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   川北 稔 の売れ筋最新ランキング   [2008年12月03日 12時28分]
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カスタマーレビュー数:9

くちコミ情報
基礎知識不要でスラスラ読める。
 友人の世界史教師が薦め、雑誌『諸君!』の推薦図書にも挙げられていたので、暇な時に少しずつ読んでいった。高校生あたりを読者に想定したらしい、「ですます調」の文章は基礎知識を全く必要とせず、寝転びながらでもスラスラ読める分り易さ!  でもって、「へえ〜」と思わせるような歴史上のトリビアが頻出。ただ本書を読んだからといって急に世界史の成績が伸びる事は無いと思う。扱っている事項は世界史のごく狭い範囲です。ただ本書をキッカケに世界史上の出来事の有機的繋がりを意識するようになるのが効用でしょう。  図版の多い点も高ポイント!
難しい話をわかりやすくという困難な課題に挑戦
砂糖を通じて近代史の一側面を語る好著である。 「あとがき」にもあるとおり世界システム論と歴史人類学の手法をもって記されているが、難しい専門用語はほとんど出てこない。平易な言葉で、文字通り高校生にもわかるように記されている。大航海時代、植民地、プランテーション、奴隷制度、三角貿易、産業革命といった高校世界史の教科書や参考書には必ず出てくる重要用語を使い、高校世界史と学問としての世界史の接点を作ろうとする試みに好感が持てた。 本来、「砂糖あるところに奴隷あり」というように生産に集約的な労働を必要とする砂糖はプランテーションや奴隷制度といった近代ヨーロッパの植民地支配の手法と非常に相性がよかったということも新たな発見であったが、イギリスやフランスの植民地支配の主要な手段となっていたことはある種の驚きでもあった。本書に紹介されているような砂糖プランターの膨大な富というものは初めて知ったことである。 また、砂糖が紅茶やコーヒー、チョコレートといった他の世界商品と結びついてヨーロッパ世界に定着していく過程も興味深かった。新世界からの新しい、そして高価な商品の組み合わせは当時の世界では光り輝くような魅力を持ったものと想像できる。大量に輸入した紅茶と組み合わせることによって大量に砂糖を消費するようになったイギリスと植民地で大量に砂糖を生産するも自国であまり消費せずに輸出するフランスといった各国ごとの砂糖の受容が異なることも面白い。 まさに砂糖は近代世界システムの寵児であったといえるだろう。そして近代の終焉とともにその地位を下げたことも印象的である。
ウォーラーステイン的視覚の砂糖的応用
著者は,1940年(大阪府)生まれ。京大文学部卒,同大大学院文学研究科を修了し,阪大助手,同大(87-04年,教授)。定年退職後は,名古屋外国語大学を経て,京都産業大学へと天下り。文化庁文化審議会委員。同文化功労者選考分科会委員。彼の名を知らしめたのは,なんと言っても,『工業化の歴史的前提――帝国とジェントルマン』。これは早々に英訳されて“輸出”さるべき著作だ(なんなら私が請け負いましょうか?)。生産様式ではなく,消費や道徳規範・習慣などから資本主義を説く。『民衆の大英帝国』(90年)や角山栄との共著『路地裏の大英帝国』(82年)からわかるとおり,著者は反東大大塚史学=越智学派=京大反マルキスト歴史学派の領袖。本書は著者56歳の作品。余計な御世話だが,I・ウォーラーステイン『史的システムとしての資本主義』(85年)の翻訳でそうとう印税収入があったに違いない。本訳書が古本屋になかったためしはない。 砂糖という現代ではありふれた日常品に数世紀の世界史を読み込む(説き起こす)というお洒落な視角。羨ましいくらいカッコいい。もっと言うと,「砂糖のあるところに、奴隷あり」(第6章)という題名からわかるとおり,資本主義が歴史段階説的に一国史的に発展するのではなく,世界自体が一国の資本主義を後ろで支えていた,いやこの世界自体がシステムとしてイギリスに資本主義を産み落としたのだというウォーラーステイン的視覚の砂糖的応用(敢えて,シドニー・W・ミンツ『甘さと権力――砂糖が語る近代史』的翻案とは言うまい)。これを砂糖に凝縮しているのだ。じつにお洒落。 じつは,彼の指導教官=角山栄には『茶の世界史』と題する,けっこう売れた著作がある。とうぜん,「砂糖と茶」は「遭遇」する(第3章)。川北は恩師の作品を補完する形で,イギリス庶民の食卓史を描き出したことになる(といっても,モーツアルト=史上初の庶民音楽家という規定が難しいように,貧乏人には砂糖は高嶺の(高値の?)花だったが)。 ただ,私のイギリス人の友人たちに紅茶党はほとんどいない。私と同じで,みんなコーヒーばかり飲んでいる。職場の自称イギリス通(喋る英語は英検3級)が紅茶ばかり飲んでいたのを思い出すが,ありゃいったい何なんだろう。。。(1123字)
「食べるをまなぶ」より
「砂糖あるところに奴隷あり」と言われていたといい、貧困や食糧危機といった現代にも続く問題の根源のひとつが砂糖であったのです。 世界史を勉強していないのですが、分かりやすく書いてあって、すっと読めました。
非常にいい本です
素直に、面白い本だったと思います。 砂糖という一商品の歴史を紐解くと、こんなに新鮮な世界史が顔を覗かせるとは、正直、意外でした。 中学生や高校生の皆さんに是非読んでほしい本です。 そして昔は高校生だった諸氏にも、世界システム論を下敷きにした上で、 モノカルチャーや奴隷貿易などの課題的内容も盛り込み、 良心的趣旨をジュニア向け新書という形で結実させたこの良著を是非読んで欲しい。 「高度な内容を易しく、面白く書かれてある本」ですから、 それ以上言うことはないですね。 個人的には、「お茶の世界史」ではなく「砂糖の世界史」とした辺りがこの本の秘訣だと思います。



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おもにピューリタン/名誉革命以降のイギリス通史。歴史の流れに民衆を関連づけて解説されている。解説は図・表をまじえ平易で読みやすく、最初の一冊としても、さらに深めるための書としても十分有効である。さらに各章末に参考文献一覧が載っており、おのおのの分野の学習を深めるための配慮もなされている。 政治史中心になりがちな通史を、社会や民衆に関連づけて論じている。ジェントルマン論・経済史に若干比重がおかれているような印象も。


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リンダ・コリーはケンブリッジで歴史の博士号を取得し、その後イェール大学で「イギリス国民の誕生」で賞を受賞し、LSEで講師をした後、現在はアメリカのプリンストンで講師をしている。17世紀以降のイギリスを専門とし、現在の国際政治に関してもかなりの知識をもっている。「イギリス国民の誕生」はイギリスのアイデンティティに関して、もしくは今はやりの感がある、「ブリティッシュネス」について勉強しようとするものにとっては必読である。 この本は17世紀から19世紀前半のいわゆる“長い18世紀”のイギリスを扱ったもので、この時期いかにイギリス国民というものがひとつにまとまり、そして国民とよばれるようになったかを明らかにしようとしたものである。イギリス連邦が成立した18世紀初頭にはまだイギリス国内は「ブリティッシュネス」よりも、もっと、自らの地域に愛着を持った「イングリッシュネス」、「ウェリッシュネス」、「スコティッシュネス」というものを謡っており「イギリス人」という概念などなかった。、その後、イギリス国民をいうものは「対フランス戦争」と「プロテスタンティシズム」によって作られたと強く主張している。そしてこれらを軸にさらに帝国主義の下「商業」「自由」といった要素をイギリス特有のものであるとし、その「ブリティッシュネス」という概念をさらに強く意識していくようになる。 フランス、そしてプロテスタントというイデオロギーに対して少し一辺倒に論破しすぎな感が否めないが、非常に細部まで研究しており、国民だけでなくイギリス全体を通しても当時の様子がよく分かる名著である。



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