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   文学・評論 の売れ筋最新ランキング   [2009年07月05日 10時03分]
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くちコミ情報
自閉っ子、こういう風にできてます
会話形式になっているので、読みやすく、わかりやすい内容でした。自閉症に関わっている方には絶対に読んで欲しいと思いました。日々の関わりの中で、自閉症の人たちに配慮できていなかったことを反省させられました。言葉では表現しにくい身体症状がわかりやすく書かれており、とても勉強になりました。また、自閉症の方と関わったことがない方は、わかりにくい部分もあるかと思いますが、正しい知識を得ることができると思います。
ニキさん藤家さんありがとう。
これまで何冊と自閉症スペクトラム関連の本を読んできましたし、講演会やらで見聞きして、もう頭ではだいたい理解出来ているだろうと自負していたくらいでしたが、この本は1冊丸ごとが目から鱗のような本で驚きました。大体理解出来ているだなんて、とんでもなかった。と同時に、理解しているつもりでも、まだまだわかってあげられていなかったんだなぁ、申し訳ないなぁと心から反省しました。それにしても、他の本では何故この本で扱っているような面を取り上げないんだろう。
面白くて、役にたつ
すごく読みやすくて、しかも今までの本では知ることが出来なかった、 自閉の人の考え方、感じ方、体の感覚、書かれてあることが 全て新鮮で驚きでした。 こういうことが知りたくて、いろんな本を見てきたんだけど 書かれて無かったんだと思う所もたくさんありました。 自閉症に興味の無い人も、ぜひ読んでみてください。
目からうろこ
自閉症のお子さんを持つ親御さんや、自閉症児と接する教師、保育士など 専門分野で働く方にお薦めの1冊です。 どういうところでつまずき、どういう思考で物を見ているのか 定型発達側からは分からない部分が多く説明されていて参考になります。 また自閉症児と接していて見逃されがちな「身体的に苦痛」という面を理解するのに とても役立ちます。
とても面白いです。
自閉といわれる人たちと関わっているため、題名にひかれて購入いたしました。 読んでみた結果、いわゆる「専門書」を読むよりも、私自身には面白く役立ちました。 自閉の世界から、どのように物事が見えるのかを説明してもらったおかげで、少しだけですが、その人たちと接点や重なりを共有できるようになったのではないかと、感じています。 ニキさんや藤家さんの言語能力にも感服しますが、編集者浅見さんのコメントの素晴らしさにはとても学ぶべきものがありました。 世に、もっとこのような本が出されて行くことを望みます。



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くちコミ情報
どうしても分からない点が
主人公はなぜ、親にこの仕事をしていることを隠しているのか? 仕事に誇りはないのだろうか、そんな人物に守られている自由とは なんなのだろうか? 戦争である限り人が死ぬ可能性は抜け切れないだろうに、主人公 の態度はまるで、サークル活動をしている女の子 重ねて言うが、そんな人間に自由を守って欲しくはない
読後感の爽快さが最高!!
今まで読んだ本の中でも、最高に好きなもののひとつになりました。 ラブコメ要素も可愛いし、なにより「ありえない!」という設定を、 こんなにもみっちり、しっかり調べて 「ありそう」な世界観に仕立て上げる腕前は「さすが!」ってかんじです〜。。 そして、読み終わったあとのさわやかさったらほかに無いっ。 有川わーるどの最高峰。
決して本>人間なんかじゃありません
本 人間という考え方が理解できないと批判する方がいらっしゃいますがそんな事はありません。 そもそも最初に武力行使をしてきたのはメディア良化委員会側です。 図書館員は無抵抗だった為に人間にも本にも甚大な被害が出ました。 警察もメディア良化委員会側の味方なのでいくら通報しても助けになんて来てくれません。 それで仕方なく武装する事になったのです。 シリーズが進むにつれてこれで正しかったのかと苦悩する場面もありますし、最終的には一応の決着も着きます。 あと国民が危機感を抱いていない事ですが、国の法律に飼い慣らされているからです。 全ての国民が本などを読む訳ではありませんからメディア良化法の異常さを理解していないのです。 メディアが積極的に報道しなかったのも一因です。 完全に対岸の火事状態で本などが高くなったなぐらいの認識です。 もちろん図書館で検閲にあったら怖いなと思っていますが、 日常的にあるものではありませんし、図書館外での戦闘は禁止されていますから図書館に近づかなければ被害はありません。 これこそ現代に起こりうる大問題だと思います。 無関心さがいかに恐ろしいかがよくわかります。 それと活字の本の規制が特に厳しいのは規制しやすいからです。 文字データを取り込んで規制ワードを検索するだけですからね。 あと田舎の書店にまで検閲しに行くのは出版前から規制できないからです。 一応出版自体は規制していないので表現の自由は守られているというメディア良化委員会側の苦しい理屈です。 出版後に検閲で没収されるので値段が高くなっていくんですね。 収入がないと出版社が潰れてしまいますから。 この事が引っかかって読まないのは凄くもったいないですよ。
『月9連ドラ風で一発GO!』
作者のあとがきにある、 『月9連ドラ風で一発GO!』 というコンセプト通りの作品に仕上がっています。 まず、「図書館」という言葉のもつ真面目で堅苦しいイメージを残しつつポップなノリに仕上がっていること。 そして、全体的にとってもライトで読みやすいこと。 これはもう、作者の画力がすごいってことだと思うんです。 時は地球のパラレルワールドのような近未来。 メディアへの侵食度が権力と武力によって肯定される風潮から、「メディアの自由」を守るため、図書館は自主武装組織を持っています。 そこに入隊した主人公の笠原郁さんは長身でスポーツ万能。 高校のときに本屋で助けられた「王子様」に憧れて、思わず入隊。 厳しい訓練を突破していきます。 そして、女性としては初めての特殊部隊入り。 そこに、メディア良化委員会との戦争めいたものに巻き込まれ、人質にとられた郁。 憧れの教官、堂上との行く末と郁の運命やいかに? といった感じの、本当にドラマのような小説。 ページをめくる手も軽く、話もどんどんと進行していきます。 本が重いのがタマにキズ。 文庫化して欲しいシリーズの1作目です!
なんでハードカバーなの?
この作品、何でハードカバーなんでしょうね…。無駄に高いです。ライトノベルなら、それらしく文庫で出して下さいよ〜。私はマンガ版(弓きいろ・作画)から入ったので、余計にそう思います。普段は女性向けライトノベル(ビーン〇とかコバ〇ト)と、マンガしか読まないので、正直イラストの無い本は辛いです。なので、その辺はマンガからイメージを補完しました。原作ファンの方々にとって、マンガ版は賛否両論ですけどね…。全体のお話は面白いと思いますが、女性読者には戦闘シーンは重た過ぎですし、男性読者には恋愛要素が多過ぎで、果たしてどの層をターゲットにしているのか解りません。続きが気になる所ではありますが、あと1680円×3冊も掛かるのはなぁ…痛い、痛すぎる。図書館では、市内の蔵書全て貸し出し中で、まだまだ人気は衰えていない様です。


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カスタマーレビュー数:9

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日本民俗学の古典
 日本民俗学の古典として余りにも有名な作品である。文語で書かれた箇所は、今となっては読者を選んでしまうが、文句なしの名文であり、本書は優れた文学作品だとも言える。本書は、遠野の地で語り継がれてきた伝説を採集したもので、日本民俗学の端緒と言ってよい。中身自体は、単なる昔話の羅列であり、余りにも素朴で、やや退屈ですらあるが、かつての遠野の風俗や言語を巧みに伝えており、興味深い。私は本書の舞台の一つである早池峰山に登ったことがあるが、本書を読んでからこの地を訪れると、また違った風景が見えてくるに違いない。
素朴で興味深い
 遠野物語と遠野物語拾遺を合わせて299話の短編集、一話平均約400字。  遠野物語は、民間信仰、栄枯盛衰、山中での出来事、妖怪、動物、行事、昔話など素朴な話が集められている。みな懐かしい感じがし、お伽やグリム童話といった説話のような説教じみた堅苦しさはない。話からは間接的に当時の人々の考え方や習俗、道徳観が伝わってくる。古今の文化の変化を考えると興味深い。民俗学の重要な史料となっている事も頷ける。  拾遺は題名のごとく残りの雑多なものという感じである。たとえば、当時(明治から昭和初期)の流説も混じっているようである。今で言う「口裂け女」「ターボじじい・ジャンピングばばあ」「こっくりさん」のようなもの。これはこれで当時の風俗を垣間見たようで面白い。あるいは、「先祖伝来の、開けると目がつぶれる箱、なるものを今の代の主人がどうしても見たくて開けたら、布が入っていただけだった。」という話では、近代化に伴い、未知に対する畏怖の消失が現れている様で興味深い。  
旅愁が身にしみて感じられる「初版序文」も素晴らしき哉
 1909年(明治42年)から1910年にかけて、当時30代半ばの柳田国男氏が、奥州は遠野の人・佐々木鏡石氏(当時24〜25歳)から聞いた土地の人たちの話を採集、筆記した民間伝承譚「遠野物語」。全部で119の短い言い伝えの背後に、深い山や黒い森の景色が見えるような気がした。谷川の清流のさらさらいう音や、凄い風のごおーっと唸る音が聞こえてくる気がした。 神隠しに遭った女の話や山奥の不思議な家「マヨヒガ」の話などあるなかで、格別印象に残ったのは次のふたつの話。  嫁と姑との仲が悪い家で気が変になった男の話(第11番)。「ガガはとても生かしてはおかれぬ、今日はきつと殺すべし」と言って、草刈り鎌をごしごしと磨ぎ始めるあたりからの成り行きにぞくぞくさせられた。  もうひとつは、第95番目に置かれた不思議な「石」の話。形の面白い岩などを持って帰るのを趣味にしている庭作りの得意な男(43〜44歳)が、山で遊んでいるうちに美しい大岩を見つけたところが・・・・。  ほかにも、津波で死んだ妻に遭った男の話や、ヤマハハが娘を喰らいて皮を剥ぎ、その皮をかぶって娘になりすます話などなど、昔話のエッセンスともいうべき怪異譚やら奇譚やらがいっぱい。
吉本隆明に霊感を与えた名著
 あの「共同幻想論」のヒントとなった名著である。  内容は、遠野出身の人物からの聞き書きである。著者による直接取材でないところに民俗学の開拓者としての柳田の限界があるとは言えるが、方法論に対する批判は批判として、ここに収録された伝承群は遠野という「陸の孤島」に封入された特異なものとしての資料的価値以外にも、文学としての独立した価値を十分持っている。  吉本のように、ここから何を引き出せるかを考えるのもよし、古きよき日本の民俗に思いを馳せるのもあり、いろいろな読み方があるだろう。
伝説
 伝説は日本のどこにもあったはずである。何故、遠野が選ばれたのか。 岩手の奥の方は、今でも、違う時代を封入している感がある。明治であれば、江戸時代以前の名残があったであろう。それだけに、伝説が真実味を持って迫って来たことは想像に難くない。 当時の人の天衣無縫な発想を、柳田國男の簡潔にして鮮やかな筆致が伝えてくれる。 私は岩手の出身であるが、ひいき目ではないと思う。   拾遺の中に、三光楼という遊郭に通った男の屋号が三光楼になった、という話がある。普通では考えられないことである。しかし、遠野市出身のあでやかなる女性、三光楼さんは私の憧れの人であった。遠野にも、この珍しい苗字の家は2、3軒しかないということであったが、実在するのである。三光楼さんが言った。「六角牛山に3回雪が降ると遠野の町にも雪が降る」と。通し番号299話までのこの本の、第300話として書き込まれている。     


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この読後の怖さは?
大正時代の事実に基づいた作品。自然(羆)と人間の関わりを200ページ余の中で微妙なタッチで書き上げられた作品。まるでその場に自分がいるような錯覚に陥る圧倒的な作品の力。単に羆に殺された村人が最後にその羆を射止めるまでの話だが、そのリアルさからくる怖さ。こんな作品は久しぶり。
吉村文学の傑作
史実を基に書かれていますが、吉村氏の小説だからこそ、ヒシヒシと羆の恐ろしさが伝わってきます。吉村氏の作品の特徴は淡々と恐ろしさや困難さを描写することですが、本書は他の作品以上に淡々とした調子で描かれています。だからこそ読者もドキドキしながら読み進めるのだと思います。羆を含めた自然の怖さと人間の弱さのコントラストを非常に上手く描いた作品だと思います。
自然の中に我々は居るだけだ。
熊が可愛いと言う方は、これを読むと考え方が180度引っ繰り返ります。 大正時代に北海道開拓地に現れた巨大な羆(ひぐま)が巻き起こした 実在の獣害事件の顛末をドキュメンタリー形式で綴った一冊。 自然の前でいかに人間が無力な存在かを思い知らされ、 彼の地を切り開いた先人たちの苦労を偲ばずにはいられません。 またマタギとして最高の腕を持つ、猟師銀四郎の、生と死の境目を踏破せんとする破天荒な立ち居振る舞いと言動は、なるほどなと納得させられました。 猛獣を前にただただ哀しいほどに人間臭く怯え、 恐怖する人々を浮き彫りにした描写も実に面白く、読み応えも抜群です。 この作品で著者を知っただけに思い入れも一入です。
頭に映像が浮かぶ。
北海道在住で、町内の道立公園には羆の親子が出ます。この本を読んでから、森林に設立された、緑豊かな公園が、単なる羆出没地としか思えない。開拓時代の苦労さながら、恐怖の心理がすごく伝わってきます。最初は、羆出没の箇所が少なくて物足りない感じがしたけど、ここまで頭に残る事を考えると、ちょうどよいのかなぁ。大変な事件が、この北海道で、現実にあったのですね。恐ろしさと同時に、悲しみも湧く作品でした。
熊という怪物と対峙した無力な人間達の恐怖はいかばかりか
『ダイハード』でブルースウィリスが裸足でガラスの床を走らねばいけなかったときの恐怖と痛み 『ジュラシックパーク2』で女性が薄いガラス板の上に放り出された時の恐怖(下は海) 『ポセイドンアドベンチャー』で扉を開くためのハッチが高温に熱せられていたときの恐怖と痛み     それがこの作品には満ちている。 熊が人間を襲う様子、それにただじっと耐えるしかない人間達の恐怖はいかばかりか… 無力な状態で怪物の前に放り出されたときの恐怖…それは声にならない声によって表されている。 これは実際に起きた事件だが、ホラー作品に並ぶ戦慄と緊張感と恐怖に満ちている。 人間は文明の力無しにはちっぽけな存在であるということを思い出させてくれる。 これは映画化しても面白い作品ですので、ぜひご覧あれ♪


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行間を読むことの大切さを教えてくれる傑作、
山崎豊子の豪快な作風が遺憾なく発揮された傑作、初期作品の情緒を愛するものには違う人が書いているのかと思わせるほどだが、本作のような題材を一気に読ませる作品に仕上げる娯楽作家の本領が発揮されています、いかんせん長編に免疫のない人には驚愕の大長編小説です、似た題材を描いた石川達三「金環食」や松本清張でウォーミング・アップしてもいいかもしれません、 私のような昭和の歴史好き読者の意見として次の点だけは多くの読者に知っておいてほしいと思います、 よく知られるように主人公壱岐正のモデルは戦前は大本営参謀として陸軍の作戦立案をおこない、戦後は伊藤忠商事で活躍した瀬島龍三(故人)です、これはあくまでもモデルであり本作は瀬島個人の人生のセミ・ドキュメンタリではありません、著者の調査による多くのデータから登場人物それぞれが再構成されたことだけは肝に銘じた上で読んでほしいとおもうのです、 本書では昭和20年8月15日の阿南陸軍大臣の自決後(映画「日本の一番ながい日」参照)に主人公が満州へ向かいますが、瀬島隆三が関東軍参謀の辞令を受け取り羽田を飛び立ったのは昭和20年7月10日(自伝「幾山河」による)、8月8日夜半ソ連軍が満州に進攻したあとに日本人居留民を守るという当然の義務を関東軍が放棄したまま終戦を向かえた結果、満州でどれほどの悪行をソ連軍がおこなったかは多くの記録が物語るとおりです、その責任の一端は大日本帝国陸軍中佐であり在満州・関東軍参謀瀬島龍三にあるのです、 8月15日の終戦後でさえソ連軍が軍事侵攻したと判断した千島・樺太の大日本帝国陸軍守備隊は果敢に戦いました、最近ではそれなりに有名になった占守島の戦闘では守備隊の適切な判断で島民は無事に北海道に帰還できたのです(中公文庫「最後の日ソ戦」参照)、 もし日本人が昭和20年の満州を描くのであれば関東軍軍人たちの武人としての誇りのなさを大きな声で描写すべきなのだ、という視点からは本作はやはり物足りないでしょう、 瀬島の自伝を読めば明らかですが瀬島は軍人ではあるがたった一度の戦闘も経験していない優秀な軍事事務官と評すべき人物(本書の壱岐正も同様な人物として描写されています)で、硫黄島で有名な栗林中将のような「軍人」と同類などと勘違いしてはいけません、 彼のようにまったく戦闘経験のない「幹部軍人」が大日本帝国陸海軍にはいて捨てるほど実在した事実(有名な山本五十六も同類)は、逮捕経験のない警察幹部・消火活動を経験していない消防幹部のような正体不明の印象を現在の私たちに与えます、 瀬島がほんとうにシベリアで苦労したのか? 昭和19年瀬島はソ連になぜ一人で出向きいったい何をしてきたのか? そして瀬島ほど華麗な軍歴を誇る人物が何ゆえに創業期の自衛隊に入隊しなかったのか(瀬島の胡散臭い背景に気付いた自衛隊側の拒否なのではないか、自伝でもこの経過は実にあいまいに記述されている、瀬島龍三=ソ連スパイ説からアメリカから自衛隊に圧力があったと指摘もする人もいる)? など瀬島龍三に関する疑問はつきない(旧ソ連の情報公開を待つ)というのが現実です、 瀬島の自伝で最も奇怪な部分が昭和19年に自らの目で極東ソ連軍の増強を確認しながらも大本営参謀として何一つ対策しないままに満州赴任に至る経過をまるで他人事であるかのように冷ややかに記述している箇所(つまり客観かつ冷静を装って何事かを隠蔽していること)で、以上の事実を知った上で読む本書の面白さは娯楽を超えたものだと保証します、 それにしても、壱岐正、つまり「意気正し」とはいつもながらの著者得意の安直な命名が面白く、21世紀の現在では不毛地帯とは戦争もしていないのに惨めに自滅してしまったソ連という情けない共産党政権国だったのだとも気付かされます、



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 白洲次郎という人は、なかなか骨太で芯の通った人だったのでしょう。  本人の言葉から伝わってくるのは、どちらかといえば下からの目線です。  占領下でアメリカ絶対服従の空気の中で苦言を呈することのできた立派な 人だと思います。
読み終えると、やっぱ正しいこと言っているわと認めざるをえない
白州次郎について一冊だけ読むのであれば、北 康利著の「白洲次郎 占領を背負った男」 をお勧めする。彼の真骨頂は、GHQとの闘争部分に発揮されているが、その当たりの描写 はお勧めした本の方が分かりやすいような気がする。 他方、この本では彼自身の文章であることが特徴であるが、一番興味深いのは、河上徹太郎、 今日出美との三人での対談。対談といいながら、実は白州次郎の独演会と化している。カリ スマ的なところがよくでている。それと戦後直後の政治、経済に対するぼやきがおもしろい。 さて、この本の読み方として、白州が好意的なもの、批判的なものに分けて読んで行くといいのではないだろうか。例えば、 白州が同情的なもの・・・理想的な社会主義にかぶれた学生、肉体労働者 白州が嫌いなもの・・・GHQに媚びへつらう日本人、補助金にたかる企業、自己目的の経済団体、真相を報道しないマスコミ、外交技術を特別視しながら自己保身的な外務省の外交官、自分で合法・違法の基準を決める検察 こう読んでいくと、彼が上流の生まれでありながら、その視線のいかに低いことが分かる。 戦後の評論は、正直退屈な部分もあったが、読み終えると、やっぱ正しいこと言っているわと思わざるをえない。
50年前の肉声
白洲次郎は、どっぷり日本につかった日本人でもなく、 日本に責任を持たない、単なる批評家や「知日派の外国人」でもありません。 人一倍日本の戦後政治にコミットしながらも、 日本を外から眺めるようなスタンスでものを考える、稀有な日本人です。 しかも、権力の中枢に近いところにいながら、 権力から距離を置き、カネを求めるわけでもありません。 そのような彼の半世紀前の生の声を聞くと、 国民性というものは人間の性格と同じで、 50年や100年で変わるものではないということがよくわかります。 彼の嘆きは現在にも当てはまるように思います。 英国に比べれば、たしかに日本にはプリンシプル、 すなわち原理原則を重視しない風土があります。 彼は、その生き方の格好良さが過大に取り上げられがちですが、 彼のじかに語ったものを読めば、彼が何を大切にし、 それに忠実にどのように行動したかが理解できます。 白洲次郎関係の本は他にもありますが、彼の生の声を知るにはこの本が一番です。 戦後日本の政治や憲法制定過程、経済の知識があると いっそう興味深く読めますよ。
日本国憲法や政治・政治家に関する率直な議論
白洲次郎が文藝春秋などの雑誌にのせた文章をまとめた本である.日本国憲法の成立,戦前や米軍占領下の政治にかかわった著者が,政治や政治家などについて,きわめて率直に,あるときは弱点もさらして,書いている.憲法についてかんがえるときにも,参考になるだろう. 現在の雑誌にこのような文章をのせたなら,たちまちひどい攻撃の対象になってしまうのではないだろうか.プリンシプルの有無をいう以前に,そこに現代の問題を感じてしまう.率直に表現し,率直に読むことをまなびたい.
吉田茂を持ち上げて、経済界の”嵐を呼ぶ男”であ〜る?
様々な発表媒体をつなぎ合わせた、本人の発言記録。 吉田さんを抜きにしても、「縁の下の力持ち」の観察力、実行力、そして危機管理能力は、現在の「経済戦争=我がの国の生き残り」にも充分応用できる生き方だと思う。 彼が凄いところは、吉田茂と持ち回りをしっかり「武士道とGentleman」を使い分けながらも、「骨太=P inciple」で生き抜いたことであろう。 Macathe の取り巻きの圧力に、真正面で立ち向かうのではなく、紳士として、それこそ「外交」を行ったことである。 今(2009年3月初旬)は、その吉田の孫ドン「潰し=小競り合い」の真っ最中である。だが、麻生太郎ドンは粛々と100年に一度の危機を乗り切る基礎体力を「ニッポン」に付けるために、実行するであろう。 小泉純一郎が壊して、麻生君は基礎を作る。 よい、役割分担ではないか? 横道にそれてしまったが、白洲氏の生=原典は、是非読むことをお薦めする。多くの評者は、あくまでも外からの眼であるから…。


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標準的な口語訳にして名訳
 平川訳は『神曲』の現代口語訳としては、最も標準的な訳といっていいだろう。原典を尊重しながら、とても読みやすい訳になっており、万人向けである。言葉も生き生きして躍動感がある。有名な冒頭部を引用しよう: 「人生の道の半ばで   正道を踏みはずした私が   目をさましたときは暗い森の中にいた。  その苛烈で荒涼とした峻厳な森が   いかなるものであったか、口にするのも辛い、   思いかえしただけでもぞっとする、」  文庫化されて入手しやすいものとしては、ほかに集英社の寿岳訳、岩波の山川訳がある。寿岳訳は、現代語にわざと古語を散りばめた特殊な訳である。これも冒頭部を引用する: 「ひとの世の旅路のなかば、ふと気がつくと、私はますぐな道を見失い、暗い森に迷い込んでいた。  ああ、その森のすごさ、こごしさ、荒涼ぶりを、語ることはげに難い。思いかえすだけでも、その時の恐ろしさがもどってくる!」 「ますぐ」(「まっすぐ」ではない)「げに」「すごさ」あたりはまだしも、「こごしさ」となると理解できないだろう。それでもこの冒頭部はまだわかりやすいほうだ。  岩波の山川訳は文語であり、現代の読者には読み通せないだろう。
通読できる訳
 山川・寿岳両氏それぞれの、ダンテへの畏敬の念に満ちた訳業には感銘を覚えるが、いかんせん通読は難しい。  「神曲」は当時の平明な言葉で書かれているそうだから、訳文も現代語がふさわしい。  平川氏の訳文は、実に読みやすく、この「喜劇」(ダンテがつけた原題)の、変化に富んだ面白さを十分に味わうことができる。  ヴェルギリウスの、力強く男性的な台詞がとても魅力的だ。  ダンテは自らの師を、同性愛者という理由から地獄の住人としながらも、なお威厳を失わない存在として描いている。その精神の自由さ。  
平川氏の訳注には学識の深みが感じられます。
西洋版一大地獄絵巻です。悲惨を通り越して笑えます。でも34の地獄のあらゆるヴァリエーションが繰り返し繰り返し、語られますので、途中かなり飽きてきます。キリスト教の教理と中世のローマ史が分かればなおわくわくする楽しい地獄の旅になることでしょう。コメディーということですので、ダンテの諧謔趣味がモロ出です。グロですが、でもダンテは至ってマジです。なんかよく分かりません、はっきり言って日本人、とくに仏教徒には。けれどもその想像の構築力というのは舌を巻かざるを得ません。とにかくこの神曲、ダンテの自我というか復讐というか偏執的なまでに言語的表現を尽くしていく精神の強靭さは他を寄せ付けません。次の煉獄編、続く天国編が楽しみでもあり、苦痛でもあり(笑)、SとMのめくるめく陶酔が待っているのかも?
イスラム文学のダンテ『神曲』への影響
河出世界文学全集に所収されていた現代語による平川氏の翻訳はすごくありがたかった。より入手しやすくなったのは大歓迎だ。 高村薫の推理小説『照柿(上) (講談社文庫)』の冒頭に掲げられていたのも平川訳だ(「 人生の道半ばで 正道を踏み外した私が 目をさました時は暗い森の中にいた」あるいは高村版では「人生の道半ばにして正道を踏み外したわたくしは目が覚めると暗い森の中にいた」、、平川氏は推敲しているので版によって違う)。 http: i uka55y12. log5.fc2.com log-ent y-2.html さて、ダンテの『神曲』はイスラム教を侮辱していると言われているが(地獄篇28歌参照)、アヴェロエス(イブン・ルシュド)にも言及しているし(地獄篇5歌)、実際はイスラムの凖聖典ハディースのマホメット昇天後の夜の旅、アル・ミーラージュ(Al-Mi aj)からの影響があるという(『現代アラブ文学選』創樹社p306)。 アシン・パラシオスという学者が1919年に著作で発表した説(英語版は以下、Islam and the Divine Comedy)らしいが、その指摘された影響源であるハディースには、ムハンマドの昇天、すなわち「夜の旅」は以下のように描写されている。 私の精神が上昇したとき、私は天国につれていかれた。私は天国の門の前に置かれた。天使ガブリエルが門のところにいたので、私は中に入れてくれるようたのんだ。ガブリエルはこう答えた。「私は神の召使にすぎない。汝、もし門が開かれることを欲するならば、神に祈れ」。そこで、私は祈った。すると神がこういわれた。「私は、最愛の者たちにだけしか門を開かないであろう。汝と汝にしたがう者は、私の最も 愛する者たちである」。 参考: 「スーフィー・イスラムの神秘階梯」ラレ・バフティヤルー著、竹下政孝訳平凡社 http: www2.dokidoki.ne.jp acket sufi-kig.html http: we catplus-equal.nii.ac.jp li po tal DocDetail?hdn_if_lang=jpn&txt_docid=NCID:BA50160964 イブン=アラビーなどを参照するとさらにはっきりするが、これは『神曲』のコンセプトそのままであり、サイードの『オリエンタリズム〈上〉 (平凡社ライブラリー)』などでは指摘されていないが、重要な指摘だと思う(日本では楠村雅子の研究がネット公開されているくらいだが)。 また、ヘーゲルなども遵奉するトリアーデは新プラトン派経由だが、むろんその前にアラブ系の学者たちの研究があるのは歴史的事実だ。 とはいえ、そしてこうした政治的な論争を超越してかつ世俗的(=身体的)なものとして『神曲』はここに屹立している。 ダンテが当時のイタリア語の口語で書いた脚韻を踏んだラップのような詩は、最高級のロールプレイングゲーム(イタリア語と英語ではウェブでいいサイトがあるが、ドレーの挿し絵とともにニンテンドーDSかPSPにできないか?)として現代語で読むのが今日、より相応しいと思う。
日本人にとっての「神曲」とは?
 「地獄篇」34歌、そのそれぞれの歌の冒頭部分に訳者の平川先生が内容紹介を載せているが、これが実にありがたい。日本人ならここだけを読んでも「神曲? 読んだ、読んだ、地獄篇全部読んだ」と言い切っていいと思う。キリスト教世界に生活していない我々にとっては、内容のすべてを理解する事など、さらさら無理な話である。    ギュスラーブ・ドレのおどろおどろしい挿絵もなかなかいい。 地獄は、洋の東西を問わずいずれにもあるようだが、「地獄はダンテのフィクションだ」と平川先生が解説でわざわざコメントしているのはご愛嬌。    平川先生も古典落語のネタを引用して解説している箇所もあるが、「神曲・地獄篇」は、上方落語の「地獄百景亡者の戯れ」に合い通じるところもあり、なかなか面白い。    キリスト教世界にあっては、屈指の大傑作という事になっているが、イスラム教世界にあってはまさに「悪魔の書」である。その間のいきさつも含めた平川氏の「解説」が振るっている。    氏は、『イスラム教の始祖を地獄の底に堕とし、イスラム寺院を下地獄の悪の城に見立てている「神曲」を世界文学の最高峰と呼び続けることは、はたして賢明なことだろうか。』と言っているが、日本人読者としてまさに民主的な考え方であり、このように考えながら読むことが「神曲」の真摯な読み方・正しい読み方ではないだろうか。 
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