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カスタマーレビュー数:4
【くちコミ情報】
進化的な視点で書かれた人類学書
他の方が内容をうまくまとめた素晴らしいレビューをかかれているので、あまり書くべき事がないのだが… この分野に詳しくなくても読みやすいようかなり丁寧にかかれている。解剖学的な解説だけでなく、動物行動学、言語、宗教、芸術など論点は幅広く学際的。 他の生物学者の受け売りだが、より良く生きるために大事なのは、人間が本来何であるかを知ること、どれだけ動物的であり、またどれだけ動物的でないかを知ることだろう。本書には目をそらしたくなる事実がいくらか含まれているかもしれないが、目をそらしたからといって人間の本性が変わるわけではないし、無知でいることが賢い生き方とは思えない。 初版が93年とやや情報が古いが、俯瞰的に「人間とは何であるか」をざっと知るには最適な一冊。さらに進化的な視点から理解を深めたければ、訳者である長谷川夫妻が執筆された『進化と人間行動』が適しているだろう。
残念ながら、人類は過去の歴史にも学ばず、石油資源を食いつくし、地球温暖化にも歯止めをかけられず、このままイースター島のようになってしまうのか、というようなあきらめにも似た感覚を持った
表題の通り、本書は生物学的に見た「ヒト」の動物の中での特性を浮き彫りにしていく意欲作であり、ヒトは第三のチンパンジーであるという。 著者の人間を見る目はどこまでも公平である。 人類は決して特別な存在ではないし、白人が優れているわけでは決してない。 ナチのユダヤ人大量殺戮に見られるようなジェノサイドは特別な出来事ではなく人類史にふつうに見られるものであり、人間の本能と言っていいものである。 また本書は、環境問題を考えるにあたっても多くの事例を示して、考えさせられる。イースター島の悲しい歴史、アラビアのロレンスの舞台となった西アジアの森が砂漠となった歴史などなど。 残念ながら、人類は過去の歴史にも学ばず、石油資源を食いつくし、地球温暖化にも歯止めをかけられず、このままイースター島のようになってしまうのか、というようなあきらめにも似た感覚を持った。
本当なの?☆±2
私にとっては、「竹内久美子」サンの数々の書物でとっかかった「利己的遺伝子」を含む「猿」と人間の関係」についての興味も個々まで来てしまうと、科学的には正しいのかもしれないけど、人類にとって、これ以上追求する価値があるかは疑問になってくる。 DNA操作で倫理を無視すれば堂にでもクローン人間なり、人間でないまでも動植物を育成できるという研究と実践は、本当に様々な観点から「人類」にいいことなのだろうか? 「人類」の発展の歴史は、例えば月探検のような形で現れるのであれば「罪」もないが、「人類」それ自体を対象としたときに、果たして、妥当であるか、もう少し考えてからやっても遅くはないだろう。
ヒトをヒトたらしめるものは何か
現在、世界には三種類のチンパンジーがいる。 コモンチンパンジー、ピグミーチンパンジー(ボノボ)、そして人間だ。 実際、人間とチンパンジーのDNAの違いはわずか2%ほどだ。しかし、他の二種のチンパンジーと我々の間には大きな違いがあると誰もが考える。ではその違いはどこから生まれたのだろうか?二足歩行を始めたこと?道具を使うようになったこと?大きな脳を持つようになったことだろうか? p 第一部では、二足歩行をするサルとしてチンパンジーと袂を分かってから、現在のヒトに至るまでの進化の過程をたどり、最も決定的な変化は言語の獲得であると結論している。 しかし、ヒトとサルの違いはそれだけではない。第二部では、他の類人猿とヒトのライフサイクルの違い(性行動の違いや、長い寿命、閉経など)に焦点をあて、それらが何故進化してきたのかを考察する。 第三部では、人間特有と考えられてきた行動(言語、芸術、農業、薬物中毒、殺人など)には、自然界に他に先駆者がいることを示し、その種がどのようにその行動を進化させてきたかを考察することで、ヒトにそれらの行為が発達してきた理由とヒトでの特異性について明らかにしようとしている。 第四部では、ヒトの征服と被征服の歴史を振り返る(この部分を更に発展させた内容なのが「Guns, Ge ms, and Steel」である)。 第五部は、過去、ヒトの版図拡大の往く先々で起こった種の絶滅から、今現在、かってないスピードで進行する種の絶滅までを語り、人類の未来に対し警鐘をならす。 p 一部から三部までが生物学的な視点から、ヒトの特徴や行動を説明してゆくのに対して、四部と五部では歴史的アプローチから、ヒトとはいかなる生き物なのかを浮き彫りにしています。 作者の人類の未来に対する見方は基本的には悲観的なようですが、歴史から学ぶことで、未来の悲劇を回避できる筈だと締めくくっています。
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