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【くちコミ情報】
i(私)のi乗(愛情)はreal?
数学は全くのど素人の生物屋が、オイラーの贈り物(吉田武)の以来のヒットだと思う、目からうろこ。複素数関数を微分係数も含めて3次元+3次元=6次元空間にプロットしたグラフの視覚化には感動します。こういう感覚的な訓練は、早くやったほうがいいと、ホントに思います。
面白いです。純粋に。
数学専門の人じゃなければ、到底このような解析関数は扱いません。 よって、d(x^x) dx などという微分は頭で考えても そのままにしてしまっているかも知れませんね。 p また、「実軸」「虚軸」「従属変数」の3次元のグラフを 眺めることにより、複素数の世界をより身近に 感じられるのではないでしょうか。 p 本書を読めば、そんなちょっぴり不思議な世界を堪能できると思います。
内容・ページともに薄気味
xのx乗というテーマを中心に、0の0乗の値は?という素朴な疑問から複素関数論まで広く眺めた本。数学好きの人間が、読み物として読むには面白い本ですが、残念ながら突っ込みが浅いので、物足りなさを感じてしまいます。 p もちろん、このシリーズの狙いはこの本を出発点としてよりいろいろな数学に興味を持ってもらい、読者自ら参考文献等でさらに進んでいくための指針を与える、という所にあるのは承知しています。 p しかし、それでも少し中身が足りないのではないか、興味を持つまでに到らないのではないか、というのが読み終えた後考えてしまったことです。具体的に言えば、最初に0の0乗を不思議に思うレベルの読者には後半の話は駆け足過ぎるでしょうし、最初を読み飛ばせるレベルの読者には後半の内容は簡単過ぎるでしょう。ここの間に詳しい解説やエピソードを入れ、数学の楽しさを実感できるような本にして欲しかったと思います。
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日本語でのスキーム論代数幾何の定番になるか?
Ha tsho ne既読の上で読んだのですが、日本語の教科書でこれだけしっかりした内容のスキーム論を解説したものがでたことは、日本での代数幾何の普及・発展(?)に大きな意味があるかと思います。 内容としては、 ・古典幾何の紹介(座標を使った代数多様体の定義等) ・スキームの基礎 ・層係数のコホモロジー ・それらの応用 ・代数曲線 と、Ha tsho neと類似はしています。 ざっと見での違いとしては、 1、英語と日本語 △ 2、重要だが証明が面倒な(手間がかかる)命題を演習問題に押しやっていない。○ 3、連接層の高次順像の有限性定理を、固有射に対しても証明している。○ 4、代数曲面の章がない。スキームの威力が特に発揮できるのは代数曲面から(ブロウアップ・ダウン、極小曲面、交点理論など)なので、是非入れてほしかった。× 5、コホモロジーを脆弱層を用いて展開している △ 6、論文や他の本での代数幾何の引用はたいていHa tsho ne × 7、Se e's dualityが特別な場合のみ証明されている。 × あたりですかね。 特色を出していこうというのであれば、アーベル多様体の解説とか、Ne onモデル(楕円曲線でも)、モジュライ(Hi e t とか Pica d とか)、A ithmetic cu vesあたりを話題にすれば、よかったように思います。 あと若干の不満ですが、長い証明の全体構造(ながれ)がわかりづらい気がしました。
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【くちコミ情報】
入門書にとって大事なわかりやすさが存在する
私は数学の本に関して以下の3点で評価している。 1.文字、数式が読みやすく、大きいこと 2.専門用語、記号が統一されていること 3.著者が読者を意識していること。(難解なものを難解にしか伝えられない専門家は、少なくとも二流であり、そういった本も一級品ではない。) この3点で評価すれば、この作品はほぼ確実に満足できる入門書である。 特に3番目に示した点である、読者(初学者)に対して著者が「なんとしても理解させよう」というかなり強い思いが感じられる。入門書にとって大事なのは、わかりやすさであるということをこの著者は熟知している。(具体的には式の展開がどの本よりも丁寧である。)したがって、ページ数の多さは、わかりやすさに重点を置いた結果なので問題は無い。 代数学の本は、高木貞治の代数学講義(改訂新版)などが有名だが、公式の証明や、数学の定義などを相当に噛み砕いている分、初学者にはやはりこちらを推奨したい。(高木貞治の本も大変すばらしい本ではあるが、作成当時にページの制限があったためなのか、証明がなされていない点がいくつかある) 他方、重要性が高いと思われる説明が演習問題回答に記述されているので、自分の学びたい項目の演習問題はきちんと眼を通すことが大切だろう。
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「勉強」という言葉には、「ガリ勉」「偏差値」「受験」「受験戦争」などが浮かぶ。この「勉強」につきまとう悪いイメージが日本における「学力低下問題」をここまで放置してしまったのだろうか。「知識偏重は悪だ。子供達を勉強から解放してあげよう」と時の政府が言い、登場したのが文部科学省の「2002年度実施新学習指導要領」。過去に比べるとカリキュラムが大幅に削減されているという法案である。 緊急出版として世に問われた本書は、この「2002年度新学習指導要領」実施の危険性、学力低下の実情、いま教師や親がなしうることを平易な言葉で語ったものである。大野晋、上野健爾の共著となっているが、執筆量としては上野の方が多い。5章構成で、第1章「教育の原点をもとめて」は上野が理想とする教師像、音楽教師であった故東海正之の教育理念を遺族との対談で確認するもの、第2章「『学力低下』とは何か」では小中高大における実情を教育学者としての上野が分析。「だれもが、心の底では分かりたいと真剣に願っている」「能力を引き出すためには詰め込みも強制も必要である」「教師こそ勉強すべきである」という現場の教師に対するメッセージが並ぶ。また、「家庭の蔵書数と算数の得点」との相関関係を表す棒グラフは、小学生を持つ親は必見である。第3章「新学習指導要領と学力低下」では2002年度実施の新学習指導要領の問題点を克明に追求。第4章「教育現場からの声」は大野と現場を知る教育学者川嶋優との対談、第5章「これからの教育をどうするか」は大野、上野両名の対談である。歯に衣着せぬ大野の論調には賛同される方も多いだろう。(稲川さつき)
【くちコミ情報】
教育現場からの具体的提言
1919年生まれの国語学者と1945年生まれの数学者が、具体例を挙げながら日本の教育の現状とあるべき姿について論じた2001年刊行の新書本。第一章では上野のチェロの師の教授法を論じ、教師のあるべき姿として、忍耐強く個性(判断力)を引き出す教育、そのための教材研究の重視、テクニックより人間性重視、そのための「見極め」の重視、継続性・やり遂げることの重視、異質な諸個人の協働の重視等が挙げられる(学校では困難だが、という条件付で)。第二章では「学力(学んだ成果・学ぶ力)低下」の内容として、判断力(応用力)の欠如と意欲の低下、意味や基礎のない技術の自己目的化が挙げられ、その背景として「ゆとり教育」が実際にはゆとりや学力を奪った事実(学校の授業が駆け足になり、しかも減らされた分の元授業時間は塾通いやテレビ視聴に使われた)が指摘される。第三章では、教育基本法をなし崩しにし、学習指導要領により教育内容を画一的に統制した文部省が、「ゆとり教育」(1977〜)や「新しい学力観」(1989〜)といったスローガンのもと、人的にも資金的にも充分な援助がないままに、恣意的な政策を現場に押し付けたことの問題性が指摘される。第四章では、教え込みの部分と個の重視の部分との区分の必要、教師は子どもと同じ目線に立つことも時には必要だが、全体の把握のためにすっくと立つといい意味で権威がなければならないこと、その上での20人学級の実現、「個性」の次元を低く考えないこと、教師は子どもと同じ目標に向かう先行者と考えること、小中高大の教師による一貫した教育のための役割分担の必要、教師の能力向上のためのサポートや図書館整備の必要等が強調される。第五章では更に中高一貫教育の活用、地域(PTA、退職教師等)によるサポートの必要、グローバル化を視野に入れた基礎教育の重視等が主張される。学校という「場」の公的性格についての指摘も重要。
対談中心の本
全五章から成り、そのうち1,4,5章は対談、2,3章は上野氏の単著になっている。対談も著者の二人の間の対談は5章だけであり、1章は上野氏と東海千浪氏との対談、4章は大野氏と川嶋優氏との対談になっている。 p 昨今の「ゆとり教育」や「学力低下」に対する意見を、率直に言い合っている形であるので、日本を代表する学者たちの考えを知るにはいい本だと思う。但し、論理的な論旨ではなく、対談の相手も章ごとに変わってしまうので、内容が深まらず、やや軽い感じがしてしまうかもしれない。
脳天気な大学の先生たちには困ったものだ
「緊急出版」という大げさなふれ込みと、タイトルにひかれて読んでみたのだが、なんというお手軽な本であろうか、というのが読後の印象である。 p 学力低下に関する検証はごくごく少なく、著者たちの表面をなでただけの印象論を並べているだけで、あとは対談でお茶を濁す──その対談も非常に散漫で中身の薄いものである──というのではまともな本になりようがない。学力が低下するといったときに、学力の内容の検討とともに、その低下を統計的に実証するという作業が不可欠だろう。著者たちの危機感は感じられるものの、実に説得力のない本であった。大学の先生たちはかくも脳天気な議論を展開していられるのだから、困ったものだ。
「ゆとりの教育」は「学力低下」の元凶か?
最近はやたらと「学力低下」問題がマスコミなどで大きくクローズアップされてきているが、これもその一冊。筆者らによれば、近年、学生・生徒の基礎学力が低下し、読み書き計算も満足にできない者が増えているが、それは、授業時間や教える内容を削減する文部省の「ゆとりの教育」政策が原因であるということらしい。 p 私自身、確かに子どもたちの学力が低下していることを認めるものであるが、それを安直に「ゆとりの教育」のせいにする筆者らの主張は他の「学力低下」論者と同様、少々強引過ぎると思われる。 p 筆者らは、若年人口にともなう受験競争圧力の緩和や若者意識の時代的変化などにはまったく言及していないし、「ゆとりの教育」への批判も一面的過ぎる。また、筆者らはともに大学の研究者である!が、文部省や現場の教師への批判ばかりに始終して、受験競争にただ乗りしてきたこれまでの大学教育のあり方に対する内省的批判を欠いている点で、かなり疑問。 p 私は「ゆとりの教育」が「学力低下」の本質的要因だとはまったく思っていないので、彼らの議論が、景気低迷、学級崩壊や少年犯罪の増加といった近年の社会不安に乗じた凡庸な教育論にしか聞こえない。もっともこれは他の「学力低下」論者に共通することではあるが。 p 「学力低下」論をおさえるにはよい一冊かも。
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