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数論のおもしろさがわかる
本書は既に出版されている「岩波講座現代数学の基礎 数論」の1と2をまとめて単行本として新たに出版したものです。 既にそちらの方で非常に参考になるレビューがあるので、基本的な内容はそちらを参照してください。 本書は私には多少冗長のような気もしましたが、無味乾燥な教科書とは一線を画し、数学の感動を伝えようとする三人の情熱が心地良く読ませてくれる名著です。
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【くちコミ情報】
第2部が面白い
本書は、第1部が座談会、第2部が第1部参加者による論考、という構成となっている。 第1部は、内容的に陳腐に感じる部分もあったが、読者によっては大変新鮮な印象を持つ方も多くおられるのではないか。自分が好感を持ったのは「6.新聞も国民も戦争に熱狂した」である。あの戦争は少数の無責任な軍官僚が引き起こしたと捉えられ勝ちだが、本当の責任は戦争を煽ったマスコミ・世論にあると思う。この点は現在の日本にも通じるもので重要な筈なのだが、マスコミ・世論の戦争責任を正面から論じている文献は、残念ながらあまり多くないのが現状である。 第2部は、自分が知らなかった事実や見方が論者によって展開されており、とても面白かった。こちらをメインに持ってきた方が読み応えのある本ができたのではないか。私は半藤氏、中西氏、戸高氏、加藤氏の論考が印象に残った。 星を4つにしたのは、第1部において、あまり意味のないコメントが散見された点が気になったからである。座談会の雰囲気を伝えたいという意図があるのかもしれないが、工夫すればもっとコンパクトに纏められる筈である。
レベルの高い対談
6人の専門家の座談会形式で「あの戦争」について語られている。 いささか詳細な内容のため、私のような素人には理解しきれない箇所もあったが、大変有益な本であった。 陸軍や海軍の関係、軍の内部の無責任体質などは、「失敗の本質」で述べられていた内容と同じであり、自分の中での認識を固めることができた。 昭和天皇に関する記述があるのだが、個人的には知らないことばかりで、己の無知を恥じるばかりである。 戦後の象徴天皇のイメージしかなかったため、「天皇が政治や軍事に精通しているわけがない」と思っていたが、そうではなかったことを知った。 そして、随分と厳しい立場に身をおかれたのだなと感じた。
日本の陸軍の餓死者は戦死者の70%を占めていて、これが米国なら大統領が刑事告訴されていた
すべて興味深く、考えさせられる内容なのですが、特に印象に残るのは特攻に関する議論。特攻に関する英雄論と犬死論は、どちらも生者の奢りが感じられ、それより特攻を行ったという事実は《戦後日本の隠れた抑止力になっている》(p.195)というあたり。なるほどな、と思わせる半分、しかし、それでも戸高一成が二部で書いている「果たされなかった死者との約束」という文章は重いと思います。 戸高さんは昭和19年8月25日に《陸海軍の人事制度の中に「掌特攻兵」という特修兵を加えている。同時に各地の海軍航空隊では、生還を期し得ない新兵器の搭乗員、つまり特攻要員の募集が始まっているのである。この決裁書類には天皇が御璽を押印しているのであるから、この時点で特攻兵の何たるかは、一定の説明を受けていた可能性はある》(p.248)と書いています。そしてほとんどの特攻隊員は、指揮官の「自分たちも後から必ず行く」という訓示を受けて、遅かれ早かれしょうがないと諦観して出撃していった、と。しかし、最後に行く約束だった指揮官の多くは、終戦と同時に「死ぬことよりも、戦後の復興に尽くすことが重要」だとして、こうした約束をすっぱり忘れた、と。《他人に死を命じながら、命を懸けた約束をきれいに忘れ去った人間と、これを許容した社会が作った戦後、命を懸けた約束でも、状況が変われば破っても良いという戦後が、どのようなものになったか、日々眼前に見るとおりである》(p.251)という言葉は痛烈。
語り尽くせないテーマ
本来なら義務教育期間中に、本書のテーマについて考える態度ぐらいは身に付けさせるべきだったのだが、「戦争はいけないことです」の繰り返しに終始してしまったので、このテーマから派生する現代的な問題への思考能力も低下してしまったのだろう。私がそれに気付いたのは最近のことで、このテーマに関連する著作は本書以外にも何冊か読んだが、いつまでたっても語り尽くせないテーマだとあらためて思う。本書を読んだ人がすべきことは、「あの戦争になぜ負けたのか」を自分のみでなく、身近な人たちにも問い掛けてみることではないのか?
ドイツに関する議論がタブーである日本の近現代史論の一例
この本は、その題名(「あの戦争になぜ負けたのか」)が示す様に、第二次世界大戦を、「なぜ負けたのか?」と言ふ視点から分析した討論した本である。つまり、「侵略か、聖戦か?」と言った道徳的論議ではなく、もっと冷徹に、「何故負けたのか?」を分析する事を主眼とした内容の本に成って居る。 本書を読んで居て思ひ出したのは、小室直樹氏の『アメリカの逆襲』(カッパブックス)の中の「こうすれば太平洋戦争は勝てた』と言ふ章である。小室氏は、その中で、先ず、第二次世界大戦は、日本が楽に勝てた戦争であったと言ふ驚くべき(?)指摘をし、その上で、日本が勝てなかった理由は、戦争目的が、つまりここまで勝ったら戦争をやめるゴールがはっきりして居なかった事だ、と指摘して居たが、「楽に勝てた戦争」であったかどうかは別として、この本の論者達が、小室氏と同様、第二次大戦における日本の戦略の曖昧さを指摘、批判して居る事が、小室氏の指摘と同じである事が、大変興味深かった。 第二次世界大戦については、それが何故起きたのか?を論じる事が最も難しい様である。特に、ドイツは何故ポーランドに侵攻したのか?イギリスは、何故、それを切っ掛けにドイツに宣戦布告したのか?と言った問題が、日米開戦にいかなる影響を与えたか?と言った問題が、日本が、ハル・ノートによって対米開戦に追い込まれた事の背景に在るのであるが、そうしたドイツ絡みの問題を、日本の言論界が自由に論じられない事が、この本の内容にも見て取れる。−−「マルコポーロ」廃刊事件の後遺症だろうか?(苦笑) (西岡昌紀・内科医/「第二次世界大戦が始まった日」に)
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美空ひばりこと加藤和枝の人間的魅力
美空ひばりこと、本名加藤和枝さんの人間的魅力を、息子和也の視点で知ることが出来る書籍である。和枝さんは、音域が非常に広い、昭和の天才的スター歌手である。また、歌手以外の視点で彼女をとらえることも出来る。彼女は非常に演出が上手く、映画・写真などに大活躍であった。その要因は、彼女の両親が芸能活動をしていたこと、横浜市立の小学校にほとんど通わず、芸能に徹したこと、彼女の育った横浜市が、外交的であったことと、高知県大豊町でのバス横転事故で下敷きになったのと、塩酸事故、作曲家、古賀政男・船村徹との出会い、晩年の闘病など、様々な要因がある。当書籍は、歌手美空ひばりとしてではなく、人間加藤和枝として、息子の視点からとらえることの出来る書籍である。
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