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   芸術一般 の売れ筋最新ランキング   [2008年05月17日 09時46分]
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¥ 620(税込)
通常24時間以内に発送
ジャンル内ランキング:12,667位  
カスタマーレビュー数:1

くちコミ情報
わかりやすい・面白い・ためになる
さすが漫画大国・日本。 泥縄式では追いつかないギリシア神話の世界が見事に系統立てられ、わかりやすく、読み物として面白く表現されています。 大ベテラン里中満智子の地味すぎず派手すぎない安定した絵と、ユーモア溢れるコメントがいいですね。 巻末の解説とともにトリビア的な楽しみも味わえます。 文庫版でサイズも価格も手頃なので、全8巻揃えておいて損はないでしょう。 入門編、アレンジもの、どちらの意味でもお勧め。


三十六歌仙絵巻の流転―幻の秘宝と財界の巨人たち (日経ビジネス人文庫)
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¥ 730(税込)
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辻 惟雄(著)  
¥ 2,940(税込)
通常24時間以内に発送
ジャンル内ランキング:25,577位  
カスタマーレビュー数:9

くちコミ情報
日本美術 最良の案内書
日本美術の有名どころの作品が満載です。 写真だけを見ていても 非常に楽しい。 義務教育で美術を学んだに留まる私のようなものにこそ、 楽しめる本だと思います。 辻先生の解説も、端的に的確なので非常にわかりやすいです。
簡潔かつ妥当な美術史だが方法論的視座に欠けるうらみが残る
簡潔かつ妥当な美術史だが、方法論的視座に欠ける。 要するに総花的で、なぜしかじかの作品が選ばれて、別の作品は除外されているのか、その論拠を最後まで隠蔽したままで終わるのは学者としてフェアではない。 きれいな図版と共に、わかりやすい解説で読めるから慶んでいるだけの素人読者にとっては上出来な本と言えるだろうが、それにしてもあまりにも楽天的な方法論だろう。 これは文字通りクロノロジカルな編年体日本美術通史にすぎず、別のレビューに指摘してあった、本書1冊でカタログ100冊分よりリーズナブルという考え方もまたあまりにもイージーな経済観念である。カタログには、より精緻な研究論文が収録されていることがあり、本書の簡潔すぎる概説書とは別次元のものである。 結論として、本書を慶んでいる読者は、たんに日本美術に無知であった自分に恥じ入らねばならないだけのことである。その恥の感覚なくしては、本書を超える未来の美術史は不可能である。 この程度で慶んでいて、どうするのだという話である。
古典が好きなので、、、
美術などの目をたのしませてくれる。 こんなさくひんにはこんな秘密が隠されていたのかと。 おもいながらめくるページというのは、時間軸が はやい人とずれているわたくしの人生の時間にあっていて うれしい。みなさまも是非時間があめときに 想いを馳せてみるとよりよい日本の美術がわかるかもしれない。 一読すいしょういたします。
日本美術の歴史
このような概説本は、本当に書くのが難しいと思う。辻 惟雄氏は長年の教授歴や美術館長のご経験からそのことを痛切に感じておられたのではあるまいか?同書は飽くまで 一人での自己流である。 辞典のように書く専門家に任せた編集ではこうはいか無かっただろうと思われる。縄文時代から手塚治虫氏、千と千尋、まで10章で非常によくまとまった本だと感心する。我々だけでなく、日本に来ている留学生には最適である。
日本美術をめぐる壮大な旅
美術史の本というと、網羅性と客観性を重視するあまり、つい眠たくなってしまうものが多いのですが、この本では、ときどき辻さんの生々しい感嘆の声が聞こえてきて、読んでいると思わずのめりこんでしまいます。日本美術のすべてを網羅する壮大な美術館を、辻さんが案内人になって見ている感じです。半面、この本を教科書として考えた場合は「辻史観」が強すぎるといえるかもしれません。 しかし、辻さんの視点は、縄文から漫画・アニメまで公平に扱い、なおかつ偏狭さに陥らない姿勢が一貫しているので、好感が持てます。日本美術の特定の分野に興味のある人で、もっと視点を広げたいと思っている人にお勧めします。この本を読めば、美術館で今ままで素通りしていた展示物にも、興味がわいてくるようになるでしょう。また「わび」「さび」といったキーワードで語られることの多かった日本文化も、それだけじゃないということも、よくわかると思います。


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¥ 2,310(税込)
通常24時間以内に発送
ジャンル内ランキング:55,636位  
カスタマーレビュー数:9

くちコミ情報
サブタイトルには疑問があるが..
アフォーダンスという理論と、それの広がり、受け入れ方という点では、三人の著者がそれぞれのフィールドから論を展開していて、大いに参考になった。デザインに携わる者、教える者は読んでおいて損はないだろう。しかし私はサブタイトルの「教科書」という文字に惹かれて読んだのだが、これには大いに疑問が残る。内容は、著者たちの見解の、ある程度の一致に終わっていて、「教科書」と呼べるものではない(少なくとも、講義で「教科書」としては使えない)。ただしこのことは本書の良さを損なうものではなく、自ら行ったり教えたりするデザインに対する認識を、あらためて考えるよい契機となる著作であろう。
プロダクトデザインの視点が少し広がり始める本
深沢直人さんの作品で、「ありそうだけどなかった」というものが多いですが、その思考を佐々木正人氏のアフォーダンス論で解明されていく。深沢さんが丸裸にされていく様が非常におもしろかった。アフォーダンスを読み解くには、深沢さんというフィルターを通すとわかりやすい。アフォーダンス理論の入門書としてもよいのでは。
超普通
トヨタがビートたけしを起用してCMをやっていた。ニューモデルのカローラのCMだった。このとき新しい時代がきていると思った。 日産からキューブというのがでた。すごくコンパクトですばらしいデザインだなあて思っていた。 そしてなんとなく買ったこの本の作者がこのキューブのデザインをした人だったことを知ってビックリした。やはり物が僕に寄ってくるのだ。 この本の中でも書いてるけど「ふつう」という輝き。「ふつう」であること。手癖がでないように気をつける。まるで坂本龍一。 これは大発言だと思うのだけど彼の作品を見た人がこういったと書いてある。「これはスーパーノーマルだ」 90年代後半からやたらと「超」がついた言葉がでてきた。「超すげー」「超かわいい」「超家庭(スーパーファミコン^^)」あとドラゴンボールのスーパーサイヤ人 オタクアートの村上隆の「スーパーフラット展」、、、あと村上春樹の「海辺のカフカ」の中にこのような言葉もでてくる「超ポストモダン」 超というのは僕はときどき「浮き上がる」という感じがするんです^^
目からウロコが落ちるデザインの本
いわゆる「デザイン論」をあつかう本はあまたある。 例えば、これからのデザインはどうあるべきか、デザインにいまなにがもとめられているのか、デザインはいつでも社会をうつす鏡だった…というような、「デザイン」の周辺をうろうろしてけっして核心にふれないような本である。 しかし、この『デザインの生態学』は「デザイン」そのものを実践者の立場から、正面切って率直に論じている画期的な本で、これから決定的に重要な本になっていくと思う。 デザインとはそもそも何か、どのような発想と判断とプロセスを経てデザインが成り立っていくのか、過去から現在までの良質で豊富な実践例をあげられながら、しかもアフォーダンスの視点も組み込みつつ、デザイナー/建築家の実制作に役立つ「デザインの生態学」という大きな試みが、深澤直人と後藤武と佐々木正人のリアルな語りをとおし提示されている。 しかも付録や用語解説集が充実していて、これらを読むだけでも現代デザインのことがよくわかる。とくに巻末名言集はめちゃくちゃおもしろい。デザイナーや建築家、美術家が何を考えて物づくりをしてきたのかがわかる。 一気に読めるが、読み返してもまた楽しい。
上級者向け
まだ、全部読み終えてはいないのですが、恥ずかしいことに9割内容が難しすぎて理解できない状態です。色々なデザインが載っていて参考になるかと思い購入したのですが、デザイン論的な内容で、その道に携わって長い方でないと中々理解できないと思いました。自分は普通に小~高校で美術を習っただけの人間なので、今回は星一つにしました。ですが、これから学をつけていけば必ず参考になる内容だと思うので、読み終えても大切にとっておいて、いずれ理解できるようになりたいと。その時は星五つ付けます(自分の中で)。


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¥ 1,365(税込)
通常24時間以内に発送
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カスタマーレビュー数:1

くちコミ情報
正直、こんなにいっぱいいるとは…!
食べ物とか新幹線なんかを萌えキャラにしてしまうのが擬人化で、びんちょうたんとかハバネロたんなどが有名です。 この手の有名な擬人化キャラは、以前からネットでちょくちょく見てましたが、この本で初めて知ったキャラがたくさんいました。 200人以上集めているとのことですが、こんなにいたのか!って感じで驚きました。 また、この本は擬人化キャラの図鑑としても楽しめますが、単なるキャラクター本という感じではなく、 いざ読み始めると非常に読みごたえがあり、長く楽しめるところが良いですね。 擬人化の歴史や海外の擬人化キャラ情報や精神科医の斉藤環のコラムなどもあって、擬人化について真面目に1冊にまとめています。 その意味で資料的価値もあり、擬人化について詳しく知りたい人にはお勧めできます。 そして、表紙をめくった裏には驚くべきキャラクターが!・・・ぜひ買って確かめてみてください。


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¥ 945(税込)
通常24時間以内に発送
ジャンル内ランキング:10,571位  
カスタマーレビュー数:6

くちコミ情報
カスタマーレビュー
ベンヤミンの「複製技術時代の芸術作品」も巻末に所収されており、それと引き比べながら多木氏の論考をみていくことができるが、多木氏の論考自体は参照程度に思っていいと思う。 ベンヤミンをはじめて読む人には道しるべくらいにはなると思う。
よくぞ紹介してくれました
デジタルデータは複製が非常に容易であります。そこで例へば音楽CDなどで著作権と複製技術の利益が相克する状況が生じてゐるので在りますが、此れは何も今に始まつた事では無く、近代黎明期以降、「現代」は常に、それまでより複製が簡単になつた時代でありました。 表題にある様に、問題の本質は、芸術作品が複製可能に成つて仕舞つた事では無く、複製可能な形で芸術作品が提供される様に成った事にあります。版権の誕生であります(それと同時に、版権所有者の利益の為に「オリジナリティ」やら「個性」と云つた様な馬鹿げた価値観が発明され、「栄誉」が「人気」へと堕落させられたのでありますが、本書の書評の範囲を越える為、ここでは指摘に留めます)。体験から鑑賞への変化と言つても良いでしょう。 従つて、其れを少々複製したからと言つて何を今更、盗人猛々しいと云ふ話でありまして、「伽藍とバザール」など最新の論考に触れるのも大いに結構ではありますが、古典に触れて自らの考へに問いかけるのも充分に刺激的でありましょう。 なほ、元著の日本語訳も出版されており(岩波文庫、ちくま学芸文庫)、大部では無いので併せて読まれるのが良からうと思ひます。
内容というより著者の問題か?
まず、よく言われることでですが「複製技術時代の芸術」はベンヤミン読みの専門家からは「出来が悪い」と評されることが多いです。ベンヤミンの持つ多面性、隠喩をベースにする記述手法とは異なる面が多いからであろうと思われます。その反面、ストレートな表現が多く、わかりやすくもなっています。その意味で入門書としては最適ですが、ベンヤミンの本来もっているアクチュアリティーをうまく表現できていません。よって「複製芸術」を読んで、「なんだこんなもんか」と思われる方もいるかもしれません。その意味でなんともアンビバレントな著作ですが、ベンヤミンのいう「アウラ」の一面を描いた著作であることは間違いないので、そのような位置づけ読むのであれば良書ではないでしょうか。 それで、まぁ以上のコンテクストを踏まえて、この「精読」ものですが、まず当然ベンヤミンについてしっかりした著作を書くのであれば、ドイツ語のプロであると同時に、他のベンヤミンの著作をしっかり読み込み、ショーレムやアドルノの書籍を参照にしたうえで、本書の位置づけをしっかりしたものにすることが必須です。特に、この著作はそのいい意味での読みやすさ故に「ベンヤミンの入門書」と言われることが多いので、なおさら、正確な位置づけや解釈が必要です。が、解説はやはり力不足の感は否めません。この著作を読んでパサージュ論あたりに手を伸ばしても、玉砕間違いなしかと思われます。しかし、それでは思想家ベンヤミンの魅力的な側面に触れることもできず、あまりに勿体ないので、この本で、本文のみを読み、その後三島氏や今村氏を参照しつつじっくり腰を据えて他のベンヤミンの著作に取り組むのがお勧めです。今村氏の「ベンヤミンの問い」や三島氏の「ベンヤミン」がいいとは思います。
「複製技術時代の芸術作品」の一点絞り
ベンヤミンによる最も重要で有名な論文である「複製技術時代の芸術(作品)」の日本語版と解説。  p 原文はいくつかバージョンがあり、それに対応する日本語翻訳版もいくつかあるのだが、ベンヤミン研究家でもないかぎりすべてのバージョンに目を通す必要もないでしょう。 長い解説付きという点で、この論文だけに興味がある読者にはこの本が一番お薦めです。 
これはいかんのでは?
多木浩二さんは、かつて写真家だったというか、「プロヴォーク」という写真小雑誌の同人で、写真評論と少しの写真撮影を経験してきた人らしい。で、多木さんは写真の表現世界と距離を置いて、文明社会を批評していくようになった。その上で批評の武器として有効だと思われたのが、ベンヤミンの思想だったというわけなんでしょうが…。 p ぼくは正直言って、「複製技術時代の芸術作品」だけを読むだけでいいと思いました。


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¥ 735(税込)
通常24時間以内に発送
ジャンル内ランキング:9,869位  
カスタマーレビュー数:2

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必読書によくあげられてる一冊だが
いろんなことを考えているなーと感心する。 手記というかメモ帳みたいな感じで断片的につづってるから取っ掛りがよくない。絵画論のためとか明確な目標がないと読破は苦痛に感じるかも。 本の内容をけなす気はさらさらないが、エライ先生が薦める必読書に挙られ易い一冊だけど、決して万人向きの本ではない。
想像力の訓練にも。
画家レオナルドを知りたければその画を観ればいい。天才レオナルドを知りたければこれらを読むといい。よく天才だの万能の人だなどと言われているがその理由は良く分らない、という方々にお薦めである(かつての私がそうだった)。自らの経験を土台とし、そして思考する。そうした外界への飽くなき探究の態度は、既に与えられた情報に満足しがちな自分には新鮮且つ教訓的だった。この二冊を読むと、自然科学とはこういうものだったのかと教えられる。まず絵画論が目的で購入したのだが(それは上巻に収録されている)、同じ目的の方々には是非とも下巻も読んで欲しい。下巻には水の運動や鳥の飛翔、人体に関する記述等がある。上下共に、みたもの経験したものすべてを書き尽くすという勢いだから自ずとイメージを喚起する記述に溢れている。画家の眼とはかくも激しいものなのかと逆に画家レオナルドに思い至る。ただその描写が難解な部分もあって書き手のせいでなければ、これはもう読解力の限界か、もしくは翻訳の限界か。とにかく経験と知識について考えさせられる点だけでも読む価値は十分ある。


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カスタマーレビュー数:3

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脳研究とアートをつないだ刺激的な書。近年進展著しい脳損傷事例研究や画像研究の成果を取り込んだ科学的なアプローチで、絵画や彫刻の創作や鑑賞のメカニズムを解析する。著者は、ロンドン大学で神経生物学を専門とする大学教授。1960年代の終わりから、視覚情報処理過程の生理学的、解剖学的研究を続け注目されているこの分野の第一人者である。

3部立て21章という大部の本書で著者は、フェルメールやミケランジェロ作品の魅力の本質である「曖昧さ」に迫り、「形を本質的な構成単位に還元する」ことを追求したセザンヌやモンドリアンの芸術行為を脳科学理論で説く。

もともと芸術鑑賞を趣味とし造詣も深い著者が、自身の研究を美術と結びつけたのは、キネティック・アートの分野がきっかけだった。この分野の代表的作家アレキサンダー・カルダーの動く彫刻作品モビールを、脳内の視覚をつかさどる「視覚野」の機能と照応させながら論じた章は、一般的にもわかりやすく読みやすい。これは、すでに「ブレイン」誌に発表し、反響を呼んだ共著の論文「キネティック・アートの神経科学」を土台に、さらに発展させたものだ。

また、モネの「ルーアン大聖堂」の連作について論をすすめた最後の章では、「速やかに通り過ぎていく印象を描いた」とするこれまでの美術史の定説を覆し、この連作を印象派よりは、フォービズムの最初の作品と位置づけていて、スリリングでさえある。

著者は一方で、未解明な点の多いことも明らかにしている。たとえば「私たちを感情的に混乱させたり、高揚させたりする作品の力とは何か」という、現時点ではまだ未解明の問題がもし脳科学で解明されたなら、コンピュータアートは飛躍的に発展するだろう。そんな期待を抱かせもする。

巻末に付された索引と詳細な引用文献だけでなく、豊富な図版がどれも美しく、つい手にとってみたくなる。脳の科学的な写真までが、いつしか美術作品に見えてきてしまうほどだ。そんな図版の魅力が本書の間口を広げ、脳科学の専門書でありながら、美しい美術の本としても多くの読者に開かれている。(中村えつこ)


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脳科学と美学のスリリングな融合
脳科学と美学の融合を試みる画期的な書。 全編カラーで、訳もこなれており読みやすい。 脳科学的には、「ものを見る」というのがどのような活動なのかが分析されている。 これまでの「目でものを見て、脳で情報処理する」という考えを否定し、「ものは脳で見ている」と主張する。 そして脳の各部位によって、色、傾き、動きなどに固有に反応する。 しかし、こうした脳科学の最新の見地は、実は画家によって経験的に知られていたのだ。 画家は知らず知らずに、脳科学的に見れば最善の構図であるような絵画を作っている。 そしてミケランジェロやフェルメール、モネなどの絵画の魅力・特色を脳科学的に分析していく。 個人的には、モネの連作『ルーアン大聖堂』を一箇所に集める企画はいつかやっていただきたいものである。 さて本書は、全体としては脳科学を前提とした美学へのアプローチということになっている。 しかしこれは、科学によって芸術を飲み込んでしまうのではなく、むしろ逆に科学の限界性と芸術の本質性が現れているように思われる。 なぜなら、脳科学がつい最近にならねばわからなかったことを、画家はとっくの昔に経験的に知っていたのだから。 このことは、科学的にはわかっていない経験的な知識の重要性を明らかにしていると言える。 科学は、おそらく画家のはるか後ろを追いかけることしか出来ないだろう。
美術と脳が同じとは!
 美術と脳はじつは同じようなものだという、考えてもみなかった論を証明していく。もうちょっと厳密にいうとこんな感じ。「美術画家は美を追い求めるときに、余計なものを捨て去る。脳もまったくこれと同じことをしている」  つまり、脳は「印象」を情報としてストックし、本質(プロトタイプ)をつくりあげていく。同じように、画家は脳の中のある風景の「印象」を、カンバスに反映させていくのだと。 p  とくにおもしろかったのは、線というものを脳がどう捉えているかの話。  脳の新皮質に視覚野や聴覚野などの領域があることはよく知られている。でも、さらにその視覚野の中に、たとえば斜め22°の角度の線にだけ反応する細胞とか、赤40%緑30%青65%の色だけに反応する脳細胞とかがあることはあまり知られていない。秒針が時を刻むのを見つめるとき、脳の中ではそれぞれの角度担当者がつぎつぎバトンタッチしていくらしい。それが連続した映像になるというのだから、脳の精緻さといったらない。  また、人間は斜めの線よりも、水平や垂直の線のほうがよく見えるらしい。となると、モンドリアンがなぜ斜線ではなく垂直線や水平線のみで描いていったのかも、故なしとはならないだろう。 p  脳科学と美術というふたつの分野にまたがっているけれど偏りはなし。著者は脳科学のほうを専門としているが、そうとう美術への造詣も深い(謙遜はしている)。こんな著者だったから、こうした本も書けるということか。
読みやすさはピカいち、シロートでも大丈夫
 著者はまえがきでこう定義する。「美術の機能は脳の機能の延長であると考えている。すなわち美術は、絶望的なまでに素早く飛び去って行く瞬間を捉え、それを永遠のものとして、私たちにその知識を与えてくれるのである。」と。この言そのものが十分に詩的かつ美的で読みごたえを感じさせる。  内容は、脳の「視角」部分が絵画のいろいろな側面をいかに捉え、それを見る人間がどう認識するかという経路についての解説だ。それは必ずしも絵の構成や色彩にとどまらず、たとえばフェルメール作品の曖昧さがかもし出す魅力、脳内に蓄えられた視覚的記憶に対するマグリットの挑戦などまでも含まれる。  特にキュビスムに関する分析は、あまりこういった傾向の絵が好きじゃなかった私にとっても面白かったし、直線、平行線、各種の図形認識についての項は、かなり好きなマレーヴィチ、モンドリアンなどが取り上げられているので興味深く読めた(でも、何でここまできてクレーがないんだ?)。  副題にある「ピカソやモネがみた世界」という点については、「実はモネはある種の色覚異常だったのではないか」という仮説が立てられていてスリリング。モネのお好きなかた、ルーアン大聖堂のシリーズを思い出してね。さあ、何か気付いたことがありますか?  何はともあれ、この本のすごいところは読みやすさにある。図版は全てカラー。そりゃ美術を取り扱うのだから当然だろうと言うなかれ。脳に関する図版もカラーが使われていてとてもわかりやすい。それに翻訳もとてもいい。垣添氏という方は医薬翻訳家ということだが、こういったアカデミックな翻訳にありがちな英文和訳調ではない、まともな日本語に置き換えてくださっている。お仕事ご苦労さまでした。こういう翻訳書が増えて欲しいなあ。つくづく思いました。  


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人生一般に応用できる普遍性があります
絵を描く人にとっては、余白をいかに描くか、 全体を見ながら部分を描くといった技術論のところもためになるのでしょう。 しかし、絵を描かない私のようなものでも、十分に読んで価値のある本です。 それは、絵を描くということを通して、人生の意義、生きる意味を千住氏が語っているからでしょう。 千住氏にとっての“絵を描くこと”は信仰に近いものがあります。  「生きていく支えが絵しかなかったのです。」 という告白が、信仰の告白にも思えます。  大徳寺の襖絵を製作するときに、1年間アトリエに篭ってもまったく筆が進まず、 あるとき、憑かれるように3日で描き上げたという話は、宗教家が神託を下ろす姿に重なります。 土日に画商とゴルフに行くような奴は芸術家ではないと言います。 アトリエという寺か修道院にでもいるといった間で、非常にストイックな方です。 絵を描かない人でも、“絵を描く”を“人生を有意義に生きる”と読み替えて読んでみてください。 人生一般に応用できる普遍性があります。 背筋がピンとなります。
絵を描くものとして勇気を貰いました。
タイトルが気になって、読んでいて作者が凄い人だと知りました。 私は絵を描いているのですが、色々悩んでいるときにこの本を読んで凄く勇気が沸きました。 作者の一言一言で頑張って努力しようという気持ちにさせてくれました。 とても素晴らしい本だと思います。機会があれば作者の絵もぜひ拝見したいと思っています。
言葉の宝石箱です。
最近読んだ中で、最も刺激を受けた本です。 はっきり言って絵を書きたくなりました。また、このような先生から絵を習うことができる学生さんは幸せですね。 *ショックを受けた言葉は、 「人物を二人描くとは、「関係」を描くこと」 すなわち、絵の中に単に人物を二人描くと、人物を2回描いたことになります。 2人が絵の中で存在するとは、その2人の関係が描かれていることだそうです。 言われてみれば、なるほど。。です。 *勇気を貰った言葉は、 苦手なことを克服するには、「苦手でなくなるまでやるだけのこと」 当たり前なんですが、なかなか実行することが難しいです。 そして、 「才能というのは、得意・不得意、上手・下手には関係がありません。 いかに夢中になって取り組めるかということなのです。成功する連中は、「とことん好き」である、朝早く起きて寝るまで絵のことで頭がいっぱいです。」ここで、夢中は、一生懸命とは異なります。一生懸命というと、義務的なニュアンスがあるとのことです。  そうですね。一生懸命っていうと、何だか意識的にやっているような気がしますもんね。 夢中っていうと、まさに疲れ知らずに、気付いたときには、長い時間が過ぎていた、という感じです。気分的にハイの(高揚した)状態になっているのでしょう。 とにかく、この本は、お勧めです。タイトルから絵に興味がある人のための本かな〜と、思いましたが、関係ありません。学生さん、社会人を問わず、面白く読めること請け合いです。そして、値段も安い。文句なしに満点です。
創造の秘訣
簡単な言葉でストレートに語られる「誰にでも伝わるほどの魅力を持ったものを創造する秘訣」が強く心に響いた。シンプルな表現でありながらも深いその内容に引き込まれ、あっという間に読み終えてしまった。 p  本書は日本画家の筆者が画家を目指す人に対して絵を描くということはどういうことなのかを説明している本である。画家志望ではなく、それどころか絵を描くつもりすらない私が本書に惹かれたのは、筆者が明かす創造の秘訣が広く仕事全般にも当てはまることだったからである。少し大袈裟かも知れないが、仕事も絵画も、「創造する」という観点から捉えれば本質的な部分に変わりはないのだろう(もちろん仕事の種類によるが)。 p  たとえ自分の仕事に創造性など必要ないと考えている人でも、本書を読むことで創造性を発揮すべき部分を発見することができるかもしれない。 p  「創造すべきもの」の発見と「創造の秘訣」を習得することを可能とする本書を、多くの人に推薦したい。
著者の真摯な姿勢に学ぶ
 まるで講義を受けているかのように、絵の世界がわかりやすく伝わってきます。絵の道を志す人だけでなく、一般の読者にとっても「人生論」という観点から学ぶところが多いはずです。著者の言うことは正論過ぎるように感じられるかもしれませんが、自己を高めようとして生きてきたこれまでの人生がうかがわれて説得力があります。以前のテレビ番組で著者を見たときに力のある目が印象に残ったのですが、それにはこういう生き方の裏づけがあったのですね。


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とてもよくわかる!
 「マニエリスム」についての解説が秀逸である。いまやごく一般的に使われだしたこの言葉の本来の意義を我々素人にもわかるように解説している。もともと大学等の講義録をまとめたものであるだけに文章がとてもこなれていて、私にとっては非常に読みやすく理解しやすいものであった。  「システィナ礼拝堂の天井画」「モナ・リザ」「メレンコリアT」「テンペスタ」の4作品について、その作品が意味するところを解説する書物であるが、いかんせんこの文庫本は、モノクロ写真を使っているので、本文で述べられている画面の色彩等を正確にフォローすることは不可能である。とはいっても、世はインターネット時代。画集を持っていなくても「ウィキペディア」等でカラーの画像を確認すること