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【くちコミ情報】
不朽の古典
経済的な要素のみによって、あるいはそれを主な要因として、現在の資本主義社会の形成を説明しようとする見解に異論を唱え、宗教文化であるプロテスタントの倫理が資本主義社会に特有の精神を育む温床となったということを、様々な具体例を挙げながら論じた古典的名著。 近代特有の合理的精神は、極めて非論理的な思考に端を発する、というパラドックスの指摘は興味深い。ウェーバーを近代礼賛主義者として読む見方もあるようだが、目的達成の道具としての合理性を増すことによって近代が様々な偉業を成し遂げたということを一方では認めながら、他方、近視眼的に成りすぎることによって何か重要なものが等閑視されているのではないかという懸念が、ウェーバーの筆致からは感じ取れなくもない。
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【くちコミ情報】
注意(Care)の危機は、民主主義の危機である。
ベラーたちは、たくさんのアメリカ人へのインタビューから「個人主義」という「心の習慣」を見い出す。そして、この「個人主義」が、功利主義的な個人主義と、表現主義的な個人主義の2つ(の相互作用)からなるという。 p 功利主義的個人主義とは、この世はゲーム、勝てばいいんだ、という外向きの個人主義。表現主義的個人主義とは、要は「自分さがし」、内向きの個人主義。アメリカ人は人生を、このふたつの個人主義のコトバで語る。たとえば、いっさいが自分にとっての損得計算であるように、あるいは自己の内側から「涌き出た」もののように語る。 p この二つの個人主義の結託が、原則的自由主義と競争社会を支えてる。また個人主義が「ウィナー・テイク・オール」的な、あるいは「オール・オア・ナッシング」的な傾向の元にもなっていている。 p 自己救済や独立独歩のレトリックはもっともらしく、しかも美しく聞こえる。けれども、それは「個人主義」という心の習慣がイメージするようなものではない。市場経済でメジャーなプレイヤーは大抵は自由競争をかなり回避できる(そして回避できた分だけ儲けてる)。一方で、回避しきれない有象無象の、無数の、つまりは無名のプレイヤーたちが、たとえば最低賃金でファストフード店で働く。 みんなが挑戦し努力すれば世の中よくなるというの考えの裏で、結局のところ弱者が切り落とされ、救われた者たちも生活に激しい負担を抱える。非適応組はいうにおよばず、適応組の中産階級においても、突然の解雇や地域の環境の悪化など、様々なストレスにさらされている。 p 時間的なゆとりを失った家庭においては、子供や女性に皺寄せが行く。経済中心主義はCare(世話=注意)の危機を招く。こうした注意力散漫は社会全般に蔓延しており、これが民主的な社会を掘り崩す深刻な要因となるとベラーは見ている。 p この本の続編『善い社会』で、ベラーたちは結論の章に、「民主主義とは注意を払うことである」タイトルをつけている。
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【くちコミ情報】
一神教の広大な歴史を概観
著者はキリスト教の修道院でも学んだ人物。 特異な一神教であるユダヤ教、キリスト教、イスラム教について その歴史を成立から現代までずっと概観したもの。 キリスト教の人間が書いたものとしては、各宗教に対して公平な立場を 採っていて好感がもてる。 もちろん個々の歴史的評価についてはそれぞれ問題もあるだろうが、 これらの宗教を通史で読むことのできる、貴重な本だろう。 特に14世紀以降のイスラム教について記述が充実しているのは 貴重である。ファイラスーフの伝統など、あまり知られていないのではないか。 ローマ・カトリックの伝統に見られた、人格神、もう一つの存在者としての 神を拒否し、宗教的人間の精神の最奥において出会う「神」を目指す その姿勢は、個人的には大きな共感を覚えた。
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