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   文学・評論 の売れ筋最新ランキング   [2009年07月05日 00時50分]
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塩野 七生  
¥ 420(税込)
在庫あり。
ジャンル内ランキング:250位  
カスタマーレビュー数:3

くちコミ情報
地中海世界の1000年をたどる
 本書は、もう十数年前に、中公文庫版で読み、優れた歴史書と感心した覚えがある。  イタリアの小都市国家にすぎないヴェネツィアがなぜ千年もの間、独立と繁栄を享受できたのかが、いきいきと伝わってくる。  そして、ヴェネツィアという「定点」からみて、ヨーロッパやイスラム世界がどのように動いていったかが理解でき、ともすれば、バラバラな知識の寄せ集めになってしまう歴史知識がきれいに整理できる。  特にヴェネツィアに行ったことがある人にとっては、水に包まれた、あの不思議な祝祭的な都市空間が、こんな遥かな歴史をたどってきた結果できたものということに深い感慨を抱くことと思う。本書は、よくある陸地の歴史ではなく、海からみたヨーロッパ・イスラム通史といえる。  そしてさらに、読者は、千年の都があっけなく潰えることとなった近代国家の成立とは何なのか、現代とは何なのかを考えることとなると思う。  様々に示唆に富み、読んで興味深い、塩野七生氏の代表作。お勧めします。
半分つまり1冊読んで考えた、、、
塩野の作品はとても男性的でまるで戦略をたてる男なのかはたまた政局を取る立役者 なのかと、おもしろくていまのところ快調にページは進んでいる。 一度読んだのだがなにか釈然としなかったが今回ようやく分かるかと思われる。  それは、千年も何故あの小さなヴェネチアが沈まなかったかと言うことだ。 しかし、表題の美しさからすると海の不思議もわかってきた。 これからさき読みすすめば案外ははーんやはりなというのが分かってしまうのだろう。  共和国つまりは人と海との戦いが静々と長きに渡り続いたのだなとなんとなく 分かる。みなさまも購入されてメルヘンではない水の都の栄枯盛衰をお楽しみください。    推薦いたします。
優れた歴史書
生き延びるには過酷な条件の中、小国でしかないヴェネツィアがいかに自由と独立を守り続けたか、それが生き生きと伝わってきます。大部である一千年の通史ですが、一気に読めます。 歴史上の出来事、政治のシステム、経済上の制度、そしてバックボーンとなる彼らの考え方に力点をおいていますが、個々の人物もきちんと描かれ、市井の人々がどう生きていたかもわかります。 「近くの味方は、しばしば近くの敵より始末が悪い」、「国作りとは、その国の民族の性格の反映」、「大義名分が有効なのは〜周辺の強国の抗議の口をあらかじめ封ずるのに役立つから」等興味深い言葉にも出会えます。


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¥ 1,470(税込)
¥ 14(税込)
在庫あり。
ジャンル内ランキング:272位  
カスタマーレビュー数:189

くちコミ情報
優れた心理描写
皆さんの書くような「不快」、「陰鬱」とした雰囲気、 確かに感じましたが、これが「人間」なのだと思いました。 とてもリアルな心理描写には見事としか言いようがありません。 作者自身、何かこういった体験をされたのかと思う位、 それぞれの心理描写は、人間の弱さや脆さを実にリアルに描かれていると思います。 それも、語り手が変わる度に、その人物の心情が理解でき、 きっと同じ生い立ちや状況になったら、人間とはそのような行動をとるものなのかもしれない。と、納得してしまうほどの説得力もありました。 一つの事件を、あらゆる角度、あらゆる人物からの視点で描かれていることで、 正義のみにスポットを当てたような偏った理由だけになっていない点から、 公平且つ、偏りのない物語となっている構成、 事件は起こるべくして起こってしまったというような、事件の裏の裏までもが明らかにされている点にもとても納得がいきました。 でも惜しいのは、強引なラストだったと思います。 ラスト部分のみ「リアルさ」を余り感じられず、ストーリー的にはこの結果がきっと一番納得できるのですが、「所詮は物語」とちょっと冷めてしまうようなラストへの運び方になっていたように感じられました。
なぜ本屋大賞に???
うーん・・・著者は「元」教師である。 で、今は主婦である。 でフィクションだが、主人公は教師で男子生徒へ復讐すると言う内容。 「現役」教師ならまず書けなかっただろうなあ、と言うか 教師の腹の中はこんなのかと思うとゾッとする。 読売新聞の書評でも書いてあったけど、「本屋大賞」ですが、 全国の書店員さんは これのどこに共感したのだろうと思う。 太宰の「人間失格」的に読む腹づもりじゃないときついかなあ。 と言うか間違って子どもに読ませたらダメな小説だと思う。 この感情嗜好は女性的なのかもしれない。 としても、怨恨をコメディ要素抜きで書いてしまうと不気味だね。 本屋大賞の基準は何なんだろう。彼らは誰かを殺したいんだろうか・・・ 復讐劇と言えば 映画「スリーパーズ」を思い出すが、そこまで後味の悪いものではなかった。 この差は何かちょっと分からないが読後感は悪い。 これが好きな読者は仲の悪い誰か、あるいは志向の違う組織や個人をイメージし 「告白」を読む中で復讐を果たしてるのかな?と思った。 あくまで自分でできないから本の中で代わりにやってもらう・・ と言うような雰囲気を感じてしまった。 しかしその「気持ち悪さ」を感じられるだけの筆力があることも確か。 無風な生活に穴を開ける気持ちで読むのも手。 平穏な年末などにチャレンジするのもよろしい。
ちょっと胸焼け...
本屋大賞受賞作品!!!かなり期待して購入しました。確かに今までとは違う切り口のミステリーで、引き込まれる、というのは解らないでもない...プロットもなかなかだし、ラストへ向けて加速していく感じも、どきどきさせてくれると思う。...でも、あえて言うなら、色々詰め込みすぎ...かな??児童虐待、いじめ、ネグレクト、精神疾患、etc・・・なんか現代に巣食う深淵を無理やり覗かせられているような、何とも奇妙な読後感が残って、私としてはあまり後味すっきり!とは言い難い作品です。・・・それが狙い?と思いたくなる様な作者の意図がそこ此処に見え隠れしているような......げっぷ!と、いうのが正直な感想です。
空虚な読後感
一気に読めてしまうという評判にうそはない。読後の後味の悪さも他のレビューの通り。評価は、この読後感が受け入れられるかどうかがポイントとなる。私自身は、正直、他の作家の小説を購入したほうがよかったと後悔した。キャリアやタイプが違うので、比べるのは適当ではないかもしれないが、人の暗闇とスピード感を期待するなら馳星周、上質の(かつ救いのある)ミステリー・サスペンスを望むなら宮部みゆき…定番だが、定番になるにはそれだけの理由がある。何ともいえない空虚な読後感がほしい人はどうぞ。
母と子の愛
ほとんどすべての章のテーマは、母子愛。 殺人をおかす子と、その母。 子を殺された子と、その母。 殺人を犯す側である子ども達の「母から愛されたい」という切実な思いは、とても私を悲しくさせた。物語に引き込まれ、一気によんでしまった。 が、最終章での子を失った母の狂気は、いらないのではないか。 森口は、復讐を実際におこなうことはしなかった教師であったほうが、考えさせられる作品になったように思う。そのぶんだけ、☆4つ。


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塩野 七生  
¥ 380(税込)
在庫あり。
ジャンル内ランキング:216位  
カスタマーレビュー数:1

くちコミ情報
ヴェネツィアを考えて日本を思う。
塩野七海さんは、ひそかに憂国の士なのではないかと思っています。 日本もヴェネツィアのように、強く賢くあってほしいというのが、塩野さんの願いなのではないでしょうか。 海に囲まれた日本が貿易で財をなすことを、外国から批判されることがあります。 ですが、ヴェネツィア株式会社という考え方は、日本にそのまま当てはまるかも知れません。 内弁慶なのか、はっきりもの申さない美徳がそうさせるのか、日本は外国に尊敬されていないような気がします。



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カスタマーレビュー数:6

くちコミ情報
頑張れ!斉藤里恵さん と言いたくなる一冊
 思春期の不良行為や親との葛藤はどこにでもあるような光景ですが、耳の全く聞こえない女の子が様々な経験を経たのち、東京銀座でNO.1ホステスとなりそして今、自分なりの夢を持って懸命に人生を前向きに生きていく姿は、多くの人たちに希望と勇気を与えてくれます。  この本を読んだ人は、自分自身の過去を思い出しながらも斉藤理恵さんを応援したくなります。 頑張れ!斉藤里恵さん
生きていますね
個人的な話になりますが、若い時分は飲食店(水商売)に結構な 頻度で通っていましたのでその時の事などを思い出しながら、興 味を抱いて読んでみました。 水商売の接客の仕方に色々な遣り方が有ってもいいはずだし面白 いだろう、だが実際に当事者はどの様な工夫を凝らして他に負け ない自分の色を出しているのか、それを知りたいとの気持ちから です。 内容的には女性週刊誌の記事を読む様な感じがし、どこの家庭で も見られるような親子喧嘩や確執、地域や職場或いは人間関係の 問題などが素直に、また幾分物語めいて語られていて、自分もそ ういうところも確かにあったと共感を持ちながら読み進めていき ましたが、知らずと筆者の理恵さんと以前から知り合いであった かの様に親近感を覚えされてしまいます。ははぁ、早くも彼女の wo ld、手中に陥りつつあるなと途中で気が付きましたが何故か それが嬉しくもありました。 筆談ではべらべらと言葉数を多くして話す事は出来ませんので、 エッセンスに凝縮してコミュニケーションを図る必要性がありま す。これは例えば細かな発注の遣り取りを正確に行うことが求め られる様な事務仕事の色彩の強い接客業には向きませんが、世の 悩める男性諸氏を掬う菩薩としての業態には寧ろ適している面も 確かにあると感じました。将来的に障害者と健常者が混じって働 ける場を作りたいとの希望も出てきたとのことで、彼女の中に母 性が萌芽して来たのでしょう。純粋であるがゆえに過去に荒れた りもしたと思いますが、精神の透明性が等しく通っていることを 感じます。他人が心配してあれこれアドヴァイスしてくれる事が 実は一番の幸福である事を感じ取ってこれからも進んで行って欲 しいです。
まだまだコミュニケーションの過渡期!?
 著者は高熱の後遺症で、1歳10ヵ月で聴力を失ったそうです。青森県のろう学校幼稚部に通った経験はありますが、コミュニケーション手段は手話よりも筆談が中心とのこと。すごいのはここからです。「筆談術を磨くことで、夜の銀座を生き抜いてきました」というのですから、ふるってます。  もちろん客商売ですから、ただ筆談だけすればいいという、簡単なものではなかったでしょう。相手に合わせた出し方を工夫して考えてきているから、客商売ができたのだろう、と感心しました。  ですが、まだ20代半ばと若い彼女、コミュニケーションについてもまだまだ過渡期にあるのではないでしょうか。同じ聴覚障害者を持つ者として、今後どうなるか、注目したいところです。  なお、未成年にはちょっと不適な内容を含みます。
ひしひしせまる生きざまが勇気をくれます。
里恵さんの生い立ちからホステスとして活躍するまでには、様々な逆境があったと感じました。しかし里恵さんのお人柄なのでしょうが、常に明るく前向きに突き進む姿、そして目の前の壁を乗り越えるために知恵を働かせる生き方が、私にはとてもすばらしいと感じます。そして元気とか勇気をもらえました。すばらしい一冊です。ありがとうございました。
「辛いのは幸せになる途中ですよ」
「筆談ホステス」というタイトルにつられて手に取った本書。正直、内容についてはさほど 期待しないで読み出したのですが、気がつくと『里恵ワールド』にグイグイと引き込まれま した。生い立ちや思春期の両親との確執、ホステスの苦労話など、普通ならどうしても暗く なりがちな話題が赤裸々に、しかし驚くほどあっけらかんと語られていて唖然とさせられま す。筆者の言動は天真爛漫と形容したくなるほどですが、その実はとてつもない努力家で あり頑張り屋さんです。耳が聴こえないことをハンディとは考えず、何にでもチャレンジ 精神で向かっていく筆者の姿勢にいろいろと教えられることが多い1冊です。


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くちコミ情報
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不器用な鷲津さんが焦れったい
上巻のみの感想はハゲタカ2に比べたらエンターテイメント性が薄くほんとに経済小説って感じです。でもその中で鷲津さんの不器用な恋物語的な要素もありただの経済小説ではありません。 貴子さんに対しては少年みたいになってしまう鷲津さんがもう可愛いし焦れったいです。それから恐ろしいくらい仕事ができるリンさんも鷲津さんに対しては時々焼き餅を焼いたりして乙女な部分もあり親近感が湧きました。
金融界の裏の壮絶な駆け引き
単にTVニュースを見ているだけでは分からない、 裏で起こっている政府、海外ファンドを巻き込んだ壮絶な駆け引きが描かれています。 多少の脚色は入っているのでしょうが、いろいろな人間模様が興味深いとともに 経済についてちょっと詳しくなれてお得な一冊です。
ドラマとは別の面白さ! 
ハゲタカと呼ばれている会社からお給料をもらっています。。。 ドラマにハマったものの、原作には興味がなかったのですがこちらで書評を見て手にしました。 ドラマとは鷲津のキャラが違いますし、設定も違うのですが引き込まれるように読みました。ドラマでは印象の薄かった「金髪」も、とても魅力的な描写がされており楽しめました。 よくこの原作であのドラマの脚本が書けたな〜と脚本家の手腕にも感心しつつ、原作が素晴らしいからこそ、創造できたドラマだと思えました。
「商いの基本」の教科書
主人公・鷲津のビジネス展開(読み、根回し)に脱帽です。 作中の彼の言葉を借りれば「これはアメリカンスタンダードなんて話じゃないですよ。船場の商いでも、これくらいのことはします。ただ、我々は、経済成長という幻想の中で、頭を使うことを忘れたために、商いの基本を失っただけです」(下巻64ページ) 小説としても大変おもしろく、秀作だと思います。


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   9歳からでっち奉公に出て、1代で松下グループを築き上げた立志伝中の人物であり、「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助は、経営者としては稀有といえるほど多くの著作を残している。本書は、PHP研究所の機関紙「PHP」に連載したエッセイをまとめたもので、見開き2ページの短編が120あまり載せられている。

   著者は戦前から、世の中の貧しさを無くすことを信念としてきた。そのために、物資を世の中に水道のように満たし、不自由をなくすことが生産者の務めであると考え、企業経営を行ってきた。さらに、身も心も豊かな社会を実現するためには、政治の果たす役割が極めで重要だとして、その充実を訴え続けてきた。このように、大企業の単なる経営者にとどまらず、高い理想を持ちその実現のために行動した著者だけに、本書で取り扱われているテーマも、いわゆる人生訓的なものから、仕事や経営の心得、政治への提言まで幅広い。

   本書の初版が出たのは1968年なので、すでに「古典」といってもよいが、その内容は決して色あせていない。それは、著者が時代によらない普遍的な真理を洞察していたからであり、また、著者の理想とした「身も心も豊かな社会」がいまだに実現していないからであろう。飾り気のない文体は、礼節を重んじ、謙虚に人に接することを常に説いた著者の人柄がにじみ出ており、思わず引きこまれてしまう。社会人だけでなく、大学生や高校生にも手にとってもらいたい。きっと何かを発見できるだろう。(戸田圭司)


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きれいごとだけでつまらない 
つまらない。経営の神様というが、こんな奇麗事だけならべたものを書いて社員に読ませて何が楽しいのか。ホンダの本田宗一郎の本やイトーヨーカドーの伊藤雅俊、マクドナルドの藤田田の若いサラリーマンに向けて書いた本と比べてほしい。いかにこの本が心のこもっていないお題目だけかよくわかる。矢沢栄吉は自伝を出すときに糸井重里に「俺のオナラはきれいなオナラみたいな本を作らないでほしい。」といって自分をさらけ出して、「成り上がり」が生まれた。それはヤンキーの兄ちゃんたちのバイブルになっている。この本は若いビジネスマンたちのバイブルと成りうる本ではない。このような奇麗事を並べただけの箴言集なら、大学生が大学の図書館で名言名句辞典を引きながらかけるのだ。松下幸之助にしかかけない、心魂のこもった本を若いサラリーマンは求めているのに、なぜこのような奇麗事だけの本を書いたのかわからない。
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初めて読んだのはもうずいぶん昔ですが 文庫版を購入してからは 仕事のバッグに入れています。 移動中の電車でぱっとめくったページを読み その日をよく過ごすためのヒントにしています。
すばらしきかな幸之助!
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復讐の為に生きて見つけた真実とは
読み終えてあの割腹自殺をした方が誰なのか、そして鷲津さんはその方の復讐をする為にピアノを捨ててずっと生きてきて遂に見つけた真実とは何だったのか。 考えたら悲しいなぁと感じるけどその中でも救いは松平貴子さんと出会った事。鷲津さんに安らぎを与えられる人。反対にリンさんは巴御前みたいに一緒に戦って生きていく人…結局本国へ帰ったけど。2人の生き方は正反対。私ならリンさんみたいに好きな人と一緒に戦って生きたいなぁと思いました。
ドラマと違って鷲津に感情移入できませんでした
先日テレビドラマの再放送を見た後、本作を読みましたが、 あまりにも設定が違いすぎるので、衝撃を受けました。 ドラマでは以前、三葉銀行に勤めていたときに 「 事件 」 が起きたという 鷲津の過去があるため、彼に感情移入できましたが、 本作の鷲津には、特に感じるものがありませんでした。 また、貴子という女性の父親が娘が退陣しろと言っても承服しないのに、 彼が敬服している元首相の前だと舞い上がってしまうというのは、 このような親子関係など、読んでいて鬱になるものでした。 この世界に生きている人たちの仕事に対する思いというのが私には全く理解できないので、 作品世界に入っていきにくかったです。 元々、本作のような世界にあまり関心がないという理由もありますが ( 実在の人物が出てくる 「 小説 東急王国 」 や 「 小説 小林一三 」 は大変面白かったのですが ) 、 個人的には、それほどの引きは感じませんでした。 企業再生という題材は 「 お勉強 」 にはなりますが、 あまりにもドラマチックな作りだったドラマと比べると、 「 普通 」 の作品という認識しか持てませんでしたね。
続編を前提にして書いているのではないか
企業再生ファンドを基にした経済小説 解りやすい文書で一気に引きずり込まれるように読みました. 下巻は,上巻よりも金融の知識が少なくなり経済小説を楽しむというよりも 経済を基にしたミステリーという色合いが濃くなっています.  評価が5でないのは経済の色合いが薄れたためであり,感情などの 小説的な内容を楽しむ人にはとても楽しい本ではないかと考えます.  元々が新聞記者であった作者の性格か,丹念に調査し 調査からのイメージを基に作品を作っているところが随所に 感じられ,とてもすばらしいと思います. 脇を固める登場人物も丹念に書かれている本作品を映像に するのは中々難しい,それほど良い作品だと思います.
上下一気によめます。
メガバンクの不良債権問題も複雑に絡まってる問題で、 これまで現実では分かりにくい事も多かったが、 実は単なるお金の戦いだけでなく、人対人である部分も多く、 またどこと手を組むかで結果が大きく変わる。 大半が現実社会で起きていることだけに恐ろしい感じもした。
「ファンド」は、何を目指し、どういう役割を果たしているのか
 実際に日本で起こっている企業の「再生」「合併」「買収」など、きれい事ではすまないドライな経済競争・経済戦争が、自分のような素人にもピリピリしたせめぎ合いを実感できるほどに、丁寧に描かれています。  特に、現実社会でも「ハゲタカ」として忌み嫌われている感のある「ファンド」が、何を目指し、どういう役割を果たしているのかが分かります。  それを象徴する鷲津という存在が、下巻の途中以降、さまざまな思いや背景が明らかになる中で、浮き彫りになってくる課程が、読者の「ファンド」に対する理解と重なるのは当然でしょう。


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登場人物の潔さが桐野作品の魅力
桐野夏生さんの本は全て買っていますし、OUTは何十回と読んだ作品だったのですぐさまINを本屋に飛んで買いに行きました! 読んでみて、OUTとは全く違う作品ですが私は大好きな作品になりました。INもきっとまた何十回も読み返すでしょう。桐野夏生さんはとても美人なので不倫経験者ですよね?きっと結婚後何回も素敵な恋愛をされてるんだと思いました。桐野夏生さん最高です!
残された言葉が人を狂わせるのか
「淫」という小説を書こうとしている小説家タマキと、既に発表された『無垢人』という小説が、作家の本性である冷たい視線と、破滅と分かっていても突き進まずにはいられない激しい恋愛を交差しながら物語が進む。 果たせなかった恋愛は、魂の死骸を作ったに違いないと考えるタマキ。 そのタマキが調査するのは、現実を切り崩すほどの虚構である『無垢人』のモデルとなった人であり、タマキの抹殺している過去の恋愛もが蘇っていく。 恥ずかしいなど思いもしない、他人の存在自体が意識に入ってこない恋愛。 時間の経過とともに腐敗していく恋愛。 消えて無くなる恋愛が、小説家の手にかかることで残されてしまう。 魂を奪う恋愛と小説が交差しながら、内面を深くえぐってゆくこの作品。 一度だけでなく、何度も読み噛み砕きたい読み応えがある。
著者らしいダークさ!
小説家鈴木タマキは『淫』という小説を書こうとしている。そのテーマは、恋愛における「抹殺」である。ここうでいう抹殺とは、死を意味するのではない。自分の都合で相手と関係を断ち相手の心を殺すことである。その小説の主人公は、緑川未来男が書いた『無垢人』の中に登場して著者の愛人と噂されている◯子である。タマキは、◯子に関する情報を集める中で以前付き合っていた阿部青司との関係を鑑みる。 ☆なんとも言えずにダークな世界。桐野さんらしいドロドロした毒がある。☆戸籍上の正式な夫婦と不倫関係のカップルが、対比するかのように描かれている。☆でも…、それは正式に認められているかいないかにすぎない…。男女の関係は、そんな物では割切れない。愛し合う事に表も裏の関係もない。愛していた人が居なくなっても愛していた事や悲しかったことそして憎しみが消えることはまずないのだと思った。


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