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新書・文庫
の売れ筋最新ランキング [2009年07月05日 05時23分]
31,590ページ中
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八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)
高田 郁
¥ 580(税込)
通常6~9日以内に発送
ジャンル内ランキング:504位
カスタマーレビュー数:3
【
くちコミ情報
】
期待が持てます!
一気に読むとか、じっくり読むとかいう表現は向かない。 いとおしむように読む、といえば近いかもしれない。 昨日銀座の福屋で買った高田 郁(かおる)の新作、『八朔の雪』(角川時代小説文庫 552円+税)を読み終えた。 しっかりと描かれた江戸の町に、魅力的なキャラクターが随所に動く。 娘料理人というキャラには、一力さんの作品をふと連想するシーンもあるが、上方から江戸に流れてきたという設定が大坂の空気と江戸の違いを描き出し対比させて面白い。 この作品はシリーズ化するというから若干の消化不良要素もその前提かと納得。 楽しみな作品になってゆきそうだ。
おいしい江戸時代
昨年読んだ「出世花」の作者の新作ということで読んでみました。 「出世花」は、江戸時代の おくりびと という趣でしたが、こちらは一転して江戸時代のお料理奮戦記という趣向でした。 隅々に行き届いた筆致で描かれる人物もさることながら、作者の食べ物に対する慈しみがひしひしと伝わってきました。 食べ物や料理を通しての、江戸と上方の違いの描かれ方もとても興味深く読みましたし、主人公と幼馴染みの友情の行く先はいかに?!というところも次作が待ち遠しいところです。 巻末の「澪の料理帖」で、作中のお料理が再現できるのも楽しい趣向でした。
読んで気持がほっこり暖かく元気になる時代小説
角川春樹氏の激賞推薦文に惹かれて読んでみたのですが、読んで良かったです。 主人公の澪は天才料理人。両親を8歳の時に天災(大雨)で亡くした孤児で、様々な苦労を経験したり常に貧乏はしつつも、奉公先のご主人や周囲の暖かい人達に支えられて、一歩一歩しっかりと成長していく過程が、丁寧で清明な筆致で描かれています。 私が特に気に入ったのは、主人公がただの優等生の「良い子ちゃん」ではないところ。謎のお武家さま、小松原様との会話はユーモラスで、思わずニヤリとさせられます。 それに何より、描かれるお料理が美味しそうなところ。 作者が登場人物にもお料理にも、心からの愛情を抱きながら描いていることが読んでいてよく感じられます。 人情物の時代小説が好きな人には、間違いなしの傑作だと思います。また、初めて時代小説を読む人、お料理好きにもおススメです。私はこの小説で初めて高田郁さんを知りましたが、次作が今から楽しみです。ぜひ澪のこれからが読みたいです!! 最近元気な時代小説界にもう一人期待の新星誕生。
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村上 春樹
¥ 740(税込)
在庫あり。
ジャンル内ランキング:364位
カスタマーレビュー数:141
【
くちコミ情報
】
いろいろな意味で面白いです
村上春樹さんの小説を読むのは初めてです。最近の話題性で、空港で何となく買いました。 表面上のストーリーがどうなっていくのか気になって、面白くて、どんどん読み進んでいきます。 それに織り交ぜて、あるいは、表裏一体のその裏側で、ナカタさんに代表される登場人物などを通した、多くの比喩的・暗示的な表現で、現実と非現実の境界線を超越して、人間の内面世界に深く入り込んでいきます。 そんな非現実的な話はただのおとぎ話だ!と言い切れない、人間にとって、現実の問題として、とても重要なことに触れようとしていると思いました。 村上春樹さんは、読者がそれをどこまで、どう読むのかと、チャレンジしていると思えてなりません。(まさか、あっかんベーはしていないでしょうが) 私自身、矛盾に満ちた読後感でびっくりしています。 娯楽をもたらす読み物としてとても面白いです。でも、その単純な面白さとは別のところで、深く心に響く表現がびっくりするほど沢山出てきました。 読者を俗な形で引き付ける、スピード感のある、ストーリーでありながら、非常に深い、いってみればややこしいナゾかけで、人間について考えさせる表現が交錯していています。 美しい小説とは思えないので評価は★三つですが、それ以上の余韻に満ちた読後感をもたらしました。
村上春樹氏の小説は初読ですが…
村上氏の小説はこの「海辺のカフカ」が初めてなのですが、 冒頭からの独特の文章と編成に少し戸惑いました。 別々のお話が代わる代わる進んでいく形式には読み進めて慣れましたが、 田村カフカ側のお話がどうも読みづらい感じがしました。 「例えば〜」と長々語られる別作品についての文章は 正直、あまり読む気が起こりません…。 所々の性描写もストレートすぎてあまり自分の肌には合わないように感じました。 一方でナカタさん側の進行は淡々としていて読みやすく、和みました。 (猫の心臓のくだりは他の方も仰るように、少々気分が悪くなりましたが…^^;) 村上氏の作品は良い評価も多いので、 一度触れてみる機会が出来てとてもよかったと思います。 ですが、今後また作品を読みたいかと問われると…微妙です。 読書経験の少ない若者の意見ですが、少しでも参考になればと思います。
東京都中野区野方から始まる物語
こういった作品に「謎解き」を期待するのは不謹慎なことかもしれません。当然、明確な答えなどは著者は用意していないでしょう。しかしそんな抑制も効かなくなるほど、細かな情景描写や心理描写がもどかしく感じられ、先へ読み進みたくなる作品です。 物語は、唯一「東京都中野区野方」を共通点とする、少年と老人の話が全く無関係に並行して語られ、上巻の最後でようやく関連を持ち始めます。 この2人のまわりに、さまざまな人物が行き来します。その中には、かなり浮世離れした人物が何人かいます。いわくありげな人たちの前史も明らかにされ、一幅の絵と、一編の曲に収斂していきます。 老人と少年がどういう形で出会うのか。あるいは出会わないのか。出会うとしたら、それはやはり瀬戸内海の向こうなのか。少年は母と姉にも会うのか。そして、父の予言どおりの展開になるのか。なぜ、老人は猫との会話能力を失ってしまったのか。少年と老人のどちらが罪を犯したのか。・・・などなど。 そして最大の謎は、戦時中に小学生たちを襲った「事故」でしょうか。・・・下巻に進まないわけにはいきませんね。 もちろんストーリー展開を離れたところで、じっくりと心理描写などを味わうこともできます。多感な15歳の家出少年の揺れる心と大胆な行動。実社会とほとんど無関係に生きている老人の純粋無垢な心と、実社会のただ中にいる人たちとの珍妙なやりとり。そして、ときに前触れもなく起こる超常現象の数々。 そして大島さんをはじめ、脇を固める人物たちの短くも印象的なせりふも、読者をうならせずにはおきません。
海辺のカフカ
タフな15歳の不思議な魅力にひかれる。まだつながらない登場人物にもひかれていきます
ストーリー・テリングの天才
私は村上春樹のファンではないが、彼の主著はほとんど読んでいる。彼の小説はどれも、主人公の性格、モチーフ、文体といった点で類似しているが、この小説もその例外ではない。ファンは、また村上春樹ワールドに帰ってきたという感覚を抱くだろうが、アンチは、また同じパターンかよ、と感じるだろう。 私は村上春樹はストーリー・テリングの天才だと思うが、本書でも村上は天才振りを発揮している。ここまで読ませてくれる作家は少ない。他方で、本書が文学として捉えられることには若干違和感を感じてしまう。村上文学の「文学」たる所以は、その象徴性にあると思うのだが、この小説は彼の他の作品に比べると象徴性の点でやや陳腐である。下巻がどのような展開を見せるのか楽しみ。
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リンダ・ハワード
加藤 洋子
(翻訳)
¥ 890(税込)
在庫あり。
ジャンル内ランキング:323位
カスタマーレビュー数:4
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くちコミ情報
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孤独と奇跡と正義のチェイス
リンダはすごいと思わされる作品でした。 この作品にはいつも以上に「芯」があります。 人間が生きるのは、より魂を磨くため。 失敗しても取り返せばいいと励まされる部分もあり、 かといって甘くはない現実とそれを超える愛を見つけた二人の強さ。 原題「DEATH ANGEL」 正義とは何か、それを考えさせられる作品です。
久しぶりの秀作
リンダのシングルタイトルはこのところ、あら?と思うものが多かったですが これは久しぶりに一気読みしました。 ヒロインがマフィアの愛人だという設定に、清純派ヒロインがお好みの方は 敬遠してしまうかもしれませんが、まぁとりあえず読んで見て下さい。 ヒーローが無意識に表すヒロインへの愛情にほろっときます。 ちょっとひっかかるのが、改心したヒロインが一生懸命「善行」しようと 頑張るんですが、その理由が理解はできるんですが共感はできませんでした。 何だか、どうやったらポイントを稼げるのか、と必死に考えてるような感じで。 ネタバレになるので詳しく書けませんが「善行」はやっぱり それが「人として正しい行いだと思うから」やってほしいな、という個人的な希望です。
再生の物語
美貌とセックスと上手な嘘で男を利用し、したたかに生きてきたドレア。 マフィアの愛人には、ファッションや宝石やショッピングにしか興味のない、頭が空っぽの女を演じてきましたが、 暗殺者が仕事の報酬にドレアの体を要求した時にそれまでの生活は終わり、そこから悪女ドレアと暗殺者サイモンの再生の物語が始まります。 ・・伝えたい事はたくさんあるのですが、ネタばれになるので少しだけ感想を書きます・・ アンディ(ドレア)は悪女で欲しい物を手に入れるためには、あらゆる手練手管を駆使して良い生活を得てきたのだけど、生きるためにがんばってきた女性でもあるんですね。 アンディの悲しい過去と、2度目のチャンスを誓う出来事のページは何度読んでも涙があふれます。 アンディの思考や言動は「チアガール・ブルース」のブレアのようで面白いと思う場面もたくさんありました。 物語中盤にアンディが出会う数名の人物の名に意味があるのかと、いろいろ調べてみたりもしました。 ある女性の名は賛美歌でした。netで曲を聴きましたが場面に合った曲で感動しました。 読んだ後、「アンディの望みが叶いますように・・アンディとサイモンが幸せになりますように・・」と心から願いました。 この「天使は涙を流さない」の内容は単なるラブサスペンスではない、もっと深いものがあると思います。 私のとても大切な本になりました。
久しぶりの
久しぶりのリンダ・ハワードでした。なんだかちょっと作風が変わってしまったような印象を受けていて、読まなくなっていたのですが、ヒーローが暗殺者ということで読んでみたところ、一気読みしてしまいました。「悲しみにさよなら」や「青い瞳の狼」「二度を殺せるなら」などが好きな方は読んでみてはいいのではと思います!
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事件。そして八雲の過去
赤い目で、死者の魂を見ることができる大学生・八雲。 そんな彼のもとに、後藤刑事が訪れ、事件の助言を求める。 それは十五年前の一家惨殺事件に関するものだったが。。 今回の事件は、八雲の過去とも深く関わるお話で 八雲と後藤刑事という、いつもの事件なら主力で捜査にあたる二人が 大きな危険にさらされます。 そして普段なら捜査の脇役の晴香、石井刑事たちが活躍です。 晴香はふだんから結構しっかりしていると思いますが 石井刑事の成長ぶりは感動モノです。 今回の事件は八雲の過去に関わるもので 八雲の母や叔父の新たな顔、そして晴香との秘められた絆が知らされました。 お話はどんどん深みを増していく感じです。
作品として完成度が高くなった。
今回は、八雲と後藤刑事がピンチに陥ります。 そんな二人のピンチを相棒である、晴香と石井が奮闘して事件の真相を明らかにしていく様は今までに無い爽快感です。 本作品も5作目と言うことで円熟期に入ったように思います。 前作以上に楽しい展開で、一気に読めてしまいます。 ぜひぜひコレクションにお薦めの作品です。
今回も、裏切りません。
表紙も楽しみの文庫版、八雲第5弾です。 今回は、晴香はもちろん、石井さんの成長ぶりが半端ないです! 頼りの二人が失踪して、お馴染みの周りの面々が捜査する、という 新しい八雲シリーズの形だと思いました。 晴香の心情がたくさん描写されていて、読む側が作品にグッと近づける内容でした。 ボリュームもあって、読みごたえがありました!! 5巻は、文庫限定のショート・ショートが、イチオシです!! 八雲の新しい一面が見れて、「そうなの?!」と思わせるようなお話が 入っております(^^) 必見です!!
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くちコミ情報
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本編はさておきミゼルドリット
本編はキネティックの3話からスタートして嘆きの異邦人によるトルバス神曲学院襲撃前までを収録しております。本編については特に変化もないので改めて書くことはありません。 今回特別収録されているTWIN SISTERでは社会人編であるジェラス・クリムゾンでいきなりミゼルドリット双子話をされて何の事だという疑問を補完しております。ジェラスを最初に読んだときは、この設定は周知の事実なのかと不安に思っておりましたが、あとがきで書き下ろしとあったので少しほっとしました。本編はすでにキネティックプレイ済みなのでほとんど特別収録されている話しか読みませんが、今回はこれだけでも買いだなと個人的に思いました。(ただ特に深い話ではなく別に知らなくても影響は一切ないので、Sシリーズを買っていない人がこれだけの為に買うのはあまりオススメはしません。)
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地中海世界の1000年をたどる
本書は、もう十数年前に、中公文庫版で読み、優れた歴史書と感心した覚えがある。 イタリアの小都市国家にすぎないヴェネツィアがなぜ千年もの間、独立と繁栄を享受できたのかが、いきいきと伝わってくる。 そして、ヴェネツィアという「定点」からみて、ヨーロッパやイスラム世界がどのように動いていったかが理解でき、ともすれば、バラバラな知識の寄せ集めになってしまう歴史知識がきれいに整理できる。 特にヴェネツィアに行ったことがある人にとっては、水に包まれた、あの不思議な祝祭的な都市空間が、こんな遥かな歴史をたどってきた結果できたものということに深い感慨を抱くことと思う。本書は、よくある陸地の歴史ではなく、海からみたヨーロッパ・イスラム通史といえる。 そしてさらに、読者は、千年の都があっけなく潰えることとなった近代国家の成立とは何なのか、現代とは何なのかを考えることとなると思う。 様々に示唆に富み、読んで興味深い、塩野七生氏の代表作。お勧めします。
半分つまり1冊読んで考えた、、、
塩野の作品はとても男性的でまるで戦略をたてる男なのかはたまた政局を取る立役者 なのかと、おもしろくていまのところ快調にページは進んでいる。 一度読んだのだがなにか釈然としなかったが今回ようやく分かるかと思われる。 それは、千年も何故あの小さなヴェネチアが沈まなかったかと言うことだ。 しかし、表題の美しさからすると海の不思議もわかってきた。 これからさき読みすすめば案外ははーんやはりなというのが分かってしまうのだろう。 共和国つまりは人と海との戦いが静々と長きに渡り続いたのだなとなんとなく 分かる。みなさまも購入されてメルヘンではない水の都の栄枯盛衰をお楽しみください。 推薦いたします。
優れた歴史書
生き延びるには過酷な条件の中、小国でしかないヴェネツィアがいかに自由と独立を守り続けたか、それが生き生きと伝わってきます。大部である一千年の通史ですが、一気に読めます。 歴史上の出来事、政治のシステム、経済上の制度、そしてバックボーンとなる彼らの考え方に力点をおいていますが、個々の人物もきちんと描かれ、市井の人々がどう生きていたかもわかります。 「近くの味方は、しばしば近くの敵より始末が悪い」、「国作りとは、その国の民族の性格の反映」、「大義名分が有効なのは〜周辺の強国の抗議の口をあらかじめ封ずるのに役立つから」等興味深い言葉にも出会えます。
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警察の取調べを味わった人には。
平塚の魅力的なところは、犯罪者を傷ついた一人の人間として見ようと努めているところだ。顕著なのは、彼を名刑事たらしめた「吉展ちゃん事件」のケース。死刑になった犯人の小原保は、足を不自由だった。そして彼は、死刑執行前に平塚に感謝の意を伝えている。私は、あえてこの章をお終いに読んだのだけれども、平塚が小原保の墓を訪れるところで涙してしまった。ここだけで終わる本なら星5つでもよかったと思う。 p ただし、真相が明らかになりつつある「下山事件」(平塚は自殺説)や「三億円事件」(平塚は単独犯説)に関しては、名刑事の誇りと直観が災いして事件の真相究明をさまたげた印象を受けた。 p さらにいえば、身に覚えのない罪を「白状しろ」と警察に迫られた経験のある身としては、「帝銀事件」を「平沢しかありえない」とするある種の割り切り方には、恐怖を覚える。刑事にとっては、自白してくれた被疑者ほど可愛いものはないのだ。平塚のコメントを読んでいると、平沢の日本画の巨匠としての肩書きが気に入らなかったのではないかと思えなくもない。 p こうした弱点は、著者からの明確なコメントがあれば、かなり補えたはずで平塚のコメントをただ取捨選択しただけという内容は、資料としては、興味深いが読後感は、釈然としないものが残る。
犯人をあぶり出す臨場感にあふれた語り
帝銀事件から3億円事件まで、いくつもの事件にかかわった刑事の側から見た犯人の見つけ方、アリバイの崩し方がよく分かる。下山事件などは他殺説の見地から書かれたものが多いが、平塚刑事の視線からは自殺説以外は考えられない。 また三億円事件では、犯人のとった行動などがよく分析されていて、当時の新聞でもここまで検証したものはなかっただろうと思う。またあのモンタージュ写真があまり信用できるものではなく、それが捜査や民間からの情報提供に支障を来たしたとは目から鱗の話でした。 30年前に刊行した本の再文庫化ということだが、昭和史の貴重な証言として☆5つ。
これが早くわかっていたらなあ
昭和の大事件をあつかうドキュメントの本を読むと、 「平塚八兵衛」 という刑事の名前が頻繁に出てきます。 興味があって探していましたが、絶版になっていて図書館でもありませんでした。 先日本屋で平積みしているのを見つけて小躍りして購入しました。 「落としの八兵衛」 と書かれているので、人情話みたいな内容か…と思って読み始めたのですが、ちょっと赴きが違いました。 真実に近づくためにどんな作業をして、どんな結果が出てきたか。 それを、 「誰でも納得できるように説明している」 そういう本でした。 この人の頭のいいことには本当に舌を巻きます。 べらんめい口調ですし、上司とやりあった話なんかが挟まれるので、ガラッパチのおじさんの印象ですが、 事件にあたって筋道を浮き上がらせていく様子は 「本物の迫力とはこういうことなんだな」 と、本当に感心させられました。 p 「『現場百回』というのも、できるだけ多くの疑問を引き出して、ひとつずつそれをつぶす、そういう意味なんだな。」 「疑問があったらとことんやれってことだ。」 という言葉のとおり、 事件の現場や、目撃者、身内、遺留品などに、 とことん調査をしていく様子が語られていて興味深いものとなっています。 平塚八兵衛刑事の理知的な捜査方法や、一つ一つの行動の合理的で緻密な様子が語られています。 p 吉典ちゃん事件の犯人が盗んだと証言した「シミモチ」は存在しなかったこと。 帝銀事件で使われた名刺の出所をあたり128枚行方を捜して東北から北海道をまわり回収したこと。 下山事件での目撃者の証言の数々 が親しみやすい語り口で説明されていて、迫力があります。 p とくに、興味深かったのが三億円事件でした。 遺留品のトランジスタメガホンの塗装をはがし、しみじみながめていたらマウスの部分から新聞紙のうっすらとしたあとをみつけた。 文字の配列からサンケイ新聞の43年12月6日朝刊婦人欄「食品情報」婦人欄ということを割り出した。 紙質から大王紙をつかっていることをつきとめ、そこから輪転機をたどって、配達地域を限定した。 という場面など、地道ですが迫力がある捜査の様子がたくさん語られていてどの件もとても興味深いです。 それぞれに現場の状態の図や、脅迫状、新聞掲載の写真などが載っています。 p 期待していた以上にとても面白い本でした。 再出版に感謝します。
二度と現れないであろう個性派刑事の回想録
この本で扱われている事件、そのものが昭和事件史といっても決して過言ではない。平塚八兵衛の言葉で語られる様々な事件は内部にいたものだからこそ知ることもあり興味深い。ただ「(犯人は)こいつだ」と目を付けてからの執念深い捜査は、現在なら「人権侵害」という声が上がりそうだ。ただ平塚八兵衛はこういうだろう「コロシをした奴に人権なんてねぇ!」と。そういう捜査だからこそ冤罪も発生していたのではないかとさえ感じる。加えて著者はテープ起こしだけをするのではなく、独自の視点も書き加えるべきだったのではないかと思うと、素材がいいだけに口惜しい気がしてならない。
ひとつの歴史として読む価値あり!!
この本に書かれている事件の多くは、テレビなどでも紹介され一度は耳にしたことがあるものであるが、実際に最前線で捜査を手がけていた平塚刑事の言葉で綴られている本書には思わず引き込まれてしまった。 犯人に行き着くまでの過程、アリバイを崩す地道な捜査、犯人から自供を導く巧みな尋問等々が平塚刑事の暖かい話し言葉を通すと凄惨な事件にも和らぐものがあり、歴史物として受け入れることができる。 一読の価値十分にありです。
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¥ 735(税込)
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ジャンル内ランキング:249位
カスタマーレビュー数:112
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脳の機能に基づいた習慣のすすめ
習慣を身につけることによって能力や仕事の質などを向上させることを説く本は少なくないですが、この本が類書と異なるのは、主張が精神論や経験などではなく、脳の機能に基づいていることです。心理学や自己啓発の分野では、逆も真なりとさえ思えるものもあったりしますが、根拠が脳の機能であれば、説明されていることを素直に納得することができます。 散歩などの軽い運動、部屋の片づけ、音読などが、仕事前の脳のウォーミングアップに有効であること、物の整理をすることで思考を整理できること、情報を出力することによって情報の入力に役立つことなどが、脳の機能に基づいて説明されています。 私にとって一番有益だったのは、時間制限をして仕事をすることがよいということ。だらだらと遅くまで仕事をしている人は多いので、そういう意味では多くの人に役立つ本ではないかと思います。 読む前は、中年以降向けの本と思ったのですが、脳の基本的な機能は同じなので、若い人にもお勧めです。
生産性をあげるには脳の性質を知らなければならない
何時間かけても仕事ができない人がいる。一方で短時間で集中して生産性の高い人がいる。その違いはそもそもの能力もあると思うが、脳の使い方も大きな影響を持っているのだろう。日常生活の中でどうすれば脳の生産性が高い状態を保つことができるか書かれている。読んでみて、自分の脳みそというのが、自分とは別個の性質を持った、うまく取り扱わなくてはならない物体のように思えてくる。「意欲は人間のアクセルにもなるしブレーキにもなる」という言葉が印象に残った。
すぐに出来る15の習慣
脳にとってよい習慣を身につけるために、すぐできる15の習慣を紹介しています。少しずつでもいいから取り入れていったらいいのではないでしょうか。 15の習慣のうち特に以下の3つは大切にしたいなと思います。 ・生活の原点を作る:生活の基盤を整える(同じリズムで起きる、ウォーミングアップをする) ・集中力を高める:締め切り効果(試験を受けている状態)。適度な休憩。一日に何回締め切り効果を生かして仕事ができるか。 ・睡眠の意義:疲労回復のみならず、思考の整理のための睡眠。決して、睡眠を削ろうとは思わないように! 後の12の習慣は本書をお読みください。
分かりやすいし、救われる
最近脳関係の本ってブームですね。 池谷さんとか茂木さんとか、私自身も関心があり、 いろいろと読んでみました。そして築山さん。 まず「家事が脳トレ」というのがびっくり。 家事とか雑用こそ進んでこなすべし! 進んで雑用をこなすことによって脳に耐性が生まれる。 脳は自堕落で怠惰だから楽な方法に進みたがる。 それを阻止するには雑用をこなすべし!とあり、 DSなどかわずとも、脳トレが出来るのか!と目からうろこ。 DS買わなくてよかった(笑)。 そして人間や脳にとって、自由とか束縛、規制がないことが どれだけ逆に「不自由」で「大変」なことなのか、ということに ついても書かれています。 つまり、脳や私たち自身のためには ある程度の「不自由」、つまり規制や束縛が必要、ということです。 そういうこともとても勉強になりました。 つまり、夏休みに宿題をたくさん与えられたり、 「日課表」とか「日程表」やらその日の天気を毎日記入したり、 早寝早起きを心がけたりすることは とても大事なことだったのですね(納得)。 もう一度そこに戻らなくては・・・(汗)。 いろいろ勉強になり、気分が明るくなり、 ためになった本でした。 オススメです。
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「年齢を重ねるたびに、全てのことが面倒になって、記憶力も落ちてきている。このまま、衰えてしまうのか」と危機感を抱いたときに、この本に出会いとても良かったと思います。 習慣となるまで、月に一回は読んで、脳の活性化をはかりたい。
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村上 春樹
¥ 780(税込)
在庫あり。
ジャンル内ランキング:306位
カスタマーレビュー数:72
【
くちコミ情報
】
個人的には傑作
評価が分かれるのも無理はないかな、と思う部分もありましたし、 明確な「答え」が提示されていないのにもやもやしたりもしましたが、 間違いなく傑作だと思いました。 ものすごく簡単に言ってしまえば、これはある少年の成長の物語。 だけど、とても切ない物語。それを魅力的に書き上げてくれています。 性的表現は露骨ですし、最終的によくわからないまま終わってしまった ふしもありますが、そんなことはどうでもいいのです。 ただ切なく、それでも美しい話でした。 星野青年は第3の主人公です。 彼の考え方は私の考えにとても近いので、非常に身近に感じました。 彼が喫茶店で考えるシーンがとても好きです。
オモローッ!!
巧みなストーリー展開にどんどん引き込まれて時間を忘れて楽しく読むことができました。この本を読んだここ何日間かは、行き帰り含めトータル30分程度の短い通勤時間が待ち遠しくも感じる充実したひと時だったような気がします。 やはり上質なエンターテイメントは、センスやテクニックの問題も当然あることは確かですが、大前提として作者の世界観とそれに基づくメッセージ性に「深み」がないと成立しにくいものなのだと感じます。そしてこの作品には堪らなく「深み」を感じます。人種の枠を超えて世界中の人々を虜にする理由がなんとなく分かるような気がします。 作品の味わい方については読者により様々な切り口があるかと思いますが、例えば・・・。 「戦争」「平和」といった問題を扱うのは大変困難であり、実際に多くの表現者が果敢にアタックするものの脆くも砕け散っているのではないでしょうか。そんな中、村上春樹はこのような問題に、受け手が納得する「深み」を持ってアプローチできていると思います。 この物語には、登場人物の言動から物語が展開している舞台そのものに至るまで、多くの仕掛けが埋め込まれています。読者は「宝探し」感覚で村上春樹のメッセージをひも解く作業をすることになるのですが、一生懸命ひも解いたものが、極端な話、使い古されたイデオロギーの押し売りであったり、奇を衒い傲慢に人類の普遍性を乗り越えようとした野暮ったいものだったら興ざめですよね。でも、実際多くの映画や小説はその域を乗り越えていないと思うのです。 一方、これは村上春樹の人間性そのものだと思うのですが、この作品では人類の普遍性に対しても、また、我々を取り巻く社会規範のようなものに対しても何も挑まず全て受け入れる強い信念を感じます。そしてその普遍性の中には「知性」がすっぽりと収まり、この作品に多数登場する音楽や文学が構成要素として埋め尽くされていることはあっても、例えば「自由」という名の破壊行為が入り込む余地は一寸たりともなく、「暴力」「戦争」という魔物が目的達成のために利用可能な媒体としての「空白」もありません。 田村カフカ君が過ごした森の中の小さな小屋のように、そのクローズされた空間から逃れ、全てを捨てて森の奥に突き進もうとする行為は、未だ見ぬ自由への探求心であると同時に人間的な崩壊を意味するものになってしまいます。 人間は言葉としては「自由」も「想像力」も好きです。そして人間の普遍性を超えた未知の領域として自由を求めたがり、更にそこに安息地を求めてしまうものです。ときには戦争をしてでも。ひょっとしたら、「そこにはいくら探しても安息地なんか見つからないんだよ」と教えてくれるものが「知性」なのかも知れません。そんなことを感じました。
語り得ないものを語るために
私は、このような長編小説を読むのは、久しぶりでした。 リアリティーのないストーリー。ファンタジーとも、SFとも言えないような世界。だけど、そのストーリーには、リアリティがある。 読み進むにつれ、リアリティーのないストーリーに、真のリアリティーを感じました。普段のコミュニケーションでは、通じることのできないような、複雑な深層心理を小説に表現していて納得させるからだと思いました。 ふたつの大きなテーマを感じました。『暴力の意味』、そして『記憶と喪失』です。 それから「メタファー」という言葉がキーワードになっているのか?と、思うほど、よく、使われています。私は、これを読者に対するキーワードのように考えました。この小説は、私の心、そして読者の心のメタファーなんだと。 語り得ないものを語るために小説はあると言うのなら、村上春樹さんの小説は、まさしくそれだろうと、思いました。
教養への暴力
非常に興味深い作品でした。小説は本来前提とする知識を懇切丁寧に提示しないものですが、この作品には詳細すぎる引用がつき、しかも著者の解釈まで述べています。こうして、必要とされる教養を提示し、主題部分に入ります。教養の導入では絶対に誤読を許さない姿勢があるのに対し、主題部分は筋こそ丁寧に解説してありますが、メタファーが一義的には思えず、感覚的に分かっても、言語で説明するのは困難です。教養主義者と共に小中生にも開かれたテキストですが、知識に頼らずどこまで読めるかが測られます。教養人と呼ばれる虚飾を暴力的に否定している大作です。
聖人と使徒の物語と迷える若者の物語の合流点
舞台が完全に四国に限定される下巻になっても、相変わらず少年の物語と老人の物語は、淡々と並行して交互に語られます。「ハイドン」などの共通項が、トランプゲームの神経衰弱のように配置され、ついに「入り口の石」を巡って、二つの話は合流します。しかし二人は結局出会うことはありません。 そして読者は、著者から叩きつけられた挑戦状を意識するでしょう。ナカタ老人は一体何を象徴し、星野青年は一体何を代表しているのか。大島さんはなぜ登場しているのか。カフカ少年が高知の原野で見たものは… 読者は数々の問いに対して、自分なりの答えを用意しなければならないでしょう。そうでなければ、この小説を読んだ意味はありません。中でも、ナカタ老人が象徴するものについての考察は必須課題かもしれません。 二人の人間の「死」を経て、オイデップス王の場合とは異なり、最後に少年の「生」への前向きな決意で話は終わります。もう一つギリシャ神話と大きく違うのは、「姉」が介在することです。それとの関係性も含め、これからの少年の人生にあれこれ考えを巡らせることにしましょう。それは最後まで読み切った読者へのご褒美でもあります。
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田中 天
F.E.A.R.
¥ 714(税込)
在庫あり。
ジャンル内ランキング:870位
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