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¥ 6,720(税込)
在庫あり。
ジャンル内ランキング:234,695位
カスタマーレビュー数:2
【くちコミ情報】
原書を購入するのが無難です
見開き1ページに,作用機序などの情報がコンパクトにまとめられており,薬理の解説書としての出来は悪くない。やや,簡潔にまとめすぎのきらいもあるが,詳細を知りたいなら他の書物をあたれば良いだけのことである。一通り学んだことをもう一度大雑把に整理するという意味では非常に使い勝手が良い。しかし,残念ながらそれは原書の話。こちらの訳書はあまりお勧めできない。 たとえば, 原書p150→"Ci culating anti odies a e not expected." 訳書p150→「血中の抗体は予期できない。」 …前後の文脈から言わんとすることは分かるが,この場合は「血中に抗体が存在する可能性は低い」といった意訳をすべきではないだろうか。全てでは無いにしろ,上記のような不自然な逐語訳が散見され,少々読みにくい部分がある。また,誤字・脱字も相当見受けられる。さらに,海外と日本国内では事情が異なるものについての注釈が付けられていないのも残念なところである(※訳者は最初からそれを放棄しておられるようだ)。原書ではなくこちらの訳書を選択する理由が無い,というのが正直な感想。 邦訳初版ではやむを得ない部分もあるので,二版以降の改善に期待して星二つとする。
信頼にたるドイツ医学・薬学の伝統を踏まえたカラー図と説明
薬物治療学の共有財産核;「共有財産」としての薬理学 薬理学を学ぶことは,病理学とともに世界中の初学者にとって困難が多いようです。医療系の教育課程の改変が進んでいくなか,一方では「大きな物語の終焉」が言われ,教養が極度に拡散してしまい,一方ではアメリカ中心のグローバリズムが駆けめぐり,西欧の実力は過小評価されています。でも,ドイツ語圏にはまだまだ信頼にたる強い世界があります。例えばバッハや生誕250年のモーツァルトの音楽,それとアスピリン,カルシウム拮抗薬で代表される薬物の世界だと考えています。 ドイツ語の薬理学書が,共通語の英語に訳され世界中で用いられています。ドイツ医学・薬学の伝統を踏まえた膨大なデータや情報は薬物治療学の共有財産ともいえます。それらを基に,初学者のためを思ってアトラスとして作成された第3版が,佐藤俊明先生のご尽力で翻訳,出版され,心から喜んでおります。手にとってご覧になれば,それぞれの絵が,多くの人は新鮮に思われるはずです。 本書は(1)丁寧な説明の原理・概念の総論,(2)系統別教育にも対応できる各論,(3)学生がマスターすべき高頻度疾患(高血圧症,狭心症,片頭痛,アトピーなど)の治療の3部立てになっています。病態生理,薬物の作用機序と治療メカニズムについて,各項目が見開き2頁で172枚の臨床と関連づけたカラー図を右側に,解説文を左側に配した構成により,言葉とイメージを結び付けて考え,理解することをうながし,記憶を助けてくれます。インパクトがありながら奥深いカラー図のおかげで,数式や概念でとまどいやすい薬物動態(アマチュアの常識では通じない)に対して効率的な理解が得られます。気分の変調や波,時には幻覚を色分けして現してくれる図により,イメージしにくい精神疾患に対する治療薬の経時的な効果と特徴が,一目見て感嘆するほどに鮮明に表現されています。どうしてそうなるのかと疑問がわいたときは,左の頁には原理や概念の記述があり,臨床応用までも体系的に理解することができます。 医療系教育のコアカリキュラム化が進行する中でも,薬学では薬理学が中心です。むしろ,本書を用いて薬理学から医学をマスターしてほしいものです。臨床の現場にでた医療人も,常に考え方,病態生理学と薬物を学びつづける必要があります。折に触れてこのハンディーな教科書を自分の知見と照らし合わせ,理論化しておくことは実際の判断に大いに役立つことでしょう。
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