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【くちコミ情報】
科学的な仕事は芸術的な仕事でもある
世界中の科学者たちに「あなたがもっとも美しいと感じる実験」についてアンケートをとり、そのうちのトップ10の実験について、歴史順に紹介する内容になっている。古いものではエラトステネスの地球の外周の測定からはじまり、光子の量子干渉実験まで、どこかで必ず聞いたことのある実験系がずらりと並んでいる。取り上げられている実験は、物理学のものが多いが、どれもトップ10を占めるに値する「美しい」実験ばかり。 本書の面白いところは、コラム的にまとめられた項目「Inte lude」の節。「なぜ科学は美しいのか」「科学は美を破壊するか」「科学の芸術性」など、一見相容れないように思える客観性を扱う「科学」と主観的な「美の感覚」が決して深い溝で隔てられているものではなく、根底には自然の真理に触れようとする探究心、真理を明らかにするために提案される実験の巧妙さなどに対する共通した体験がある、と説く。本書を読んで、実験に明け暮れる研究者が「美しい!」と叫んでしまう心理を少しでも多くの人に味わってもらいたい。
無機質な世界に咲く、美しい実験
科学という無機質に思われがちな分野に持ち込んだ「美しい」の表現。 その表現方法が間違いではないことを本書では伝えています。 一般的に有名である実験を主に記載している為、高校からは物理を専攻していない 人達にも比較的、その世界に入りやすい内容だと考えます。 現在では小学生でも認識している「地球が24時間で1回自転している事象」 フーコーは一本の長い紐と錘を使用し、誰の目にもわかる形でそれを証明しました。 単純だけど、反証出来ない、わかり易い証明。 美しいという表現がピッタリではないでしょうか。 この他にもヤングによる光の干渉実験やガリレオによる斜塔での実験 (実際には斜塔で行われた記録は残っていないといった事も記載しております) 過去に一度は聞いたことがある実験が記載されております。 出来れば、小学生や中学生の夏休み等に読んでもらい、同じような実験をして 当時の科学者が如何にして仮説を実証してきたかを身をもって体感してくれれば、 数学や科学離れに一役買うのでは(?)なんて思っています。 ちなみに、日本各地のフーコー振り子実験情報がここに記載されています。 是非ご参考に http: www.sci-museum.kita.osaka.jp ‾yoshiya foucault list2.html
最も有名な実験の科学史的位置づけ
科学史上の10の“美しい”実験を取り上げて、解説した本だ。取り上げた実験は エラトステネスの地球の外周の測定 ガリレオの落体の実験 ガリレオの斜面の実験 ニュートンのプリズムの実験 キャヴェンディッシュのGの測定 ヤングの光の干渉実験 フーコーの振り子の実験 ミリカンの油滴の実験 ラザフォードの原子核の発見 電子の干渉実験 だ。どの実験も、こう書いただけで、科学の心得が少しでもある人には、あの実験と分かる有名なものだ。それぞれについて、科学史上の位置づけや実験の解説がなされていて、楽しく読めた。浩瀚伝えられるエピソードの当否についてしっかりと資料批判がなされているのも勉強になった。例えば、「落体の実験がピサの斜塔で行われたのは伝説である」と言われるが、可能性は十分あるとか、『背信の科学者たち』で告発されている、「斜面の実験」や「油滴の実験」でデータが美しすぎるという非難は不当であると述べられている。科学者の端くれとして、かれらの名誉回復がなされるのはうれしい。 ただ、実験の解説が今一歩ディテールに踏み込めていないことが、少々不満だ。著者は“美しい実験”を芸術になぞらえていて、私もその通りだと思うのだが、芸術同様実験でも「神は細部に宿る」のであって、その細部に踏み込めればもう一つ違う美しさが現れるのだ。まあ、実際に実験をやったことのない哲学者には無い物ねだりではある。
単なる実験の解説書ではありません
「こういう本があるんだな」というのが一番の感想。 この本に出会えて本当によかったと思える一冊である。 ひとつひとつの実験の原理や結果を理解していくのは、確かに面白いが、同時に、 その実験が「美しい」と感じられる所以を、著者と、そして訳者の緻密な文書 から読み取る楽しさがある。 個人的には、第10章の単一電子の量子干渉は、鳥肌が立ちっぱなし。 読み終わったあと、なぜか美術館にいってみたくなりました。
科学の実験は、芸術であり、職人芸である
書名に惹かれて手にとって見た。著者のクリースは初めてだが、訳者の青木氏はサイモン・シンの『暗号解読』を読んだことがある。原著の内容を十分咀嚼した上で訳出されているので、ちゃんとわかる日本語になっているのがよい。 さて本書は、科学雑誌で募集した「美しい実験」で上位にランキングされたものを、その実験方法や実験者の人となり、当時の社会背景などを織り交ぜながら、科学の実験の「美しさ」を考察するものである。 取り上げられている実験は、 ・ガリレオのピサの斜塔の実験 →重さに関わらず落下の速度は同じ ・ニュートンのプリズムの実験 →白い光は多数の色の集まりであることを証明 ・ヤングの二重スリットの実験 →光は波であることを証明 などなど。それまでの社会の常識を変えたエポックメイキングな実験ばかりで、科学史としてもたいへん興味深く読める。 主題である「実験の美しさ」とはなにか。 ひとつは、科学の実験は職人芸のようなものである、ということ。注意深くノイズを取り除かなければ対象の真の姿は見えない。材料があれば誰にでもできる、というものではない。もうひとつは、シンプルで直感的な実験を考案するのは、それ自体が芸術と同様、属人的な創造的行為である、ということ。 中世までは科学者のことを自然哲学者といった。哲学と宗教と科学は(日本では全く意識されないが)西欧では非常に密接な関係をもっていて、例えば、学校で進化論を教えるのはいかがなものか、というような議論があるように、いまでもなおせめぎ合っている。科学の「美しさ」もその背後にはアリストテレス以来の論争があるようで、その深さに感じ入った。
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あこがれの物理学の世界
アインシュタインの相対性理論は部分的に真実だが説明に無理がある部分がある、と物理学の支柱となる理論にいどんだポルトガルの物理学者の著書です。 著者が私と同じくらいの年齢であること、私が個人的に好きなポルトガルの人であること、など他人事とは思えない部分あり、またあの天才科学者アインシュタインの理論を超える理論を展開しようとする姿に最近すっかり忘れていた物理学に対する思いを強烈に思い出させる一冊でした。
本書は決してペテンではない。真の科学への探究心の表れである。
アインシュタインの相対性理論は、現代科学の根本原理である。その基礎は言う までもなく光速度不変の原理によって支えられている。真空中の光の速度は宇宙の 最高速度であり、あらゆる観測者にとってその速度は変わることはない。しかし、 何故この原理は正しいと言えるのか。それはとりもなおさず、あらゆる観測及び実 験データこれを是としているからである。いかに懐疑派の人間が異を唱えたところ で、相対論は覆せないというのが科学知識を持つものの「常識」であった。 私自身、相対論は間違いのない理論だと信じていた。しかし、常識を疑うことが 新しい理論の発展に?がるのではなかったか。相対論にしても量子論との整合性は取 れておらず、その適用範囲は限定された理論である。そこで本書の著者が提唱した のがVSL理論である。この理論はエネルギー保存則を破り、光速度が変化するという ものだ。到底信じがたい理論に聞こえるが、著者の理路整然とした説明を読むと、 決してペテンでないことが分かる。相対論にしても100年前の理論であり、現代 の科学技術の進歩による観測技術の向上によって、光速度の変化を実証するデータ が得られないとは言えないのだ。 ただし著者自身は、こう述べている。 「自分の理論が否定されたところで恥ずかしいことは何もない。なぜなら、それが 科学というものだからだ」
歴史を書くのはまだ速い
若い科学者のエキサイティングな日々みたいな^^; 真剣に語られても分からないと思うので、それはそれでいいのだけれど、演出が過ぎるぞって感じだな~。「光速変動理論(VSL)」が駄目でも、文章書いて一流になれそうなので、今後に大いに期待。
ライ麦畑から宇宙の果てへ
青春文学の傑作。年老いた科学者、大学のスタッフ、学術雑誌の査読者といった連中の愚かさをののしったあと、ゴアでレイヴに興じたり、ジャズに浸る日々。ぶっ飛んでいる。ポルトガル出身だからなのか、英米の科学業界をめった切りしており(前者は嫌味、後者は利己的ってことらしい)、読んでてヒヤヒヤしてしまうほど。アルブレヒトを始めとする仲間たちとの活動も遠慮せず生々しく書いている。だから面白い! 読み出したら止まらない宇宙論の本なんて、この世に一冊だけだろう。 鋭い筆致は、相対性理論、インフレーション理論、M理論などにもおよぶ。著者によると、M理論の“M”はマスターベーションの略であるらしい。もちろん批判するばかりではなく、本書の前半は相対性理論の最良の解説となっていて、知的にも満足させられる。 著者の父親は古典学者だそうで、ヴォルテールをさりげなく引用するあたりに親譲りの教養を覗かせている。この辺に本書の魅力の秘密がありそう。まあ、グラマーなガールフレンドの写真を堂々と載せたりと、ラテン男にはかなわないと思わせる一冊だ。 翻訳、装丁も高ポイント。
次作、本格的VSL理論解説書に期待
前半の相対性理論・インフレーション宇宙論の解説部分は、 申し分なく楽しめます。 一転、その期待のまま後半に突入すると、裏切られてしまいます。 研究機関や物理学界への批判が主になってしまい、 肝心のVSL理論が脇役となってしまうのです。 そもそも未完の理論なのですから、十分な理解は得られないにしても、 結局VSLとはどういう理論なのか呑み込めないまま、終わってしまいました。 ということで、次作、本格的VSL理論解説書に期待です。
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難しいけど・・・
ニュートン、アインシュタイン、そして現代人のオッサンの 対話形式で展開される、特殊相対性理論の解説本ですが・・・ 内容的には正直難しいです。ある程度科学に関する知識が必要になります。 そして、対話形式のクセに、数式もちょこちょこ出てきます。 (まあ基本的に物理学の本ですから仕方ないですけど) こうしてレビューを書いている僕も、そこら辺の難しい部分は あまり理解していません。 しかし、しっかりと特殊相対性理論の肝となる部分は 議論という形で何度も繰り返されるし、その点では一般にある解説書よりも 余程丁寧な作り方をされているな、と思います。 内容に難しい部分はありますけど、「分かった気」には確実になれます。 そして、良くある「解説だけの解説書」と違い、小説的な進み方をするので これまでの解説書にはない圧倒的な臨場感で、まるで、自分が 3者の議論に対峙しているかのような、はたまた自分が議論を交わしているような 感じを受け、世界にドップリと引き込まれます。 僕は3回ほどこの本を読み返しましたが、また将来読んでしまうことでしょう(笑) 不思議な魅力のある本です。 ニュートンが登場することにより、古典力学との対比についても 多く言及があり、特殊相対性理論の理解に一役買っています。 (特殊相対性理論を一方的に解説するのではなく、古典力学の話を 織り交ぜることで、より話を具体的にしてくれます。 もっとも、ソレが原因でややこしくなっている部分もありますが。) とりあえず雑学として相対性理論を知りたい方にもオススメですが この本を読むことで新たに具体的な疑問を持つことも出来るので 深く相対性理論を知りたい方の「はじめの一冊」としてもオススメできます。
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本書にはお手本となる前著があったようだ。そちらは未読だが、学問の世界をおとぎ話の構成を借りて平易に解説しようとする姿勢は「ソフィーの世界」を思い出させる。しかし残念ながら、哲学的な概念を解説する「ソフィー…」に対して、幾何学・物理学的な概念を説明する本書はその努力があまり実っているとは思えない。 冒頭、表題でもあるトポロジーの説明はまだ比較的分かりやすいが、幾何学的解説を施すには言葉に頼りすぎで、もっと図版を多用して概念の理解を示すべきだと思われた。話はそこから量子力学、ビッグバンと進んでいき、著者が幾何学を切り口に最新の物理学の説明をしたかったと言うことがよく分かる。しかし話が進んでいけば行くほど、言葉だけでの説明がもう限界という感じで、それを軽い感じの会話形式で進めていくのは読んでいても辛いものがある。特に困ったことに各章末に主人公が書く日記の形でその章のまとめが語られるのだが、そこで新たな話が出てきたりして総括になっていない。 ある程度の事前知識がある人には語り口が新鮮で楽しめるかもしれないが、題名につられて読んだり、幾何学や物理学の入門書として捉えると難解であり、著者の目論見は成功していないように思える。
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二次元世界の住人にとって、三次元世界はどのように捉えられるか、という視点は、高次元の幾何学を理解するための入り口としては悪くないと思う。ただ、扱う内容がフラクタル、トポロジー、射影、非ユークリッド幾何学、量子論、重力子、ひも理論、などと広く、それだけに浅くなりがちなところに御伽噺仕立てになっているため、ごくごく表面的な内容となっている。
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本書は、1960年代初頭から 1970年代終わりまでの素粒子物理学の激動の時代を 描いています。素粒子物理学は、この10数年間で、強い力 弱い力を巻き込み、 様々な新粒子や核子の内部構造を説明する標準理論(クオークモデル)に大進化します。 著者は、当時スタンフォードの SLAC のグループに属し、この変革に実験家として 直接参加していたのですが、本書は当時の驚くべき発見、理論、人々を情熱的に 描いています。 私はこういう発明発見物語が大好きなのでとても楽しめました。 標準理論が、いかにして出来たのか、その詳細を知りたい方は 是非この本を読んでみてください。
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