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   山形 浩生 の売れ筋最新ランキング   [2008年10月11日 21時55分]
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カスタマーレビュー数:1

くちコミ情報
歯に衣着せぬ、マシンガンエッセイ集。リテラシーをもって読めば面白い。
大手シンクタンク社員で執筆・翻訳活動も行っている山形浩生氏の著書。2000年前後に様々な雑誌やサイトに掲載されたエッセイ(雑文と表現されている)を収載した物。口語による文体で、話題ごとに2〜10ページ程度で持論を述べている。320ページ程度の分量で、所々にややわかりづらい部分もあるが、数時間で読破可能な内容で、広い読者が対象。 東大卒で多くの書を読んでいる著者が、次から次へと頭に浮かんだ表現をことをそのまま文章にしたようなエッセイで、頭の回転が速い人のマシンガントークを聞くような印象を受ける。述べている内容は、数年前に記載されたものであるが、時代を先取りする内容であったため、当時はあまり受け入れられていない反面、今読むと意外と予測が当たっているものもあって面白い。検索エンジンについてや電力供給の裏側、個人情報についてなどジャンルを問わず述べられているが、IT関係の情報が多い。コミュニティーの存在意義など、著者の主張はもっともな部分が多い。しかし、思いつきをそのまま記述された文体が、時に喧嘩腰に見えたり、日本語として意味が不明であったりする部分が目につくので、この点では本著者は非常に損をしていると思う。また、冗談なのか本気なのかが判別しづらく、的を射ていない部分の評価が困難である。敢えてこの文体で記述している点を同氏が開き直って述べていて、確かに一気に読めるという点では読者のハードルは下げられているかもしれないが、逆にせっかくのいい意見を受け容れがたくさせる表現でもあるように感じる。同氏の翻訳本でも表現の稚拙さが多く指摘されている。 個人的には同氏の意見の多くには賛成である。もう少し文章を工夫すれば、もっと面白く、いい書になると思う。星4つの評価。


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山形 浩生  
¥ 798(税込)
通常24時間以内に発送
ジャンル内ランキング:170,708位  
カスタマーレビュー数:2

くちコミ情報
パブリックな知への信頼
今回も本書の帯に書かれてしまっているが、よく違和感を感じるのが、山形氏を形容する「態度がでかい」という言葉。 実は、彼がとりあげるテーマやそのアプローチ、文体は、彼のパブリックな知への信頼に裏付けられた、かぎりない誠実さとやさしさによるものだということが、もっと理解されるべきだと感じる。 本書でいう「教養」がどのような意味を持つかついて論じた冒頭部分や、彼の姿勢の具体的な実践としての「杉田玄白プロジェクト」の紹介からは、そうした彼の真髄を大変わかりやすい形で触れることができる。
非常に惜しい教養啓蒙への試みの欠落
政治・経済・情報・文化・セックス・マンガなど幅広い分野で発揮される氏の毒と饒舌をブレンドさせた文章と博識さに脱帽。 しかし、読後感は咀嚼不足で何かが物足りない。 いや、物足りないどころかお腹が空いて仕方がない。満たされない空腹感をどうしてくれよう。 なぜ、私は空腹感に苛まれているのか以下、説明しよう。 書き下ろし部分のプロローグでは、文化基盤や知的インフラを広めるはずの教養を説明し、まとめて組みあげて、皆に仕込むと意気込んでいた。つまり、啓蒙の表明である。さらに、そのための方法論が具体的だった。 「既存の結論があって、そこに話をこじつけていくことばかりみんな考えている」という透徹な認識をもとに、アレねアレねと皆がしったかぶってしまうことを筆者は批判する。たとえば、こんな風に。 「楽隊がグズみてぇな演奏しやがったときに「ブラボー」とかいって拍手してアンコールまで要求するタコは山ほどいる。」 痛い指摘である。たとえば、我々はせいぜい統一理論という言葉は知っていても、それが何かをきちんと説明できていない。 つまり、しったかぶりなのだ。 著者は、全員とは言わないまでも見込みのありそうな人だけ、うんちく談義ではなく価値基準としての教養を啓蒙するための方法を論じ、思考やアイデアの固まりを比喩化させたものとしてのミームのようにこうした啓蒙がどんどん複製して世に伝播していくことを画す。 超野心的ではないかと思ったのだ。だから、私もそれに乗じて、がつがつ教養というメシを食べてやろうと。いつも霞を食べていても仕方がないし。 しかし、本文では情報処理が意志決定迅速化・効率化に寄与していないという指摘や選挙権売買の提案など、独創的で奥深い論考で彩られているにも関わらず、それぞれのテーマをつなぐもの、つまり、著者がプロローグで意気軒昂に叫んでいた教養をつなぐ試みが実践されていない。既存の論考の収録の寄せ集め。なるほど、その一つ一つは卓越した論であるが、だったら、プロローグの宣言どおり、啓蒙活動を具体化させてみたらどうなのよというのが私の感想。 啓蒙とは明示的に教えられるものではないかもしれない。しかし、著者は明示的に啓蒙のための方法と実践をプロローグに書いているわけだから、これらを紡ぐ作業をすべきだった。 文庫版あとがきで、著者は文章の価値が落ちていないと言う。なるほど、個々の文章の価値は落ちていないとは思うが、教養を啓蒙すると宣言した以上は、自らの幅広い知見を統合化する手段を実践し、私のようなバカにも説明して欲しかった。 よって、知性の世界の広さは認識できたが、教養が統合化されていない私はいまでも空腹のままなのである。


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ウンコな議論
カリスマ手品師(マジシャン)に学ぶ 超一流の心理術
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¥ 1,470(税込)
通常24時間以内に発送
ジャンル内ランキング:32,893位  
カスタマーレビュー数:12

くちコミ情報
バカが読めば良いと思う
へ理屈を論理立てて 「へ理屈である」ことを ひたすら立証する本。 なんか人の悪口ばかりを読んでいるというか いかに人がバカであるかというのが 項目別に纏められてしまうと なんか疲れてしまう。 得る物も特に無く 読み切るのが面倒くさかった。
初学者用詭弁辞典(論理面編)
ありがちで初歩的な詭弁を広く浅く紹介・解説している本.心理面や政治面ではなく論理面の説明が中心となっている.なかなか面白い.けっして高度な内容じゃないんだけど網羅性がピカイチ.挿絵も秀逸. この本で最も大切なのは第13章の 番外編 だと思う.ここで述べられていることは,論理の一貫性を大切にするにしてもダブルスタンダードを問題視するにしても大前提となる.要は「そもそも何のための議論か」を忘れるなと.このことを考えていれば,相手の発言の問題点を明解に把握できなくても,安易にだまされたり思考停止に陥ったりすることはほとんどなくなると思う.本書をざっと読んだ後でマスコミや政治家の言動を思い浮かべると色々と思うことがあるだろう.本書の個々の記述はそんなに丁寧なわけではなくって,説明の間違いや訳者に突っ込みを入れられていたりする部分が目立つ.だけど,本の立場が教科書的なものではなく「読んで自分で考えてね」的なものなので,このことは大きな問題ではない. あと,いくら論理面を学んでも,嫌がらせや保身や気晴らしや世論操作が目的で議論の形をとる人を説得するときには全く効果はありません.話をしている本人に指摘しても逆ギレされるぐらいでしょう.誰の詭弁を分析するのか.分析内容を誰に説明するのか.対象となる人物は一般には一致しないのです.せっかく網羅性に優れているんだから、一章ぐらいはこの手の話(とくに対処法)に費してほしかった。
弁護士や検察官が使うテクニック
この本を読んでいて、思い出すのが、映画やテレビの裁判物に出てくる弁護士や検察官が使う論理のテクニックだ。彼らの論理はちゃんと筋が通っていて、グーの根も出ないけど、その論理には何処か無理があるように感じていたのだが、何処に無理があるのか、間違っているのかよくわからなかった。この本は沢山の例を具体的に挙げて、何処がおかしいのかちゃんと解説してくれる。これまでは相手の論理がおかしいなあと思いながら、相手に反論できるだけの力がなかったが、この本を読んでかなり力が付いたように感じた。YESかNOかという単純な論理は危ないということがよくわかった。数字を使う論理も危ない。問題を単純化しすぎるのも危ない。 「環境問題」の本を数冊読んだが、その中での論理もちょっとおかしいなあと感じながら読んだ。もう一度読み直せば、今なら何処がおかしいのか、指摘できそうだ。
見抜ける技術
TVの番組で政治家、評論家、知識人と言われる人達が、この本に載っている手法を、いかに多く使っているかが読んだ後、面白い様に分かる本です。ごまかそうとした時、分からない時、不確かな時、話したくない時など、不利な場合に使われている事が多い様なので、話し手の心理状況が分かるようで、面白く、対談番組、デイベイト番組が見れるようになります。もちろん、会社での会議でも…。
あれっ?おかしいな?と思ったら・・・・・
論理的に説得されてしまうことがある。 でもなんだか感情的に納得できない。 なぜだろう? そんな時に出会った1冊です。 論理とは正しく使った場合は効果的ですが、間違って使うと騙すことにつながります。 しかも騙していることに気づいていないで騙していることも多い。 自分で自分を騙しているのだ。 間違った論理展開を知り、素直なコミュニケーションをしたい方にオススメな1冊です。


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¥ 1,800(税込)
通常24時間以内に発送
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カスタマーレビュー数:30

くちコミ情報
タイトルと評価にだまされた
統計を使ってじゃあ実際に戦略を決めましょう!というのを期待していたのですが、主観的な経験より客観的な統計がすごいよ!というのをつらつらと書いてあるだけでした。 マンガ統計学たぐいの方がよっぽどまし。 (例示も身近で、実際に使えるようになるので) 無内容で瑣末な文章も多く読むのが苦痛。
結果が結果を生む
データマイニングそのものは新しい手法ではないものの、莫大な投資が必要であったため、一部の大企業の専売特許であったが、それがコンピュータのスペックの進化とインターネットマーケティングの進化によって、一般的な手法になってきた、という話。 仮説立案し、必要なデータを収集し、解析し、法則を導き出し、現場に適用する。 今まではこういうプロセスを経て意思決定していたのが、大量のデータ処理と演算が可能となったために、データ収集と同時に現場での行動計画が立案される、というPDCAサイクルの急激な高速化が生じている。 つまり、「なぜその現象が起きたのか」という原因分析が、存在価値を大きく減らし、とにかく仮説を立ててテストして、そのうちの成果が高いものを実行していけばよく、その理由を考える必要性は低い。 このサイクルを実現するためには、多くのデータが取れること、演算処理する装置があること、仮説を立案できることが必要。 データが優位になり、ベテランの「経験や直感が死んだ」ということは決してなく、仮説は経験と直感の中でしか生まれない。 経験や直感を検証するための統計的な手段を多くの人が持ってきたということであって、ホンモノの経験とニセモノの経験との峻別が容易になったわけだ。 また、映画の脚本の分析が書かれているが、それによってハリウッド映画の質が向上していないということは、その後のハリウッドは見事に示している。 数学で全てが解決する、という幻想を抱かないように、限定的な条件下で機能する回帰分析であるという理解は忘れてはいけない。
絶対計算者たちの本当の力
数学はどのようにしても避けることのできない事実を発見し、表現するためのツールと考えている。ツールに縛られもするし、利用することもできるそのツールと実社会との接点を学びたくて購入、通読 読んでみると、現在の情報があふれている社会の中でその情報をもとに、本当に大事な要素を見つけ出して価値を再定義するものを絶対計算者と呼んで、今の社会で絶対計算を行うことの価値の変化を記載してくれている。絶対計算者とは様々な確率を扱うツールを利用して、企業、組織、国、消費者にとって有利になるための要素を導き出すこと(データマイニング)ができる者のことで、適格な利益を導き出すことができ、政府の政策決定、治療における方針の決定などにも利益をもたらしてきている。筆者は全編を通じて、読者が絶対計算者に近づき、身の回りの事象に対して、絶対計算を有効活用することを勧めている。 実際に自分の生活の中で、絶対計算を使いこなすのは難しいと思うが、データベースの技術、ソフトウェアの技術ある程度もっているものには非常に魅力的な話だと思う。趣味として絶対計算の思考を行うのは非常に面白そうで価値のあることだと感じた。
あまり期待してませんでしたが、凄い本です
これからプロとして、人から必要とされる仕事をするには、 次のいずれかを毎日実行している必要がある、ということが分かります。 1、デザインや仕組み造り 2、前例のないことやる 3、意味のある仮説を立てる 4、複雑系の事象を整理して関連付ける 5、物事を分類する 6、アイデアを実行に移す 7、なるべく多くの人に影響を与える また、もしも以下のことにもっぱら時間を使っているようなら、 如何に社会的に地位が高く、報酬が多くても、 意外に速やかに価値を失う可能性が高い: 1、情報収集 2、情報伝達 3、判断業務 この「判断業務」には、意外にも以下のようなものが該当することが、 沢山の例示をもって理解できると思います。 判断業務の例: 1、医師の診断 2、裁判官の判決 3、政治家の政策立案 4、自治体の施策 5、ワインの価値判定 6、映画のヒットするしないの判定 7、売上を増やす為の販売条件の組み合わせ 8、膨大な通話記録から導出した犯人逮捕 9、公共投資入札での談合の摘発 10、バスケットボールの試合における八百長の摘発 11、プロ野球選手のスカウト 一見、データ偏重の軽薄な未来本の印象を与えますが、 世の中の仕組みが大きく変わってきたことが感じられるかな?というカンジです。 また、人間は如何に自分に都合の良い判断をするか、自己保身のメカニズムに囚われているか、 自分の能力を過信しているか、といったとても人間臭い部分を再認識します。
回帰分析が世界を制する?
内容は明快です。 大量のデータを、正しい方法で分析にかけた結果の意思決定は、専門家の経験や直感に頼った意志決定に勝るというものです。 専門家にしかわからない機微はあるのかもしれませんが、人間という生き物がどうしても持ってしまう思考の偏りの短所を考えると、機械的な分析が人間に勝るというのも、首肯しうる結論なのかもしれません。 実際に、アメリカでは医療、政治、法律など、さまざまな分野において、データに基づく意思決定が重要な役割を占めることがあるそうです。 もちろん、このデータを正しく使うためには計量経済学の手法を正しく理解する必要があります。 情報技術の発達は、この計算を可能とするための大量のデータ収集を容易にし、同時にその大量データ処理も可能としました。 今後、ネット上により多くの知が蓄積されていくことを考えると、データによる分析が、より多くの分野で、人間の経験を凌駕していくのかもしれません。 もしそうだとすると、人間が社会においてもたらすべき役割は、少しずつ確実に変わっていくことが予想されます。 人間の本質的な能力が、僕がおじさんになる時代には今よりもっと大切になっていく事でしょう。 これからの時代、新たに何かを学ぼうとするときには、それが十年後に陳腐化しないのか、考える重要性が増しそうですね。 データ解析能力の必要性も改めて感じました。 自分が分析をする立場にならなかったとしても、分析結果をしっかりと読むリテラシーは、非常に大切になる事でしょう。 ということで、林文夫のEconomet icsを読むことにしました。 あと、Eviewsの使い方ももっと色々と覚えないと。  (Supe C unchingの訳が、「絶対計算」ですか。 ずっと「絶対計算」の英語はA solute なんとかだと考えていたので、英語の文献をググるのに手間取りました…)


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数学がこの世を支配する
数学技法を使用しながら、犯罪を解決する手助けをするアメリカの人気ドラマ「NUMB3RS」 そのドラマで事件解決に使用される数学を私のような文系人間にもわかりやすく そして興味深く説明してくれる数学技法の解説本です。 数学を本格的に学んだ方には物足りない内容かもしれませんが、 そうでない人にとっては、真実のみを映し出す数学の世界の虜になる恐れがあるような 魅力的な本です。 データマイニングや囚人のジレンマ、ベイズ理論、暗号化等、概念をここで押さえて、 興味が出た概念に関しては、別の本で更に掘り下げてみる為のきっかけにもなると思います。 また、数学による犯罪解決を通して、目に見えている論理や真理と思われるものが 本当に正しいのか、一度別の方向から見る事も重要なのではと気付かせてくれる本でもあります。
お得な一冊
様々な犯罪に対して、数学的なアプローチで解決の糸口を示す。例えば、連続強盗がある地域で起こっているとき、解決に対して数学者はどのような助けができるか。警察は、次に犯行が起きそうな場所に勘を働かせて張り込みをするかもしれない。数学者は、それとは逆に、過去の犯行場所の地理的分布を数学的に解析して犯人の居住地を推理する。これは地理的プロファイリングといい、実際に操作現場で使用されている手法である。 また、ある看護婦の当直日に心臓疾患が「異常な程度」頻発しているとする。それがどのくらい異常なことか、初歩的な統計の知識を用いれば、検証ができる。数学者が行なったこういった解析が証拠のひとつとして採用されて有罪になった看護婦がいたそうだ。 その他、データマイニング、ニューラルネットワーク、暗号、などなど、ホットな話題でいっぱい。訳者解説によれば、データマイニングとかニューラルネットワークについてはあまりよい概説書がまだないので、この本かなりいけてるらしい。確かにそうかも。お得な一冊です。 ちなみに著者の一人は、数学者がFBI捜査官の兄と難事件を解決していくというアメリカのTVドラマシリーズ「NUMB3RS」の監修者。すごくおもしろそう。まだDVDが出ていないらしいが、見てみたい。
数学を現実世界に応用する際の困難さにも言及している。
 読み物として内容は面白い。「その数学が戦略を〜」では、絶対計算者なる人々が既存の専門家達の鼻っ柱を折る痛快モノを装ってはいたが、タネあかしをすれば基本的に重回帰分析だけだったのに対して、本作は多様な手法を紹介しており、またそうした手法を何故その例で用いているのかについてもそれなりに説明していて、なかなかに面白い。共感できたのは、理論を現実に応用する時の困難についても言及している点である。  
数学の意外な一面を紹介する良書ではあるが、説明がやや中途半端な印象も
『NUMB3RS』は数学応用して犯罪解決に利用する米国刑事ドラマである。本書は、ドラマでは簡素な説明に留まっている数学的論理について紹介し、実際の犯罪捜査や社会における位置づけを述べている書の邦訳版。DNA鑑定と統計学的な手法で真犯人確率を推定したり、確率的に犯人を絞り込んでいくベイズ推定や、テロリストとの交渉術としての囚人のジレンマなどを紹介している。やや難解な部分は読み飛ばしても論旨は理解でき、数日で読破可能。 現代社会は数学による理論で成り立っていると行っても過言ではない。GPSや信号の制御、携帯電話など全てが数学を元に合理的に構築されているが、一般市民にとってはそれがどのように利用されているかはわかっていても、具体的な理論についてはほとんど知られていない。犯罪捜査においても、実際の証拠から合理的に容疑者を犯人と示すには数学が必要であるが、これも一般市民にはイメージしづらいことと予想される。そう言った意味で、本書はその意外性を紹介する目的を十分に果たしている。とくに、ジョン・ナッシュらによって構築されたゲーム理論などが犯罪捜査に応用できることや、目撃証言の信憑性についての検証を、ベイズ推定を用いると印象とは異なった数値となることなども非常に面白い。 一方、難点として、著者の一名は数学者ではあるが、統計学を専門としているために、ニューラルネットワークなどでは具体性がない説明となっていたり、指紋捜査やDNA鑑定については単純な統計手法を冗長に説明したりと、著者の得手不得手がばれるような、一貫性のない紹介となっていることが挙げられる。同様に訳者も数学の専門家ではないため、説明があやしくなっている部分も見られる。したがって、数学に詳しい者には物足りなく、知らない者にとってはわかりづらい部分ありと、やや中途半端な内容に感じた。 数学の意外性を紹介するだけであれば面白いが、前期問題点から原著を直訳しただけであれば星3つだった可能性もある。しかし、最終章はドラマの各エピソードや訳者が推奨する関連図書について、原著にはない捕捉を独自に行っている。文章は雑ながらも、面白い内容を広い読者に紹介しようとする良心的な努力が表れており、訳者の努力によって総合的に星4つの評価。
「数学は役に立つ」と主張する本の中では最高の説得力
数学の効用を説明する本は多数あるが,評者が読んだ中では本書が最も面白い本だ.主に書かれているのは,説明のためにわざわざ作った例題ではなく,現実.高校までに習う数学ではなく,大学で習う数学や専門家が使う数学.思考の訓練や科学技術の言語としての側面ではなく,数学(応用数学とか情報科学とか工学とか呼ばれるものも含む)をストレートに使う話.幅広いトピックス.概念の定義が面倒な話題では説明が表面的であるなどトピックスによって温度差はあるものの,総合すると非常にわかりやすい説明. 数式入りの縦書きのために読みにくい部分があるとか,最後の1 5ぐらい(元ネタ紹介と訳者補遺)がヌルいとか,数式に誤植があるとか,細かな文句はつけることもできるが総合すると素晴らしい本.高校生からセミプロまで,広い範囲の人に勧めることができる.暗号の説明なんて短い中に証明以外の主要なものが詰め込まれているし,カジノやテロの話なんて読みながら色んなことを思いついて計算を始めたくなってしまう.裁判がらみの話は必須の教養と表現しても言い過ぎではないだろう.「自分は数学はわかんないけど立派に生きている」では済まされない.また,プログラミングができる人ならば読みながら自分でコードを書いてみたくなるのではなかろうか. 知的欲求を満たすための読み物としてはもちろん,大学の参考書,中学や高校の数学教師に要求される教養本としても価値が高い.ドラマ「NUMB3RS」を見ている必要はない(評者は見ていない).


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なにもしなくて良いということではなく
遅ればせながら。 呆然とするほどバランスの良い主張だと思います。 環境問題をめぐる議論は、その議論に参加する者もギャラリーも含めて、「環境を保護派 vs 懐疑派」 という構図で言及されることが多いかな、と。個別の立論を実際に確認してみると、必ずしもそうした構 図にはなっていなかったりもしますが。 私自身も、日々マスコミの姦しさに辟易して、いつしか「ほんとに環境は悪化してんのかよ」側に重心が かかりがちで、反省中。 『環境危機をあおってはいけない −地球環境のホントの実態−』以来、「懐疑派」の筆頭とされること の多い筆者ですが、実際には当初から、実にバランスの取れた穏健な主張をしていることに、改めて感 心します。 なにもしなくて良い、と言っているのではもちろんなく、冷静に問題を判断して、有効な手段を採用しまし ょう、というタダそれだけ。実にまっとうです。 願わくは、筆者のスタンスが一般化されて、そのスタンスに立脚した上で、「何が有効な手段なのか」 をめぐる議論こそ、盛んになって欲しい。筆者のスタンスは圧倒的に支持しつつ、筆者の提案こそ最も 有効なものであるかどうか、それは非専門家たる読者には、なかなか判断し難いのだからこそ。 「環境を保護派 vs 懐疑派」という議論ではなく。 蛇足ながら。 この種の推論は、ついていくだけでやっとながらも、なにかしら快感があります。 人文系に足を突っ込んだことがあると、どうしても「近代性」に懐疑的になる身体ができてしまっているも のですが、しかし、筆者の主張を見れば見るほど、「近代」は実にあなどれず、人文系の「近代性」批 判が、実は底の浅いものでしかなかったのではないかと思えてなりませぬ。
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 何事においても、全体でなくその一部を取り上げて、それがさも全体であるかのように議論展開する人がいる。   第2次大戦での加害責任に関し、その 手はよく使われるが、温暖化においてもそれは大掛かりに使われ、しかもそれは無検証のまま“事実”に祭り上げられている。    ホッキョクグマ・ペンギン・氷河・海面上昇・ハリケーン・南極大陸の温暖化・・・我々の身の回りでも暖冬や小雪、真夏日、ゲリラ豪雨など不安をあおる出来事は多く、それが「温暖化」を原因として起こっているのではないかとのパニック様の感情論から、事実検証が満足に行われずに一つの方向に向けて走り出しているのではないか?  本書は、引用データも巻末に記されており、良心的な議論のタタキとして利用可能で、長期的視野でコストと救える人数とを再度検証しなおし、優先順位を付け直すために、読まれるべき本である。   しかし、温暖化対策についての斬り方と、優先させるべきと著者のいう対策の斬り方が、ナタとメスぐらい違い、優先策は何でも良い的に扱われているのが不満で、☆1ケ減点。    「温暖化」の根拠が薄まっても、個人個人が炭素排出をし続ける生活を控えるべきだし、炭素税をかけたり、HIV・貧困・飢餓・水・衛生対策をとることと併用して行われることが必要なのは言うまでもない。
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現在の主流:CO2が地球を温暖化させている。⇒ 温暖化は地球(というか人間の生活)に破壊的な影響をもたらす。⇒ CO2排出をやめなければならない。 この本:CO2は地球を温暖化させている。⇒ 事実その通りであるが、温暖化が人間生活にもたらす影響は限定的である。⇒ CO2排出にかけている(かけようとしている)コストを別のことに使った方がぜんぜんよい。 ち京都議定書と同等のCO2削減の枠組みを2100年まで続けると、毎年1,800億ドルの費用がかかる。これでも2095年に到達するレベルの温暖化を2100年にわずか5年後ろ倒しに出来るだけである。 この費用はもちろん、別のことにかけることもできるし、実際にできることはたくさんある。実は、この約1 3程度の費用で温暖化危険論者が問題とする悪影響(シロクマ絶滅、熱波、洪水(海岸線後退を含む)、マラリア、貧困、飢餓など)に対処することができるし、はるかに高い効果をあげることができる。 ツバルが沈むのを助けるためには、CO2削減じゃなくて、ツバルに護岸対策などをした方がいい。それは単なる対症療法かもしれないし、地球の気温がコントロールできた方がぼくらはハッピーなんだろうけど、実際には、残念ながらそのコントロールは(できるとしても)とーてーも高くつく。 でも、人間には何でもできるわけじゃないんだからできることの中で順位付け最も効果の高いことをやるべきである。こういう話って、必ずバイアスがかかって伝えられるから、こういうまともなことに気づかせてくれる一冊は貴重。いろいろアジっている古館さんみたいな人にも一回読んで欲しい。
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ディベロッパーの仕事サマリー?
さて、この『集客』という本、なんだか、ディベロッパーの仕事をまるで要約するかのような本でした。つまるところ、ディベロッパーの最大にして唯一の目的は「儲けること」なんですが、では、どうやって儲けるのか、ということに対して、ディべロッパーは今までは、ビルを作ってオフィスとして貸したりマンションを作って売ったり、たまにディズニーランドを作ったり、ということをしてきました。ところが、最近の都市開発を見ていると、その最大のポイントは「商業施設」になってきているようです。例えば、六本木ヒルズ、果たして、六本木ヒルズに「Yahoo Japan」がテナントとして入っていることにどれだけの人が興味を示すでしょうか?恐らく、ほとんど、そんなことはどうでもよくて、「G and Hyatt」が入っていること、「LOUIS VUITTON」があるから、 村上隆のデザインしたキャラクターがかわいいから、「六本人になろう」のキャッチはいまいちだった、等など、要するに(笑)、そこにある(exist)という理由によるイメージとは完全に離れて、そこにあるソフトによるまさに「集客」競争が、街の間で起きている、というのが現実に存在していると思うのです。その中で、「集客」のするためのソフトウェアとして、本書でインタビューを行い紹介される「デジタルコミュニケーション」「飲食」「宿泊」「アート」「SC」「エコ」「メディア」「観光」「駅」「東京」「お笑い」「NPO」といったキーワードがどれだけ今の都市を語るにあたって、ソフトが大切かどうかを示している。しかも、一義的にこうしたソフトウェアは、場所の持つ歴史性を飛び越え、あたかも、インターネットの中を光速で行き来する「情報」であるかのように振る舞い、あっという間に全てを古くし、そして、意味を限りなく希薄にする。しかし、二義的には、実は、これらのソフトウェアの組み合わせは、その場所の歴史が持つ人々のイメージを、逆説的に作り出すこともある。つまり、人々は、今では「東京」というものにほとんど価値を見ていない。なぜならば、一つ一つの街が、あらゆる意味を包含した「都市」になりつつあるから。しかし、海外に行くと初めて気づく、そう、東京は唯一にして無二の都市であり、六本木ヒルズは、なぜ六本木に出来たのか?ということに。ディベロッパーは、決して、あなたをだまそうとはしていない。けれども、あなたの想像以上にしたたかに、あなたのイメージに入り込んで、そして、街のブランディングを図ろうとしている。素直に本書を、現代都市論として、読めば、きっと都市をおいしく食べる方法が見つけれられます。ぜひ一読を!


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ケン スミス Ken Smith (原著) 山形 浩生 (翻訳)  
¥ 1,890(税込)
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ジャンル内ランキング:147,098位  
カスタマーレビュー数:11

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なにくそってなる。
私は教会育ちです。こーゆー本を見ると馬鹿にされてたみたいで腹が立つ反面、 「本当にこんなこと書いてあるの?!」って思って、普段開かないような預言書 なんかを読んだりしたので、結果的には旧約聖書が(歴代誌上以外)全てに目を通せたので、 よかったのかなーって思います。
旧約聖書通読に役立った。
私はキリストを信じる者です。 ですが、この本を読んでも特に憤りなどは感じませんでした。 むしろ、「え、そんなこと書いてあったっけ?」ともう一度 聖書の該当箇所を開いて再読するきっかけを与えてくれました。 特に旧約聖書は読みにくいので、この本を片手に笑いながら 読むとよいのでは? エレミヤ・エゼキエルなどの預言書が 特に読みにくいですが、この本のおかげで通読できました。 また、エリヤ・エリシャのくだりは大爆笑でした。 決してハゲ頭の人をからかってはいけません(笑) ただ、新約の方になると、筆が弱くなっているため星3つです。 この本を読んでも笑って楽しめるだけで、 全く信仰は揺らぎませんでした。
山形浩生
 結論。結構痛快。 宗教に懐疑的な僕のような人には向いてます。    さて、本書の内容とは少し離れてしまうのですが、気づくと入れ替わりの烈しい 僕の本棚には訳者、山形浩生さんの本が並んでいました。  氏の名前は雑誌「Cut」の書評のページで覚えました。その思考の確かさ、深さに 共感したのですが、知らない間に氏が訳をしている本を多数蔵書していたわけで、 ちょっと嬉しい驚きです。  氏の翻訳物には、訳者に対する批評が集まりやすいようですが、氏の頭脳は明晰だと 感じます。訳者から翻訳本を選ぶのも良い方法ではないでしょうか。 本書の僕の評価はそこそこですが、訳者に星5つあげましょう。(何様だ)
幼児洗礼を受けた人にお薦め
本書を読む前提として、ある程度聖書の概要を知っている事が挙げられます。 知らないで読んでも、あまり面白くないでしょう。 旧約に関しては、確かに突っ込みどころ満載で、筆者も鋭く皮肉っています。 新約部門では、イエスについては、高い評価をしていますが、パウロや、黙示録のヨハネは、こき下ろしています。 ただ、聖書の記述に基づいての批判ですので、なんとなく信者になった人、特に幼い頃に洗礼を受けた人は、自分の信仰について考え直すきっかけになるのではないでしょうか?
たまには十戒も吹き飛んじゃうのでしょうか(笑)
私は自虐的な人間なので、けっこう楽しめました。新約部分には首をひねりましたが、旧約については、以前の自分もそう感じていたのでかなり笑えました。惹句よりもはるかにまともな本だと思います。(リベラルな)業界当局も、時代にそぐわない解釈・釈義については、そろりそろりと修正を加えたり、性・障害者差別的文言の書き換えを現に行っています。また、「聖書は観照性に照らした読み方が正しい」と今でも教育されています。その意味では、本書の指摘は当たらずと言えども遠からずといったところでしょう。しかしながら、本書に基づいて信徒・信者さんに対してちょっかいを出すのはあまり趣味がよいとはいえないでしょう。クリスチャンといえども十人十色、痛いところを突かれると本気で怒り出す人もおられます。ただし、旧約・新約ともにこれだけ研究しつくされた古代文献は他には存在しませんので、牧師さん神父さんならば、徹底的な反駁を加えるか諭してくださるかのどちらかでしょう。恐らく黙殺されると思いますが。 本書で聖書に興味を持たれた非クリスチャンの方へのアドバイス。ずばり、旧約から読み始めないこと(笑)。挫折します。