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物理学、通信会社研究所、ウオールストリート、そして学者へ
著者の人生はその時代背景を反映している。素粒子物理学の創世記に物理学を学び、その後学究者としての職を得ようとするが若き英才達により主要な大学の助教授等の定職への道は閉ざされ、まだ全盛を極めていたAT&Tのベル研の研究職の地位を得る。だがそこは彼にとってはお金のために働く場でしかなかった。 金利の高騰による債権の暴落、90年代後半の株価のクラッシュにより生じたDe ivativeの発生はウオールストリートにクウオンツという職業を生み、著者は他の数学者、物理学者出身のPhDとともに、その創世記をGoldmanでモデルの構築とシステム化で過ごすことになる。ファイナンスの教科書で目にする著名な登場人物とのやりとりが頻繁に現れるが、著者はそれを誇る訳ではなく、むしろいつも学会を離れた後ろめたさと満たされない欲求を持ち続けている。 本書は、物理学、ファイナンスの近代史に触れることができるのみならず、そのような著者の人生感を垣間見ることのできる読み物だと思う。
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座席指定がない、ファーストクラスがない、機内食がない、航空券がない、とないないづくしながら、格安運賃と最高の顧客サービスを実現しているサウスウエスト航空。本書は、1971年にわずか3機のボーイング737機でスタートした同社が、アメリカの航空業界に革命をもたらし、急成長を遂げた秘密を詳しく紹介している。 サウスウエスト航空が成功した要因には、まず、飛行時間1時間程度の短距離路線というニッチ市場だけを狙い、コストを徹底的に削減して最大の利益を実現したことがあげられる。さらに、徹底した情報伝達で会社についての正確で十分な情報を与え、従業員が自信をもって顧客に適切な対応ができるように利益分配制度を採用することで、従業員ひとりひとりが経営者の立場で行動している。また、従業員とその家族を会社という大家族の一員とすることで、人間関係を強固にしている、といったそれまでのアメリカ企業の常識を破るような「破天荒な基本戦略」でビジネスの基本を変えたことにある。そして何よりも、創業者の一人であるハーブ・ケレハーという常識にとらわれない優れたリーダーの存在が不可欠だったのである。 トム・ピーターズの序文が、本書の魅力と意義を伝えてくれている。「今年はビジネス書を1冊しか読むひまがないという人には、ぜひ本書を推薦したい」。(坂井 誠)
【くちコミ情報】
パラダイムの変換を迫られる企業への福音
SW航空とはアメリカの低運賃国内短距離便に特化した航空会社です。アメリカ 国内線ですのでご存じない方も多いかと思いますが、リーダーシップ、マネジメ ントの本を読んでいくと、自然と行き当たる企業です。 初出は1997年と新しく はないのですが、内容は斬新で刺激的です。従来のMBAホルダーに権限を集中させ て、株主の利益を第一に考えるアメリカ式の経営が機能しなくなった現在、企業 経営もパラダイムの変換に迫られています。その一例として紹介されているSW航 空の経営手法は働く従業員にフォーカスしながらも競争に勝ち抜くというユニー クな手法です。 その意味でSWのマネジメントが成功の解なのでないのかもしれませんが、 実践していることは正攻法を愚直に継続する忍耐と、仕事を人生の一部として楽しみ、 成功を分かち合おうという企業文化の育成と持続が鍵になっているのでしょう。 起業家がSW航空の経営手法を実践しようとするのは、よほどの勇気と忍耐力と 信念が必要だと思いました。しかし個人の仕事に対す考え方には大いに参考になります。 仕事というととかく深刻になり、心身を損ねてしまうケースが多い昨今、 自分自身の生産性を上げる方法のひとつとして知っておいてもいい考え方だと 思います。こんな会社であれば私ももっとがんばれてしまうのではないかと 思ってしまいました。
さすがに古典になりつつありますが,すばらしいです
1997年に日本語版ができているので,さすがに10年経っているのですね. その間にアメリカやヨーロッパでは低価格戦略の飛行機会社が出てきて,日本でもスカイマークエアラインや最近はスターフライヤーが出てきました. ご存知の通りサウスウェストは順調に業績を伸ばし,まねをした航空会社の多くは,倒産してゆきました.日本でもスカイマークが一旦倒産しましたね. 10年を経て,色々な研究がなされているのでそれらも合わせて読むことが良いかと思います.もちろん根底に流れる熱意は変わらないので,それを読むことはすばらしいと思います.
日本的経営礼賛に一石を投じる本
「米国企業は株主主権、日本企業は従業員主権」などという薄っぺらな 固定観念が、粉々に砕け散る本だ。読んでいて小躍りしたくなった。 口では社員重視を唱えながら社員を過労死させている経営者に対し、 疑問と胡散臭さを感じている全ての人に薦めたい。 SW航空の経営スタイルは、日本企業から見ればまさに「破天荒」だろう。 本物の従業員主権を実現させるには、 岩のような意志とコンピュータのような頭脳と菩薩のような度量が 経営者には必要である、ということを痛感させられた。 ついでに、何でも面白がる子供のような心も。 経営責任回避の口実として従業員主権を唱えるような三流経営者とは、 器のサイズがケタ違いなのだろう。 ずっと手許に置いて、じっくり何度も読み返したい本である。 (そもそも、一気読みするにはブ厚すぎる) このところ、著名な若手経営者の逮捕が相次ぎ、彼らが株主主権を前面に 押し出していたことから、(彼らは日本人であったにもかかわらず) 米国型の経営手法を糾弾し、古い日本式を礼賛する声が強くなっているが、 そういう考えを持つ人にこそ必読の一冊なのかもしれない。
大事なのは、社員か顧客か?
「お客様は神様です」、とした場合で、単なるクレーマーを超え、過度のクレーマーになっても、日本企業では対応した社員を責める、という体質があるが、SOUTHWESTでは、過度のクレーマーは客でないとして、「今後はどうぞ他社の便をご利用下さい」という。 守るべきは、過度のクレーマーではなく、自社の優秀な人材。 お客様第一主義を盲信する日本企業経営者にぜひ読んでもらいたい1冊である。
あっぱれ
サービスの本質を考えさせられた。 マニュアルによって造られたサービスは感動を与えることができない。 心の内側から湧き出るサービスこそ、本物のサービスである。 目に見えない付加価値を与え続けている見事な会社だ。
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検索業界史と裏話を
検索業界史と裏話を業界に詳しいジャーナリストのジョーン・バトルが描いた本書は、当然ながらGoogleの設立から株式の公開、そして将来への展望を中心に「検索」が技術的また産業として成り立つまでを中心の課題としている。その中でGoogleのライバル達である、Yahoo,Mic osoft等との競争についても語られている。 もうひとつのキーワードが「意思」。検索が単なる語句の収集から検索者の意思の痕跡を積み上げていくものになった時にビジネス・モデルができあがったという点である。この見方からの検索ビジネスの将来についての著者の見通しはスピードの速いIT産業の中でも特にスピードの速い検索サービス業界の将来を見据えるのに役立つものであると思う。
very good
Good sto y on Google and the sea ch indust y, ut it can e ette in p edicting indust y t ends. Anothe ook is also inte esting in telling the su ge in Chinese and Indian Inte net and usiness t ends: China's glo al each: ma kets, multinationals, and glo alization y a Chinese jou nalist Geo ge Zhi in Gu, which is fa - eaching on new glo al economic and usiness t ends.
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No1 金融書!
私はバンクトレーダーですが、かなりためになりました。金融工学の背景からLTCMの歴史、ここ数年で出会った金融書No 1!何度か読み直したい本です。是非お勧め。
最高のデリバティブ史!!
物事の本質を理解するには、多くの場合「その失敗から学べ」と言われるが、デリバティブを理解するにはLTCMの失敗から多くを学べるのではないだろうか。とくにLTCMは、メンバーのマートンやショールズがオプションの理論構築に寄与し、それを実践したために、その破綻は格好の材料のように思う。 p 著者はLTCMが駆使した債権アービトラージ、レポを使ったスワップ、オプション、VARによるリスク管理の具体的な説明をするだけでなく、もっと大きな金融史という文脈や、取引所の歴史、金融工学の基礎となる物理・統計学の歴史的背景なども描いているので、デリバティブ発展の歴史を大きな視点で見ることもできます。 p 同じようにLTCMを題材にした「天才たちの誤算-ドキュメント LTCM破綻」と比較すると、「天才たちの誤算」はLTCM内部やそれに関わる金融機関やFRBの人間模様を描いたルポタージュであるのに対して、こちらはLTCMを通して描く金融史というか、デリバティブの歴史ドラマといった感じがします。やはり、抽象的なデリバティブを具体的なストーリーを通して学ぶと、よりよく理解できます。 p 文系の人間としては、こういった工学・サイエンスの歴史書は本当にありがたいです。この本を読んでいたら、分野は違うのですが、サイモン・シンの「フェルマーの最終定理」を思い出しました。
金融工学を楽しく学ぼう!
この人は経済学をよく知るジャーナリストなので、 非常に数理ファイナンスに関する記述が正しくてよいです。 ただ、正しすぎて、難しい箇所も多々あるのですが。 p この本はほんとにLTCMの業務内容についてはよーく分かる。 ただ、LTCMは一般の人には「破綻」で知られており、 LTCMの内部を詳しく説明した本書はその肝心の破綻の経緯が弱い。 副題の「怪物ヘッジファンドの栄光と挫折」のうち、 栄光8割、挫折2割くらいの割合である。 もし、挫折を詳しく知りたい方は 「天才たちの誤算-ドキュメント LTCM破綻」 を読まれることを強くお勧めする。 こっちは、栄光2割、挫折8割と言う感じで、 2冊読めばちょうどいいと思われます。
金融工学の常識
文系人間が金融工学を学ぶにはまさに常識。私は、ショールズもブラックもマートンも知らないけど、またロシア危機も注目しなかったけど、これを読むとまるで経験したかのように理解できる。 これを読んでレポートが"A"でした(笑)。
まさに伝説。
今まで多くの金融書籍を読んできたが、本書は作品としての完成度が高いと感じた。前半の多くを金融工学の歴史に費やしているのも、教養として十分読みごたえがあるし、天才達がそれぞれの道を歩みながらやがて集結し、ドリームチームを結成するまでのストーリー感がたまらない。難点を言えば、LTCMが手がけた複雑怪奇な裁定取引を図や数式を一切使わずに解説しているために、その仕組みがいまひとつ分かりにくいということである。業界人でも完全な理解は難しいであろう。ただ、秘密主義であるヘッジファンドの中身にここまで喰らいついた書は少ないだけに、一読の価値はある。
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