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アメリカ人著者の視点とは
アメリカン人著者による、イデオロギーや偏狭な愛国心に偏らない、客観性に重きを置いた稀に見る良書であることに違いはありません。 個々の事例についてもう少し突っ込んだ議論が可能であったとは思いますが、中国首脳の立脚点がどうあらざるを得ないのかが大局的にかつ平易に理解できます。 ただし、著者はクリントン政権時の中国政策担当者であるためか、当時「ジャパン・パッシング」が大変日本にとって憂慮材料であったことに思い出されるとおり、日本への記述についてはボリュームの割りに「反日」という素材に終始しておりところが心許なく、領土問題・経済問題の表裏にまで詳細に言及しようという意図は乏しいようです。 またそういった点に、アメリカが覇権を握っている現在の国際情勢における、アメリカ人としての自己弁護が働いていることも読み取ることが出来ます。
タイトルに偽りあり
原題がフラジャイルなんだからもう少し署名のつけようもあったのでは・・・。
緊張感ある詳細なレポート
政治、社会、経済など多面的に現代中国を見渡しており、カバーする領域の広さから、一人の人物が書いた事に驚かずにはいられません。また、経済関連のデータや報道記事をまとめるといった表面的な内容ではなく、中国人(市民や有力政治家)の直接の発言が随所に記載されており、政府と市民の考えや心理状況まで理解しようと努めてきた著者の姿勢が表れた生々しい内容です。最終章では中国とアメリカの政府に対して平和的かつ建設的な提言を発しており、戦争や内乱を避けて欲しいと願う気持ちが伝わってきます。しかし、その中の中国側に求める方針転換は忍耐と寛容とリスクを要求するものであり、提言の実現性は低く、将来、中国国内もしくは世界に多大な被害が発生することは避けられないと暗に示しているようにも感じました。緊張感ある優れたレポートです。
傲慢な中国と日本政府の弱さ
靖国・尖閣・食品テロなど日本政府として毅然とした対応ができないのをはがゆく思っておりました。しかしそれはもしかして日本の激しい抗議→ネット上で中国人が火病をおこす。→中国政府のコントロール不能→中国国内混乱→大量難民が沖縄九州上陸?・・・この悪夢の連鎖反応を恐れているのかと思います。
なるほど、なるほど、とうなずきます
・中国共産党指導部が生き残りをかけてエッジの上を歩く今を克明に描いた本。 ・著者は元米国務副次官補 (U.S. Deputy Assistant Sec eta y of State、同書訳では国務次官補)。 ・クリントン政権の外交官で対中政策を担当。現カリフォルニア大教授で中国研究者。 ワシントン・ポスト紙やウォールストリート・ジャーナル紙などでは、お馴染みの中国アナライザー、という。 ・日本に住んでいても、中国に関する情報は、報道や、駐在員からの報告などで誰しも何らかの形で毎日のように見聞きするものですが、自分なりに知識・情報をいちから再構成するとなると、厄介です。こうしたばらばらな知識を自動的に頭の中で整理整頓してくれる本です。翻訳もこなれた日本語で、私は自分(古河しゅんたろう)のブログで紹介したことがあります。 ・著者のシャーク氏が何度も引き合いに出すのが、インターネットの書き込みが、毒々しいナショナリズムに火に油を注ぐという現状。思っていた以上の迫力、おぞましさ。実は、反米と反政府なのに、反日にすり替えられる背景を丹念に追い掛けています。 ・毒々しいナショナリズムは、弾みで反体制運動に衣替えする可能性がいつも付きまとう。胡錦濤主席は「古めかしい毛沢東流の思想統制へと統治の核心を逆行させてしまった」のだそうです。
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真実は小説よりも〜
ドイツの史上最大の通貨偽造“ベルンハルト作戦”の詳細な全容を描いたノンフィクション。絶滅収容所、奴隷収容所と言ったナチの暗部無しに語れない話なのだが、英独を中心とした多国間の駆け引きは非常に人間臭く、時にはユーモラスな趣さえ感じられる。 戦争と言う極限状態の中、人間のエゴと本性がむき出されたためだろう。
全体像がつかめればいう事なし!
ナチスの偽札作戦である「ベルンハルト」作戦について詳述した本。筆者の入念な取材をもとにした臨場感あふれる記述にどんどん引き込まれる。また、翻訳物にありがちな外国人の人名の不慣れからくる誰が誰だか分からなくなる混乱も、最初に人名が登場するとき重点的に記述されており、ほとんどない。 ただ、作戦がイギリス経済に与えた影響、実際偽札の何割ぐらいが使われたかなどの、全体像がつかめない点が☆1つ減で4つ。
『大脱走』とか『007』が好きな、戦争映画、スパイ映画好きの人にオススメ
アカデミー外国語映画賞にノミネートされた映画『ヒトラーの贋札』を観て、ベルンハルト作戦のことをもっと知りたくなり、この『ヒトラー・マネー』を読みました。 強制収容所での贋札づくりに焦点を絞っていて、それが映画として面白かったが、贋ポンド、偽ドルが実際、どんな風に使われていたのか、偽札の行方とか、いろんな謎が気になってしまい、本当のところはどうなの?と、この本を読まずにはいられなくなりました……。 手嶋龍一著『ウルトラダラー』の北朝鮮のように、国家が本気で紙幣偽造するなんてことが、本当にあったなんて、驚きです。犯罪も国家ぐるみだとすごいことになるのだなあ、と。 考えてみれば、普段使っているお金って、実態がないわけで、電子マネーなんて偽札みたいなもの。偽札でも流通すればそれは本物なわけです。経済なんて信用だけで成り立っているのだなあと、つくづく思います。マネーゲームなどというけど、お金って所詮はヴァーチャルなものなのだと、思いました。 イングランド銀行は面子にかけて、偽5ポンド紙幣の存在を、認めなかったから、『ベルンハルト作戦』のことを僕らは知らずにいた。戦後何十年もたってやっと公開されてきた機密情報をもとにこの本は書かれたらしい。 SSの内部事情、第2次世界大戦の時の諜報活動とか、戦後のモサドのこととか、知らなかったことがいっぱいで、すごく勉強になったし、刺激の強い本でした。
おもしろいが食いたらない
親衛隊将校クリューガーには苦悩も葛藤もない。あるのは狡猾な計算だけだ。結果的にユダヤ人の命を救ったといっても、用が済めば殺すつもりでいたし、ユダヤ人が救われたのはクリューガーのおかげではない。「シンドラーのリスト」とは真逆の話だ。 ナチ親衛隊の暗躍ぶりがよくわかるが、命と引き替えに親衛隊に協力させられたユダヤ人の苦悩が伝わってこないのが難点。 それにしても英国銀行は情けない。この事実が長らく明らかにされなかったのは、銀行のメンツを守るためだったのか。
ドイツ情報部の数少ない成功した作戦
第二次世界大戦の情報戦ではドイツ軍はエニグマが完全解読されていた為ことごとく失敗しているがその中で成功したのが在オランダ対情報課ヘルマン・ギスク中佐の「北極」作戦(1942年〜43年秋まで53名の情報員、570個コンテナと150個の小包を確保)とこの本のベルンハルト作戦(偽5ポンド紙幣偽造)ぐらいでは無いだろうか? ユダヤ人の紙幣偽造犯罪者や印刷工など技術者を集め専門家でも見分けが付かない偽造紙幣の製造から結末そしてその後までが書かれているが、なかでも面白いのは犯罪を国家組織で行なう行為がいつしかベルンハルトとユダヤ人技術者の間に「完璧な偽札」を作り上げる喜びと連帯感が生じている点だと思います。 専門家でも完全に脱帽し5ポンド紙幣の発行停止させたこの作戦については過去に筑摩書房の「世界ノンフィクション全集」に在っただけで今回この作戦が別の作者で読めたのはうれしいく瞬く間に読み終えたしまいました。
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ソロスこそ現代最高の賢者だと思う
オリジナルは2009年リリース。邦訳は2009年6月11日リリース。リーマン・ショックの2ヶ月前に上梓された『ソロスは警告する』の続編とも言える本である。 読了してつくづく思うのは、ジョージ・ソロスこそ現代最高の賢者であって、グローバルな視野と経験を持ち、かつ世界経済全体をより良い方向に導きたい、そしてそのためにはどうするべきかを具体的に語れる数少ない人物である、ということだ。特にこの本では『発展途上国の利益は実は先進国の利益である』というスタンスに貫かれ、100年に1度のこの危機をどう舵取りすべきなのかを、SDR(特別引出権)の発展途上国への先進国からの委譲、そして金利コストはIMFが負担といった具体的な内容で述べている。 『単なる』経済学者が物理羨望とも言える自然物理学の経済への転用で諸説を組み立てている傾向の中、ソロスの再帰性理論は間違いなく正しい(それは彼の運用益がこの上もなく確固なエビデンスだ)。ただソロスにはそれを経済学的に説明しえないだけなのだ。いつかソロスの再帰性理論を実証し、ノーベル経済学賞をソロスの名と共に残してくれる経済学者が現れるとぼくは思う。
見るべきところは少ない。
本書は「ソロスは警告する」のペーパーバックス版(アメリカ版)に加筆された第4章を単行本化したものである。内容は、市場がクラッシュした原因の分析、経済回復のための政策提言、2009年の見通しである。2009年の見通しとはいうものの、その大半はロシアへの批判が占めている。彼の偏執的ロシア嫌いが存分に表れている。 恐慌へのカウントダウンとは、意味不明な副題である。ソロスは世界が「恐慌」へ向かう等とは言っていない。「恐慌」論者の松藤民輔が勝手につけたのであろうか。 前著よりも内容は薄く、「市場がクラッシュした原因の分析」以外には読む価値の少ないものであった。
二人のソロス(投機家として政策提言者として)
ソロスはポンド危機の時も、アジア通貨危機の時も「売り崩し」で名を馳せました。 本著はそのソロスの特性が良く出ています。 2008年は自分はあまり儲からなかったと言ったのち、市場がクラッシュした原因を以下の ように分析しています。 市場における買い持ち(ロング)ポジションと売り持ち(ショート)ポジションは、非対称的 であり、ショートの方が難しく参加者が限られており、それだけ、ショートにうま味がある。 借り入れた株を直近の約定価格よりも低い値段で売ることを禁じた「アップ・ティックルー ル」の撤廃により、株の無制限の空売りが可能となり、またCDS証券市場の発達により、 債券の無制限の空売りが可能になった。これらにより「モードクのカクテル」が出来上がり リーマン・ブラザーズとAIGは売り崩された。 ソロスは「再帰性」の観点からバブルの発生は不カ避だとしています。しかし、一方では市場 には多くの規制が必要と主張していますが、その規制されていない部分で、ソロスが何をして いるのかは明らかでしょう。 この本には投機家としての、また政策提言者としての二人のソロスが隠れています。 二人のソロスが見つかれば、極めてスリリングな本だと思います。
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儲けた張本人による警告
独自の哲学「再帰性」と「スーパーバブルへの警告」を中心にまとめられ、後半では投資判断をドキュメンタリータッチで描いてみせる。 再帰性は、最後は正しい方向へ均衡してゆくという従来の経済学者の見方を否定し、 人の合理性が物事を正しく見ると同時に、物事を好きなように操作する身勝手な性質である点を突く。 スーパーバブルの崩壊についても、再帰性に絡めて実に合理的に持論を展開する。 再帰性、金融システムの構造的欠陥、資本主義の崩壊を堂々と、そして見事に看破する。 しかし、この本を読む我々は、ソロス自身がサブプライム・ローンの崩壊から莫大な利益を得た、ヘッジファンドの王様であることを忘れてはならない。 冷徹で頭がずば抜けて良い火事場泥棒が、火事場と泥棒行為について論理的かつ冷静に論評している様な著作である。 この様な本を書ける人間はそう多くはない。 ソロスはこれからもまだまだ儲けるつもりでいる。読んでおいて損はないだろう。
特に後半は読みごたえある一冊
オリジナルは2008年リリース。邦訳は2008年9月1日リリース。正にサブ・プライム問題で100年に1度と言われる暴落の中リリースされた。ソロスがこの現象をどう捉えてきたかを知ることができる貴重な一冊である。 ソロスは持論の『再帰性』を証明するのに最適な事例として今回の暴落を語る。前半はその理論をとつとつと解説していて、さながらそれは従来の経済理論の粋を集めたが市場から退場を余儀なくされたLTCMのノーベル経済学賞の面々に対抗するかのようですらある。つまり、ソロスはこの『再帰性』理論でノーベル経済学賞を取りたいと思っているかのように感じられる。 まるで何幕かの劇のように今起こっている現象を見事に分析する様に驚く。ジム・ロジャーズの行動力とジョージ・ソロスの哲学性。二人が結びついたかつての『クォンタム・ファンド』が驚異的な実績をあげたのも頷ける。特に後半は読みごたえある一冊だ。
苦労したが何とか読み終わった しっかり理解して、次の機会に役立てよう
いやー、難しかった 特に前半 自分が不勉強な為とはいえ苦労した (こんな文章を訳せる訳者って、本当に頭が良いんだろうなあ) へこたれず読み続けると、後半徐々にテンポがアップしていく そして世界が何故今のような状況になってしまったのかを、我々は著者から教わる 今回の失敗の原因を知る事で、我々は同じ失敗を繰り返さない様にする事が出来るし、又、世界が(または世界の何処かが)同じ失敗を繰り返そうと進み始めたら、それを今度は上手く利用する事もできる この本を読み、今まで語られていた理論の問題点を理解し、何故、このような状況になったのかを知る事が、今回の失敗から得たせめてもの教訓となってくれるのではないだろうか?
有言実行で11億ドルの利益
この本を書いた後、ソロスは息子に任せていたヘッジファンドの運用に戻り、大規模な空売りを実行、2008年の収益は11億ドルとなったそうです。意見を述べるだけでなく、自身で実行してそして成功を収めたことが素晴らしいです。 多くのヘッジファンドや投資銀行が窮地に陥っているときに、やっぱりこの人はすごいです。 ちなみに2008年の上位5位まではこの人たち 1位 ジェームズ・サイモンズ 25億ドル 2位 ジョン・ポールソン 20億ドル 3位 ジョン・アーノルド 15億ドル 4位 ジョージ・ソロス 11億ドル 5位 レイモンド・ダリオ 7億8千万ドル すごいです。
学者になりたかった著名投資家が語る”再帰性”
ヘッジファンドで大儲けし、現在は「慈善家」としても知られるソロスは、いったんは引退したものの今回の金融危機をみて急きょ復帰、今でも基金のポジションを一部持っている。彼は「哲学者になりたかった」そうで、今回の本は経済・投資本を装っているけれど、その実彼が長年主張してきた(そしてあまり受け入れられなかった) 「再帰性」 について自らの経験を交えつつ詳しく説明した内容になっている。 つまり、「再帰性」理論だけでは売れそうもないので、過去の経験と自分の現在のマーケットに対するポジションをおまけにつけ、売りやすいように1冊の本に仕立て上げたという感じ。 彼は社会科学全般に通用する一般理論としてこの「再帰性」を扱っているのだけど、以下は金融マーケットについての適用部分のみ抜粋。 ソロスは経済学でいう均衡理論、合理的期待理論(市場は放っておけばありうべき均衡点に向かう)を「全くもって誤っている」と断言し、逆に(どの参加者でも不完全情報しか手に入れられないがゆえに)「常に市場は誤っている」と喝破している。 この不完全情報のもとで市場の参加者が下す意思決定がマーケットのファンダメンタルズに影響し、それが結果としてマーケットに反映、このフィードバックループが亢進し、(ありうべきと当初思われていた)均衡点から大幅に乖離することがひんぱんに発生することを過去の自分の経験から例証している。 60年代のコングロマリットブーム、REITバブル、そして80年代の途上国債務危機の連鎖など。このあたりはさすがに彼自身が潜り抜けてきた修羅場でもあり、その見解には説得力がある。 そして、現在はサブプライムに端を発したバブルと、さらに大きな「超バブル」が同時に崩壊していると警告する。 「超バブル」とは 1. 担保価値に対する融資率の極大化 2. 金融市場のグローバル化 3. 金融規制の撤廃と金融技術の加速度的な発達 によってもたらされ、「市場原理主義」のもと規制当局がこれを見過ごしてきたためにここまで大きくなったとしている。 この本を今まさに金融危機のタイミングで読み、非常に納得感があった。なお、ソロスは今後の見通しについては「再帰性」の定義から「どうなるかわからない」と率直に述べている。そういった意味では、この本を読んでも「今後どこに投資すればいいか」という回答が得られるわけではない。しかし、 「金融市場に新しいパラダイムが出現しつつある(原題は: The New Pa adigm fo Financial Ma ket)」 ことについては、十分理解できると思う。
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事実誤認のオンパレード。おまけに完全にピントがずれている。日本語版 序文を読んだ時点で、「iPodに2.5インチハードディスク搭載」とあり、 「えっ」と思ったけれど(正しくは1.8インチ)、翻訳者のチョンボかも知 れないと思い読み進めてみた。 でも、どうやら原著者の問題らしい。著者はこの業界のことはまるで分 かっていないし、この業界をテーマにして何が言いたいのかも不明。特に、 各章末の「第○章の教訓」は噴飯もの。読むだけ時間の無駄。 著者の主張に賛同できるかどうかは別にして、むしろ「スティーブ・ ジョブズの流儀 」の方が取材がしっかりしているだけはるかに読み応えが ある。
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原題はThe Apple Wayであり、特にジョブスの経営術がどうのこうのという本ではないと思った。アップルについて、最近興味を持った人には、歴史や主要人物の様子が簡潔に描かれていて良い入門だと思う。ただし皮肉などを理解できないかもしれない。古くからのアップルファンにとっては、特に目新しい内容があるとは思えなかった。でも、「ああ、そうだったなぁ」とか「そうそう」とうなずきながら昔を思い出せました。各章の終わりに「教訓」が箇条書きで記されているが、この部分は経営者へのアドバイスと言ったところからな。そして、第11章のタイトルが「けっきょくリーダーが会社を決める」と最終章、12章の「プランは、きちんと立てるべし」で終わっています。
広報戦略のプロによるアップル社批評
一言で言うと、広報戦略のプロによるアップル社批評。 各章ごとにまとめが書かれているのは好感が持てるが、、、。 特にコンピューター、ITのプロでない為、内容としては全体的に踏み込みが甘い。 広報コンサル兼一経営者として、客観的にアップル社を批評しているに留まっている。 スティーブジョブズ氏と直接のやりとりも特になく、ネットに蔓延している情報以上の リソースはないように思える。
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豊かさイコール経済活動の変遷を、近代に絞って、産業革命前後から、各国の勃興・衰退を丁寧に紡ぐ出した労作です。 これを読むと、繁栄が出来た国と、そうでない国にどのような環境的相違、政治的環境、社会制度があったのか、それらが相互にどのように関係していたのかがよくわかります。 本書ではこのような繁栄の条件を、 ・私有財産権 ・科学的合理主義 ・資本 ・動力、スピード の4つに総括し、繁栄するためには、これらすべてがそろう必要があると解説します。 何かが微妙に欠けている気もするんですが、本書の中ではこの論が綺麗にまとまっているため、違和感はありません。
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著者は次の要件が満たされた場合、豊かさが発展するとある。 1)私有財産制 2)科学的合理主義 3)資本 4)通信・輸送手段 の4要素である。 たしかに本著を読むと、この4要素は必要条件に思われるが、豊かさの発生には十分条件ではないだろう。 これに関しては著書には強引な論理展開も見られる。たとえば、1500年ごろに上記4要素が満たされ、工業化が進んだとあるが、残念ながら余剰食糧生産に関する記述、それをベースとして支えるエネルギー革命(木材→石炭→石油)については一切触れられていない。 また、狩猟民と農耕民の記述においても、年代を無理やり混同して論理構成しながら、別の頁ではほとんどが農耕へ従事していたとの記述があったり、論理構成が心もとない。 本著書はあくまで、著者の本業である投資家の立場から、経済、軍事、政治面から見た、豊かさ発生の分析著著、として捉えるべきである。 我々はそのうえで、エネルギー面、食料面でなんら問題なない現代においてなぜ豊かさに差が発生するのか?という面から捉えたほうが読みやすい。 真の豊かさの誕生を知るには、ジャレドダイアモンド氏の著書や、石油に関するエネルギー史なども合わせて読む必要がある。
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「優れた社会運営とは何か」については多くの場合イデオロギー論争になるが、本書は「豊かな社会運営に必要とされる4条件」を経済史他に立脚し客観的に示している。(ある意味最も優れた世界史の記述でもある) 「1)私有財産制(=法治国家かつ適切な税制)、2)科学的合理的な思考、3)効率的な資本市場、4)充実した通信と流通網」の全てが揃えば豊かな社会が建設され、一つでも欠ければ一時的に豊かさを享受できてもその成長率は極めて低く継続しないと言う。 この指摘の一部を、「より多くの市民が意欲的に社会建設に参加でき、結果として個々人がその豊かさを手にすることが出来る社会が豊かな社会」と受け止めるのは適切だろうか?4条件の大部分は「自由・市場主義経済」が合致するが、結果として大きな経済格差が生じワーキングプアが生じるような社会運営を「豊かな社会」と筆者は定義していないように受け止められる。 今日の日本は、政治的には平等だが経済的には固定的な階級社会に向かっているとの見方もある。イデオロギーではなく、社会経済運営の客観的科学的な指標として本書の指摘が活かされるべきだと思う。
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冒頭で『日本民族は死ぬ準備をゆっくりとし、死ぬ前に辞世の句を読む慣わしがある』というような文章を読んで、少々不信感をもってしまったが(勿論このことは100%嘘ではないのだが)、本編は訳書独特の中途半端なカタさがありつつも楽しんで読むことができた。 ほとんどが危険な場所へ赴いた際の事故から死に直面する話なので、一般人には少々現実離れしたところもあるが、時に人間のはかなさ、しぶとさを語ってくれる。 尚、本書はほとんどがフィクションである。
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