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【くちコミ情報】
古くて新しい精神科の診察室から。
精神科医のノートから20年たちよりモダンなテーマが扱われている。 より読みやすく身近なテーマになっている。 しかし、精神科医のノートよりやや俗的な印象は受けますが。 精神医療に興味のある方、精神科医になったばかりの方にお勧め。
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【くちコミ情報】
妄想の内容の時代変化の話がおもしろいです。
統合失調症は不治の病で一生服薬、と思いこんでいたが、考えを改めた。今では外来ですっかり寛解していて社会生活を送っている人も大勢いるようだ。いつまで服薬するのがいいかとか、統合失調症の経過のページが興味深い。中でも誘因について遺伝か環境かの項目がだんぜんおもしろい。統合失調症と社会の近代化との関係がおもしろい。昔と現代とでは妄想の中身でも大きく違ってきているようだ。私は、近年、脳内化学物質に注目しており、分子生物学的視点で統合失調症をすべて解説できる、と信じ込んでいただけにこの本はまた違う学問分野に開眼させてくれたのである。たとえば、脳には言語中枢などと並んで社会性中枢なるものが存在するのではないか?というのも興味をそそられる見解である。統合失調症はあくまで文明病なのではないか?という見解もおもしろい。最近の患者さんの話を読むと本当にそうかもしれないな、と思わず納得した。
専門書でありかつ入門書。
著者の深い精神病に関する考察が、簡潔に現されていて非常に好感の持てる1冊です。専門書としても十分に通用する中身を持ち、しかも読みやすいので精神医学を学びたいと思っている人、精神医学に助けを求めたいと思っている人に最適です
分裂病患者として自分を知るための本
私が精神分裂病に罹患したときに幸運にも最初に出合った本です。 分裂病の全体像を理解するうえでは、大いに参考になりました。 ただ、分裂病による犯罪の問題などは、あまり詳しくありません。 分裂病の影響のために犯罪を起こしてしまう人々がいるのは否定しがたい事実です。もちろん、100%分裂病によって引き起こされたことが証明された犯罪はありませんが。 精神分裂病のネガティブな部分には詳しくないという問題もありますが、それを差し引いても大いに評価できる一冊です。 精神障害者を語るつもりならば、最低でもこの本は読んでもらいたいものです。
言葉の端々に著者の温かさを感じる。
タイトルは『精神病』であるが、中身は統合失調症について書かれている。 統合失調症について、医療だけでなく福祉についても触れられており、概観を知るのに適した本。
現代における分裂病の軽症化と、加齢による軽快化
分裂病の本をなぜ読むかというと、それは「分裂病の心理学が人間にとっての自己と非自己について考える機会を与えてくれ」るからだろうと思う(P.47)。 p 笠原先生は『予診・初診・初期治療』がいまだ研修医や初心の精神科医の必携本になっているらしいが、この本でも原因は何かという探求をしつつも、よくわからないということを正直に明らかにした上で、50年に及ぶ経験をベースにした、やさしい語り口でご自分の分裂病理解を語っている。 p 強調しているのは、現代における分裂病の軽症化と、加齢による軽快化ではないかと思った。軽症化に関しては「伝統的な価値の体系から逸脱する行動や思考を青年たちがそれほど抵抗感なくやれるようになった現代では、現実を脱し現実をこえる世界を持つことを特徴とするこの精神病に独特の心理も、平均人の心理との間に昔ほど大きなギャップをもたなくなりつつある」(p.198)と平易に説明している。 p これはもっと小ムズカシく言ってほしい部分もあるが、まあそうなんだろうな、と思う。 p 香山リカさんなんかも書いているけど、同じような問題としてエディプスコンプレックスの減少というのもどこかで関係があるんじゃないかと思う。ある一定の世代より上だと、オヤジというのは煙たいとしかいいようのない存在だったが、そうした鬱陶しさを感じる人たちの割合がグラデーションをかけるように少なくなっている。なんか個人的には気味が悪いのだが、まあ、これも流れなのかもしれない。
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【くちコミ情報】
「軽症うつ」という言葉を初めて使った本
今では「軽症うつ」という言葉が当たり前に使われ、 どうかすると「適応障害」と同義語に使われたりします。 けれども「軽症うつ」は、そもそも本書の著者の笠原先生が最初に提唱した言葉で、 内因性、心因性という分類ではなく病気の重さで分けようというもの。 しかしこの「軽症うつ」という考えが日本に「うつ病患者」を増やしていったのでは と思うこともあります。その意味で本書は功罪半ばするとも思いますが、 軽症うつの基本的な概念を知るという意味では 最適の一冊だと思います。
つらいですね
軽症というとなにか、どうということは無いようですが、悪くすると自殺までいってしまうのが、うつですね。外見では分からないけれども、本人としては、苦しみ抜いているんです。新書にしては中身が濃いですね。この本を読んで、少し客観視して、自分を見つめ直すことができました。
読んでよかったです
この落ち込んだ気分は何なのでしょう。なにをするのも億劫。また小さなことで感情の起伏が大きく、妻にひどいことを言って、またその後自己嫌悪で落ち込んだり。40台の男性です。会社の仕事もなんとなく面白くありません。 「これってもしかしてうつ病?」自分で客観的に検討してみるしかありません。また自身を分析することで、よりよい対処ができるはずです。 自分自身でうつ病の本を買ったり借りたりするのは、勇気が要ります。また読んでいる姿を、余り人に見られたくはありません。ましてうつ病はうつるらしいのです。妻も「そんな本なんか読まないで、外にでて運動したら?」といいます。 でも、これ以上周りの人に心配掛けないようにするためには、自分で取り組むしかありません。現代の我々の世代なら多かれ少なかれうつ病的な傾向はあってもおかしくありません。 本書では、うつ病の治療に見える方にまず、この気分障害は治療の対象となる不調、直ぐにはよくならず、回復にはすこし長くかかります、人生にかかわる大決断はこの時期にしない、等のアドバイスを与えます。 おかげ様で、自分自身を客観的に見ることができました。
うつの人、必携
うつ病は特別な病気ではない、むしろ「どういうわけか実直な人に多い」病気であり、その症状と治療について非常に平易に書かれています。平易なだけでなく、著者の長年にわたる臨床経験に基づいた含蓄のある言葉も散りばめられており、うつが治った後で読み返してみてふむふむと納得することも多いです。 うつ病は治る病気だと言われながらも、なかなかすっきり回復しないものです。本書は、うつから立ち直ろうとしているすべての人への応援のエールとなることでしょう。
うつで悩んでいる方、ぜひご一読を。
この本を読んで、少し気が楽になりました。 まさに言いえて妙。押し付けがましくなく、 患者の立場や気持ちを十分に理解している著書です。 平易かつ優しさにあふれた内容だと思います。
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少女の情念ものが好きなら
読み応えありました。精神障害云々よりも喘息によって行動の自由を束縛された少女の情念が1950年代の神戸という時代背景を超えて伝わってきます
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一読の価値あり
ともかく興味本位になりがちな精神医学のテーマを具体的に絞り込んでいる。大学の教養課程や心理学専攻の入門としても適材である。また人間学としても著者の人間性を感じる本である。
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ユングのアニマとしてのエンマ
ユング夫人エンマによるアニマ・アニムス論。 心理学の専門家ではないエンマが夫の仕事を理解していたという事実は驚きに値する。 彼女はまさしくユングのアニマだった。 彼女が考察した問題は女性だけのものではない。なぜなら女性は「男性の鏡」でもあるからだ。
自分を知るための価値ある一冊
アニムスとアニマとはユング心理学が示すところの、女性の中にある男性性と男性性の中にある女性性のこと。 ユングの配偶者であるエンマ・ユングはユング心理学を女性の視点から鋭く見つめる。 作者は現代を生きる女性の抱える精神的な疾患が少なからずアニムスに影響されていると語る。いったいどこに原因があるのかと思われるような生きづらさや、不安、葛藤、さらには神経症といった病的ものも、その原因のひとつは、自分の内なるアニムスに憑依されている事にあると、いくつかの事例を上げて論述する。この解き明かしはきわめて興味深い。 ともすれば、男性的な意識のみが強調される男性社会にあっては、女性は自分への自信を失い、劣等感を持つか、男性的な考え方や見方を自分のものとなそうとする。しかし、女性意識アニマの価値(女性の持つ直観力や物事を広く受け入れる豊かさといった)にまず女性自身が気づき、それの価値を見出し、自らの中にあるアニムスと統合させることこそ必要なのだと、それは示唆に富んでいる。 心の奥深く、無意識の領域を探っていくガイドとして、女性本来の力を取り戻す癒しの書物として、とりわけ女性にとって価値ある一冊。
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