じているように思える。  そういえば私達には強い意志なんてあっただろうか? ネットや娯楽の急増でそんなハイリスクな古臭い精神などとうの昔に忘れてしまったのではないだろうか? ドッグヴィルはそんな事を考えさせてくれる作品だ。他には類を見ない映画、一度観てみるといろいろと参考になって良いかもしれない。お勧めです。


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くちコミ情報
どうするのだろう・・・。
 私は最後までベスに知的な障がいがあるとは思いませんでした。  彼女は純真というか愚かなまでにヤンを愛しているだけだと思います。  ただ、精神的なショックに耐えられない性質の持ち主だとは思いますが・・・。  同じ女性として、ああいった自己犠牲のあり方(ベスは全てがヤンの為になると信じて疑わないようでしたが・・・)には、同意はできません。精神的に追い詰められていたとしても、別の方法を見つける術を持たなかったベスの弱さを認めることはできません。  でも、もし本当に誰かが「あなたの身を違う男性に与えたら、あなたの大切な人の命は救われます」と言われたら、私はどうするだろうと考えさせられました。  そんなことは有り得ないと拒絶できるだろうか。  一縷の望みにすがりつきたくなるかもしれない。  吐き気のするセックスに耐えられるだろうか。  それとも、自分の身を守ることを最優先に考えるかもしれない。  このレビューを読んだ方、DVDを観た方は、どうしますか?
最後に愛は勝つ
障害者の純真な心をテーマにした作品を得意とする、新鋭ラース・フォン・トリアー。手ぶれしまくりカメラやぶつ切り編集、カメラ目線の人物カットなどが、まるでドキュメンタリーのような印象を与える独特の雰囲気を持った映画監督だ。 兄の死を機に精神に異常をきたすようになった純真な心の持主ベス(エミリー・ワトソン)厳格なクリスチャンの家に生まれたベスが、自問自答の形式で<神>との対話を繰り返すシーンが印象的だ。通常はパラレルな関係にあるはずの<信仰>と<愛>を、相反するベクトルとして描いたストーリーは斬新で、しかも深みがある。 北海油田で事故に巻き込まれた愛する夫ヤンを救うため、ひたすら神の教えに背く行為を繰り返すベスが痛々しい。けっこうきわどいシーンが登場するが、ベスの善良さがスクリーンからエロスを消している。個人的には、悲しいサクリファイスが起こした<奇跡>でラストにしておけばよかったと思うが、監督はさらなる奇跡を物語のエピローグで追加した。ペル・キルケビーのデジタル風景画がよっぽど気に入ったのだろう。
見終わると、いつも震える
ラストシーンの、一切の罪障を消滅して天上的なまでにステキなあの音色が聴こえると、いつも震えるように込み上げてきます。 いつも思うのですが、この監督の映画というのは、リアルな描写の連続なのに、なぜかリアリティがありません。一個の寓話か、抽象的なお話を見せられているような、そんな感覚に陥ります。 この映画ならば、一人の人間はいったいどこまで一人の人を愛し、尽くせるか、という議題、その抽象的なテーマに沿った、ドラマストーリー。しかしそのドラマをこの監督は非常にリアルで酷薄にします。それできっと割と違和感なく見れるのでしょう。(見れない人には見えないようです…ガッカリ泣) そして違和感を感じずに、その映画の流れに乗って身を任せてゆくと、そこには畳み掛けるようなテーマ性とメッセージ性から、信じられないような切実なストーリーが見えてくるハズです。 映画を数章にカットして、カット割の最中にあらわれる、至極のスライドとメロディーにも注目です☆

 この人のカメラワーク大好き。リアリズム趣向は本当に好感が持てます。ラース・フォン・トリアー監督ほど好みがわかれる監督はいないと思うだろうけれど、いや、奇跡の海。  いつもの監督の作品ではあるが、ラストにはちょっと希望がある。起こることは不幸の連鎖であるし、見ている側からすれば不幸なことしか起こらないのだけれど、なんで祝福(神の)があるのかといえば、それは当人が幸せだったからだろう。歪んでいるけれど。  登場人物を不幸にする手法は相変わらずすごい。ベスが娼婦へと堕落していく中、教会(神)から追放され、それでも祈りを捧げ続ける。それは神への献身的なものではない。 「善意」によって「地獄へ落とされる」というのは明らかに宗教的見解に照らし合わせれば倒錯であるにも関わらず、このラストの演出はなんだろう? 裏のテーマは神なのではないか?  神がいるかいないかではなくて、愛(これも倒錯)によって神を凌駕した話?  って、なんか綺麗そうなまとめかたですけれど、そんな話じゃないですね。
ずっと考えさせられた映画
ラース・フォン・トリアーという監督は変態なんじゃないかと言うくらい ヒロインを悲劇に突き落とす。 そう見せておいて、実際はヒロインは幸せで幕を閉じる。 これはこの監督が人間がいかに醜いものか知悉していて、それでも現実 の娑婆世界に心を一切汚されない人間(ヒロイン)が懸命に生き、愛す者の 為なら何も代償は要らないといった高貴な、純粋な心でいさせるからである。 彼女が愛する夫の為に払った犠牲はあまりにも大きいかも知れない。 けれども、彼女は純粋に夫を愛する気持ちからそれを受け入れる。 その対照的なのは世間の目の汚さ、意地悪さ。 純粋な心と、その心を地獄に突き落とす世間の信仰。 この監督は神を信じながら、世間の穢れた信仰への挑戦を突きつけた傑作である。


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くちコミ情報
エグい!キモい!怪しい!でも面白い!
とってもホラーな作品です。しかもハードコアです。 おっさん顔の奇形の赤ちゃん。ゾンビ。 手術ミスで脳死状態で口からヨダレを流し、うつろな目で こちらを見て、小刻みに首を振る少女。 描写が的確でとてもエグいです。 p しかも映像はまるで監視カメラのようにザラついている! お好きでない方は必ず拒絶反応を起こします。 知り合いの女性が、この作品を見て、なんと金縛りに!(笑) p ここまで読んで、それで、それのどこが楽しいのか? と疑問に思われ事でしょうが、何故かとても面白いのです。 これはホラーというより、ギャグ(ブラック)じゃないかと、 本気で思うようなシーンの連発。しかもギャグ・センスも抜群。 下手なお笑い番組より、圧倒的に笑えてしまいます。 p 癌の研究医が、研究のためと自身の身体に、 巨大な癌腫瘍を移植! インターンが救急車でドックレース! それに皆が金を賭けて熱狂! 毎夜繰り広げられる、医師たちの怪しい地下の会合。 謎の太鼓治療に、朝の空気の会。 完全にイカれた方々のオンパレード。 沼地に病院を建て、それで本当に優秀な医師が集まったのか? とオープニングに突込みを入れたくなる、 皮肉屋とブラックユーモアあふれる珠玉な作品です。 p 同監督のダンサーインザダーク、奇跡の海、よりも、 ドックビル、イデオッツが大好きな方は、迷わず即購入される ことを強くお勧め致します。 ある意味、これこそが、ラース監督の本領発揮だと思います。 主人公の死去さえなければ、間違いなく史上に残る大傑作に なっていたと思われますが、あの中途半端な終わり方が、 かえって想像力を刺激して良かったのか? 考えると夜も眠れなくなる。
未完なのが残念な作品です
 1994年・1997年に作られた連続TVドラマで、その内容からデンマーク版「ツイン・ピークス」とも言われた、「キングダム病院」を舞台に超常現象を扱ったゴシック・ホラー。粗く黄褐色にざらついた揺れる映像がトリアーらしいです。ただ、中途半端にコメディ的な部分があったり、ひと筋縄ではいかない感じです。  医学的には残念ながら全くリアリティがなく興ざめする部分も多かったですが、全般的にはまずまず迫力ある作品と思いました。また、完結していないので、かなりに欲求不満になります。普通の人が完結してない作品を買うと思えないので「トリアー監督マニア向け」でしょうが、そんなものよく商品にしたな~と感心。  ちなみにスティーヴン・キングが舞台をアメリカに移して「キングダム・ホスピタル」として2004年発表しました。しょうがないので、トリアーの「キングダム」の続きをこっちで観ましたが、これは迫力が乏しく、全然ダメでした。
奇をてらっただけ・・・
ダンサー・イン・ザ・ダーク同様で奇をてらっただけ。 高いお金だして買う価値はありません。 単なる悪ふざけでしょう。 ただ、ダンサー・イン・ザ・ダークほど俳優が下手では ないので一応我慢して見れます。 ツイン・ピークスと比較されることが多いようですが、 足元にも及びません。
ラース・フォン・トリアー流大河ドラマ
<第一章・第二章> p 「エレメント・オブ・クライム」を髣髴とさせるセピア色のざらついた映像と、大部分を占める手持ちカメラによるゆれゆれの撮影が、新しいホラーを作り出した。デンマークの巨大病院を舞台にした、非人間的なものを通して実は人間どもの奇妙さ、醜さを暴こうとする正真正銘どこから見てもラース・フォン・トリアー映画(TV放映)。この1章・2章は序章に過ぎない。が、シリーズ中最も不気味でそっとする章である。 p <第三章・第四章> p いよいよ全ての人物がその仮面の下に隠れていた本性をさらけ出し始める。どいつもこいつもとち狂い始める。それと同時に病院を包み込む悪霊たちの活動も活発化。唯一無二のゆるぎない世界観が構築されているが、特に「ウド・キアー赤ちゃん」は必見! ぬめぬめしてて、悲惨で、でも必死に生きようとしてて、愛を求める、ある意味人間の具現者的な存在。 p <追記> ヘルマー医師演じるエルンスト・フーゴ・イエアゴーが亡くなったため完結篇の撮影は無期限延期。このBOX発売はトリアー監督続編製作断念の証拠なのか?
奇跡が起きた!!
「キングダム」のDVDがでるなんて…。間違いなく「ドッグヴィル」効果。最近じゃレンタル屋にもなかなかなく、中古のビデオでもいいから集めようかなと…思っていた矢先の出来事でした。ラース・フォン・トリアーの初期監督集が発売になったあたりから、「もしかしたら、「ドッグヴィル」の勢いで、「キングダム」か「イディオッツ」がDVD化するかも…。」と、密かに期待していました。「キングダム」は、リンチの「ツイン・ピークス」を観た時の衝撃に似ていると、どこかのだれかさんがおっしゃっていました。その通りだと思います。ラースが勝負をかけてきたのが如実にわかる実験作です。 p あとは、「イディオッツ」のDVD化を待つのみとなりました。内容的に難しかったりするのかな…いや、そんなはずはない…


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ラース・フォン・トリアー初期監督 DVD-BOX
 
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カスタマーレビュー数:2

くちコミ情報
「犯罪の原典、エレメントオブクライム」
犯罪者の心理というのは、犯罪者の行動をトレースしていくことで 捜査陣でも体験できるというメソッドが書いてある本です。この メソッドで捜査するのが別の時間軸で2人(恩師でこの本の著作者とその生徒だった男)いるのですが2人とも深く犯罪者の心理にかかわり、犯罪を完結しようとするような行動に出てしまうのです。お互いに本音は見せずに。 p これらのことはすべて生徒だった男がおかしくなって精神科医にかかって心理療法の中で明らかになる事実なんです。そうです、この精神療法もその患者の心理状態をトレースしていくのです。ということは、患者は再び、自分の行動、すなわち犯人の行動をトレースするのです。そこで待っているものは? p 深く論理立てて考えすぎることは欧州の文化でもあり、かつ欧州の現状は、「アナーキーだ、自由ではない」 という言葉に象徴されます。このように欧州とはこういう面もあるだろう、という監督の提示だと思うのです。この映画はお勧めです。
新作「ドッグヴィル」への期待感が否応なしに高まるBOX
映画を愛し、映画に愛される孤高にして唯一無比のデンマークの天才監督、ラース・フォン・トリアーの商業映画を第1作から順にBOX収録(「メディア」はテレビ映画)。トリアー作品のファンからすれば、本BOXに収録の「エレメント・オブ・クライム」「エピデミック」と共にヨーロッパ3部作を成す、「ヨーロッパ」の収録を考慮してほしかったところだが、「メディア」は今ではビデオですらお目にかかれないレアな作品だったので、他の2作も含めた初のDVD化は大感激である。・「エレメント・オブ・クライム」=全編を通じたセピア色の映像が異様な雰囲気をかもし出す、近未来ノワール。一人の人間の精神が蝕まれていく様子が不気味に描かれる。押井守監督もファンらしい。・「エピデミック」=トリアー監督出演の実験作。友人と共に伝染病を題材にした映画の脚本を執筆中に、実際の世界でも伝染病が蔓延し始める・・・・「メディア」=テレビ映画。王妃メディアのリベンジ劇。ニコール・キッドマン主演の新作「ドッグヴィル」に通じるところ大。初期の作品は、有り余る映画への情熱と奔放な才能のエネルギーが一挙に噴出するのが感じられる。カンヌの常連となった今の完成された作品群とはまた違った、一瞬近寄りがたい距離を覚えるような若さが見るものの心と身体を貫く。というような感じゆえ、彼の作品の中ではメジャーな「奇跡の海」「ダンサー・インザ・ダーク」「イディオッツ」のどれかを見て、波長が自分にあえば、初期作品に戻ってみる順番をおすすめする。「ドッグヴィル」鑑賞後でもいいんじゃないでしょうか?


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   ビョーク扮するセルマは、チェコからの移民。プレス工場で働き、唯一の楽しみはミュージカルという空想の世界を創りあげること。遺伝性疾患のため衰えていく視力と闘いながら、同じ病に侵された息子の手術費用を稼ぐため身を粉にして働く毎日。そのセルマにあまりに残酷な運命が待ち受けていた…。
 「非の打ちどころのないすばらしい音楽の美と、不完全で醜悪な現実が並列して描かれている。同時に演奏する2つのオーケストラのように」と同名の書で評されているように、これほど観る人のあらゆる感情を暴力的なまでに呼び覚ますミュージカルはほかにない。ラース・フォン・トリアー監督が「ビョークはセルマであり、セルマはビョークだった」と述べたように、ビョークはセルマを演じるというよりも、セルマに心を宿したビョーク自身がメッセージを投げかけているようにみえる。
   洗練されすぎたカメラワークを嫌う監督が、100台のカメラを駆使して撮りあげたトリアーワールドは絶対に見逃せない。本作は2000年カンヌ映画祭でパルムドールに輝いた。(野澤敦子)

くちコミ情報
絶賛させてください
まず思ったのはカメラワークが非常に斬新だと思いました。わざと手ぶれしたような撮影方法(詳しくは知りませんがドグマ95というものに沿ったものらしいです)は、非常にリアルな雰囲気を醸し出しています。 内容に関して一つ言えるのは、映画に対して常にハッピーエンドを期待する人にはこの映画はとてもじゃありませんがオススメできません。ストーリー的にはこれ以上ないほどに悪い展開が続き、最後は主人公セルマの死で締めくくられます。 私は個人的に映画は好きだが、引き込まれ飲み込まれるという体験をほとんどしたことがないし、感動を覚えたこともない。しかしこの映画はそこいらのミュージカルとは完全に一線を画している。 どこまでも退廃的な暗鬱とした雰囲気、目も当てがたい悲劇、それに逆行、逃避するようにセルマの脳内で創造される溌剌としたミュージカル、全てが私には新しすぎました。しかしながらこの映画は決して視聴者に暗澹とした後味を残すために創作されたのではないと個人的には思う。セルマの盲目的な息子への愛、絞首台でのセルマの歌を聴いていると涙腺が完全に崩壊していました。言葉を超えたメッセージ。この映画は忘れかけている(どこか忌避されているような)人間の大切な感情やあり方を雄弁に語ってくれるでしょう。 最後に主演のビョークについて触れておきたい。彼女の歌声は圧巻の一言に尽きる。私は力強い歌声に体中の鳥肌が立ったのを鮮明に覚えている。 また演技もすばらしすぎます。自然で心の底から出た感情、彼女の演技一つ一つがそれに裏打ちされている気がします。特に表情の変化が凄い。 ビョークという人物はものすごく人間の本能的、原始的な感覚を持ち合わせている人だと思う。人間としての魅力もさながら、彼女には女性としての魅力が迸っている。これを見るまではアルバムのジャケが気持ち悪くて避けていたが、今では完全に彼女の虜になってしまいました。笑 また気に入った方は、サウンドトラックの購入をオススメする。原曲とは若干違うものの、非常に完成度が高い!
うーーんエンターテイメントとして成立してるの?
視終わった後、気分がどよよ〜ん・・・と落ち込んだ感じになります。 暗い、アンハッピーな結末が読めたのですが・・・ビョークの歌が あまりにも素晴らしいので最後まで視てしまいました。 やっぱり、最後から2番目の曲で席を立つべきなんですねぇー。 ビョークの素晴らしい歌とミュージカルシーンに☆を2個捧げます。 でも作品としては評価できません。 エンターテイメントとして成立してるんですかね?この作品。 『究極の愛』を表現するには、命を捧げる自己犠牲しか無いんですか?>監督さん もっと他の表現方法を用いて『究極の愛』を表現して欲しかったですね。 視て気分が落ち込んでしまった人へ この作品はフィクションです。 実際には誰も死んでません。 誰も視力を失ってません。 だから、気分を落ち込ませる必要も必然性も無いんです。
絶妙なバランスで成り立っている映画
多くの人がコメントしてるとおり、賛否、好き嫌いが分かれる作品だと思います。 私自身、ダークでリアルな映画や音楽が好きなのですが、それでも見ているのが辛くなりました。 しかし、この映画の素晴らしいところは(ビョークの演技と歌は言うまでもなく)主人公も見てる側も、もう絶望で立ち上がれない!見てられない!というギリギリの所まで来たときに、”フワッ”とビョークのミュージカルが入ってくるところです。 誰でも現実があまりにも辛すぎて、とにかくマイナス方向になってしまいがちなことはあると思います。しかし彼女はそんなときに頭の中で妄想ミュージカルを描き出し、その中で一般の人達は忘れてしまっている{本当に大切なもの(安っぽい言葉でスミマセン(^^ゞ)}を、そのつど確認していく・・・。 ビョーク好きな人は勿論、ビョークを知らない人も見てほしい映画です。 ぜひおもいっきり感情移入しまくって見てください!!
ある一人の母親の愛の形
当初はビョークのPV程度に思って見ていましたが 終わり方がショッキング過ぎて心に引っかかってて 改めてみてみました。 セルマがどうして障害が遺伝すると知りながら 子供を産んだのか?という問いに対し、 自分の子供を抱きたかったから、と答えます。 つまり自己満足、母親になる自己実現のための 手段として子供を産んでしまったことに彼女なりに、 自分のエゴに罪悪感を持っていたのでは、と思いました。 だから子供に障害を享受させてまで自分の生にしがみつく ことに彼女は抵抗を感じ、彼女なりの母親としての責任感で 死刑を選んだのでは、と思いました。 思えば冒頭からの彼女の生き様は子供への罪滅ぼしのだったの かも、と思ってみたり。 願わくはいずれ息子にその気持ちが理解してもらえれば、と思いました。
二流ストーリーに一流ミュージカル。
音楽好き&ビョーク好きなのでミュージカルシーンは非常に楽しめました。サントラも買って3年以上ヘヴィローテーションに入ってます(笑) で、映画なんですが、二流ストーリーをミュージカルシーンや映像の魅力で無理に一流にしようとした映画のように思います。 映画ファンより音楽ファンにお薦めします。 賛否両論ありますが、正直心配なのは映画の評価よりも、この映画のせいでビョークやミュージカルに拒否反応を抱く人が出てしまうことです…。


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   子どものような純粋な心で神と対話することができるベス。海底油田採掘場で働くヤンと結婚し、幸福な生活を送っていた。だが、ある日、油田の爆発事故でヤンが全身麻痺になり、ヤンはベスに愛人をつくるよう強要し始めるが…。
   厳しい戒律に縛られ、真の信仰を見失っている村人や自らの欲望からベスを追いこんでいくヤンの醜悪さ。何ものにもとらわれない無垢な心で、愛する夫のために命をも差し出すベスの強さが対照的に描かれている。人間がもつ強さや弱さ、醜悪さや気高さを否応なしに突きつけてくる衝撃的な作品。
   画家、ペル・シュルケビュによってコンピュータ処理された人工的な色彩と、自然美が混在する各章のタイトル画は本作を象徴し、観るものを圧倒する。思いがけないラストシーンには、トリアー監督のやさしさがあふれている。(野澤敦子)

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ジェルソミーナのためにサクリファイスの鐘は鳴る
 問題作「ドッグヴィル」につながるトリアーお気に入りのメタファーたちが、「現代のジェルソミーナ」による究極の愛のかたちを提示する。 ラストでは「現代の奇跡」とも言うべきシーンが展開する。物語にはこんな終わり方もあるのだ、と思わせてくれる。トリアー作品独特の宗教観を、我々日本人が理解するのは難しいかもしれない。 主演のエミリー・ワトソン、助演の故カトリン・カートリッジとも素晴らしい熱演。 ズッシリと重く暗い作品であるため、好みにより評価は異なるところだろうが一見の価値はあるかも、、、。 とはいえ、この映画も自己犠牲がテーマ、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」の悲惨なエンディングに立ちすくんでしまったあなたにはつらい映画かも知れない。 カートリッジの名とともに「鐘」はドッグヴィルへと引き継がれる。 
最後に愛は勝つ
障害者の純真な心をテーマにした作品を得意とする、新鋭ラース・フォン・トリアー。手ぶれしまくりカメラやぶつ切り編集、カメラ目線の人物カットなどが、まるでドキュメンタリーのような印象を与える独特の雰囲気を持った映画監督だ。 兄の死を機に精神に異常をきたすようになった純真な心の持主ベス(エミリー・ワトソン)厳格なクリスチャンの家に生まれたベスが、自問自答の形式で<神>との対話を繰り返すシーンが印象的だ。通常はパラレルな関係にあるはずの<信仰>と<愛>を、相反するベクトルとして描いたストーリーは斬新で、しかも深みがある。 北海油田で事故に巻き込まれた愛する夫ヤンを救うため、ひたすら神の教えに背く行為を繰り返すベスが痛々しい。けっこうきわどいシーンが登場するが、ベスの善良さがスクリーンからエロスを消している。個人的には、悲しいサクリファイスが起こした<奇跡>でラストにしておけばよかったと思うが、監督はさらなる奇跡を物語のエピローグで追加した。ペル・キルケビーのデジタル風景画がよっぽど気に入ったのだろう。
痛すぎる映画
教会の硬直的な決まりを皮肉に批判したいなら、 それに特化した作品にすべきだけど、 きっとそういうわけではないんだろう。 でもこれを「愛」がテーマの物語といえるか。 大怪我をした旦那が、なぜか妻に不倫しろとけしかける。 まず、この設定に相当な無理がある。 誰がそんなこというか。 しかもその話を聞かせろという。 そんなアホな話あるかいな。 しかもとんでもないラスト。 この結末ならこれまでの物語全否定ってことでしょう? 姉を主人公にしてその葛藤をテーマにした映画ならわかる。 ちょっと頭の弱い主人公。 でもそれがすごく中途半端でね、一体、この主人公設定で監督は何を言いたかったのか、 私にはさっぱりわからん。 だったら姉を主人公にすべきだよね。
男と女の違い
かくも悲しき男のサガというべきか。女性を本当の意味で愛せる男性はいるのだろうか、と頭をひねりたくなる。彼なりに妻を愛するがゆえに妻を追い詰めていく。。まるでSMの世界。愛しすぎるがゆえに愛を確かめ、責め立てたくなる心理だったのでしょうか。機能を失ってしまったにも関わらず他人の下半身を借りてまでも下半身でしか愛せないのでしょうか。失ってしまったからこそ追い求めたくなったのでしょうか。それに引き換え、ベスは愚かなほどに純粋だ。信仰や親の教えを疑うことなく忠実に守り育ち、自分の意思よりも夫の意思を尊重し身を持ち崩していく。厳しく躾けられ、本能を抑えられて育った人間ほどマゾヒスティックな面を持つという。愛は狂気。自我が確立していなければ共依存の関係に陥りやすいもの。つくづく思うがSMの世界をリアルで行うと命がけとなる。SMというと愛がない行為だと思う人は多いと思うが、むしろ逆。愛してるからこそ愛を試したいと願う気持ちの強さが行為に走らせるのだという。SMの真髄をこの映画に観た気がするのは私だけでしょうか。そしてこの監督。女性の犠牲をやけに強いるところがあると思う。母によほど愛されなかったのでしょうか。映画の中で満たされなかった母性愛を自分に満たそうとしている気がしてならないのも、私だけ?そして母からの愛が自分に注がれなかった原因を男たちの傲慢さと身勝手さの中に、少年だった彼は見ていたのではないだろうか。。。
痛々しいほどに神聖なのでしょうか。
絶望と信仰とが同時進行するような作品で、ヨーロッパ特有の曇天の景色がさらに暗い気持ちにさせるのですが、救いは音楽でしょうか。 これでもか、というほど70年代王道の名曲が訴えてくるものがあります。それらは、まったくストーリーとは別のところで、なんというか、曲のもたらすノスタルジーと、主人公の無垢であることがスムースに重なり合って心に響いてくる感じです。 しばらくたってから、もう一度観てみようと思える作品ではあります。


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ドッグヴィルは
 どこまでやってくれれば気がすむんだ。虚構、虚構、虚構と重ね合わせていって、ドッグヴィルというひとつの「世界」をつくりあげている。  保坂和志は「小説の自由」で、評論でありながらも小説でありうる、ということを示していたが、これもまたしかり。これはドキュメンタリーでありながら、ひとつの映画作品なのだ。  ドッグヴィルはメタフィクションであることに変わりないが、このメイキングを見て、果たして、映画「ドッグヴィル」のなかの人物たちは、自分が生身ではないことを本当は知っていたのではないか、と思わずにはいられない。そういうタイプのメタではないと思っていたのに。  ドッグヴィルがおもしろかった人は必見。  ある役者さんは、「頭のおかしい監督とは二度と組まない」とまで言い切っています。  
もうひとつの「世間」の解体
ドッグヴィルの本編のレビューに、この映画は「世間学」でいう「世間」の解体を描いたものだと書いた。ヨーロッパではキリスト教が「世間」を解体して「個人」からなる「社会」を造り出したが、この時に「個人」を生み出したのは「告解(コンフェッション)」だと言う。そしてこのメイキング・フィルムである。通常は関係者がインタビューを受けていろいろ語るが、このフィルムではそれぞれの告白(コンフェッション)の形を取っている。まるで監督も俳優も、「個人」として独立するために苦しんでいるかのようだ。つまりここでは映画の中と、製作する人間たちの中の両方で、二重に「世間」の解体が行われているのだ。したがって製作者の世界では、ほかの映画の製作過程では家族のような互いの絆ができていくのとは逆に、各人が孤立していく。映画を作っているのが苦痛に見えるメイキング・フィルムを見るのは、珍しい。映画そのものだけでなく、その製作過程も実験的だったのだ。ただしそのようなメイキング・フィルムを見るのは、生身の人間の話であるだけに、決して楽しいものではない。
興味のある方には是非!!
天才・鬼才と呼ばれるラース・フォン・トリアー監督の素顔を見られるところが面白い。今まで観た作品から、何か凄く独裁的な完全主義者を想像していたのですが、自分がイメージした作品を完成させるために情熱と全精力を傾ける人という印象に変わりました。「ドッグヴィル」の特異な撮影方法のために俳優の演出に苦労した様子もよくわかります。 p あと、ニコール・キッドマンの俳優・人間として成長したいと常に努力する姿勢に感銘を受けました。素顔の美しさにも・・・。本編が53分と短く、「ドッグヴィル」の特典ディスクとも重複する部分もあるのでコアなファンにしかお薦めしませんが、興味のある方には是非。


おすすめ度

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ジャンル内ランキング:22,782位  
カスタマーレビュー数:7

くちコミ情報
キッドマンからダラス・ハワードへ
キッドマンからダラス・ハワードへグレース役が変わった。ハワードは、シシー・スペイセクを美化したような、色素の薄いブランシェット系の美人女優。地味だけど美しい。 作品も、主演の変化に比例して地味になった。でもラストは痛烈。
うーん・・・
「ドッグヴィル」が期待より見ごたえがあったためか、 この「マンダレイ」はガクッと面白さが減ったように感じた。 ドッグヴィルに決着をつけたグレースのやり方には それなりに納得がいったし、その決着に考えさせられるところが あったが、マンダレイでのブラックピープルの結論は、 すでに「ショーシャンクの空に」で囚人が言っていることでもあり 新鮮味には欠けた。その点衝撃的なものもない。 そしてグレースの最後の鞭打ちは… うーん、なぜいきなりそう出るかなぁ。。。と ちょっと解せない。
自由、民主主義
 はっきりした人種差別を幸いにも身近にいまいち実感できない日本人の自分にとっては、身近に理解しあえない人達(身近に世代間がある人達、育った環境が違う人達)に置き換えて考えさせられる映画でした。  主人公グレースは自由、民主主義という綺麗な文句を掲げて言ってる事は学校や教科書では大正解なことです。  でも実際やってることは結果的に前の奴隷女主人とほとんど変わりません。  住民全体が生活していけるように考えれば考えるほど、もとの奴隷女主人のやっていることと大して変わらなくなり、住民の生活は自由が出来た分、前よりもちょっとひどくなってしまうという矛盾と皮肉が込められています。  そして最後には一番信頼していたティモシーに騙されていたと気づき、グレースはこの町を見限ってしまいます。    結局黒人たちを受け入れる下地の出来ていないこの国で最低限問題なく暮らしていくためには、自由や民主主義なんていう看板だけの美辞麗句は存在しないのを受け入れ、今でも実際は奴隷制度は続いているんだと認識するべきだとこの映画は言っているように感じました。  では黒人たちを受け入れる下地とは一体なんでしょう?  この物語だと黒人のティモシーの罪を許すことなのかもしれません。  つまり人を許すという寛容な心です。  人間誰でも罪を犯しますが、自分と異質な者が犯した罪ほど理解することをせずできず、許すことが出来ない気持ちが強くなる気がします。  その罪を許す無条件な寛容な気持ちというのが異質なものを受け入れる下地なのかもしれません。  まぁ神様、仏様みたいな人じゃないと無理かもしれませんが。  でも寛容すぎると人間の汚い心の部分が現れ立場が逆転して一作目のドッグヴィルのような悲劇がまた起こってしまうのかもしれません。人間というのはほんとに難しいものです。  救いのない映画ですが、とても現実的で深く納得してしまいます。  多分ないと思いますが次の三作目でちょっとでも光を見せていただけると有難いです。 マンダレイ デラックス版
前作よりは落ちるけど水準以上の作品
「ドッグヴィル」では普遍的な人間の醜さを描いていたのが良かったと思うのですが、 本作で黒人差別問題を題材としたのはやや失敗かも。当事者でない外国人が取り上げても 何か空虚で奇麗事を言っているようにしか感じられません。マンダレイの農園に対するグレースの視線と同じように。  社会システムとしての差別に纏わる差別をする側/される側それぞれの醜さや、善意の裏の 傲慢さなど普遍的テーマを抽出することは出来ますが、「アメリカ3部作」の一編である ことやエンドクレジットの映像はそのような解釈を拒むような所があってどうもしっくり来ませんでした。  しかし、グレースの善意がことごとく裏目に出て「ミイラ取りがミイラになる」様を突き放した視点で描き、 ラストで二重に捻りの効いた結末に着地させる描写・ストーリーテリングの妙には脱帽しました。 (アメリカのイラク政策に対する皮肉と読むのは深読みしすぎでしょうか?)
第三作が楽しみです
続編ということで、その衝撃に慣れたせいでしょうか。 舞台装置の斬新さや、揺れ動くカメラワーク、クローズアップの多用、 斬新な照明や台詞回し、など映像技巧的な面では、この2作目は、仕掛けと いう点では、1作目と比べて瞠目すべきものあまりなかったと思います。 逆に、主役交代、ニコール・キッドマンに替えて、ブライス・ダラス・ハワード を起用したのは、迫力不足。白人女性を黒人が陵辱するという 象徴的かつショッキングなシーンで、近代米国における、さまざまな 社会問題に切り込んだ、その体当たりな演出は賞賛できますが、 いかんせん、主役の存在がおとなしく地味で、ちょっと迫力不足。 シリーズ二作目ということで、中継ぎ的役割のせいなのか、どうなのか わかりませんけど、ちょっと物足りません。 とはいえ、このシリーズは、それでも他者にマネできない、圧倒的な エネルギーと哲学、難解さ、斬新さ、ある意味グロテスクさを みせつけるという意味では、アメリカ三部作ということですので、三部作目 に、トリアーの真骨頂を期待したいものです。