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   歴史・地理 の売れ筋最新ランキング   [2010年03月16日 08時34分]
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¥ 1,365(税込)
在庫あり。
ジャンル内ランキング:11,156位  
カスタマーレビュー数:5

くちコミ情報
すごい!!
私はすごく驚きました! 「錬金術関係の本がこれだけわかりやすいだなんて!!」そう思いました。 分かりにくいなぁ…と思った文も、図を見ればわかりやすくなっています。 もともと錬金術をよく知っているという方も、少しだけ知っている方も、全然わからないという方も、一度読んでみてはいかがでしょうか? あと、写真で見ていたよりも結構厚みがあり、中身も入っていました!!
初心者の私には◎
初めて錬金術関係のちゃんとした本を読みましたが、そこまで堅苦しくなく、楽しく読めて、 錬金術の思想や成り立ちなど、わかりやすく図解になっていて、中学生のころに読んだ参考書のようでした。 鋼の錬金術師を好きな方はこれを読むと、物語をさらに深く楽しめるのでは?と私は思います(実際私がそうなので) ただ本当に錬金術に詳しい方などは、きっと物足りないと思うので、やはり初心者の方の入門書と考えるのが一番のではないでしょか?
錬金術の教科書あるいは百科事典
 私も錬金術に詳しい方じゃない。 基礎から始まって、錬金術に関わった人物まで解説が及ぶ。  錬金術とタロットカードの関係。『賢者の石』の作り方。 錬金術師と呼ばれた人たちの辿った運命。  キリスト教による錬金術師の迫害。  興味のある人は是非、読んで欲しいと思う。
良書
ありそうでなかった(と思う)錬金術のハンドブックです。基本的な知識を網羅しています。ページの構成も読みやすいです。イラストが多いので初心者にはわかりやすいと思います。ただオリジナルの寓図が載っていないので物足りないと感じるかもしれません。解説書と言うより入門書として最適だと思います。
きちんと実用書でした
錬金術という非現実的なテーマを 実用書のような作りで解説する 一風変わった解説書でした。 ゴーレムの作り方や、賢者の石の作り方など 100項目それぞれに、図が付いているので とてもわかりやすく読むことができました。 私がこれまでに何冊か読んだ 錬金術に関する本の中では 最もわかりやすいと思います。 表紙にも笑わせてもらいました。


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十字軍騎士団 (講談社学術文庫)
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アミン マアルーフ Amin Maalouf (原著) 牟田口 義郎 (翻訳) 新川 雅子 (翻訳)  
¥ 1,575(税込)
在庫あり。
ジャンル内ランキング:17,110位  
カスタマーレビュー数:8

くちコミ情報
野蛮な西欧、グダグダなイスラム、それは現代も
高校で社会の科目を選択するときにいろいろ悩んだ 倫理は興味ない、政経は自分でできる、日本史は細かい 世界史と地理で迷ったんだけど母者の一言「世界史は今に続いているから」 まさに世界史がそのまま今に続いていると思わざるを得ない本である この本は西方から蛮族のフランクに蹂躙されるムスリムとその他大勢 そして一枚岩になれないグダグダなイスラムの諸侯たち レバノンはベイルート出身のジャーナリストである著者が悲惨な戦乱の世を同時代の目で著述していく 実はこの本の本当の論点は最後の章にある フランクは野蛮ではあったが権力構造や制度面で優れているところもあった そして西欧はイスラムの優れた科学や文化を学んで吸収していった 攻め込まれたイスラムは西欧の制度を学ぼうとはしなかった そしてイスラムは西欧に競り負けていくようにあるのであろう 十字軍=DQNというのは世界史を履修していれば常識であろうが 受けて立ったイスラム側の混乱とその後の衰退というのは非常に勉強になった ベイルート出身の著者からすればレバノンの内戦のグダグダも同じに映ったんだろう そういう意味では本書は十字軍時代の本でありながら現代の中東情勢の本でもあるのだ
差は歴然・・・
西側の十字軍が1099年7月、エルサレムを陥落させた後、彼らがそこの「聖地」で「何」をしたのかは高校の「世界史」では詳しく学ぶ機会はなかったが、・・・この「アラブ」側から見た本は詳しく教えてくれている・・・非戦闘員である住民を虐殺(7万人以上)ユダヤ人は彼らの教会であるシナゴーグでまとめて焼き殺され、東方教会の宗教的遺物も強奪、司祭も拷問にかけ虐殺・・・彼らの言う所の「聖戦」など微塵も存在しなかった事が良く解る・・・  翻ってイスラム側からの「ジハード」はどうであったか?1187年10月サラディンにより約100年振りに解放された「聖地」では、フランクであろうが中東の人間であろうが、キリスト教徒に対しては、殺人も略奪も行われなかったという・・・ この事は何を意味するか?私達は良く考えなければならないと思う・・・
十字軍はアラブ世界にとって「レイプ」であった。
ヒズボラとイスラエルがやっと停戦した。 しかし今度はイランとイスラエルの衝突が取りざたされている。 なぜ中東には戦争が絶えないのか。 さかのぼれば、12世紀の十字軍遠征にその元凶があるという。 新聞の日曜面に書評があったので、 昨今の中東情勢について興味があったことも手伝って 手にとって見た。 著者のアミン・マアルーフ氏はレバノン在住の著名なジャーナリスト。 日本でいえば朝日や読売の社説を書くような立場の人らしい。 1096年のフランク軍(=十字軍)来襲から1291年の完全撃退まで、 約200年間にわたってアラブ世界とヨーロッパとの戦いがあった。 本書はその200年を物語風に描いた「史談」である。 物語としての面白さと、歴史としての重厚さのバランスが適当で、 500ページ近い大部であるが、ちっとも飽きさせない。 まるで小説でも読むように、一気に読んでしまった。 11世紀末から13世紀末といえば、日本では平安から鎌倉へ、 公家から武家への政権交代が起きようとしていた時期である。 現代の日本にその当時の対立の影響が残っているとはとても思えないが、 アラブ地域の現在の紛争は、たしかに1000年前の紛争と地続きである。 アラブの歴史は未だに「歴史」ではなく「今」なのである。 ムスリムといっても一枚岩ではない。 アラブ、トルコ、イランの三民族の間の抗争がある。 加えてヨーロッパの軍事介入が事態をさらに複雑にさせる。 現代ではそこにアメリカも加わった。 アラブ世界の難しさを民族感情レベルで理解できる好著である。
歴史書にもファンブックにも
本書はアラブ世界の視点で十字軍の侵攻から後の反攻、 さらにサラディンという歴史的英雄の登場を活写しているわけだが、 これらの推移をふまえつつ現代アラブ世界と欧米諸国の 対立が抱える問題にまで挑戦的に言及しているのは興味深い。 p 高校の世界史の教科書では、ほんの数ページ、 それもヨーロッパ側の見方でしかない内容だった十字軍史が、 アラブ側から見ることにより、より多面的に、立体的に 当時の人々が何を考えていたのかがよくわかる。 p もともとハードカバーで売られていたものだけに、ページ数と値段は結構なボリュームだが、 手に入れる事も至難だった時期を考えれば非常にありがたい。 しかも単なる歴史の羅列を記したものではなく、物語としての表現も軽妙かつ秀逸なので ちょっと普通の歴史小説は飽きた……という人は大いにのめり込むだろう。 p 大学で史学を専攻したいと思っている高校生にぜひ薦めたい作品だ。 p ちなみに本書は知る人ぞ知る有名なファンタジー小説、 「アルスラーン戦記」の参考資料にも使われており、 ファンなら登場する固有名詞にニヤリとする事も多々ある。
イスラム世界から見た十字軍の時代
中世ヨーロッパ世界による聖地回復のための十字軍。 後のルネサンスから近代への発展へとつながっていく契機ともなった重要な歴史的事件であり、今でも「異教徒との戦い」に「十字軍」の名称が使われるくらい、ヨーロッパの精神史に大きな痕跡を残している。 p 日本における十字軍の受容はおもに西洋発のものであった。 学校の世界史の授業でも西洋からの視点で十字軍について教えられている。つまり加害者からの視点である。この書は被害者であるイスラム世界側の視点から描かれているという点で興味深い書である。 p この書には西洋における十字軍の事情はほとんど語られない。 十字軍の提唱者であるウルバヌス2世の名はほんの一部、他の十字軍に関する書でよく取り上げられるフリードリヒ・バルバロッサやリチャード1世もわずかにしかでこない。この書で登場する西洋人はサンジル・ゴドフロワ・ボエモンといった実際に従軍し、現地に王国を築いた騎士たちの名である。 p そして当時の中東情勢のおいて十字軍がどれほどの影響を持っていたかも知ることが出来る。乱立気味の東イスラム世界において十字軍は大きなインパクトであったことは確かだが、イスラム諸侯が一致団結して十字軍と戦うことは殆どない。イスラム諸侯間での集合離散、場合によっては十字軍勢力と結んで他の諸侯と戦う姿はこれまでの十字軍とイスラムの戦いのイメージを覆すものである。 p 十字軍というとどうもイメージ先行だった嫌いがある。 この書で当時のイスラム世界の情勢というものを知ることが出来た。 ジハードの戦闘的側面は近代において強調されるようになったというが、確かに十字軍時代には宗教的に強い動機を持つジハードが行われたわけではないようだ。 p 最期に題名の「アラブが見た」というのは内容を正確に表していないように思う。なぜなら、この時代・地域に登場する人々の多くはトルコ人・クルド人といった非アラブのムスリム勢力だからである。



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¥ 1,575(税込)
在庫あり。
ジャンル内ランキング:34,550位  
カスタマーレビュー数:19

くちコミ情報
蝿と蚊と日本の美しさ
僕の故郷、天童をイザベラバードは歩く。 もちろんその頃、僕の家はなかったけれど、 僕の家の前をバードは歩く。 僕の家ができるは、バードが歩いた1878年の ほぼ100年後だ。 バードは蝿と蚊に悩まされ、日本人の礼儀正しさと 学問のある礼儀正しい態度にふれる。 蝿と蚊以外は、 日本はれほどにきれいだったかがよく分かる。
イザべラバード日本奥地紀行を読んで
皆さんは歴史に少しでも興味がありますか? 歴史小説、過去の人々の日記、自伝を読んでその時代の空気、時間軸、距離感、環境、生活習慣、宗教、人生観、食べ物、服装から天候まで色々想像を巡らしたりはしませんか? もし、YESであれば、この本をお勧めします。 明治11年西南戦争などの士族の乱が治まったばかりの日本を江戸から北海道まで旅をした英国人女性の紀行です。 イザべラバードはインテリジェンスに溢れ、冒険心と好奇心に富んだ文明人です。  その感覚は、今われわれの横にいても何の違和感も感じさせない高い知性と旺盛な独立自尊心を持っています。 つまり、正に現代の読者自身がタイムスリップして明治11年の日本を旅し、そこで体験したすべてをを現代にレポートするという実現不可能な事が実現しているという真に驚くべき感覚の本なのです。  一ページ一ページが想像心を掻き立てます。  映画やTVの時代劇の映像に違和感と不信感を持っている人には正にベールをはがされる爽快感を味わう事が出来ます。  楽しみ方は無限のこんな本を読んだのは、これまで一千冊に近い本を読んできましたが、初めてです。 
著者の知性と行動力に頭がさがる
本書は「明治初期に、東京から北海道まで旅したイギリス人女性の旅日記」と単純に紹介するにはあまりにももったいない。その徹底的な写実にこだわった観察力に、それを記憶し文章に残す知性と、自ら未踏の地をかきわけて進んでいく行動力により、明治日本をかなり詳細に、まるでその時代にタイムスリップした様な情景を読者の頭の中に作り出してくれる。またアイヌの生活に関してはかなり価値の高い歴史的資料を残している。 本書の一番の特徴は、庶民の生活が地域別に事細かに描かれていることであろう。異国に外国人一人という旅の中で、著者の日々の感想は最低限に、偏見にほどんど捉われず客観性を重視する日常の描写は、アイヌの生活を綴る後半に活かされ、そこで完全に一人の民族学研究者となって活躍している。またところどころ風景や土地に愛情が注がれた文章にも惹かれるものがある。 年表によると著者は、日本を発った後も、世界各地を旅していることがわかる。その執念とも言える知的好奇心とそれを行動にもっていく強靭な精神力には、全く頭が下がるばかりである。
東洋のアルカディアに生まれて
彼女にとっての「未踏の地」は、すでに何世代もの人々が歴史を築いている。 彼女はその歴史に触れる。僕らはそれを読み、喜びと、不快とを同時に受けることになるだろう。 彼女の感想は、西欧的だった。それは、今の僕らの感覚に近いだろうと思う。 文明開化、戦争、敗戦、高度経済成長、バブル崩壊。 時代を超えて、今の日本は確かに彼女が理想的だと思うような、技術や、生活が生産されただろう。 だが同時に、彼女が感嘆の声を上げた諸々の美しさは、もはや失われつつあるだろう。 彼女がアイヌを訪れる章は、日本人が失ったあらゆる素朴さを考えさせられる。 「祈りが空を穿つことができない世界、天の扉がすべて閉じられ、ただひとつ開いているのは傷つけられたものの涙が通る扉だけであるような世界、そのような世界について彼らが語るとき、彼らが教えているのはおそらくそのことである。」-レヴィナス-
ただ者ではない観察力と詩的表現力
・ 本書は、著者が妹へ送った手紙をもとにまとめたもの(明治時代の国際郵便事情に感心する)。日本語がわからない人間によるものとはにわかには信じがたい驚異的な情報収集力。後で加筆はしたのだろうが、一日当たりの執筆量が多い。外国人ならではの間違いはあるのかもしれないが、私が気付くものは皆無。 ・ そもそも中年スコットランド人女性が、元々の知り合いの同行無し(日本人青年を雇った)に、約130年前の日本の奥地を旅した行動力に、感動と若干の呆れ。病気、詐欺、強盗など様々な危険があったろうに。本人は予想していたであろうが、豪雨などの苦難に見舞われている。 ・ 一旦見学を断られた病院に、文書で許可をもらって再度訪問するなど、かなりの厚かましさも見せている(私も見習おう)。しかし、彼女のたくましさのおかげで、私はこうして過去の日本の状況を、客観的に詳しく知ることができるのである。また、師範学校、絹織工場も訪問している。 ・ 当時の地方の日本の不潔さなどが、たびたび描写されている。私は何度か発展途上国を旅したことがあるが、それから類推すると真実だと思われ、貴重な情報である。 ・ 日本人、アイヌ人文化の詳細な調査のみならず、自然の観察とその詩的な表現も高水準で、本書が未だに読まれていることに納得する。 ・ 挿絵がいくつかあるのは長所だが、一方、不満な点は地図が無いことと、漢字の振り仮名の少ないこと。旧名が多いので不便であり、出版社の配慮は不足している。


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自信が湧く本
 2005年の春、ニッポン放送をめぐるライブドアとフジテレビジョンの忘れ難い買収合戦が起きたとき、わたしは本書を通して学んだ「論語」を思いだしていた。報道される「実際」と本書の「教え」をいちいち照らし合わせて考えると、攻防の実に深いところを流れる筋が見えてきて驚いたものである。  それ以来、国の内外で事件や事故が起きるたびに、ニュースを見て、なるほど活学とはこのことかと納得した。  意見を求められて判断を述べるときなど、古典を準拠すると、無数の碩学が支持してくれている気がして心強くなる。それだけに、本書は「論語」と無力な「自分」の橋渡しをしてくれるとてもいいテキストだと思った。  


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編集委員と書いて寄生虫と読む
 表題は見ての通り『高度成長』、書いたのは経済学の教授、誰しもが日本の戦後経済史を 系統的に綴ったテキストを本書に期待することだろう。  ところが、本書は必ずしもそうした要望に沿うものではない。あくまで50‐70年代の日本を 記録した通史を志したものらしい。  ただし、その出来に関しては、残念ながら、そう褒められたものではない。というのも、 書全体を貫く強靭な背骨、包括的な物語がまるで見えてこないから。  些か逆説的ではあるが、いっそのこと、経済史をやりに行った方がよほどまともな 通史として成立していたのではなかろうか、とすら思えるほどである。  種々の出来事について何らかの要素を――それこそ例えば経済を――軸にして有機的に 連結させて、鮮やかな説明を与えてみせた、と評するにはあまりに遠いところにあるのが 本書。膨大な資料に翻弄されて、ひとつの大きな物語を紡ぎ出すことに完全に失敗している。 しかも、各々の事例に関する評価においても極めて片面的で、未来へのケーススタディとして 恰好なこの素材を生かしているとは到底認められない。  ではあるが、この失敗をすべて筆者の責任とするには気が引ける。というのも、あとがきに おいて明かされているように、プロパーである経済史をやりたかったとの武田氏の希望は 退けられて、専門外の通史が編集委員によって強要されたという経緯があるからである。  だったら他にもっとふさわしい書き手がいただろう、と思わずにはいられない。  無論、一度仕事として引き受けたからには、筆者が相応の咎を受けることはやむなきこと。  総じて言えば、戦後史研究に何らの貢献ももたらすことのない一冊。
高度成長の時代
敗戦による荒廃からおよそ40年。今や日本では経済成長率の回復は是が非でも成し遂げられなければならない課題として政治の議題に挙げられるようになった。本書が描くのは、そのような「経済成長の神話」、成長への妄執が日本人の心性に深く刻み込まれる「高度成長」の時代である。 政治史的にこの時代を論じる者は一般に、50年代は「政治の季節」、60年代は「経済の季節」としてきれいに分けて描き出そうとする傾向があるように思う。だが、本書は章題こそそのような傾向を踏襲しているものの、第一章「1955年と1960年ー政治の季節」において生産性向上運動や三池争議の敗北といったエピソードを通してこの「政治の季節」においてすでに後の60年代に顕著に現れてくる戦闘的な労働運動衰退の潮流と労使協調路線の萌芽が見出されていることを指摘している。「政治の季節」と「経済の季節」はやはりそうそう明確に分けることはやはりできないということなのであろう。この点、経済史の分野に属する研究者による通史ならではというべきであるように感じる。 第二章「投資競争と技術革新ー経済の季節」も興味深い。外貨不足という制約の中、日本政府はどのような経済計画を策定し、経済の自立と成長を模索していったのか。経済史に馴染みの無い者にもわかりやすく叙述されており、勉強になる。 ただ、一つ不満を挙げるならば高度成長と社会の関係についての議論が希薄な点である。もう少し大衆消費社会の成立が日本人のメンタリティにどのような影響をもたらしたのかといった論点についてもっと議論を深めて欲しかった。この点は紙幅の制約もあるのだろうが、参考文献一覧を見ても高度成長の社会史というテーマはやはりまだまだ研究の蓄積が少ないようにも感じられる。その点、今後の研究に期待したい。
経済成長という言葉が経済白書に最初に載るのは「もはや戦後ではない」と同じ1956年版
鳩山首相が勇退の代わりに結んだ日ソ共同宣言の発効と同じ日に日本は80番目の国連加盟国になったのですが、鳩山首相は右派などから随分、批判されました。しかし、こうした一連の動きの中でIMFやGATTへの参加も実現した、というあたりの指摘は新鮮(p.27)。GATTへの加入には、戦前の繊維製品のダンピング輸出で苦い経験を持つイギリスなどが反対し難航したというんですな。そこで助け船を出したのはアメリカ。アメリカは日本に対して関税引き下げを行う国に対しては、その国の希望する関税を下げる用意があると表明。55年にやっとのことで3年がかりで加盟国になったというんです。いやー、戦後はアメリカにお世話になりっぱなしですな、日本は。 《しかし、経済成長を目指した時代には、成長それ自体が目的だったわけではなかった。鳩山内閣の経済自立五ヵ年計画が五%成長を目標としたのは、未だに広範に残っていた雇傭の不安や潜在的な失業を解消していくことが必要だったからである。そうした目的を失ったとき、成長は自己目的化し、日本は成長の神話を追いかけ続けることになった》(p.240)という指摘もいい。これは《61年に国民皆保険・皆年金が達成されたのち、潜在的な医療需要が掘り起こされて》(p.170)医療費が増加していったということにも通底しているように感じます。


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鉄人823号
天皇を中心とする貴族階級と国民(武士、農民他)の溝の深さで、当然問題が起きるんでしょうね。基本的に自分中心の権益にならざるを得ないから。根深い部落差別もケガレ信仰を中心とした単なる職業の差別が長い時間と共に固定されてしまう恐ろしさを感じました。
第四のキイワードが
「和」、「怨霊」、「言霊」に続きキイワードが本書で明らかになります。それが、「ケガレ」と言う概念です。著者はこの思想こそが、武士による社会を作るきっかけとなり、さらには非武装中立という意味不明な政治思想を作った原因にもなっていると喝破しています。 歴史は連綿と続いていると言われますが、1000年以上前の考え方が、現代に於いてもほとんどコンセプトを変えずに生き残っている事に驚きますが、この関連性をこのような簡単なキイワードで表現しきった著者の視点の高さに敬服します。 自衛隊、憲法問題、一般の歴史学者への辛辣な批評スタイルは、「耳タコ」状態ですが、それでもその論理的で、一貫した姿勢については共感をします。
日本史の深層がよくわかった。
 中世の歴史を、言霊・怨霊にこだわって分析している。こだわりすぎの感もあるが、その分、他の書物にはない斬新な解釈が展開されており、興味深く読むことができた。右翼的な傾向があるかなと感じたが、部落差別解消に向けての提言などはもっともなことが述べられており、共感できた。
平安貴族に現代日本人を見た
「逆説シリーズ」第四作。とかく退屈で敬遠されがちな平安時代に綿密な考証を加え、数々の鋭い説を生み出している。 「六歌仙=怨霊」説は話としては面白いが、この件は謎が多過ぎて説得力に欠ける。著者は紀貫之が六歌仙を定めたと書いているが、それでは古今集の序文で貫之が六歌仙を貶している点と矛盾する。褒めないと鎮魂にはならないだろう。「刀伊の入寇」は教科書にも出て来ない話なので大変参考になった。私は井沢氏ほど言霊教を信じていないが、日本人の"平和ボケ"と"事なかれ主義"がこの時代から続いていると思うとゾッとする。普段あまり取り上げられない藤原氏"中興の祖"良房について詳細に解説してあるのも本書の価値を高めている。平将門論は既知のもの。「源氏物語=鎮魂の書」は首骨し難い。むしろ「枕草子=定子(敗者)のための鎮魂の書」と捉えるべきで、「源氏物語」は傲慢な道長の余裕と考えるべきと思う。「院政」の問題は人間のドロドロした怨念を感じさせ、保元・平治の乱の起因を明確化している。武士の登場に関連して、現在の非武装中立論を批判しているが、100%賛成である。阪神大震災の際、村山首相が自衛隊投入を即決していれば、被害は数分の一になったと言うのが定説である。平和(軍隊)論に関しては私もほぼ同意見なのだが、無理にケガレと連動させる必然性はないように思えた。それにしても「令外の官」、「北面の武士」とは懐かしい言葉だ。平清盛論は平凡。 歴史のエア・ポケットのような平安時代に焦点を当てて、現代の日本の諸問題にも通じる論を数多く披瀝したシリーズでも出色の出来の作品。
やはり御霊信仰に絡む話がイザワ節の真骨頂か?
 逆説シリーズの2・3と読んで、私にとってこれがイザワ本3冊目。ポテチについ手が伸びるみたいな状態で、今夏はこのシリーズとお付き合いかな、と半ば覚悟し始めている。  ただ日本史再構築の大事業を週刊誌連載で行うというキツサからか(当然ですね…)、ここへ来て少々息切れも感じる。すでに他のレビューで指摘のある通り、話が憲法9条問題に絡んだ平和主義批判などに度々「脱線」したり、持説の能書きばかり目立ったり。  とは言え、この停滞感には事情もあると思う。一貫して「宗教的要素の重視」を訴えてきた著者だが、古代から中世へと時代が進むにつれて、その力点に変更がある。これまでは御霊信仰を柱に怨霊や鎮魂の視点から歴史を見直してきたのだが、武士の登場を境にして焦点がケガレに移っている。ここで手間どっている印象。  大伴黒主の正体はともかく六歌仙についての考察には説得力があったし、『源氏物語』がなぜ「源」氏の物語なのかという指摘にもハッとさせられた。つまり御霊信仰絡みの議論には相変わらずの冴えが感じられる。他方、武士の登場以降の記述はケガレ論を調味料にして従来の研究成果をなぞっているだけのように思える。やっぱりイザワ節の真骨頂は、怨霊・鎮魂話なのかなァ…  という疑問も感じつつも、第5巻「中世動乱編」に突入するのココロだ!


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本物の思想がここにある
思索が自身の血肉と化した思想は純一である。簡潔な言葉の中に、人生で大切にすべきことが凝集されている。 西郷隆盛という人間が、いかに偉大で人格者であったかがこの遺訓によって偲ばれる。 また教訓や格言としての価値だけではなく、政治を執行する者にとっての指南書となるものである。遺訓の一々は至極もっともなことを述べていると、読者をして頷かせると同時に、この当然至極なことが現行の日本政府においては全くなされていないことを実感させられて、背筋の寒くなる思いである。 是非とも教科書で子供たちに教えてやりたいと思った。
本は薄いが
 現代語訳がないのが難と言えば難だが、その分原文の格調高さを味わえるし、漢文の復習だと思えば苦でもない。100頁程度の薄い本だが、南洲翁の遺訓のほか翁が拳拳服膺した言志録の抜粋も掲載されており、内容はとてつもなく濃い。  この本の中の1頁、いや1句でも実践できればそれだけで立派な人間になれそうである。
至誠の人 西郷隆盛
西郷隆盛の美しい心が直に伝わってくる素晴らしい本です。 薄い本ですので常にポケットに入れて持ち歩けます。 この『西郷南洲遺訓』についてはご存知の方も多いと思いますが、 維新後、明治政府首脳達と政見で袂を分かち薩摩に下野していた西郷から 庄内藩の藩士達がいろいろと教えを乞い、感動した事を藩に帰ってから書き纏めたものがこの遺訓です。 全部で41条の聞き書き集です。 その庄内藩といえば戊辰戦争で西郷率いる新政府軍と最後まで闘い抜いた旧幕府側の藩です。 しかし、敗戦後に庄内藩に対して行われた西郷の敵に対すると思えない寛大な処分と 敬意のこもった対応に感激した藩士達が、 その後、わざわざ薩摩まで多人数で教えを乞いに赴いたということです。 『西郷南洲遺訓』はそういった美しい経緯でできた書です。 敵も味方もなく、人として正しい事を行う 西郷の『至誠』が如実に現われた逸話です。 西郷の『至誠』については講談社学術文庫『氷川清話』の中で 晩年の勝海舟がその感動的な想い出を熱く語っています。 西郷の言葉で「敬天愛人」が有名です。 この言葉は西郷を敬愛しその教えを実践されている稲盛和夫さんによって 京セラの社是とされている事でも有名です。 稲盛さんの新著で『人生の王道』が出ていますが、この遺訓についての本です。 この本も素晴らしい内容です。 『西郷南洲遺訓』から一つだけ抜粋します 「道は天地自然の物にして、人は之を行うものなれば、天を敬するを目的とす。 天は人も我も同一に愛し給うゆえ、我を愛する心を以って人を愛する也。」
自分が好きな西郷さんの言葉を抜き出して持ち歩きましょう
日経コラムニストをしておられる田勢康弘氏の講演で「西郷南州遺訓を政治家にばらまいているが、若い政治家は漢字が難しいと読んでくれない、薄いのに」という話を聞いたのが20年前。当時早々に買ってみたが、矢張り漢字が難しく放り出していた。それを降り積もったほこりを払って読んでみたが実に良い。「命もいらず、名もいらず、官位も金も要らぬ人は始末に困る人なりp.15」等、人を勇気付ける言葉が星のごとくちりばめられている。 聖書の言葉と通じるものもあっておもしろい。当然かもしれないが、「知識」よりも「人格」を重視するところは新渡戸稲造の「武士道」と合致している。しかし征韓論をとなえたり、江戸に放火して幕府を挑発し鳥羽・伏見の戦いに引っ張り出したりした謀略家・テロリストとしての西郷さんとこうした聖人のような西郷さんはどう結びついているのだろうか?
分かりやすくて 行い難し
 岩波文庫の中でも実に頁数が少なく 従い薄い本である。しかし この本に言及する人も実に多いのも事実だ。  西郷隆盛は 伝説化された「巨人」である。幕末から明治にかけた 国難の時期には いろいろな人物が雲が湧くかのように出てきた様子は 例えば司馬遼太郎の幾つかの著作を見れば良く分かる。彼らの頑張りで 今の日本があるといっても過言ではないと思うが その中でも西郷は頭一つ抜けた存在になっていると思う。  特に西南戦争で亡くなったことが 余計に伝説化を推進したのだと思う。  能力的には他にも優秀な人材がごろごろしていた時代だったと思うが 哲人という意味では西郷以外には 案外見当たらないと思う。坂本竜馬は 世界をグローバルに観るという点では桁違いだったかもしれないが 哲人では無かったと思う。    本書を座右の書とすると言う人は現代にも多い。特に政治家がそう言う場面を散見する気がする。政治家として 西郷の生き方に憧れる人も多いのかもしれない。しかし 本書で西郷が言っていることは 分かりやすいが 行うことは非常に難しい事ばかりだと思う。冒頭の一文で西郷は言う。  「大政を為すは天道を行ふものなれば 些とも私を挟みては済まぬものなり」  そんな難しいことは 僕らには中々出来ないのだ。  


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淡々と進むソマリアの物語
 ひたすら戦闘場面ばかり見せられる映画版と違い  こちらはソマリア情勢などがクールに描かれております。  「真実」に触れたい方はこちらがおすすめです。
人物像がしっかり書かれてる
映画を見た後に本作品を読みましたがキャラクター一人一人の人物像がしっかり書かれており映画では語りきれなかった部分もカバーされていました。 戦争モノを映像ではなく文字でここまでリアルに表現できるなんて…と感心してしまいました。 映像を見てもっと知りたくなった方や物足りなかった方は本作品でかなり世界観を補填できますよ 読み物苦手な私が上、下巻一気に読めてしまえるスピード感溢れる描写に感動です 優れたノンフィクション作品
映画を見る趣味がない立場から
 本書は同名の映画の原作ということでしたが、私には映画を見る趣味がないため、映画と比較してどうこう言うことはできません。本書はノンフィクションであり、小説として胸のすくようなアメリカデルタ部隊や SEAL 部隊最強/完璧ものとは違います。まさにリアルな戦場の記録です。フィクションではあまり語られないか、脇役にすぎないレンジャー部隊や山岳師団の行動についても詳細に書かれています。そして、彼らも決して最強の戦闘サイボーグではなく、間違いを犯すし恐怖におびえる生きている人間であることがわかります。また、部隊と指揮系統や政治的な関わりも理解しやすく書かれています。  本書がノンフィクションとして優れているのは、パックスアメリカーナの世界警察的な立場からだけではなく、敵方となるソマリ族側からの視点での記述/証言も多く記載されている点だろうと思います。この上巻では、戦闘場面を中心に、予想外の出来事が重なり、戦闘が泥沼化していく様子が書かれています。そして、上巻を読めば下巻も続けて読みたくなることと思います。
映画の方が・・・
映画を見て、そのリアルな戦闘シーンに驚かされ、原作を手に取りました。 正直、映画を見た後読むとがっかりです。 確かに映画で描ききれなかった部分は詳しく分かりますが、映画の緊張感、スピード感が原作からは伝わってきません。 実際に起こった話ですので、事実に基づいて書かれているのですが、登場人物が多すぎて何がなんだか分からなくなります。 誰か一人を主人公にして書かれていると分かり易いのですが。 よほどじっくりと本を読まれるか対外にはお勧めしません。 時間のない方は映画を見て楽しみましょう(笑)。
映画とは別の真実が描かれた戦争文学の佳作です
ブラックホーク・ダウンを映画で観たあとで本作品を読むと、余りに価値が違うことにとまどわされます。本書においては、米国人としては恐らく唯一ソマリアを訪問してモガディシュの戦いについての、ソマリア人の側の言い分を調査している点、秀逸です。 一方、映画では、まるで蛮族が銃を持ってアメリカ兵を攻撃しているかのごとくですが、ソマリア人にしてみれば、アメリカ人が、なんだか知らないけれど攻めてきた。しかも、映画では全くふれられていない、ソマリア人への事前の攻撃による虐殺にもにた事件がきっかけで反米感情が急激に膨張していった点について公平な視点から解説しているのはジャーナリストの作品と言うべきでしょう。 しかし、確か映画の脚本は彼自身では?いったい、何が彼に起こったのか、そっちの方を知りたくなるほどの、変節ぶりには、驚くばかりでした。映画が好きだからと言って、必ずしも楽しめる作品ではありません。何せ長いし、細かいし、読むのは結構ガッツがいります。しかし、名作であることは間違い有りません。


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砂漠の女ディリー
FGMのことは初めて知ったので衝撃を受けた。 こんなひどいことを実の親が自分の子供にするなんて信じられないが 医療や他の国の文化などについて十分な知識がないからこのひどさを理解していないのだろう。 家出してからずっとひとりで生きてきた彼女が母に再会できたのはよかった。
直ぐ読める。
もうこの本を読んだのは、6年くらい前のこと。その頃は今より本読むのが苦手で、でも何か読みたいと思ってて、読んでみたら、翻訳された本特有の読みにくさが無いのですんなり読めた。 未だにこんな習慣が残ってる国あることに衝撃を受けた。1ページ読んだら次、次、進んでいつに間にか終わってしまう。 夢中になって読んだ記憶がある。
壮絶です。
特に女子割礼のくだりは読んでいて「うわー痛いよ痛いよ」と顔をしかめずにはいられませんでした。といっても、自分が想像できる痛みの範囲を遥かに越えているでしょうが・・・話の展開がすごすぎて止まらず一気に読みました。
幸運は自分で勝ち取るものだと教えてくれた本
砂漠のど真ん中で5歳の少女は性器を切り取られる。 麻酔もないから、母親が暴れないよう少女を押さえつけ ジプシーの老女が欠けた剃刀の刃にツバをはきかけ、 照りつける太陽の下、一切の性器を切り取とる。 更に平べったくなってしまった場所に棘で穴をあけ 排尿と月経のための小さな穴を残して縫合。 すべては将来の夫を喜ばすためだけに。 これが今まで13億人もの女性に施された女性割礼の実態である。 p こうしている間にも年間200万人の幼い女の子が FGM(女性割礼)を施され続けている。 麻酔も消毒もない中で性器を切り取られた少女たちの多くは 出血多量や破傷風で命を落とし 生き延びたとしてもHIVや肝炎、膀胱炎、不妊症、月経困難、 うつで苦しみ続けなければならない。 p 著者は類まれな美貌と、信じられないような幸運に恵まれた。 しかし、その幸運のほとんどは彼女が努力でもぎ取ったものだ。 元は英語を話すことも読むこともできず またパスポートさえなかったのである。 どんな逆境を前にしても持ち前の行動力と努力によって 走り続けハードルをクリアし、また走り続けていった。 p これを読み終わったあと、自分が当たり前に思っていることが どれだけ幸せなことなのか、一つ一つの当たり前に心から感謝した。 もうこれから先、 愚痴も文句も不平も不満も一切口にしない。 再度コレだけは何があっても守ろうと、自分に念を押した。
女性の生きる強さ
ディリーの彼女自身の生きる強さが、とっても強く感じられました。彼女が、自分で砂漠の真中にいる家族の下から家出し、最終的にトップモデルになったという経歴は前もって知っていたものの、そこに辿り着くまでの経過はわからなかったのですが、この本を読んでまるでドラマか映画ではないかと思うそのストーリーに引き込まれていき、一気に読んでしまいました。まるで、自分が主人公になってしまうような。しかし、自分が主人公になったとしても、子言う風に強く生きてこれたのだろうかと思うような物語です。アフリカの部族同士の闘争の現実や、宗教が人々の考え方の根本にあるといったことが見えてきます。
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