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カスタマーレビュー数:78
【Amazon.co.jp】
どのような文学のジャンルにおいても、そのナンバーワンを挙げろといえば議論百出、とても定まるものではない。が、「ファンタジー文学」に限りそれが存在する。トールキンの『指輪物語』だ。 舞台は妖精族や小人族の住む太古の世界の「中つ国」、ミドルアース。世界を破滅させる魔力を秘めた指輪を破棄するために旅に出た勇敢な小人ホビット族の若者、フロドの冒険譚である。まず、波乱万丈のストーリー展開が文句なしにおもしろい。無償の努力を続けるフロドは容易に読者の分身となって物語の世界を駆け巡るだろう。そして作品は長大(なんと文庫本で9分冊)。長いということは、それだけ長い時間読者は幻想の世界に遊ぶことができる。 著者トールキンは、オックスフォード大の教授で言語学、古文学、伝承学の碩学。彼の豊かな学識、教養に裏打ちされた1つの世界観ともいうべきものが、この長大な作品全体を力強く貫いている。 物語の核となるのは、冥界の王サウロンが作りだした不死の命とともに世界の覇者を約束するという指輪。指にはめたものの姿を消し、その心を虜にする。使ってはならぬ、とガンダルフに厳命を受けつつもその誘惑に何度もかられるフロドであった。同じく指輪の魔力に取り付かれ、奪い返さんと執拗に迫る地底の怪物ゴクリとの死闘に及ぶ最後には、意外な結末が…。 本国で初版以来約半世紀、日本でも30年近く愛読されているファンタジーの古典ともいえる存在だけに、トールキンの他の著作や各種解説書、作品事典なども数多い。興に及べば奥深いトールキンの世界に遊べるのも楽しみの1つといえよう。(祐 静子)
【くちコミ情報】
ファンタジーの原点
これはレビューというより、まったくの個人的な感想文だと思っていただきたい(もちろん参考にならなかった投票はOKである)。 私はこの作品を小学校の高学年から中学生にかけて読破し、虜になった。理解者は読書の師匠である母だけという悲惨な状態だったが、今でも折に触れて読み返し、ファンタジーの王道を行く最高峰の作品であると思うので、当然、星は五つだ。 ただね、何というか、ハリーポッターから始まった一連のブームには、少々うんざりさせられる。「指輪」だって「ナルニア」だって「ゲド」だって、ずーっと昔から書店にも図書館にもあったんですぜ、皆さん。「指輪」はともかく(でもこれだって岩波の児童書のところに並んでたんだけど)、他はみんな児童書だ。いい年こいた大人が映画につられて読んで、恥ずかしげもなく「感動しました」とか書いているのを見ると、ひねくれ者はつい「へっ」と思ってしまう。 あと、映画の題名ね。何で「指輪物語」じゃいけないのか。別に今さら日本語の将来を憂えたりはしないけどさ。
追補編が入ってなかった
このセットは全9巻セットとありますが、これで全巻ではなく、このセットには入っていない「追補編」があります。 「追補編」には後日談等が載っており、本編の後に読むと物語のシナプスが繋がっていくのがわかります。 文庫版にはこの「追補編」も含めた、やはり箱入りの全10巻セットもあるので、まとめて読むのでしたらそちらをお薦めします。 私みたいに後悔しないように。
無題
映画が公開された当時、古本屋に第一巻だけが大量に出回っていて苦笑してしまった。 序文の読者にとって未知の固有名詞だらけの解説が原因かと思われるが、最大の問題はこの物語の叙述にですます口調が似合わないからではないだろうか。 三部作の映画の公開が終わって大分になるからかなわないことだと思うが、新訳を希望する。
仲間の友情に感動です!
映画を見た人は良く分かると思いますが、これは決してハッピーエンドの物語ではないです。 簡単なあらすじとしては、主人公フロドが魔の指輪を葬るため仲間と旅をするという話です。 キャラクターの個性がはっきりと出ていて、飽きの来ない物語です。 13ヶ月にも及ぶ旅を経て彼の任務は成功するのでしょうか!? 衝撃のエンディングも必見です!
映画ファンにおすすめ
ご存知『指輪物語』の9巻セットです。(追補編は入っていません)ケースのデザインがいいですね。本棚に置くと画になります。9巻全部入っているので置いとくだけでもワクワクしますし、ただならぬものが本から伝わってきます。逆に、読みきる自信のない方は一冊ずつ買った方がいいかもしれません。それにしても9冊の本からひしひしと伝わってくる重厚感のある世界を作り上げたトールキンは非凡ですね。すごすぎます。 特典というか、中つ国の地図と登場人物の簡単な説明がついた冊子があるのも嬉しいですね。私は一度映画を観る前に読んで挫折したクチなのですが、映画をじっくり楽しんだ後に読んだせいか、序章も含め楽しく読めました。映画でハマった人は恐らくいっきに読み込んでしまうと思います。おすすめです。
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子どもと子どもの本を愛する人たちへ向けられたメッセージ
私は児童文学の専門家ではありませんし、常日頃、児童文学に 親しんでいる者でもないのですが、この本を読んでみて、 本当に「児童文学は宝の詰まった箱なんだなあ」と思いました。 p 本書の「あとがき」によりますと、この本は、筆者が 児童図書館の館員さんたちを前にして連続講話としてお話されたものを、 テープ・速記録などから起こして編集されたものであるとのことです。 (筆者ご本人はこの本が出版されるのを目にすることなく1979年に逝去) そのため、読んでいると、目の前で、人のよさそうなオジさんがニコニコしながら 自分の愛してやまないものについて語っているかのような錯覚をおぼえます。 p ここでたくさん引用されている詩のいくつかは私も音読してみました。 気に入った作品はまた機会を見つけて、手にとってみたいと思っています。
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【くちコミ情報】
大人向け
この本は漢字や表現方法が難しい 書き方がある。小学生が読むには 少し難しいと思う。中学生以上が 読むべきだと思う。それでも、読 めば漢字や文の勉強にもなるので は?と思った。 本が好きな人にはいいかもしれま せん。
7巻本は岩の館のドワーフの君に
全7巻。旧版と違い追補編が分冊になっています。2001年にアラン・リーの表紙絵に差し替えられました。寺島龍一氏の表紙絵がなくなったのは少し寂しいです。挿絵は現在でも寺島龍一氏です。
映画を観たから・・・
読みにくい本です。 だいたい訳本というのは読みにくいのが多いのですが、この本も読みにくい方でしょう。 映画を観て、DVDで復習していたので何とか、その物語へ入って行けました。 物語の中に入ってさえしまえば、その世界の中で遊ぶことができます。 先に映画、DVDを観る事をお勧めします。
唯一無二の“ファンタジー”
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もう夢中です
映画を見て続きが気になり読み始めました。 圧倒的なスケールの大きさと歴史、世界観、種族など緻密な設定に、 何度読み返しても新しい発見があります。 一生手元に置きたいと思うような本です。
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下巻のおもしろさ
旅の目的はスマウグから宝を奪い返すことですが、実はそのスマウグが死んでからの話の展開こそがおもしろかったのです。宝をめぐっていがみ合う人々、それをビルボ・バギンズがどのように感じ、そしてどのような行動に出るのか。ファンタジー世界の中に隠されたリアルな人間観をお楽しみください。
ビルボの情けが世界を救う!
主人公ビルボの勇気と情けに感動しました。「指輪物語」にもつながる大きな主題のひとつを感じた気がしました。登場人物も一人一人個性的で、悩んだり、怒ったりする様子がとても身近に感じられました。 冒険物語をお好きな方にはぜひお勧めです。
ここで自信をつけて指輪物語を読もう!
さあ、「ホビットの冒険 上 」を読破したらそこそこの自信がついたでしょう。ここまできてようやくトールキンファミリーの一員です(笑) 下についてはビルボの変貌振りに驚きます。 おっとりホビットから勇ましいホビット戦士になってしまいますからね! ドラゴンとの会話は見物!「ビルボって策士~!」 p 後半に差し掛かると戦争になるのですがビルボの活躍は徐々に薄れます。 ドワーフ軍、エルフ軍と人間軍、そしてゴブリンと狼の連合軍の戦い。 ビルボは気を失ってしまうのでこの戦争はあまりこと細かく書かれていませんでした。それが残念だったかな・・・? で、こちら「ホビットの冒険 下 」を見事読破したならば続いて「指輪物語」を手に取りましょう。 p 「ホビットの冒険」を読むか読まないかで随分印象が変わりますからね! 面白いですよ~♪
上巻を読んだ人なら・・・
きっと上巻後半のビルボの活躍に胸を躍らせていることではないかと思います。そのまま読んじゃって下さいな。ビルボは後半でも活躍します。お腹減ったー!お腹減ったー!は相変わらず連発しますが、ちゃんと正しい道を歩んでくれます。
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スリリングな内容。
過去の3作と比べて、ストーリーがスリリングな印象を受けました。 ペペンジー兄弟は出て来ないので、どんな感じになるかと 不安でしたが、全巻と同じく楽しく読みきる事が出来ました。 今回は「目的を見失って楽な方、楽しそうな方への誘惑に 負けてはいけない」的な教訓がそこかしこに・・・。 ところどころで遭遇するピンチはドキドキものですよ。 今回ももちろん、登場キャラクターが成長して行く過程が 分かるので、読んでいて楽しくなって来る本でした。
リリアン王子を探して
「朝びらき丸東の海へ」の続編で、ほぼ70年後のナルニアでの物語。 前巻で登場したユースチスが、前巻の後半から人が変わったようになって、今回はジルを連れて登場する。泥足にがえもんと3人で、年老いたカスピアン王の後継者リリアン王子を探して、巨人の国と地底の夜見の国を冒険する。 7巻全部を映画化するのかどうか知らないが、この物語が一番映画化にはむいているような気がする。それだけ、ストーリー性の高い読み物になっている。
ナルニア国物語で一番好き
男の子ユースチスはナルニア国物語3巻目の「朝びらき丸」で人間的に成長しこの4巻目にも登場します。女の子ジルは初登場、学校でいじめられっ子です。校長先生も管理者として能力がありません。 ユースチスはいじめられて泣いているジルにナルニア国の話を聞かせます。ジルは半信半疑、でも、二人してナルニア国にいざなわれ、そこでジルはライオン神アスランから4つの任務を約束させられ、そして、失踪しているカスピアン王の王子リリアンを探しだすように命じられます。さあジルは約束を果たすことができるでしょうか? 登場する美しくて優しい魅惑の女性の正体は?そして、沼人の泥足にがえもんはペシミスト(悲観論者)で外見もぱっとしませんが勇気も判断力も備えています。そういえば小説の足長おじさん(Daddy-longlegs=ガガンボ)を思い出しました。
ナルニアの第四巻。
本作品は『朝びらき丸東の海へ』と対になっているような印象を受けました。この作品が地面の下の地獄のような国を舞台にしているのに対して、朝びらき丸~は地上の世界、しかもそこはきらびやかな天国のような世界を舞台にしているのではないかと思ったからです。その案内人も勇気のある素晴らしい泥足にがえもんという人物ですが、その風貌は沼人というお世辞にも良いとは言えないものです。 p また現代の学校を風刺するように所々で、主人公の二人が通う学校を批判していたのは印象的でした。様々な冒険を三人で(後半では四人で)、くぐりぬける事によって子どもが成長してゆく様子はなんとも微笑ましいものです。また前回からのユースチスの成長ぶりにも驚かされました。 p 地下の国を本書では「夜見の国」としていますが、日本では死後の世界として名高い「黄泉の国」と対応させているようにも見受けられました。「日のさす土地へもどったものは少ない」「このものたちは、この世の終わりに目を覚ます」といった表現にもそのような事が窺えます。聖書の一節にある、「最後の審判の日」とも類似しているのではないでしょうか。 p また最後の場面も示唆深い場面です。キリスト教が反映されて描かれているものだと思いますが、ナルニア、現実の世界、地下の世界のそれぞれの意味を再度考えさせられる場面でした。本当にこのナルニアの物語には素晴らしい教訓が多く含まれていると思います。単に復活というだけでなく、普通ならばありえない他の世界への旅が実現しているあたりはキリスト教の死後の世界を彷彿とさせるものでした。 ところで題名ともなっている銀のいすの隠された意味はなんなのでしょうか。単に王子がしばりつけられていたモノだけで終わるようなもので終わってしまう品物ではないように思えます。
真実を見いだすまで
「いじめられっ子」の少年少女が、行方不明のリリアン王子を探し出す役目をナルニアのアスランから与えられます。沼人<にがえもん>の助けを得て、三人で荒野や巨人の国、地下の国を行きます。 p 探し当てた王子は母親の仇である魔女<地下の女王>に捕らえられていました。これまで失敗をくり返していた子供達ですが、はじめてアスランの指示に従い、一見狂って見える王子を解放します。しかし魔女の惑わしは妖しげで狡猾で、何が真実なのかわからなくなってしまいます。「地上に国などなく、全ては夢と幻想で、目の前の物だけが現実です」と。 p 最初は真っ黒の甲冑の中、今は地下の暗闇に捕らえられ、魔法にかけられた王子を救う手立てはないかに見えますが、にがえもんはどこまでも勇気と健全な常識を失いません。その精神が全員を励まし、魔法を打破り、リリアン王子は仇討ちを果たします。 p 地上に戻った全員をナルニアの住民は歓呼で迎えますが、リリアン王子を待っていたのは父王カスピアンの死でした。労苦は報われたものの「もう帰りたい・・・」と子供達はつぶやきます。 p しかしアスランと会った場所でカスピアンは若く元気な姿で復活します。そして、カスピアンはかねての願いであった人間の世界を垣間見、子供達と不正をただす機会があたえられます。子供達はナルニアでの冒険、カスピアンの死と復活を通して大きく成長するのでした。 p ナルニア国物語の中で「銀のいす」が一番好きです。にがえもんは指輪物語の節士馳夫(アラゴルン)に匹敵する人物だと思います。
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世界の創造のお話。
キリスト教の教えの原点ともいえる内容かと思います。 この本を読めば、どんなにキリスト教の事を知らない方でも ナルニアの創造される経緯が、キリスト教の示す『アダムとイヴ』の 話にちなんだものだという事が分かると思います。 禁断の果実として登場するリンゴなんて、そのまんまですよね。 物語としては今回も面白いと思います。 1巻で登場する魔女がどうしてナルニアへ来たのか、その理由も 明らかにされます。 いたる所に複線があるので、それがこのお話の後に続く 『ライオンと魔女』の中で効果的に利用されています。 キャラクターも今回も個性的です。 とっても嫌な叔父が出て来ますが、彼には本当に腹が立ちます。 彼がお話の終わりにどうなるかは、是非ご自身の目で確かめて下さい。 ナルニアがどの様にして出来たのか、それを知りたい方には とても楽しめる内容かと思います。 ただ、今まで以上に宗教色が強いので、そういったものに 抵抗がある方にはオススメしません。
良くも悪くも
ナルニアの始まりについて書いてあります。 中身は他の作品に比べると平たんな感じがします。しかしナルニアを読んでいるなら、始まりが知りたいと思うでしょう。シリーズの途中に始まりを語っているから、展開があまりないのもいいとも思えます。 ナルニアシリーズの時間上では原点ですが、一番はじめに読まない方が面白いです。一番勢いがない落ち着いた作品ですから。
ナルニアの謎が明らかになる
ナルニア国誕生の経緯、街灯あと野に街灯がある理由、ナルニアにつながるタンスの正体がはっきりする。 ライオンと魔女につながる作品。 アスランはやっぱり神なんだろうな...と、あらためて感じた作品。
ナルニア・ビギニング
ナルニア・ビギニングというべき一巻。 ナルニアの創世記に関わったディゴリーとポリーという二人の少年と少女の冒険の物語です。おじさんの実験道具として、あちらの世界に行かされてしまった二人は、そこで魔女に会い、ナルニアが生まれる時に立ち会います。 この中で、アスランはディゴリーに言って聞かせます。魔女ジェイディスが「ほろびのことば」を使って、チャーンの都を壊滅させたように、人間もやがて「ほろびのことば」に代わるもので全滅してしまうだろうと暗示しています。優しい言葉を使いながら、最終兵器の使用に対する警戒をしています。全巻の中で、こうしたどちらかというと政治的な部分にまで踏み込んだ唯一の作品でしょう。 でも、物語は巻が進むに連れて、エンターテイメントとしての完成度が高くなってきているように思えます。
これがナルニア国の創世記です。
ナルニア国物語の第一巻は「ライオンと魔女」ですがこれを読んでも謎が残ります。その謎を解き明かすために後付けで書かれたのが「魔術師のおい」です。 魔術師のアンドルーは異次元世界に行く事が出来る指輪を作ります。その甥ディゴリーと隣に住む女の子ポリーが異次元世界に旅立つのですがひょんなことからこの出来損ないのアンドルーがくっついていきます。異次元世界はひとつではありません。魔女のジェイディスの住むチャーンはまるで赤色巨星となったような衰えた太陽が鈍く地上を照らしています。魔女は3人について私たちの住むこの世についてきたり、ライオンの姿をした神アスランのいる世界(ここにはナルニア国やアーケン国があります)に行ったりします。 ディゴリーは魔女をナルニアにつれてくるという過ちを犯したのでアスランから遠く離れたリンゴの木からリンゴの実を採ってくるよう言い付かります。これを果たす過程でさまざまな誘惑、試練が待っています。この巻は風景描写が多すぎるのと宗教色が強いのが鼻につきます。
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在庫切れとは残念です
4歳の娘に絵本を選んでいる時、幼い頃、母に繰り返し読んでもらったこの絵本を思い出しました。「ボンゴ、ボンゴ‥‥」と絵本から聴こえてくる音が気忙しい日常を忘れさせ、果てしなく広大な大地に導いてくれます。
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【くちコミ情報】
血筋と家系に彩られた物語
『指輪物語』を一通り読み終えたので、その物語の原点とも言える本書を手に取りました。本書は『指輪物語』の主人公フロド・バギンズの養父、ビルボ・バギンズの物語で、本書に登場する3人のトロルやミスリルの胴着、ゴラムと例の指輪といったエピソードは『指輪物語』にも引き継がれています。ゴラムからビルボが手に入れた指輪については後に長大な物語として展開されるのはご存知の通りですが、その他にもギムリの父親グローイン、魔法使いガンダルフとその剣グラムドリング、レゴラスの故郷・闇の森、ワシの王、モリヤに向かったドワーフ、フロドの指輪棄却の旅を助けたつらぬき丸、等々の細かな点の設定が引き継がれている点が興味深く感じられます。 p それにしても筆者の視点は、何と歴史を大切にする姿勢に貫かれていることでしょうか。この歴史とは即ち連綿と続く血筋・家系とそれにまつわる伝承です。「山の下の王」の血筋のドワーフ、トーリン・オーケンシールドが彼の祖父と父親、一族の復讐のために旅立つこと。系譜に強烈な関心を抱くホビット族の習性、指輪物語でギムリがモリヤの坑道で一族の終焉を見ること、こういった家柄や血筋に関心を抱く視点は(よほどの家柄を除けば)日本人にはあまり馴染みがないかもしれません。イギリスの感覚なのでしょうか。 p 著述の順番は『ホビットの冒険』から『指輪物語』ですが、その逆を辿っても何ら問題はありません。むしろ、『指輪物語』との接点の多さのために本書をより一層楽しく読めると思います。
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