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戦略論を深く理解する上で必須の論文集
「イノベーションのジレンマ」で有名なクリステンセンをはじめとして、プラハラッド&ハメル、バーゲルマン、ポーターetc,etc! 上・下巻とも珠玉の論文ばかりです。 これら全ての論文を和訳する労苦を考えれば、決して高価ではないと思います。
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【くちコミ情報】
地に足の着いた方法論
基本的に仕事における必要な情報は「社内」にしか存在しないような気がします.つまり,書籍・雑誌やインターネットで公開されている情報よりも,イントラネット(大袈裟に言えばナレッジ・マネジメント・システム)で公開されている情報や,社内の知人に直接あるいはmail・電話で得られる情報の方が,仕事において役に立った気がします. 本書では,如何に必要な情報を迅速かつ簡単に得るための仕組である「コミュニティ・オブ・プラクティス」が提唱されています.「ナレッジ・マネジメント」の本は研究者による「こうすればうまくいくんじゃない?」的な机上の空論が多いのが現状です.しかし,本書の著者(エティエンヌ・ウェンガー,リチャード・マクダーモット,ウィリアム・M・スナイダーの三氏)は,研究者であると共にコンサルタントでもあるため,本書の理論は実践に裏づけられ地に足の着いたものであり,様々な企業で「応用可能な方法論」として確立されたものだと思います.
今こそ学ぶべきところは多い
部署内で解決策に行き詰った時、同期入社のネットワークとか、以前同じ部署にいた人のネットワークとかの中から、助言をくれそうな人を見つけ出して相談するというアプローチは、今でもある程度存在していると思います。しかし、終身雇用が徐々に崩壊したり、その場限りのドライな人間関係を望む人が増たりしている昨今、適切なネットワークを持たないが故に業務効率を落としている人もいるかもしれません。 本書で紹介されているコミュニティ・オブ・プラクティスは、専門分野や興味を一にする人々の意図的な集まりであり、本来は前述の属人的かつ無目的な人的ネットワークを代替するものではありません。しかし、会社がこのような枠組みを用意してあげることで、従来の人的ネットワークが持っていた機能の重要な一部を補うことも可能ではないかと感じました。 私自身のサラリーマン経験は10年を少し超えたくらいなのであくまで想像ですが、数十年前の日本ではコミュニティ・オブ・プラクティスに相当するような非公式な人的ネットワークが無意識のうちに存在していて、それが強みの一部であったのに、近年はそれが失われつつあるのではないかと思います。この想像が当たっているとすれば、今こそこの枠組みに取り組んでみるべき時なのではないでしょうか。決して新しい本ではありませんが、今日参考になる部分は多いです。 同一分野のexpe tが社内の異なる部署に散在していて、彼らがまとまればもっとすごいことができるはずなのに、と苦慮していたときにちょうど本書に出会い、ぼんやりしていたアイデアに形を与えてもらえました。 本書ではコミュニティ・オブ・プラクティスを有効に発足、発展させるためのキーポイントが豊富に解説されており、どれもたいへん参考にはなりますが、日本的経営環境や文化風土におけるキーポイントは、本書の解説とはまた少し違う可能性があるのではないか、という印象も受けます。そういう視点でまとめられた本があれば読んでみたいです(今のところ見つけられておりません)。
実践コミュニティのデザインと発達
この本は「実践コミュニティ」について述べたものだが、なかでも特に目を引くアイデアは、コミュニティを作り発展させる際に、「領域」「コミュニティ」「実践」という3つのトピックに分けて整理することで、具体的な考え方や手法を明らかにしている点と、「実践コミュニティ」の発達(心理)学を、エリク・エリクソンの発達図式の枠組みを取り入れながら、非常にうまく説明している点である。ただコミュニティを作ればいいというのではなくて、「学習」や「実践」を目的とするコミュニティをいかにデザインし、運営していったらいいのか? について、かなりまとまった見解を示している。 この点でさらに考えなくてはいけないのは、「学習」あるいは「教育」とはいったい何なのか? さらに言えば、企業の活動とはいったい何なのか? という点である。「学習」や「教育」あるいは「創造活動」といったものが、個人や二者関係に還元されるものではなく、グループの関係性のなかで実現するものであると考えるとき、まったく新しい教育実践や経営実践の可能性が開かれてくる。その基本概念に基づいて、従来のすべての知見や実践を再構築するという、非常にエキサイティングなテーマが浮かび上がってくるのである。 この本の終章は、まだぼんやりとしはいるが、全世界あるいは人類のあり方を根本から変えるものとして、この「実践コミュニティ」というアイデアの重要性を打ち出している。一見、夢物語にも見えるのだが、人類の経済活動や文化活動の全体をドラスティックに変換させてしまうような可能性を、このアイデアは内に秘めている。
知識ってマネージメント可能なんですね
ビジネスにおいて、 「それは○○さんしか知らないからなぁ」 「未だにそんなやり方をしているの?」 「そんな事聞いていないよ」 などという会話を聞く事は大変多いと思います。 p 現代のIT社会においてすら、なぜこのような事になってしまうのか。 情報をどのように共有し、マネージメントしていくのか、はホワイトカラーを自認する人であれば一度ならず考えた事があるテーマでしょう。 p 本書はそれらを、「コミュニティ」という小集団の活動により、解決をしようと提唱するものです。 p コミュニティーとは何か、それを行うとどのようなメリットが組織に起こるのか、を本書は独自の視点と、実践を通し詳細に解説しています。 p この手の本にありがちな、「理論だけ述べて、あとは勝手にどうぞ」的な知識のひけらかしではなく、「実践にあたり、先人達はどのような障害にぶつかり、それをどう克服してきたのか」についても事細かに解説している点に好感を持ちました。 p データベースが唯一の情報共有手段だと考えている人は本書を読むと眼からウロコが落ちるかも知れません。
自由なコミュニティーを用いたナレッジマネジメントの影響力
組織の中で自由度の高いテーマを決めたコミュニティーを創り、そのコミュニティー内の実践(暗黙知を形式知に変える)により、有効な知識をコミュニティーに属している人々からその人々の属している部署に効果的に波及することがでる。それにより問題解決や組織の発展が可能であるという事を説明している本である。 p すなわち、組織内に別の特化した、知識を形式化するコミュニティーを創ることの大切さを言っているのである。 これは、二重編み組織と表現しているがマトリックスと違うのは、より非公式的な組織としてコミュニティーを育てるということであり、非公式なのでメンバーの上下関係も無く自由にテーマについて討論や議論、経験を交わせる組織になるということである。そして、その中で形成された知識は会社の戦略に直結し実用性が高く、成果が上がるということである。 p 本書では、実践コミュニティーを如何に立ち上げ育てていくのか、コミュニティーリーダーの役割、またコミュニティーで形成された知を如何に全社的に波及していくかなどを説明している。 p 最後に触れた内容で、この実践コミュニティーが会社の組織のあり方を変えていくというところがあり、そのような観点で見ると新しい会社の組織のあり方を考えさせられる。著者は、マッキンゼーなどで働いていた経験や仕事の仕方などを説明しながら、実践コミュニティーがマッキンゼーで機能している話などもあり面白い。 p 本書を読むと、本来の組織というのは昔からあるような自由度の高いコミュニティー形式を用いながら、実践コミュニティーのようにテーマを中心に論議する中で獲得できる知識を組織の目的を成すために生かす事が出来る組織が理想的組織ではないかと感じさせられる。 p 組織論と組織改革に一石を投じるような内容である。星が4つの理由としては、実践コミュニティーの形成と育成に多くの説明を取っており、実践コミュニティーを通じての組織革命の内容にも触れながら、最後に少し説明するだけで余り深く説明がされていなかったからである。 p しかし、ナッレジマネジメントを一段階高めた内容であることは確かであり、多くの人に読んでもらいたい本である。
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最近、ETFによるインデックス投資が流行ってるみたいですが、超カンタンにインデックスをアウトパフォームする方法を発見しました。 正直、この本を読むまで「ダウの犬」という投資法は知りませんでしたが、シンプルかつパワフルです。 インデックスに勝てないというランダムウォーカーの頭でっかちな考えには耳を貸さないほうがいいです。 正月に1回スクリーニングして、該当銘柄を1年間保有するだけです。 毎年、それを繰り返します。 それだけでインデックスを遥かに凌駕します。 なんとアメリカのヤフーファイナンスでは「ダウの犬」がスクリーニングできるみたいです。 シーゲル博士の本でも「ダウの犬」の有効性が証明されているみたいなので、ちょっと調べてみようと思います。 最近は、楽天証券やマネックス証券でアメリカ株が買えるので、わざわざアメリカの証券会社に口座作って送金しなくても、日本だけでダウの犬投資法ができますね。 ちょっとやってみようかな。 シュミレーション結果をみると、インデックスより全然いいですね。 標準偏差もインデックスより小さいみたいですし。 サラリーマンでもできる投資法どころか、主婦でも小学生でもできる有効な投資法かもしれないですね。
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先進国における教育の衰退/教育版破壊的イノベーションの必要性とは?
「イノベーションのジレンマ」で有名なクリステンセンが,この理論を教育現場の現状に適合させ(教育を広義の変革すべき技術の一種と捉えて考察),特にコンピュータ導入を具体的な破壊的イノベーションと捉え議論している.コンピュータ教育は現在までにその潜在能力を成果として引き出せていないが,その原因は既存のシステムに無理やり合わせこんでいるが故と主張している.教育へのコンピュータ導入(オンライン・ユーザー・ネットワーク,モジュール方式の教育体制)の可能性は極めて高く,その破壊的イノベーションとしての潜在能力を引き出す本格的な成果は,新規の教育システムとして導入すること(無消費層への攪拌)が不可避であるということ(現状の教育システムと切り離した異なる視点からの発想が必要だと).実際,昨今の先進国(米国も,日本も)における教育がうまくいっていないことは事実であるから,変革の必要性は疑う余地がないということが現行の教育を再考すべきスタート点と言える. 確かに,教育を受ける方にも個々の最適な受け方があり(one to one Business的発想),これを一律に一人の教師が多くの学生を教える(いわゆるマスプロ教育)には本来無理があったわけである.これをコンピュータを導入して(現状のままではなく,多様な生徒のニーズを個々に対応可能な新システムの構築ツールとして),個々の学生に最適化された教育を実践する方向に向かうとの主張は,教育版イノベーションのジレンマを形作る背景と言えなくはない.ただ,正直ピンとこないところはある.まずはコンピュータ教育が本当に教育版破壊的イノベーションになりうるか? である.教育はビジネス界とは異なるというか,人間形成の場に同じ発想を本当に適用できるのかの疑問,ちょっと違うんじゃないかな? とは感じた(ただ,可能性はあるとは思うが).それでも,教育の在り方について,これまでとはまったく異なる切り口(イノベーションという指標を用いたこと)で議論している斬新さは評価に値する.最後の解説(根来先生のコメント)にもあるように,現実理解の仕方,その発想の豊かさにこそクリステンセンの魅力があるのであろう.教育界に身を置く方は読まれるとそれなりに得るところは多いと思います.
Student-centric
我々ビジネスの環境では、社内教育も含めてPCを使わない日は、ほとんどない。まして、インターネットが爆発した90年代後半以降家庭でも、PCは日常のツールとして、色々なサービス環境を劇的に変化させている。一方、教育におけるIT技術の活用は、米国でも極めて保守的な状況に留まっているようだ。 クリステンセン教授の破壊的イノベーションの理論を、教育環境に当てはめて、Student-cent icな教育システムの採用を説いている。 ビジネス理論を丁寧に説明しているので、教育関係者にも読みやすいと思う。
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めちゃめちゃ面白い
パンローリングから出版されているポーカー絡みの本「トレードとセックスと死」を読んだのは5年前くらいでした。 今回、ギャンブルトレーダーが出て、読んでみて非常に面白かったです。 読んでから即儲けにつながる本ではないですが、考え方として非常に面白いです。 タイトルはギャンブルトレーダーですが、内容はポーカーと金融市場についてです。 短期売買はゼロサムゲームなので、ポーカーのように心理を読み解く方法は面白いと思いました。
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ハーバード大学の看板教授であり、経営研究の権威とされる、ロザベス・モス・カンターによる著書。世界規模で実施された大規模な調査で明らかにしているのは、インターネットがもたらした「デジタルカルチャー」が企業や組織、人に与えた影響である。アメリカのドットコム企業がそのカルチャーをどのように担い、在来型企業がいかにしてカルチャーの受け入れに失敗したかなどを、多くの事例から浮かび上がらせ、そこから経営改革を成功に導く具体的な方法をまとめ上げている。 全3部構成の第1部では、デジタルカルチャーの本質に迫っている。まず、イーベイや公立学校の事例を引いて、オンライン上の人々がコミュニティの原理にのっとっている点を指摘。そこでイニシアチブをにぎる若者を活写するなどして、デジタルカルチャーの革新性を浮かび上がらせている。オフライン市場でのトップ企業がオンライン市場に参入したものの、新興のドットコム企業にあっさりと敗北してしまう事例を用いることで、在来企業の文化とデジタルカルチャーがまったく溶けあわないことを指摘している。 第2部では、「即興劇」的な戦略、企業間パートナーシップといった、デジタルカルチャーのマネジメント面の特質を挙げ、その成功事例をまとめている。特にIBM、サン・マイクロシステムズ、Amazon.comなどの事例が興味深い。また、職場レベルでのカルチャー構築法もここで論じられている。第3部では、在来型企業に向けて経営改革の手引きを提示している。デジタルカルチャーに合わせた組織変革の方法を、担当者レベルやリーダーのスキル面から紹介している点は注目に値する。 ネットバブルははじけたが、デジタルカルチャーに合わせて経営改革を行う必要性は、消えていない。本書はその点で、従来の企業の強みが逆に障壁になり得ること、あるいはデジタルカルチャーが逆にオフラインの人間関係の上にしか成立しないことなど、興味深い点を指摘しており、参考になる。(棚上 勉)
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インターネットコミュニティーによる一石二鳥の組織改革
この本は、インターネット企業やワナドット企業がどのような組織を作れば成功するのかを説いた本である。 p 多くの企業の成功例と失敗例からなるケーススタディーをふんだんに使いながら説明がされていて具体的に理解しやすいようになっている。 要点はインターネットの中で企業がコミュニティー(企業の内外共に)を創らざるを得なくなるようになると、従来の官僚的、階級的な組織では企業内に違った文化ができ、企業内の文化的統合が出来なくなり、企業が一つになれなくなるのだと言う。 別の言い方をすれば、インターネット上で出来るコミュニティーは、階級や官僚ができない文化を形成するので、インターネットにより企業の内外にコミュニティーを形成する場合は、インターネット主導の文化を企業全体が構築する努力をしていかなければ、非効率的な事しか出来ない企業になってしまうとのことである。 p 今盛んに組織改革などと言われているが、インターネットを会社内の伝達システムとして導入しながら、この本に書いてあることをこなしていけば一石二鳥で効率的な競争力のある組織文化を形成できると感じた。 p 本の内容は、インターネット文化の重要性と競争力の優位点を説明するだけでなく、如何にドットコムビジネスが業界のメインストリームに行くかということが、目的を中心として即興劇をしながらオフラインとオンラインのコミュニケーションの駆使によることであるといった内容として書かれてある。 また、今の若者を如何に引きとめコミットメントを高めるかという内容についても具体的にケースを説明しながら述べている。 特にコミットメントについての洞察は深い内容があり、考えさせられる。 p また最終的には変革を成功させるためには、リーダーがどのように組織文化を変えなくてはいけないかという具体的な方法論も述べてありこれに対するケースも具体的で説得力がある。 p 一見、本の内容や題名だけを見てしまうとインターネット関連系の会社以外には必要ない本のように見えるが、日本のすべての企業が読むに値する本である。IBMやGEなどの強力な企業を創りたいならばこの本に書いてある内容は避けては通れないと思う。 p 日本企業も本書にあるインターネットコミュニティーの可能性を導入しながら、高橋俊介氏が語るような組織改革をなせば最先端の企業文化組織を一石二鳥で形成できると感じさせられた本であった。
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実例がたいへん面白い。 ビデオの規格におけるベータマックスの敗退の分析について、本書はソニーの努力が足りなかったのでも 戦略を間違えたわけでもなく、社会の「予測不能の変化」によって敗れたと結論づける。 それを筆者は「戦略的不確実性」と名付けている。 神ならぬ身の企業経営者は、未来を確実に予測することはできない。 大きな変化を前提として極端な戦略をとる企業は、高い確率で失敗する。 その代わり「ツボにはまれば」大成功する。 従前の経営学では「生き残った企業」しか分析の対象としていなかったため、少数の果断な戦略の成功企業と 凡庸な戦略をとる多数の「そこそこ」企業、という姿を見て、「果断な戦略」を取ることを推奨していた。 しかしこれは、失敗して消滅した「果断な戦略」企業が視野に入っていないための誤謬であり、 「多くの企業がなぜ敢えて凡庸な戦略を取るのか」ということを説明することができない。 これを「生存者偏向」と言うのだそうだ。 「戦略的不確実性」を克服するための本書の提案についは、正直よくわからない。 「普通の企業」では到底実行できそうもない感じでもある。 しかし、「正しい戦略を取っていてもなお失敗する」という戦略のパラドクスを克服しようという誠実な知的格闘の本、と感じた。 (なお、巻末訳注の字の小ささは顰蹙もの。専門書なんだから、若い人だけが読者ではないのだ!(笑))
専門的ではない
シナリオプラニングの必要性について解説していますが、他の良書がより実践的だと思います。しっかりしたコンサルティング会社が監修している良書が他にありますのでそちらをまず読むことをお勧めします。
新たな戦略策定の提言
選択と集中をしなければ、付加価値にせよコストにせよ差別化できずに勝ち残れないという一方で、 選択と集中をすればするほど、環境変化に適応できなくなる、というのが戦略のパラドックスだと定義しています。 また、選択&集中戦略の代わりに適応戦略を採用しても、 組織・人は環境変化に適切に適応できるほど柔軟ではないため、適応戦略は十分ではないと提示しています。 パラドックスから抜け出すためには、 企業経営の時間軸(短期〜長期)に応じて組織階層毎のミッションを明確にし、 経営トップ層がシナリオプランニングとリアルオプションを駆使して不確実性に対応することが重要であると指摘しています。 また、この方法を中核としながらも、これまでのポーターを始めとした主要な戦略フレームの良いところを積極的に取り込んでいますので、 戦略を考える、学ぶ際には非常に参考になる書籍だといえます。 但し、研究事例がSONY、J&J、マイクロソフトといったグローバル企業であることから、 これらに類するだけの規模を持っている企業や、これまでの戦略フレームを駆使して生き残ってきた実力のある企業だけが使える戦略フレームだともいえます。 更に、シナリオプランニングやリアルオプションについてかなり学習されている方にとっては、 既知の情報がかなり多いのではないかと推察されます。
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この本では、作品を柱しつつ時系列で、ピクサーが泥の中でもがき続け成功するまでの20年の物語が淡々と語られている。ピクサーの社外正史とも言える本だが、その内容はなかなかドラマチックだ。CGアニメーションに魂を込めることや、夢の実現を目指した人達が集まった会社に魂が込もっていることが重ね合わされているのが、本書全体に通底する基調だ。 主人公は有名なラセターやジョブスではなく、やがてピクサーと名乗ことになる組織の創立メンバーであり、テクスチャマッピング、Zバッファ、Bスプラインという基礎技術を博士課程で開発しただけでもCG歴史に名を残す事が出来たエド・キャットムルである。もちろん、キャットムルに最初に資金を提供した富豪やジョージ・ルーカス、ディズニーの面々、ジョン・ラセターやスティーヴ・ジョブスなど登場人物は豊富だ。 キャットムルが3本もの大ホームランをかっ飛ばした博士論文から、トイ・ストーリーがヒットするまでには20年の時がかかっている。これはそのままコンピュータ・グラフィックスの歴史とも重なるのだが、この間、キャットムル達はいつの日か長編CGアニメーションを作る事を夢見て、幾多の困難を乗り越えてゆく。技術の発展やイノベーションの裏には、ビジョンを持ったパイオニア達の情熱(そして、運の良さ)がどれだけ必要であるのかを、読み取る事が出来るだろう。 「Bスプライン」を「双三次パッチ」、「ハードウェアに近い」言う意味でなく「劣った」という意味合いでC言語を「低級言語」と訳すなど、主に技術用語に関する問題が散見されるが、訳文は読みやすい。また、本の中で語られるピクサーのCG作品をその都度見ながら読み進めると、より一層面白くなると思う。
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