2008年07月24日(木) 著者別の第1位は
『甘粕正彦乱心の曠野』!
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【くちコミ情報】
綿密な調査による甘粕正彦像
既に他のレビュアーによる詳細かつ的確なレビューがあって付け加えることは余りない。従来、余り知られていなかった満州国時代の甘粕正彦の姿を浮き彫りにし、また新しい証言を得て大杉殺害事件の真相が最後に語られる。大変な力作である。しかし、この長い評伝を読んでなにか違和感のようなものが残った。 それは(日本)帝国というものが国民とは別に存在するかのようにみる歴史観である。それによると何か猛々しい帝国の意思といったものがあって、甘粕はその犠牲者に矮小化されてしまうことになる。 著者はあとがきで、「この評伝を、大正、昭和という時代に翻弄されたひとりの人間の魂の成長の物語、いわばビルドウィングスロマン(教養小説)を構想しながら執筆した」といいながら、甘粕のことを「社会主義の洗礼を受けた大正デモクラシーの息吹とは無縁の軍人街道をまっしぐらに突っ走った」ともいう。社会主義思想の浸透、そしてロシア革命成功に対する時代の危機感は軍人に限らず、国民にかなり共有されていたのではないだろうか。
いつものことだけど、タイトルも含め実に佐野眞一らしい一冊。
佐野眞一の評伝の特徴は、描こうとする人物が何をしたのかということに主題があるのではなく、彼(彼女)を突き動かしたものは何だったのか、といった事実の裏にある人間性そのものを描き出そうとする点にある。 そして、著者は膨大な資料と格闘し、多くの関係者への取材を試みる。そうやって書かれる評伝はどれも非常に読み応えがある。ただ、そうして描き出された人物像が悪く言えば著者の思い入れが強く反映されることに加え文章も濃い(悪く言えばくどい)ので、好き嫌いが分かれる作家なのだと思う。 この作品もそうだ。例えば、“甘粕は底光りする内面の闇によって周囲の人間を魅了しただけではなかった。甘粕はその闇から放つ強烈な磁力で彼らの魂まで吸い尽くし、彼らを生ける屍のようにしてこの世に残し、満州の消滅とともにひとり逝った男だった(p324)”というような文章が随所にあらわれる。 そして、この引用した文章にある「磁力(あるいは磁場)」という単語は彼の作品に頻繁に登場する言葉なのだが、この言葉が佐野眞一の作品を最もよく表している。彼の作品になじめない人には、これが、単なる著者の勝手に思い込みさらに言えばこじつけに感じられるのではないかと思う。 わたしは、ノンフィクション作家は歴史研究家でも学者でもなく、もちろん事実(資料との格闘・関係者への取材)の積み上げが前提にはなるが、評伝という作品形態においては、その対象とする人物を作者がどのように解釈(それがたとえどう読んでもそれは思い込みだろうと突っ込みをいれたくなっても)するかは作者の特権であり、読者はその解釈の正誤を判断する前にそれをひとまず受け入れた上で作品として優れているかを判断すべきと考えているので、彼の評伝は読んでハズレタと感じたことはない(ただし、東電OL〜に代表される彼のルポ物は別。磁力「磁場)にこだわる彼のルポ物は実に読むに耐えない)。 この一冊も実に佐野眞一らしい作品だ。ただ、甘粕のパーソナリティを知る上での重要なファクターではあるが大杉事件の真相が主題ではなく、あくまで佐野眞一が描く甘粕正彦像が主題なので、大杉事件や満州で甘粕がかかわったとされる謀略そのものに関心がある人にはあまりお勧めできない。
明治に生まれ、大正に翻弄され、昭和に死んだ男。
林真理子が浅丘ルリ子を題材に書いた「RURIKO」の冒頭で、満映時代の甘粕正彦の記述があり、それが思いのほか思慮深く情に厚い人物として描かれていたのが、保守的な林の筆によるものだとしても意外だった。甘粕と言えば、やはり大杉栄と伊藤野枝殺し、ファシスト、狂信的な国粋主義者との先入観があったからだ。今著は死後60余年、未だ一般には謎めいたベールに包まれている甘粕の光と闇、真実に肉薄するルポルタージュ。今まで、その人物像に触れる事が殆どなかった者にとっては興味深く読めた。 本書の構成は大きく分けて、大杉事件と獄中生活以後、そして満州時代の3つ。膨大な文献、資料と多くの関係者へのリサーチから、その極めて複雑特異なキャラクターと、大杉事件や満州国建国まで近代史に残る事件の謀略の舞台裏を検証する形を取っている。歴史的大物から芸術家、右から左まで甘粕周辺の登場人物たちの多種多彩さに驚かされるが、読むほどに、その懐の深さと私欲には一切執着しない潔癖さ、稀代の謀略家であるにも拘らず、一度信用した人間は決して疑わず、結果を導き出せるなら相反する主義主張者も登用するといった人間性がクローズアップされていく。 とは言え、500頁近くの力作ではあるものの、淡々とも言える著述ぶりが一本調子な為、読み進める内に飽きがくる。“冷酷非道と思っていた人物が実は、、、”的なパーソナル的な人物論に収斂してしまう印象は否めない。時の帝国の権力組織の思惑に翻弄され続けたカリスマ的大物の数奇な一生を通じて、魑魅魍魎が跋扈した暗黒時代を照射するような試みを期待したんだけどね。
執念深い調査と大陸ロマン
従来の甘粕像を覆すという意味では、角田房子の『甘粕大尉』が既に十分な仕事をしており、因習にとらわれず合理的で、人に優しい男としての側面が描かれている。 それでも一般に甘粕につきまとう冷酷・残虐というイメージは重く、それは戦前期の陸軍憲兵隊、そして戦中の満州国が抱えた闇の深さを彼が一身に背負い、振り払おうともしなかったためでもある。甘粕を慕う人間は多かったが、同時に多くを語らない甘粕の闇を利用して、自身のみそぎを果たしていく人間も多かった。 『甘粕大尉』で、大杉事件については黒に近いグレー、真相は闇の中、という書き方をしているが、本作では真犯人を特定している。ただし、大杉殺害の下手人が誰であったかは本書の主題ではないし、事件は甘粕のその後の暗躍の入り口にしか過ぎない。満州で甘粕は、表と裏、昼と夜を股にかける帝王であり、彼の本来の能力が見事に発揮される。佐野はもう一歩踏み込み、新しい資料を用いて甘粕の人間くささを明らかにする。文章からは著者が前作以降、満州に魅了されている感じがよく伝わってくる。戦後日本は数え切れない満州の遺産と位牌の上に繁栄を遂げた。戦後日本のルーツを満州に探ること、そこで跋扈した多くの魅力的な日本人を記録すること、前作から続く佐野の問題意識であろう。最後に、甘粕の周囲の人間のその後を執拗に追っている。この執念と活劇的な描写が著者の真骨頂と言える。個人的には、甘粕本人よりも甘粕の妻、娘がその後辿った人生が何より興味深かった。
「人間はまた会いましょうといいますが、二度と会うことはありません」
大杉栄殺害の実行犯として歪められたとしか思えないような評価と解釈が流布してきた主人公の甘粕です。著者は帝国の闇を探った前作の延長線上で甘粕にたどり着いたようです。はたしてどこまで闇とその真実にたどり着けるたのでしょうか。たしかに相当多数の生き残りの証人そして当事者の係累に精力的なインタヴューを重ねています。そしていくつもの新資料も出てきたようです。しかし余りにも長い時間がたってしまったようです。肉声の証言も、もはや証言としての価値を持つのかどうか私には判断はできません。最後に「85年目の真実」なるものもでてきますが、これで一件落着というわけにはいかないでしょう。この真実はたしかに著者が作り上げた甘粕像とそれなりにフィットするものです。しかしながら、それを裏付ける帝国側の資料は結局のところありません。帝国の闇は闇のままです。もっと悲しいことに、著者が捜し当てた甘粕像も余りリアリティを感じさせることはありません。満州時代に乱れ咲いたとされる甘粕ですが、その華麗さもいまいち描けていないようで、別種のステレオタイプの構築に陥ってしまった感を与えます。むしろ現実感を持つのが著者がインタヴューした数多くの関係者の戦後の軌跡と生き様です。著者が取り上げた甘粕の長女の戦後の軌跡は数奇なものです。あまりもの急旋回振りは戦争直後の日本では決して珍しいものではありませんが、悲しいものです。付随的に取り上げられる戦後の日本への満州人脈の潜入はそれ自体で興味深いものですが、どれももうほかの場所で取り上げられたテーマであり、格別深い掘り下げが行われているわけでもありません。
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【くちコミ情報】
政治に翻弄されながらも、それでも子供は育つ
米原万里の人格形成史に色濃くある、現代社会主義政治史、中ソ論争、ハンガリー動乱、プラハの春、ベルリンの壁の崩壊、ソビエト連邦の解体の歴史を背景に、日本共産党を代表し世界の共産党連絡機関に勤務する父親とともにプラハの春前後のに在住した社会主義国体験を出発点とする物語です。 おしゃまな少女だった米原による、プラハのソビエト立学校で社会主義圏や各国共産党関係の子供たちと出会いぶつかり会った個性的な友だちの何処にでもいるおませな日常の風景と、友たちの個性の背景に隠れている国際共産主義運動内の各国共産党の序列と党内闘争、更に深くある各民族の歴史と宗教の理解が長い時を経て了解されていく過程が、スリリングに展開されていく。 それぞれの友たちが歴史に翻弄されながら幼年時の面影を残しあるいは残さず、激動を生き抜いた個人史が、米原万里により描かれる。 政治と距離を置くことが出来ない時代・空間に迷い込み翻弄されながらも、生きる残る人々の逞しさも垣間見える。
小説以上にエキサイティング
在プラハ・ソビエト学校の同級生たちに、大人になった「マリ」が再会しに行く。すると、東欧の渦に巻き込まれて、彼女たちは少女の頃からは想像もつかないような人生を送ってこといるが明らかになる…。 「事実は小説よりも奇なり」ということばは、まさにこういったノンフィクションのためにあるのでは、と思わされる。東欧の激動の歴史と、それによって育まれた少女(女性)たちの個性、そして、在プラハ学校の中でもちょっと異質だった(だろう)日本から来た「マリ」と彼女たちの関係性。それらの一つひとつが、冷静かつ冷めすぎずあたたかい絶妙な筆致で描かれている。久しぶりに「次へ、次へ」とぐいぐい読まされる小説(ではないけれど)でした。
とても素敵な本です。
語り口調がメインで話が進行するので、 東欧にさほど興味のない人でも読み進めることが出来ると思います。 もしも、地理が苦手な方でしたら 地図を用意するとより一層深く話を理解出来ると思います。 全ての章が名作で、本当に感動しました。 ただ、アーニャに対する批判はちょっと.....と思いました。 彼女のバックグランドを知れば、余計にそう思います。 チェコに限らず、外国人学校に通えるという事に関しては いうまでもなく国力のある外国人の特権でしょう..... 国力がない国は外国人学校を作れませんものね。 それは、わたし程度の常識の持ち主でもわかるのだから あれだけ聡明な彼女がわからないとは思えないのですが。 この些細な一点を除けば全て感動出来る作品です。 日本ではアメリカの情報は溢れ出る程ありますが、 東欧の情報はあまりありません。 専門書では取っ付きにくく読みにくい、 ガイドブックやムックでは情報が浅すぎる。 初版からやや時間は経っていますが、 東欧情勢を知るに語るにこの本は最適ではないかと思います。 絶版にする事が早い事で定評のある角川文庫から出ていますが、 いつまでも版を重ねてほしいと切に祈りたい。 名作です。
必読! でも本書のタイトルはなぜ、『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』なのか?
周知のように本書に描かれた米原と3人の元同級生の再会は、96年に放映されたTV番組『世界・わが心の旅』(NHK)によって可能となったものだ。米原が旧友たちの消息を気にかけていたのは事実だろうし、だからこそ番組の企画も成立したに違いないが、当然ながら3人の元同級生の所在が確認された上で撮影班は出発しており、米原による探索行は実際にはなかった。また本書での米原と3人の印象的な対話の傍らではテレビマンユニオンのカメラが回っていたはずだが、本書に撮影班は登場しない(通訳は登場する)。 教条的な共産主義的言辞を愛好していた「嘘つきアーニャ」はルーマニアに帰国後、「赤い貴族」である父の計らいで一般民衆には不可能な国際結婚を果たし、今は英国で編集者として活躍している。自分の現在が何を踏み台にして可能であったかに無頓着なまま、「今の私の90%はイギリス人だ、民族なんかに拘るのは愚かだ」と嘯くアーニャに、米原はやり切れぬ怒りを抱く。しかし… プラハのソビエト学校が、現地の人々の目には特権階級の学校と映っていたことに米原がショックを受ける場面が本書にあるが、そんなことは当然ではないか。米原も含め、その生徒たちの全員が、多少なりとも「アーニャ」なのだ。「真っ赤な真実」とはきっと、「共産主義国式の真実」って意味だよ。現地支局による手配も怠り無く、恐らくはNHK名物の大名行列のような撮影班を引き連れ、豊かな資本主義国で国内的に消費される感傷的なストーリーを撮り上げるために戦火の迫るユーゴにまでホクサイの版画を抱えてやって来た米原を前に、ヤスミンカの絶望が深まったのでなければいいのだが…
混乱する東欧の側面史
’60〜64年、東欧へのソ連の締め付けがゆるみ始めた時代に、プラハのソビエト学校に在学した作者が、その時の同級生の生活や考え方を描き、その後のプラハの春、ベルリンの壁崩壊、旧ユーゴ内戦と続く中で、その後の彼女たちの生き方、考え方を捉えてゆくドキュメンタリーになっています。 この中に登場する3人の女性の個人史的な内容ではあるのですが、同時代に生きていた私たちにとって、ニュースでは知り得なかった東欧の現代史の側面を垣間見せてくれる貴重な資料です。 3編のエッセーは、それぞれ読み応えがある素晴らしい作品です。中でも、この本のタイトルになっている「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」では、旧社会主義国の内部矛盾(エリート階級の特権)をアーニャ自身が体現しています。 個人的に気に入ったのは「リッツァの夢見た青空」で、「ギリシャの青い空と白い波」への憧れは、一度訪れたギリシャの地を思い出させてくれました。 もう一作の「白い都のヤスミンカ」も、旧ユーゴ内戦の中の劇的な再会を描いており、これもなかなか魅力的な作品です。
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名前も知らない人でした
私にとってチェ・ケバラは名前も知らない人でした。 ちなみに30代です。年上の夫に、私の読んでいる本を見て チェ・ケバラを知らない日本人なんかいるのか!!と言われ ややむかつきながら、読みました。 初めて読んだチェの本としてはよかったですが、そんなに英雄なのかな?? まあ、知識として知っておく、肯定的で正しい知識を持つと言う意味では 有益でした。でも・・・今のアンダー40の人達ってあんまり知らないと思うよ だから、そういう人は、おじ様たちに馬鹿にされないように読んでおくべきかな??
【濁りのないゲバラの手紙】
「世界のどこかでなにか不正が犯されたならば、 いつでも強く感ずるようになりなさい。」 ゲバラが子供たちに遺した言葉が、 今もどこかで読み継がれている。
Mr.レボリューション
細かな描写についてはフィクション・ノンフィクションあるだろうが、まず読み物として面白い。 また、本書を通して彼が選び辿った人生に心を揺さぶられた。人がここまで献身的で険しい選択をし、それを生涯貫くことができるのかと。 彼が敬愛される理由は、結果ではなくブレのない生き様そのものだろう。 彼を知るには持ってこいの一冊。
キューバ旅行
「キューバに一人旅に出てみよう。じゃあチェゲバラについて詳しく調べてみよう。」とこの本を読みました。実際にキューバで革命博物館を訪れてみると、チェの写真を見て涙が出そうになりました。いきなり「ゲバラ日記」を読んでも背景がわからず初心者向きではありません。この本には著者の強い愛がこめられていると感じました。
意外と近年の出来事
なんだと知ると、革命家であるとともに、女性を愛し子供達たちをも愛した た父でもあった。ゲリラ戦などというと近代の戦闘ではあたりまえのように きこえるが、彼等がつくりだした作戦なのかと知る。 わりと病弱であったとは、あの激しい気質から想像できにくい。 39才で銃殺刑になるのであるが。もっと年をとっていたように思われるのは 厳しい国と国とを戦いながら生きてきたからなのではないかと。 人間ゲバラであったのだなーと関心する。 ぜひ一読推薦いたします。
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【くちコミ情報】
日本人として読んでおきたい内容です。
本書は「週間ダイヤモンド」「週間新潮」「産経新聞」に掲載された直近一年のコラムを加筆してまとめたものです。 北朝鮮外交、チベット問題、韓国・台湾の政権交代、薬害肝炎、揮発油税暫定税率...とタイムリーな内容が、櫻井氏の毅然としたなかにも穏やかさを感じさせる語り口で論じられています。 櫻井氏の論文は僕達一般の国民にも素直に届いてくるので、ニュースや新聞の理解度が深まります。 また「それは違うだろう」というような突拍子もないことは言わないので、安心感を持って読むことが出来ます。 日本国民として本書の内容くらいの知識は最低限持っておきたいと思わせる良書だと思います。
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【くちコミ情報】
熱い!熱い!熱い!
香港・マカオ編は、とにかく熱い!毎日が祭りのような香港の庶民街の熱気に、常に頭に 血が昇ってるぐらい白熱してる大小という博打。とにかく読み出したら、止められなくて あっとゆうまに最後まで読んでしまった。ユーモアもあり、うら寂しさもあり、勉強にも なるので誰が読んでも楽しめるんだろうなぁコレは。黄金宮殿などという贅沢な?(笑)宿 の件も何か微笑ましい。やっぱり沢木さんの人柄も大きいのかもなー、変に繕う事もないし だからって品がない訳でもないから、もの凄く読みやすいし、なんかどんな状況におちいって も後腐れなく気持ちがいい感じを受けるな。 それに明暗も両方ともしっかり描いていて、賑やかな祭りの裏での浮浪者の件や、日本に 強い憧れを抱く青年の件も何か感慨深い。 それにしても大小は面白そうだなー、僕は普段、麻雀しかしないんだけど、大小・・・いつか やりにいってみたいぜ! 後、巻末に付いてる「出発の年齢」って対談も、色々背景を知れて良いです。
溢れかえる物乞いに対してあなたはどう対処しますか?
この本が書かれたのがたしか1980年代。 私は海外に行った事が無いので、この本を読んでまるで自分が体験しているような錯覚に陥っている。 単なる仕事からの言い逃れの為に、香港からロンドンへ陸路をつなぐ旅へ旅立つ著者は、様々なカルチャーショックを体験しながら、いつか自分自身を見つめなおし、またその呪縛から解放されてゆく。 シルクロード編を読んで思った事は、私は溢れかえる物乞いに対してどういう行動を取れるのかということ。その一つの答えがあった気がします。 海外に旅立つあなたは、本当の旅人になれるのか? 行く前に是非読んで欲しい!全巻読み応えがあります。
非常に危ない本
何でこんなに共感を呼ぶのだろう。私は既に中年とも言えるサラリーマンだが、確かに全てを放り捨てて旅に出たくなった。仕事柄、年中海外には行っているのに、である。 著者は26歳までに旅を出るのが良いと言われ、旅に出た。であるなら、この本は26歳までに読むのが良いのかも知れない。が、若くしてはまると永遠の旅人になる恐れが確かにある。それはそれで幸せかも知れないが・・・ この本はバックパッカーのバイブルかも知れない。だが、僕が思うに、この本の通りにその土地に行くという使い方ではなく、著者の旅の仕方なり考え方を自分の旅に取り入れるのが良いと思う。それは著者の好奇心であり、謙虚さであり、だが一方自分を主とした考え方などなどである。『ちょっと冷やかしに行ってみる』、とか『不思議なまでに言っていることが完璧に分かる』などは自分を主として考えなければ思いつかない。自分が分からない言語の会話を聞いて、言っていることが分かる訳はないのである。ただ、自分の中で想像しそれが合っていると100%分かったと思い込んでいるだけなのである。 だが、それで良いのだ。だれが点数を付ける訳でもない。自分が、自分のために旅行しているのだから。それが、しがらみの多い世の中で、常に他人を気にしている私たちがこの本に、この生き方に強烈に魅かれる理由なのかも知れない。
無計画に毎日を過ごす贅沢
私も20代の頃アジアを旅行したことがあります。ひとりで目的地に行くまでの過程は十分刺激的でしたかそれでもだいたいの計画は立てていたし「地球の歩き方」は手放せませんでした。 この本ではデリーからロンドンに行く以外の計画がありません。マカオでは賭博にハマりデリーでは街を彷徨して毎日を過ごします。 朝起きて「さて、今日は何をしよう」と自らの心の声に従うのです。 カレンダーに予定を書き込む生活をしている者にとっては何と贅沢なうらやましい毎日でしょうか。 そして賭博や徘徊も「ここで切り上げよう」という内なる声がするのです。 フランスのピエールのように退廃に沈殿してしまう可能性もあるのに著者はそうなりませんでした。 単なる旅行記のようですが、自分の思うところに従って生きる自由さ(その自由さは日本ではなかなか手に入れがたい)がこの本にひきつけられる理由だと思いました。
"デリー以前″ 旅の夜明け
デリーからロンドンまでバスで旅することができるか。 作者沢木耕太郎さんが、まだ誰も証明したことのないこの壮大かつ無謀な計画を実行し、その旅の道中を綴った紀行文。それが「深夜特急」だ。 綿密に計画され、計算された旅ではない。思い立ったが吉日と、心赴くままに旅をする沢木さんの奔放さと豪快さが伝わってくる。1巻は副題通り香港・マカオの紀行であるが、これはロンドン――デリーを繋ぐ線の、まだ外側にある。東京からデリーに直行しようとしていた沢木さんは、香港でストップオーバーできることを知り、「よし、それなら」といきなり計画変更するのだ。 賢明にではなく、いかに酔狂になれるか。 沢木さんがこの旅に秘めた一つの想いだ。それは「自分がどこまで自由になれるのか、なりたいのか」という挑戦であり、問いでもある。デリー以前の1巻で、マカオの賭博にどっぷりとはまってしまうくだりからも、これが綺麗事や理想などではないことがひしひし伝わってくる。旅先で出会う人や町のはっきりとした輪郭を、それらの持つ光と影を、匂いや感触を、興奮や慄きをダイレクトに、そしてダイナミックに綴る。 この旅は、一体これからどうなるのだろう。決してありふれた道徳観や正義を振りかざさず、流れ流され、赴くままに、感じるままに旅を続ける沢木耕太郎さん。「深夜特急」2巻の旅も、ぜひ乗車しようと思う。
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“食べること“とは
かなり古い本ですが、とても考えさせられました。 “食べる“という行為は“生“につながります。 この本を通して私はあらためてこの事に気付かされました。 手足が不自由でも肘と膝で必死に救援物資を貰おうとする人、 戦争で住む家を無くした難民の人々の食べたくても食べれない状況。 宗教や国は人々の幸せのためにあってほしいのに、 現実は戦争のためにお金は使われ、人々は食べれない。 例え私が募金をしたところで本当に苦しんでいる人々にどのくらいの援助になるのか? 支援団体と称する人の私財にされ、行き届くのは脂身たっぷりの肉を食べた豚のような男ではないのか? 飢餓があるのに、それをメディアで見たり読んだりしている自分には何もできない現実。 考えると悲しくなります。 私の食への意識はこの本を通して変わったと思います。 食事をもっと大切にしようと思いました。 食の大切さ、いろいろな楽しみ方が知れる本です。 是非 読んでみてください。
90年代世界のある一面
食べるという行為をキーワードに、90年代世界の病巣を描いたノンフィクション。 諦め、怒り、悲しさ。 そこに描かれる人物と事実がそのままひとつのストーリーとなり、われわれに何かを訴える。 時代は変われども、読みつがれるべき名作。
名作
数年ぶりに読み返してみたが臨場感が溢れている。 ルポとしての完成度が高い名作である。
食う事について
日本は豊かな国であるとあらためて感じた。著者の率直な(過ぎるところが)新鮮に感じる。食うという行為は、当たり前に思える。しかし、食えないのが当たり前という国もあるのだ。日本に生まれてよかったと思えた。
この本さえ読んでおけば、、、
バングラデッシュの村の小汚い定食屋で出て来たカレーを目にしようと、シンガポールでカエルの煮つけを出されようと、どんな場所にいても自分の内側から猛然と食欲が涌いてくる自信が持てる。そして食欲を満たされると次の場所に旅をしたくなる。生きる事=食べる事そして旅をする事へのモチベーションを掻き立ててくれる一冊である。
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読むと旅に出たくなる本
海外のことをこんな目線で おもしろおかしく 捉えられるのがすごいと思います。 なおかつ、読んだあと旅に出たくなる一冊。
旅行記
人気作家、村上春樹の旅行記です。奥様と日本を離れ、ギリシア、イタリアに滞在した3年間の記録です。観光地等ではなく、現地でアパートを借りての生活の記録です。ジョギングをしたり、買い物に行ったり、レストランやカフェで食事をしたりです。ランチア・デルタを買い、ドライブをしたりしています。当然、故障のエピソードもあります。滞在中、翻訳をしたり、ノルウェイの森を書きあげたりしています。とうてい、普通の人にはできない外国体験ですが、作家の感性が伝わり、面白い旅行記です。最初、著者も言うように、時差ボケなのか、面白くないのですが、だんだん、面白みをますので、最初で、つまらないと思い、投げ出さずに、最後まで読むのをお勧めします。こういうところ、演出なのかどうかわかりませんが、著者はすごいなあと思います。
大好きな本のひとつ
とにかく楽しくて面白い。 何がどうこう言うより、とにかく面白い。 何が面白いのかよく分からないけれど、読後感はとても良い。 村上氏のエッセイが嫌いじゃない方にはお勧めです。
旅に出たいとき読む本
日常生活に疲れ、旅に出たい、と思うときに読む本です。日記なので、好きなときに好きなページから読めます。自分では出来ない異国での長期日常的滞在への憧れや好奇心が満たされる様な気がする本です。
時間があれば何度でも読みたい
「ウェブ進化論」の梅田望夫氏が、生涯の愛読書4冊を選ぶ作業において、5冊目に選んだ本がこれ、とのこと。 日本を飛び出した梅田氏が、さらにシリコンバレーで独立を決心した時の心の内を、今あらためてこの本に見い出した らしい。というようなことを知って、さっそく読みました。 ギリシアの田舎では家々の白い壁と教会が、港町では潮の香りと新鮮な魚が、イタリアのワインではその色合いが、 読んでいてありありと目に浮かぶ、実に楽しくリアルでしかも気取らない旅行記です。もちろん行ったことはありま せんが。 しかも「ノルウェイの森」「ダンス・ダンス・ダンス」が読みたくなる、というおまけもついている。 今ではノーベル文学賞の噂まで出る著者ですが、例えば大江健三郎氏の講演集を読むと、もう難しくて話題が全然 身近じゃなくて、良くも悪しくも「いやあ、さすがですね。すごいですね」としか思えません。 しかしこの本はとても親しみやすく、しかも文章はやはりただ者ではなく、クラシック音楽やポピュラー音楽やワインや グルメの造詣はあくまで深く、それでいて悠々自適っぽくもなく。 暇なときには何度でも読んでみたい本です。
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【くちコミ情報】
インドの様子が分かります
カルカッタ/ブッダガヤ/カトマンズ/ベナレス/デリーと転々としながらいろんな経験をしている様子が分かります。 筆者が旅行をしている時代のインド/ネパールの状況も分かります。 現在の状況と比較してみたくなりました。 前2巻と比較して、重たい内容も多くなっており、筆者が旅に慣れて現地のいろんな状況を感じ取ることができるようになっていると感じました。
インドの怖さ
インドには言ったことがないが、言ったことがある人、 住んだ事がある人からいろいろ聞いた事があるが、 皆人生感が変わったと言っているのを読んでいて思い出した。 アジアから旅をしてきての精神的なものが加わり、インド的なる ものの一旦が感じられた。 川での死者の場面は特に印象に 残っている。
行き当たりばったりの危うさ
冒頭に飛行機のチケットでもめる件がある。 自分だったらどうするか考えてしまうが、 読む側もハラハラさせられてしまった。 インド・ネパールは行き当たりばったりの バッグパッカーに必ず訪れる喪失感を上手く描いている。 それは、周りに飲み込まれてしまう惰性でもある。 第3巻は、そんな憤りを上手く書いている。
猥雑そして混沌
インドに行ったことがある人にはわかると思うのだが、インドは決して神秘の国ではない。どちらかというと哀しいくらいに俗っぽく、猥雑・混沌だ。騙しとボッタクリ、気が遠くなるくらいの非効率、そして沈没してしまった人々・・・・・。 この本を読むとそれらのものが一緒くたになって蘇ってくる。インド滞在時に慣れきっていたケロシンとハシシとインド人の腋臭の臭いがごちゃ混ぜになって漂ってくる・・・・。 この本は五感を刺激してくれる本だ。彼の地にいなくとも、あの時の感覚がよみがえってくる。インド旅行経験者にもお勧めする。
旅に出るなら、読んでソンなし
ボクはこの本を読んで、24歳のとき、バックパックをかついで 一人旅に出ました。 沢木さんのようにユーラシア大陸横断というわけでなく、 東南アジアを半年近くかけて下っていくというものでしたが。 p 旅先で知り合った人々はかなりの割合で『深夜特急』を読んで いました。それほど影響力のある本です。 p 久しぶりに読み返してみましたが、やはり面白い! 時を経ても 色あせないですね。旅に出たくてムズムズしてきました。
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