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   Economics の売れ筋最新ランキング   [2008年07月09日 17時57分]
2008年07月09日(水) Economicsの第1位は 『The New Paradigm for Financial Markets: The Credit Crisis of 2008 and What It Means』!
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一つの時代の終わりと、これから始まる富の破壊
今年読んだなかで最高の本だと思う。 先月5月出たばかりの本をこのタイミングで読了できたことは嬉しい。 内容は前半と後半に分かれ、 前半は彼持論のReflexivityの展開で、 人によっては退屈に感じられるかもしれない。 後半は戦後から今年3月に掛けての世界の金融界の軌跡で、 彼の実体験に裏付けられた話は躍動的だ。 ここにきて初めてReflexivityの重要性がわかる。 NewYo kTimesの書評で、一つの時代の終わりとこれから始まる富の破壊、 と紹介されていた。この二つの謎が本書を読み進む中で解明される。 また、言葉にはしていないが、彼はデカップリングを支持していることが明確に読み取れる。 身銭を切って投資するなら、インド(中国よりも長期的に有望)、 中国(但し2012年位まで、資産バブル崩壊のタイミングを掴む必要あり)、 中東、ブラジル、豪州(後の3つは資源ブーム)。 アメリカと欧州は富の破壊の格好のターゲットになるというのが、 私の解釈を交えて単純化した結論だ。
マルクス主義と市場原理主義の同根
なんとも不思議な作品です。ルポルタージュでもなければ、理論書でもないし、といって詳細な回顧録でもない。ましてや投資指南書でもない。一言で言うと、ソロスの全体像が不思議な融合を示した作品です。今回の危機を目にしたソロス自身、コメントせずにはいられなかったのでしょう。しかし本書は今回の危機の具体的な解明自体を直接の対象とはしていません。今回の危機の特徴と全体的な位置づけについては、mo isのmeltdownをソロス自身がこの作品の中で薦めているくらいですから。ここでは、ソロスらしく、 eflexivityという概念枠組みが提示され、それにより現在の経済学そして市場原理主義の根本にある啓蒙主義人間観と世界観が完膚なきまでに否定されます。題材とされるのは、彼が参加してきた金融市場の過去の歴史です。そこから彼が導き出したのは「誤謬」とその連鎖という命題です。 adical falli ilityというテーゼは魅力的です。「全員が無知で間違っており、本質的に人間はそうならざるを得ない存在だ」という世界認識です。この世界認識は説得力のあるものです。この認識にたどりついたものにとって、「金儲け」という行為そのものは、もはや本質的な意味はありません。むしろその行為に狂奔する人々、そしてその行為の正当性を「アカデミック」に弁護する人々の「思考装置」の理解こそが、主要な関心となってきます。そして出てくるのが、ソロス独特の「哲学」への傾斜です。demons of ou own design, lack swanなどの著者は、皆、金融市場という市場原理主義の世界の中での「成功者」たちですが、皆そのキャリアの終わりには、ソロスと同じように市場原理主義のイデオロギー性と虚妄さとその非現実性を指摘するようになったというのは、意味深な現象です。これこそが20世紀後半の危険な知的遊戯だったのでしょう。いまどき「金融立国」なんていう時代遅れの遊戯に国の知性を動員して取り組もうとしている日本は「愚者の楽園」です。


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さすがにそれはない
なにげなくのぞいたら「評論家ふたりの合作」とか書いてる人がいてびっくり エコノミスト誌の元編集長ビル・エモット氏単独の著作のはずですが あと基本的にエコノミスト誌に「署名入り記事」はありません ついでにThe Post-Ame ican Wo ldを書いたザカリアはコラムニストじゃなくて国際版の編集長です エモット氏は直接取材にもとづいて本書を書き上げていることも読めばわかります もちろん読んでいなければわかりませんね 巻末には参考文献が豊富に挙げられており、いんちきレビューより信用できると思われます
日本で売れるか
   いくつか同じようなものが、同時にでている。その一冊。     ☆ ほかに、The Post-Ame ican Wo ldというタイトルの近未来ものも     よく売れているらしい。     イスラエルものとかアラブものと並んで、定番のテーマ。     アメリカに拮抗する勢力の出現を予言するが、ほんとにそう思っているのかな。    8年ごとに経済規模を二倍にしてきた中国と、この5年ぐらい10%レベルの  経済成長をしている、インドへの注目。  ☆日本を加えて、この三国の動向が、アメリカに匹敵する重要性を持つとするが、   もう一冊同時に読んでいて、似たような著者とのコラボかと思ったぐらい、   類書と似ているし、アイデアが陳腐。   筆者は、アナリストとして寄稿するタイプのジャーナリスト。   ジムロジャーズのように、アジアにのめりこむ態度はないが、   イギリスとアメリカの高級紙、会員制のNLに、署名入りの記事を見たことがある。   船員ビルの外人記者クラブタイプの論評とでもいうべきかな。   個人的にも話してみたい。日本の商社の情報網のレベルが落ちてきているのかなとも   思わせる話がいくつか書いてあるし。   日経好みのテーマと論調。   翻訳もでるだろう。   史上はじめて、アジア全体をひとつの国ではなく、インド、中国、日本の三国が  「支配」する時代が来ると述べているので、出張先までもって行って、読んだ。   ジャーナリスティクな時事的面白さがある。    地勢的にも、日印中三極構造に向かうし、この地域の経済発展がほかの「世界」の地域に  大きな影響を与えるとするが、まあ平凡といえば平凡かも。   ☆ 南米や、ロシアについては、情報がないからではなく、わざと書かないのだ     とみるべき。        ☆ 足で取材していないようで、”抽象化した具体例”や伝聞になっている。     参考文献リストはあるにはあるが、既存のデータを示されても意味がない。    中国については、この本よりも、最近出た実証的ルポ、  The China P ice のほうが優れている。チャイナプライスは、中国の労働者の  インタビューと、企業経営の実証的動向について語っている。賃金上昇と近代経営への模索  の行き詰まりが強調されている。  インドについては、ちょっとクビをかしげたくなるようなところもある。  ジェネリック医薬品が発展途上国から先進国を席巻しているし、私の会社も取り引きを  始めているが、中国よりも技術力が高い。  もっとも、インドに最後に行ったのは、昨年の9月だから、それ以後変わったのかもしれな いが。  日本については、とくにイギリス人からの、過小評価が、常に存在する。この  本も例外じゃないようにおもう。金融の目だけでテクノロジーをみるためじゃないか。  アメリカに、アダムスミスというふざけた名前の経済評論家がいて、よくテレビで日本や  アジアのことをめちゃくちゃ言っていたが、この本を読んでいて、あのパターンを思いだ  した。



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貧困を救え
タイトルの10億人の貧困層のうち7割を占めるのがアフリカ地域だ。平均寿命は50歳、7人に1人は5歳になる前に死ぬ。著者はオックスフォード大学でアフリカ経済を専門に研究している。感情的に貧困問題を取り扱うのはやめ、統計的に信頼できるデータを使って取り組むべきとの立場がわかる。 アフリカの国富の2 5は海外にあることや、サハラ以南のアフリカ内戦にあっては自由を求める英雄ではなく私的利益を求める山賊が大きな役割を果たしていることが指摘されており、衝撃的な事実が明らかにされることと思う。 紛争・資源(為替レートが上がり輸出産業へのダメージになるオランダ病)など貧困に繋がる4つの罠を分析している。 貧困層の3 4が内乱に巻き込まれているとの見解が述べられる。内乱が起きれば起きるほど、内乱が起きやすくなるという状況が生じている。特に紛争の分析が秀逸だった。それは植民地政策や所得の不平等、少数への政治的抑圧から生じるわけではない。若者の多さ、無教育、民族間の不均衡、資源(石油やダイヤモンドは反乱を支援する資金源となる)から生じるのだ。 貧困層への所得移転の役割については懐疑的だが、富んだ国がアフリカに対してできることは非常に多いと信じてその道筋を示している。外務省の人は読んでみると参考になるかもしれない。イースタリーやサックスよりも現実的な方策が述べられている。



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世界でもっとも貧しい市民たちを極貧状態から救い出す道を探る画期的な本、ついに刊行。この本に書かれた繁栄と貧困の探求は、「タイム」による世界でもっとも影響力の大きな100人に選ばれた経済学者サックスのライフワークのエッセンスだ。サックスのねらいはいかに社会を貧困から救えるかについて、大きな視点から論じることに他ならない。ボリビア、ロシア、インド、中国、アフリカに関する自らの著作を論じて自分の足跡をたどりながら、複雑に絡み合った経済、政治、環境、それに社会の問題を解決するための総合的な方法を示している。読者を引き込む語りと厳密な分析、実際的であると同時に真摯に倫理的なビジョンを兼ね備えた「The End of Poverty」は必読の書だ。

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開発経済学の醍醐味、魅力
我々世代の全世界的な課題として貧困の撲滅を提起する。世銀、IMF等の国際機関に興味ある者にとっては、開発経済学や国際機関の現実、可能性、魅力をリアルに教えてくれる必読書。ボリビア、ポーランド、ロシア、中国、インドでの実践経験を通した方法論を臨床経済学として提示。その過程は開発経済学の醍醐味、魅力を存分に紹介してくれる。最貧国の構造問題「貧困の罠」を解決するには、最貧国の人的、ビジネス、インフラ、自然、社会制度、知識の6つの資本、全ての要素がバランス良く持続成長可能なレベルに達するまで、豊かな国からの支援が不可欠であること。支援を効率的行うためには国毎のニーズにあった処方箋が不可欠であることを力説。後半はアフリカの貧困について。アフリカ支援が、横行する不正、低いモラル、文化の違いから上手く行かないという俗説を否定。気候、農地や交易地としての適性、疫病、天然資源、生態系などの地理学的なハードルの高さから経済成長が遅れているが、先進国の立ち上げ支援があれば自立成長が可能と主張。MDGに織り込まれ先進国によって約束された国民総生産0.7%相当の寄付の実現を訴える。貧困の終焉を奴隷制廃止、植民地政策の転換、公民権運動と準え、現在不可能に思えても実現可能である課題であると訴える。経済学者らしく論理的な展開は説得力に富むが、著者も指摘するように経済問題は複雑。動的複雑系の問題の解決策として、著者の提案する施策は一歩前進とは言え、実現までの道のりは長いように思われる。地理学的に恵まれない地域で紛争、飢饉などから貧困に苦しむ人々への救済措置として有効と思われる移住政策、先進国の閉鎖的な移民政策への言及なく、個人的には著者の意見が聞きたいところ。日本人としては、住友化成が生産する防蚊ネット普及率がマラリア危険地域住民の1%に過ぎず、アフリカでの医療政策の失敗例として連発されることが悲しい。
It's time to exert our responsibilities for the poorest of the poor
In a wo ld of plenty, we tend to igno e those in ext eme pove y. Jeff ey D. Sachs, as Bono disc i es him an ene getic, g eatest economist, howeve , diagnoses those who a e spi aling in a pove y t ap th ough his comp ehensive and c inical app oach. Now, we have to exe t ou esponsi ilities to heal the wo ld with hunge , disease,and ext eme pove y, and close the gap etween the ich and the poo ,says P ofesso Sachs. I'm ve y much moved y his and his sidekick, Bono's devoted activities.
理想主義と言われるでしょうが
 読後に残る清清しさはどこから来るのでしょうか。経験と実例を巧みに織り込んだ説明は読むものに感嘆を与えずにはおれません。とくにボリビア等の政権の経済アドバイザーとしての働きはドキメンタリーとしての価値もあります。また自国であるアメリカの貧困対策に対する直接投資の低さ、並びに自国民の意識の低さに対する批判も非常にフェアなものに感じられます。  ただエコノミストにありがちな数字を駆使してしまう点、つまり0.7%と少数点以下の割合を強調することは、わが国における防衛費GDP1%論と同じくそれ以下のレベルの現状並びにそこからの離脱という困難なプロセスへの議論に欠けてしまうという点が残念でした。
provocative but no new insights
P ofesso Sachs w ites on pove ty vs development in the poo nations. It is a good ead, ut somewhat weak in insights. Instead, he applies a fixed set of concepts to aim to unde stand things. Fo a fa mo e insightful ook: ead: China's glo al each: ma kets, multinationals, and glo alization y Chinese jou nalist Geo ge Zhi in Gu, which offe s sweeping views a out cu ent China and glo al affai s.
Can we do it?
たった一人のEconomist(もちろん彼一人だけの力ではないでしょうが)がこれほど世界の経済に影響を与えたとは信じがたいことです。国連の掲げる"The Millenium Development Goals"の実現に向けて先進国(もちろん日本も)が一丸とならなければならないといけません。発展途上国(特にアフリカ)の不幸に対して無関心でいることはそれ自体が私たちにとっては罪なのです。まずはこの本を読んで考えましょう。


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Visual Thinkingはすごいぞ
amazonの米国サイトでみつけ、Visual Thinkingという、聞きなれないがインパクトのあるキーワードがとても気になり読んでみた。 Visual Thinkingは、ビジネス上の複雑な問題を整理し、解決まで導く。本書では、Visual Thinkingを進めるためのフレームワークを紹介している。 特に、どんな時にどのような絵を描けば効果的かについて説明されていて、とても参考になる。例えば、「誰・何」という事を説明をするときはポートレイト型の絵で、「どのくらい」はチャート、「どこ」はマップ、「いつ」はタイムライン、などである。 全ページ著者の手書きの絵が満載で、その絵により理解が深まる。また、実際のケーススタディをVisual Thinkingを使って対応する例もあり、実践的でもある。 私の経験でも、単なる文章の羅列の資料はあまり注目されないが、簡単な絵があるだけで理解が深まり・積極的なディスカッションにつながったという事はある。 本書の内容は、私の今後の提案・プレゼン活動で大いに役に立つ。



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世界を代表する著名な開発経済学者が、いわゆる「発展途上国」を向上させようという西洋の思い上がりを激しく糾弾する。

前作『The Elusive Quest for Growth』(邦題『エコノミスト 南の貧困と戦う』)のなかで、西洋の組織は世界の貧困を解消するうえではまったくの役立たずだと批判したウィリアム・イースタリーは、当時の勤め先だった世界銀行から即刻解雇された。『The White Man's Burden』は、おおいに期待されていたイースタリーの反撃――世界の貧困に対する西洋の経済政策に叩きつけた、華々しくも激しい告発状だ。ときに怒り、ときに無礼になり、だが常に明敏で厳しいイースタリーは、みずからの愚かさの歴史と向き合い、正しい結論を導き出すことが西洋人には必要だと説いている。とりわけ、西洋の組織を途上国に導入する能力への疑念が膨らみ、我々の直面するもっとも切迫した問題となっている現状では、その必要性は高い。

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An inspiring book to rethink about the poverty problem
This is wo th eading as it gives good analysis a out how the fo eign aids y the planne s don't wo k, and challengs the ideas in 'the end of Pove ty' y Jeff ey Sachs with clea facts and logical app oaches. The statistics with wise expansion of idea a e inspi ing to eview and ethink a out fo m and means of effo t ca ied out now to heal the pove ty p o lem. It ought me to question why the p o lem is neve ending and t y to ainsto m a out the effectiveness of the p esent system, and the possi ility of othe solutions like mentioned in the ook. It also gives a good pictu e of the elationship and histo y of the White man nations' and the Rest, which is wo th to think a out how the developed and developing nations could wo k togethe fo the goodness of all. Finally, ways of futu e of Weste n aid a e suggested, howeve , it leaves mo e oom fo the eade s to think of what can e done, and the management of these actions a e still questiona le.
世界の貧困の救い方
 世界の貧困の救い方について考えさせられる本です。世界銀行のリサーチ・アナリストでニューヨーク大学の教授となった筆者は自身と世界銀行が行ってきた支援の効果がいかに無かったか、またその原因についての考察を行っている。特に、現地を知らないアナリストやエコノミストが成果に対する説明性やフィードバック無しに施策を行うことの愚かさを主張の中心に置いて、その対極としてのSea che の存在の必要性を挙げている。  もうひとつは自立促進的なアメリカ・モデルと異なる援助の成功例の提示である。アメリカ型の援助が成功を収めない一方で成功例として挙げられているが第二次世界大戦後の東アジアの成功である。日本の成功の理由についての記述もあるが、少し飛躍しすぎているようにも思えるが、アメリカ型の援助を見直させたいとの筆者の強い思いの表れであるとすれば許される範囲であろう。  援助問題の今昔を事例と共に学びたい輩には必読の一冊であろう。
本書の素晴らしさは、
欧米諸国の誤りを率直に認めていることと、日本など東アジア諸国の自発的な発展を大変高く評価していることです。 欧米諸国は、植民地時代から現在に至るまで、社会学的な知識はあっても現地の実情に疎い人物を送り込み、途上国の文化、社会、地理と整合しない発展の仕方を押し付けてきました。そうした途上国は経済発展のために必要な資源やインフラを適切に入手することができません。歴史的経緯により、当たり前のことができない国が、世界には溢れています。 本書コラムに登場するような、現地の実情を理解したスタッフや組織、あるいは自国を良くしたいという熱意に燃える憂国の士(本書ではまとめてSea che と言っています。)に恵まれない限り、援助は貧しい人達に届かないのです。 第十章に寄れば、日本は、Sea che に恵まれていました。地租改正で所有権を確立し、学制で国民全員に初等教育を施したように、「和魂洋才」を合言葉に、西洋の技術や制度を自分達が必要とする形にアレンジして導入し、自発的発展に成功しました。武士の世から明治へ、敗戦から世界第二位の経済大国へと、発展を遂げた日本。ここは感動モノです。忘れていた何かを思い出させてくれます。 是非日本語訳して、発展を成功させるために必要なものに皆が気づいて欲しいと思いました。
provocative idea
題はキップリングの有名な詩をもじっています。中身はかなりp ovocativeな作品です。つまるところ、開発途上国への援助はほとんど途上国の役には立っておらず、むしろ援助とその国の貧困からの脱出は,逆相関の関係にあるという主張がなされています。著者は、自分の世銀での経験も踏まえて、IMFや世銀によるsocial enginee ingはutopian d eamという間違った前提に基づいていると強く批判します。著者は、市場メカニズムの作用を高く評価しますが、市場なり制度を外部からのデザインに基づいて人為的に作ろうとする作業については非常に批判的です。著者は、援助なるものは、グランド・デザインに基づいてなされるものではなく、むしろ途上国での細かい日常の問題に対するpiecemealな対応の積み重ねこそが、援助の目的である貧困の除去に効果的に貢献すると主張します。その事例として、西欧の植民地になったことがない国の成功例を取り上げています。しかしこの成功例に含まれる国には、日本の”植民地”だった台湾や韓国が含まれる点についての掘り下げた分析はなされていません。最後の章では、いくつかの現在思考中のアイディアが呈示されますが、著者の言うとおり、それ自体は、当たり前のことです。


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一般向けに経済学のアイデアが書かれた先駆けの本!
自由に対する脅威を回避するために(i)政府の活動範囲の制限(ii)権力の分散が必要とし、経済的自由と政治的自由のための必要条件として資本主義の役割を考察していく。自由を最高の目的としたときに政府が果たせる役割も述べる。 著者は自身の立場を自由主義と名付ける。福祉や平等に邁進する立場と本来の自由主義とを混同してほしくないというスタンスだ。古い自由主義の復権を目指していると言えよう。 一章では経済的自由がなければ政治的自由はないこと、そこから敷衍して分権にあたっての経済の重要性を述べる。 二章では政府の機能は明確に限定(近隣効果の縮小・独占の解決など)されるべきことを述べる。首尾一貫した自由主義者は無政府主義者ではないと強調する。 また抽象的な議論にとどまることなく、自由な市場を利用するいろいろなアイデアが示される。 挙げていってみよう。k%ルール、関税や輸出入規制の撤廃、自由変動為替相場制、乗数効果への批判、教育バウチャー、公正雇用慣行立法や勤労権法を正当化する議論への批判、企業と労働組合の「社会的責任」は株主もしくは組合員の利益に奉仕すること、既得権を保証する免許ではなく競争を促進する認定制度がよいこと、フラットな税や負の所得税。どれもこれも21世紀になったらおなじみの話だが、実際にやられているところはあまりない。 本人曰く「選択の自由」よりよく書けたとのことなので、市場否定派の人も肯定派の人も目を通してはどうだろうか。議論に負けたことがない(スーパーディベーターだったみたい!)という噂はさすがと唸ることだろう。
資本主義と自由への信念
ノーベル経済学者Milton F iedmanが1962年に記した「資本主義と自由」は経済の専門書と言うより彼の信念の主張である。自由人にとって国家とは個人の自由を守るための仕組みでありそれ以上の何物でもない。政治的自由、そしてその前提となる経済的自由は競争資本主義の下で可能になる。政府の機能は個人の自由にとって脅威とならないためにも必要最低限に限定されなければならない。それは、自由経済の枠組みとなる安定的な金融政策であり、技術的独占や近隣効果のために政府が介入することが必要と考えられるものに限られるべきである、と言った主旨である。当時の米国における様々な政治経済的課題に、一見一方的な議論を仕掛ける著者は、読者に既存体制に潜む潜在的問題への認識を喚起する。変動為替制への移行、関税・輸入規制の撤廃から、法人レベルでの課税撤廃、所得税の定率化、教育や社会保障分野への競争原理の導入など、彼の主張は実現されているものもあれば、現在でも政治の争点となっているものもある。一貫しているのは、経済活動は複雑な相関関係を持つため意図的に管理することは難しく、競争資本主義の下で「見えざる手」に委ねるのが最も合理的であり、それが個人の自由の確保に寄与するという考え方である。自己増殖的な政府機能の肥大化により、特定の利益団体に仕える族議員による政治が一般市民の利益を侵害するリスクや、善意的な平等主義的政策が結果の平等を追求することが、公平な待遇や個人の自由を損ねるリスクに警笛を鳴らす。チリの軍事政権や中国政府との関係(資本主義経済導入のアドバイス活動)から批判を受けることもある著者だが、本書を読めば活動の背景にある信念を知ることができる。