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【くちコミ情報】
将来の医学が見える!
たとえば爪を切ってもまた生えてくるように、人のパーツを何度でも再生できる! 医学書なのに、私のような素人でも”え?それからどうなるの?”って感じで ついつい読み進んでしまいます。 昔は感染病・伝染病が脅威だったのに、最近は長寿によって、自分の内面から 発生する病気が多くなっています。 たとえばアルツハイマー。 だったら脳のパーツを再生させてしまえば、また普通の人になる。 お酒で肝臓を壊したり、腎臓が悪くて透析を続けている人には、この再生技術 によって常に健康な体でいられる事になる。 もちろん足や手を再生する事だって不可能じゃないんです。 そこまでして生きたいか? いやいや、寿命は寿命として…痛い・辛いが解消できたら、本人もそして 周りの人も助かるのかもしれないと思える超興味深い一冊です。
科学者と倫理
iPS細胞の前に研究されていたES細胞は、iPS細胞とまったく同じ働きをするが、人間の胚を使うため、倫理的な問題があった。確かに、胚はそのままにしておけば人間の赤ちゃんになるので、殺人と言えなくもない。しかし、私はそれには問題がないと思う。これから生まれてくる赤ん坊の胚を使ったのなら問題があるが、この本によれば、使ったのは不要で、そのままだと廃棄されてしまうものである。私たちは生命あるものを殺さねば生きていけないようになっている。そういう意味では、みんなが罪を背負っており、このような問題について完全に「反対」と言えるはずがない。ES細胞が病気や事故に遭った人を救えるなら、研究を進めるべきだ。その点、iPS細胞は倫理的に問題なく、実用化が待たれる。 ひとつ気になったのが、ES細胞研究をする科学者はより高い倫理性を持たねばならないという記述である。しかし、これは科学の本質を誤って捉えている。科学者を外部から倫理的に規制するのは可能だ。しかし、科学者自身にそれを持てと言うのは無理である。科学とは、下り坂を転がるボールのように、時が経てば経つほどより勢いを増し、ひとつの方向に向かって発展していくものだからだ。科学者は、自分ではその勢いを止めることはできない。マンハッタン計画がいい例である。計画のリーダーだったオッペンハイマーは原爆を創り出し、その後でその脅威を悟り、核反対論者になった。科学はブレーキの壊れた車のようなものだ。強制的に止めなければ、とんでもない方向に進む恐れがある。私たちは常にそのことを肝に銘じておくべきだ。 そのあたり、山中教授の作ったiPS細胞は倫理的にも大丈夫であり、悪用される危険もなさそうだ。ぜひ日本人の手で実用化してほしいものである。
生命の神秘的な世界が広がっていきます。
「iPS細胞」とは最近耳にすることが多くなったトレンディーな言葉です。 つい最近も新聞紙上で女子大生がクローンマウスをつくったということが掲載されていました。 本書は羊のクローン化が成功したES細胞に関する仕組みの説明から始まり、iPS細胞の誕生からその仕組みを専門的な見地に立脚して説明してあります。 一般の方々が読める程度に仕上げているとのことですが、未来への希望をもたらす最先端研究であり、すべての仕組みを十分理解するにはギリギリのところがあると思います。 とにかく説明の前後を忘れないうちに一気に読み上げることと、何度も読み返すことで理解は深まると思います。 「いのちの仕組み」について、かなり突っ込んだところまで書かれており、実に神秘的な世界が繰り広がっていきます。 現在、医療はある意味対症療法しかないですが、近い将来には再生医療といった”造る医療”の形に変わってくるというのが感じられます。 大学では生命科学系の学科が急増しており、今後ますます発展していく分野であると思います。 著者はこの最前線医学を研究している過程で、本題以外に生命倫理から国の支援状況に至るまで情熱的に伝えると共に多くの読者にこの研究に対して関心を抱いてもらうよう働きかけています。
iPS細胞というより幹細胞研究紹介本
人工多能性幹細胞(iPS細胞)について紹介した本。大学院の博士課程という、まさに研究の現場にいる人が書いている。博士課程の院生は専門性を一番深めている時期。このように一般向けに平易に語ることができるのは、素晴らしい能力だ。また、日々の研究に追われるなかでの執筆と思われ、驚きである。 本書は、説明しようとする著者の心遣いが随所にうかがわれる。筆致は懇切丁寧である。SFであったり、絵画であったりという様々な例をさかんに出して説明している。iPS細胞があればES細胞はいらないという見解は誤解である、など予想される誤解も解こうと努めている。 専門用語を使わずに説明しよう、という配慮のもとで書かれている。遺伝子工学も記号の多い学問であるが、本書にはほとんど登場しない。山中ファクターの四つの遺伝子(Oct3 4, Sox2, Klf4, c-Myc)くらいは、記念にでも挙げておいたほうがよかったかもしれない。 本書は総じて丁寧に解説された本であり、iPS細胞を知りたい人には勧めることができる。しかし、本書にはやや「若書き」とでも言えるようなところがみられる。 まず、iPS細胞についての本としながら、iPS細胞の解説が登場するのは130ページ以上経った後である。これはiPS細胞というものの性質による。iPS細胞研究はES細胞の性質を体細胞に持たせよう、ということであるから、まずES細胞の説明が必要だ。ということで本書はES細胞の解説から始まり、一般的な発生の話、など経てようやくiPS細胞に到達する。教科書的な記述としてはもちろんこの順序となるだろう。しかし一般読者としてはiPS細胞にたどり着く前に飽きてしまうかもしれない。iPS細胞の本、というよりは幹細胞研究の本、と捉えたほうがよいか。 さらに、筆致が丁寧ながら淡白である。iPS細胞の発見が与えた社会的インパクトや、あるいは研究者の持つ情熱はあまり伝わらない。むしろ意図的に熱を排除しているようにも思われる。このあたりは科学ジャーナリストに任せるべきであろうか。 最後に、最終章について。ここではSFを援用しつつ、著者の科学観について語られている。何らかのビジョンを語りたいのだろう。しかし専門外であるからか、それまでに比べれば議論はかなり未熟である。この章は無くてもよかっただろう。 本書を通読して、驚きを覚える。それは、そもそも一般向けに積極的に語ろうとする強い心意気を持つということに対する驚きである。幹細胞研究のこれからの発展をこのような人が担うのだと考えると、頼もしい思いがする。今後が楽しみである。
広範囲に本を読もうというときに加えるといい1冊かも
とても丁寧に、自分のようなまったくの素人にも分かるように書かれています。 もちろん最先端医療に関する高度な内容を対象にしているので難しい部分もあります(と自分は思った)。 それでも一般の人がたまにニュースや新聞で見かける言葉「ES細胞」や「iPS細胞」という言葉にひっかかりを持つための足がかりとして読んでおくといい本だと思います。 筒井康隆さん推薦らしいですが、なるほど小説の素材としても想像力が膨らむ話なのかもしれませんね。 個人的にはこんな若い著者がこれだけ魅力的な文章を書けるということに驚きました。 かなりの読書(SF小説?!)好きの人なんでしょうね。 あと、嘉美(よしみ)さん、男性です。
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手ごろな価格で手に入る白川静氏の辞典
白川静氏の辞典はとにかく値が張る。「字訓」「字通」など、机上版の辞典ほどの大判であるが、20,000円前後と非常に高価である。これではなかなか手が出ない。「常用字解」は、その名のとおり常用漢字に限られるが、白川氏の研究の成果を紐解くことができる。 ただ、辞典として購入するのはお勧めできない。先日、「鹿」を引いたところ常用漢字でないために載っていなかった。自分では当然常用漢字であると思っていても、案外常用漢字から外れていたりする。そこで、少々割高であるが、「字統」の普及版(6,300円)の購入というのもお勧めである。
おすすめ。
漢字の成り立ちを詳細に、かつ学説的に説明することに よって、古代中国の文化人類 歴史学にいたる 広い範囲で思考をめぐらせることが可能。 古代中国の人々の生活や思想、文化まで 読み取れてとても興味深いです。 いわゆる“白川節”なのでしょうが、 私はとても共感できます。 棺桶までもっていきます。
白川説字源に興味を持った方に入門書としてお勧めできる著書
著者の作品で有名な字統、字訓、字通があるが、正直この三部作品は文字に対する知識がなければ理解するまで大変な作品であり、三部から入った自分は内容の複雑さに辟易した。 しかし、常用字解は入門者でも解りやすく書かれているので、興味を持った方にはお勧めできる作品である。 値段としても三部作品は普及版でも各6000円という額であるが、この常用字解は参考書程度の値段なのも良い。 ただ、あくまで読み物としてであり、受験生の辞書としてならどうも、ライバルとして扱れてしまう藤堂氏の漢字源や漢辞海の方がお勧めできる。 古代の成立した時期の意味を強調する本書より、作られたのは象形でも、少しずつ音で意味が変容していった歴史が漢字にはある。 そういう理由で、現代使われている意味が多く網羅されている辞書を作った藤堂氏の方に受験生の辞書としては軍配が上がってしまう。
説文学者の怠慢を撃つ
たとえば、屋根の下に豚がいるから「家」。屋根の下に女がいるから「安」らか。牛が人を角で突いて知らせるので「告」。真剣に漢字を理解しようとする人間がこのような漢字の字源の説明を聞いて疑問に思わないことがあるだろうか。また、子供にこのような漢字の字源の説明を求められて戸惑いをおぼえないことがあるだろうか。 これは従来字源の聖典視されていた『説文解字』の無批判な踏襲に起因する。後漢に編まれた『説文解字』のいちばんの問題は甲骨文字を知らなかったことにある。甲骨文字の発見は1899年。以来字源の研究は長足の進歩を遂げた。 しかるに、次々に発刊される漢和辞典の語源の説明は以前として『説文』を踏襲している。これは説文学者の怠慢に他ならない。 『常用字解』は甲骨文字発見以来の成果を採り入れると同時に、宗教・社会・風俗などの文化史的理解に基づき漢字の構造と字源を説明している。つまりいわゆる白川漢字学に基づいている。「家」、「安」、「告」など白川漢字学に照らし合わせると、従来の解釈とはまったく異なる真実がこの上ない説得力を持って現れてくる。 本書は常用漢字だけを取り上げている。中・高校生を対象にしていると著者はいうが、内容のレベルはそれより高く、大著『字通』の格好の入門書であり、漢字に興味を持つ人すべてが座右にすべきであろう。
白川説による字解の本
常用漢字及びその他の文字の一部に関して白川説による字解がなされているだけの本です。親字が12000字以上出ている漢和辞典が買える価格です。白川説の信奉者以外には、お勧めできません。
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