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【くちコミ情報】
ノンフィクションライター以外の人にもおススメ
ノンフィクションライターやこれを志す人に最も得るところの多い本である。 取材などによる材料集めから実際に書くところまで順を追って解説している。 今では手に入りにくくなってしまった「取材論」や「ルポタージュ論」を扱った書籍のエッセンス、 すなわち調査・執筆の技術を再提示することも目的としているようだ。 実践的な例を示すことを意識して書かれているようで、とりわけ興味深かったのが、 ・取材申し込みや取材後の礼状の例文 ・写真付き自家製デスク ・取材道具の列挙 ・ノート取り などである。 これらは全体のほんの一部で、調査・執筆の進め方を非常に具体的に説明しているのが本書の特徴だと言える。 ノンフィクションライター向けの本だと思うと読者は限られてしまうが、 よりよいノンフィクションを書く技術はレポートなどの一般的なテーマ作文に広く応用可能である。 したがって、学生にはもちろんだが、自身の業務内容に何かを調査してそれを文書にする作業が 少しでも入っているのであれば、ぜひ本書を一読してみることをお勧めしたい。 日常でまとまった文章を書く機会がまったくない人はどちらかというと少数派のはずで、 そう考えるとかなり多くの人が本書の対象になるような気がする。 また、著者の文章力自体も魅力の1つ。 読者が自分1人なら別にどんな文章でもいいと思うが、 この著者の書く文章は、語彙や読みやすさ、句読点の使い方など含めて、 自分以外の人を読者として想定するときの1つの模範であると考えてもいいように思う。
実体験に裏打ちされた、ノンフィクションを作るノンフィクション。
『コリアン世界の旅』の大宅賞作家の、取材技術を明らかにした一冊。この手の本は多くあるのだが、ただどうすればノンフィクションを書けるかを教えてくれるだけではなく、著者の実体験を交えつつ納得させてくれるという感じで、この本自体がひとつのノンフィクションとなっている。ぐいぐい読ませて、買って良かったという気になる。類書では、佐藤郁哉の『フィールドワークの技法』が、本書のような実体験を本格的に掘り下げて一つの作品に仕上げているので、お薦めしておきたい。
文章を書くための心構えとは
著者はノンフィクションライターとして著名な人ですが、本書では彼が文章を書く際に意識しているプロセス、ノンフィクションを書くコツ、を「テーマの決め方」、「資料の集め方」、「インタビューの仕方」、「原稿の書き方」とまさに本を一冊書くために必要なプロセスに則って、詳しく解説しています。 そこでは随所に、「プロならでは」の視点が盛り込まれており、文章でご飯を食べる人というのはここまで深く物事を掘り下げるのだなぁ、と大いに勉強になりました。 将来文章を書いて飯を食いたいと思っている人だけでなく、プレゼンなどで、「文章で人に何かを伝える」事を業務にしているビジネスパーソンにとっても、十分価値ある内容だと感じました。
ルポを書く人のみならず、万人に幅広く活用できる。
新書は、紙幅同様中身が薄いものも多いが、本書は、情報収集・取材・その後のお礼状のタタキから文章に起こすまでを、先人の具体的例も含んだ多様な例示と、実際の文章により、読み応えのあるHOW TO本に仕上げている。 対談・論文書きなど幅広い面で活用できる方法が詰まっており、自身が本を上梓する予定がなくとも、是非文章作りの裏側を知り、知的好奇心を膨らますためにも、手元に置いておきたい1冊だ。
知的生産術ノンフィクション編?
知的生産術という響きに非常に興味を持っている。正確には知的生活術になるのだろうと思うが・・・そんなときに、書店でこの書籍を発見。帯にはプロの知的生産術の一言・・・迷わず購入してし通読。 読んでみて、本書はノンフィクション作家の著者が実際に作品を仕上げるための様々な過程、その過程における技術を包み隠さず記載してくれている。ノンフィクションの作家を目指す人にとってはすべての章の技術が非常に有用だと思う。ただ部分部分の技術は読書をする上で、ノンフィクションを書かないまでも文をアウトプットする時、本や資料を選ぶ時など様々なシーンで利用可能な技術が記載されている。あまり、意識してノンフィクションを読むことはない人だが後半に書かれていた、実際に著者が取材して書き上げたノンフィクションはどれも吸い込まれる魅力にあふれていた。見つかっていない「チャップリンのステッキ」は多々ある、「テーマ決定のチェックポイント」「書き上げた文は声に出して読んでみる」「叫ぶ人」などはノンフィクションまではいかないまでも文としてアウトプットするタイミングや情報を集める時に気をつけたい内容は多々ある。 知的生産術としてノンフィクションのアウトプットを考えている人は是非通読しておくべき書籍だと思う。
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【くちコミ情報】
学校と実社会との架け橋
学校で学んだことが社会で役に立っていない。誰しもが抱くジレンマである。そんな心の穴を埋めるべく、この本を手にした。案の定、やや飛躍した例えや予想通りの内容も多かったように思う。だが、社会科の講義内容は私の心の穴を少なからず埋めてくれた。知識の習得に重点を置く学校と、付加価値の創出を求める実社会。(よのなか)科は、両者をつなぐ架け橋になるものである。学校での授業は一体何だったのか?実社会と関連づけて考えられる社会人こそ、読むべき本なのかもしれない。
納得してから御勉強
今更と思うがなぜ勉強させられ、それが必要なのか理解した。しかしタイムスリップして自分に教えられるとしても過去の自分はそれでも納得しないと思う。所詮は大人の理屈、だと思うのは私だけか?16歳には16歳の目線で思うところがあり、そこまで対応できるものかと疑問を持つが、あくまで大人が過去を振り返ってフンフン思うだけならいい読み物。間違ってもこれを我が物顔で少年少女に語って簡単に成果を得られるものではない。
おもしろい!
ドラゴン桜関連に眉をひそめる人も多いらしいが(やっかみ?) ほとんどの本が非常に役に立つ。この本もそう。 16歳の教科書とあるが、父兄が読んでも社会人が読んでもいい。
画期的な本
マンガの方は単なるドラマであったが、この本は実際の東大卒(大部分)の学者たちが、自分の専門分野の勉強法を極めて明快に解説しており、大人が読んでも社会勉強になる。
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万葉集全てを知りたい人に最適
現代の万葉学第一人者中西進全訳注原文付き4巻および別巻として万葉集辞典があります。 p 万葉集すべての歌について読み下し、原典校訂、注釈、現代語訳がされており、万葉集を全て読んで見たいあるいは研究したい人に最適です。別巻の万葉集辞典がかなり役に立ちます。同じ作者の作品あるいは恋人、愛人などの作品が検索できるし、日本書紀に出てくる登場人物と照らし合わせながら歴史を探ることも可能です。特に、穂積皇子と但馬皇女、高市皇子と十市皇女等の関係、背景などを調べて行くと、頭の中でいろいろ考えを巡らしているうちに涙を流すことがあるほでです。
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美しくも哀しい超大作の後編
源氏物語の本編をこの「あさきゆめみし」で読んだのは、もう10年くらい前のことである。宇治十帖がないことには気づいていたが、大判が見つからないのは売り切れているせいだと思って、長い間探し続けていた。結局、大判は出ていなかったようで、このたび仕方なく文庫版で読了。なぜ大判が出版されなかったのか、不思議としか言えない。 p 最近、源氏物語を単なる放埒な恋愛ドラマとして解釈する傾向があり(江川達也のまんがはその最たる例)、それなりに古典の普及に役立っていたりもするようであるが、この「あさきゆめみし」本編(文庫版第5巻まで)では仏教の因果応報論が色濃く出ていて、華麗な中にも無常観の漂う、他とは比較を絶した傑作となっていた。これに対して第6巻からの宇治十帖編はより純粋な悲恋物語であるが、作品の完成度は高く、光源氏の生涯を描く本編にまったく見劣りしない名品である。 高校の頃苦しんだ「源氏」を、新たに文学として楽しむための入門編として、これ以上の作品はないと思う。なお、作品中の人間関係の複雑さに辟易したら、宝島社から出ている解説本「あさきゆめみしPe fect Book」(別冊宝島880)、「今だからわかる源氏物語」(同898)がともに有用である。
橋姫からだいたい寄生(やどりぎ)まで
宇治十帖の前半、「橋姫(はしひめ)」、「椎木(しいがもと)」「総角(あげまき)」「早蕨(さわらぎ)」「寄生(やどりぎ)」を漫画化。 p 八の宮の娘大君(おおいぎみ)と中の君(なかのきみ)をめぐった、薫と匂う宮(におうみや)の話。 p 匂う宮は中の君と結ばれ一子(男児)をもうける。中の君は対の上として匂う宮の妻の中でも重んじる女として傅かれる。しかし、匂う宮はよく言えば情熱的、ぶっちゃけて言えば浮気な男である。 p それに対し薫は自分が何者であるか求め、仏法に精進し宇治の八の宮と知り合い、自分の素性をしり、そこで大君と中の君を見いだす。薫は大君に想いをかけるが退けられたまま大君は病死してしまう。 p ところが、・・・大君と中の君の他に別腹の姫がいた!この姫は薫の心を癒すことになるのか? p 私は薫と匂う宮、ふたりの愛し方の違いが、姫君達の運命を変えたに違いないと思う。どちらを選べと言われれば、わからないけれど・・・
亡き夕顔の忘れ形見
亡き夕顔の娘、玉鬘。身寄りのない彼女を、源氏は養女としてひきとります。美しく才もあり、昔愛した夕顔の娘だというので、源氏の君は玉鬘に想いを寄せていきます。そして亡き藤壺の宮に似た、朝顔の斎院にも。 p 今はもういない恋人達の面影を求める光源氏。歳をとっても、彼のこういう本質的な性格は変わらないなーと思いました。でも、それに悩む紫の上が可哀そう・・・。 あとは、光源氏の息子夕霧と、頭の中将の娘雲居の雁の幼い頃の初恋が描かれています。ここの話はとても微笑ましくて、お気に入りです。夕霧も雲居の雁もすごく可愛い!
個性豊かな女性達
1巻で六条御息所の生霊によって源氏の腕の中で息耐えていた夕顔。その夕顔の娘、玉蔓が登場します。源氏の往年のライバル、頭中将と夕顔の間に生まれた娘だけあって、華やかな美貌に恵まれたお姫さまです。こうして源氏のまわりの女性陣にまた1人新しい人物が登場するのですが、玉蔓の生粋の芯の強さがしっかり描かれています。 p 女性陣といえばお正月に源氏が女性達の着物を選ぶのですが、この場面ではそれぞれの女性達の個性が衣装を通してはっきりと語られています。作者の大和和紀さんが描かれたそれぞれの魅力的な女性たちを通して、さらに盛り上がりを見せる6巻です。
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お買い得、かも?
私は、某コンビニで偶然見つけて即購入しました。一番のオススメは、キャリー’sコラムが、1話から94話まですべて載っているところです。これはマニア向けかな?私には不要と思われる部分もあるけど、お値段がカワイイので星4つです。
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大好きな料理で自分を励まして頑張る傷だらけのヒロインが魅力一杯です。
2006年に本書でデビューしアガサ賞処女長編賞にノミネートされて話題を呼んだ新進女流ミステリー作家マキナニーの出世シリーズ・朝食のおいしいB&B第1弾です。本書の舞台はアメリカ・メイン州の風光明媚な島クランベリー諸島で、海風の香りが漂う美しい風景の絶好の避暑地です。ヒロインはテキサス州から移り住んでB&B(朝食付きホテル)の〈グレイ・ホエール・イン〉を開店した独身女性のナタリー・バーンズです。彼女は夏の間姪で大学生のグウェンを手伝いで預り、気になる下宿人ジョンに時折助けられ、土地の雑貨店店主の友人シャーリーンと駄弁りながら暮らしています。おいしい朝食が評判で軌道に乗り掛けていた所へ、リゾート開発の波が押し寄せます。ナタリーの宿に泊まったワンマン社長が住民集会に出て賛成多数で土地開発の権利を得た翌朝、何と死体で見つかります。発見者がナタリーだった為、宿を潰されるのを危惧していた彼女に動機がある事で地元警察のグライムズ巡査部長は容疑の目を向けて来ます。 絶滅種の鳥アゴクロアジサシ(実は作者の創作で架空の種)を守ろうとする沿岸保護協会のバーバラ、社長の息子夫婦や土地の住民等、多くの容疑者の中からナタリーは犯人を突き止めようと頑張ります。その過程で突然思いも寄らず次々と危ない目に遭遇し、傷だらけで満身創痍となる正に命懸けの活躍を見せます。平凡で普通の女性が頼りにならない無能な警察を尻目に粘り強く執念で真犯人の正体を暴く姿は見事で、推理よりも負けん気の強いバイタリティー溢れる行動力が素晴らしいです。彼女が気弱になっても大好きな料理で自分を励まして頑張る姿勢を貫き土地の人々と親しく溶け込んで行く事を願いつつ、優しい恋人ジョンと結ばれる幸せも祈念して今後の更なる活躍を期待したいと思います。
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白子屋との死闘
冒頭から、梅安、十五郎、白子屋の放つ刺客の動向が複雑に交錯し、 目が離せない。後半の伊佐蔵の仕掛けの動静には息詰るものがある。 あくまでもじっくりと濃密に描かれる仕掛けの世界。何度読んでも 面白い。
長編
シリーズ第5巻。長編としては2作目です。 p 敵討ちの因襲を覆す好短編「梅安雨隠れ」と表題作である長編を収録。 p 表題作は、音羽の半右衛門の罠にはまり、直接江戸へ出張って来た白子屋の話。梅安は自分の命を省みず、単身で白子屋の本拠に飛び込んで行きます。 p 浪人・田島一之助や、凄腕の仕掛人・鵜の森の伊三蔵など、多い登場人物、派手な事件、濃いキャラクターが絡みに絡んで、意外かつどんでん返しの多い展開をみせてくれます。
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人間臭い探偵さん。
なんだか「了承済み」の事項が多いなぁ…と思っていたら、シリーズものの第二作だったのね。。でも、まあ、このお話単体でも充分楽しめます。 終盤、怒濤のように話が急展開していくさまは見物。それから、男なんて寄せ付けないキャラとして描かれるのかと思った主人公の村野ミロが、「女」としてふらふら、ふらふらするのも、人間臭くって好きです。
ヒューマニティ溢れるサスペンス
意外な展開が最後まで続くサスペンスフルでトリッキーな作品。 色々なキャラクターが随所に散りばめられて賑やかに展開しながらも捜査依頼の真相の核心に近づいているようで近づいていないスリルが刺激的で最後まで一気に読みました。
ストーリー、人物描写ともにプロの仕事でした。
私立探偵村野ミロシリーズの第二作。桐野夏生の初期の作品ですが第一作同様、作者が随所でプロの仕事をしている事の伺われる作品です。先読みさせず、さりとて二転三転のストーリーにありがちな唐突さも感じられず、途中で何度も予想を裏切られました。ストーリーテリングだけで十分面白い探偵小説に仕上がっています。 しかし秀逸なのは主人公村野ミロをはじめとした人物描写。登場人物の苦悩を丁寧にストーリーの中に浸みこませています。その描き方、登場人物の多彩さなどのハードボイルドテイストは多くの優れた日本の女性作家でも随一でしょう。またそのテイストは決してストーリー展開の邪魔をせず、むしろ厚みを持たせています。よくこの長さ(文庫本413ページ)にこれだけの物を盛り込んだと思いました。ディテールを気にすれば展開が緩慢になり、全体も長くなってしまいます。かといってストーリー展開を重視すれば、テンポはよくなりますが文章の密度が薄くなってしまいます。このバランスの妙を持つ日本人作家は本当に少ない。作者はかなり海外ミステリーを読み込んでいると思いました。
ミロもただの女だった
今回は失踪したAV女優を探すということから始まり、事件に巻き込まれていくというものです。 北海道に移り住んだ父親も出てきます。 そしてまたもや危ない男女の物語もあったり・・・。 あとがきにも書かれているのですが、その事件の黒幕と思われる男とミロは関係を持ちます。 危険だから近づいてはいけない!と思いながらも惹かれてしまうのです。 しかし、その間に殺人事件が起こり、その男と一緒だったミロはその事を知られたくなくて刑事にも隠すのです。 しかし、あっけなくバレてしまい、それはそれはみっともないです。 読んでる自分も恥ずかしくなるくらい。 でも、こういう事って人生には何度もありますよね。 男女間の事だけに、恥ずかしいけど分かるな〜って思いました。 そして、ミロと隣人のトモさんとの関係。 トモさんはホモなんで愛しても友達以上にはなれない、そんなミロの恋心みたいなのも切なかったです。 八田牧子は最初からすごく妖しかったけど、リナの姿をして現れるところが怖かったです。 すでに、どこかおかしくなってるんだけど、実に冷静だったのが余計に怖かったです。
再読して思ったこと
探偵村野ミロシリーズの第二弾。第一弾よりおもしろく読んだ。ミロが事件の核心に近づくにつれてひたひたと押し寄せる恐怖、何ともいえない不気味さ、謎に迫る過程に前作よりひきつけられた。 しかし、ミロの行動やストーリーに時折不自然さを感じるのは前作どおり。でも考えてみるに、女流ハードボイルドを確立し、ミロを女探偵として一本立ちさせるために敢えて無理をした(ハードボイルド的振る舞いをさせたり、状況設定を行ったり)ということもあったのかもしれない。事実、「Wikipedia」のハードボイルドの項目に本シリーズが挙がっており、その試みは成功したと言えるのだろうから、あまりケチをつけてもいられないのかも。 とは言え、ミロが仕事で手痛い失敗を犯し無様をさらしながらも逃げずに闘う、という過程を描くのに、その「失敗」=敵の男の甘言を真に受けあっさり寝てしまう・・・という設定はいかにも短絡的な印象。確かに女にとって最大の屈辱のひとつは、寝るべきでない男と寝ることと言えようが、前作同様、「なんでこの男と寝るの?」とその時点で興ざめしてしまうのだ。こういう部分こそが桐野氏的なところなのかもしれないし、解説の松浦理英子氏も評価しているが・・・ ところで、本書ではある謎の化石がキーになっており、それが何たるかを追う過程に少なくない時間が割かれ、読んでいて興味をそそられもしたが、今やその化石、ネットで検索すれば難なく出てくる。ある意味時代遅れが身上のハードボイルドも進化せざるをえない世の中になってきているのだなあ・・・本作の単行本は94年刊行。ふと翌年刊行の藤原伊織著『テロリストのパラソル』を見てみたら、もうネットで新聞記事検索を行っていた。ミロも翌年ならネットで探していたか?
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残念です
時代小説を読むようになったのはいつ頃からだろうか? 最も古い記憶では、司馬遼太郎の「竜馬が行く」だったと思う。 その後、時代小説の面白さに魅せられていろいろと読んでみました。 池波さんに名前は知っていましたけど、なぜか読んでいなかったんです。 何故かというと、テレビで「鬼平」を見て、ありきたりの勧善懲悪のイメージがついてしまって。 でも、あるとき「剣客商売」を読んで、面白い。いや、ただ面白いだけじゃない。巧みなストーリー展開、登場人物のなにげない会話が実に素晴らしい。一気に全巻読んでしまいました。 梅安シリーズも読み出したら止まらない感じでした。 ただ面白いだけじゃなくて、粋(イキ)!なんだよね。 特に白子屋との対決は圧巻でした。 これからの、小杉小十郎の活躍も楽しみだったのですが。 最終的には絶筆ということで完結していないのが残念ですが、面白かった!結末を想像するのも楽しいし。 今の時代、あれだけのストーリーを書ける作家はいるのだろうか? ただ、面白い活劇的な物語はいくらでもあるようだけど。 藤沢周平、池波正太郎、司馬遼太郎。この人たちを越える作家が出てきて欲しいような。越えてほしくないような・・・ で、これから「鬼平」を読んでみます。
シリーズ最高傑作では。
白子屋を葬った後の展開が気がかりだったが、残党が放った 超一流の仕掛け人との死闘は、予測できない展開続きで一気に 読ませる。生死の紙一重を潜り抜ける梅安。彦次郎と十五郎との 呼吸もぴったりで、最強のチームとなった三人の活躍に胸踊る!
長編
梅安影法師 p 梅安シリーズ第6巻。今回は長編です。 p 前作のように特に際立つキャラクターは登場しませんが、梅安、彦次郎、小杉十五郎、おもんなど、いつもの登場人物達がいい感じで息づいています。地味ななかで、キャラクターが際立っているとでもいうのでしょうか…。 p 未完に終わったというこのシリーズ、次回7巻(最終巻)を読んでしまうのが怖いような気もします。
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おっかなびっくりな完結章
上巻とは一転、登場人物の壊れっぷりに拍車がかかり興奮して最後まで一気読み。1・2作とハードボイルド調だったにも関わらず様変わりして主人公ミロのキャラクターまでも一変しています。全体的に垢抜けた印象を受けましたが個人的には本作の方が好みです。最後まで筋が読めない緊張感にハラハラドキドキさせられる刺激的なアンダーグランドの世界でした。
ミロとの決別の書
主人公村野ミロは、作者桐野夏生に江戸川乱歩賞をもたらし売れる作家に育てた、いわば育ての親のような存在でした。ミロシリーズにぶら下がって書き続ければ、女流ハードボイルド作家として部数の計算できる堅い作家でい続けられたでしょう。反面それ以上の何者でもなくなることを桐野はロミシリーズの次回作を期待される度に危惧していたのではないでしょうか。 作中、『所詮、安全な池の中に住んでいたようなものだった。どこかで相通ずるものを共有し、許しあっているものたちとの気楽な暮らしだった』というロミの言葉は、シリーズが桐野とミロファンとの閉ざされた世界でしかないことを暗示しています。そんな世界観を桐野は、親を疎ましく思う若者のように感じていたのではないでしょうか。本作は、自立し更なる成長を図るためミロシリーズ(育ての親)を捨てる親離れの儀式のような作品だと感じました。 そのため桐野はミロシーズの世界観を完膚なきまでに破壊し、ミロに関わる者たちにもれなく災厄をもたらし、読者を不快にする作品に仕立てました。これは村野ミロに甘い黙約を期待する読者に対する確信的な裏切りであり、失望されたファンも少なくなかったでしょう。しかし桐野がミロ以外の何かを書くための必然だったのではないでしょうか。本作は自分を育み、それなりの愛着を持ったキャラとの決別を宣言しています。
ダークなミロ
ここで描かれているミロはシリーズのミロとは別人でしょう。ここまでするのか、というミロの心情にはついていけないものがありました。 題名の通りダークで暗いですが、わりと飽きずに読めました。それにしてもトモさんの変貌も凄かったな。 シリーズを読んでから読むことをお勧めします。特に「顔に降りかかる雨」は。
うーん
私は前作を読んでもミロに対してあまり感情移入するようなことはなかった。今回も共感などからは程遠い作品。ただミロの壊れっぷりはすごい。まあ、展開上こうせざるを得ないんだろうと最近納得しました。(メタボラを読んでから妙に納得した)しかし今回惚れる徐といい、最初の旦那から、ずっとこの人はあまり男の趣味が良くないと思う。
未来へ続くのか。
国外への逃亡、殺意を抱くまでの怒りの感情、激しいまでのぶつかり合いの末の結末にしては、少々物足りなさを感じた。 上下巻に分かれてはいるが、文字が大きく、1話を通してみるとそれ程の長編とも言えない物語の中で、展開が同じところをぐるぐるまわり、最後の着地点がずれてしまったような、あっけない終わり方だと思った。
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