2010年03月21日(日) 選書・叢書の第1位は
『【新版】 雑兵たちの戦場 中世の傭兵と奴隷狩り (朝日選書(777))』!
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藤木 久志
¥ 1,365(税込)
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ジャンル内ランキング:19,222位
カスタマーレビュー数:5
【くちコミ情報】
豊臣秀吉の記述が面白かった
準管区長コエリョと豊臣秀吉の奴隷売買に関するやり取りが 非常に興味深かったです。 個人的には豊臣秀吉は狡猾で、利益のためには多少の事には 目をつぶる性格のような印象があったのですが、 日本人奴隷売買に激昂して貿易に制限をかけようとした 豊臣秀吉の姿勢を見て、豊臣秀吉のイメージが一新されました。
歴史小説や大河ドラマでは描かれない庶民の戦国
戦国時代というと、どうしても武将にばかり目が向いてしまい、上からの目線でしか見えていなかったという事に気付かされる。 本書はそういった「英雄たちの戦場」ではなく、普段はスポットライトが当たらない雑兵・庶民の戦国時代はどうだったのか、という事を様々な資料に基づき解明しようとしている。 そこには、今まで薄々知ってはいたが深く考えようとはしなかった、リアルな戦国の姿が浮かび上がってくる。 公然と行われる略奪・略取・人身売買。それらを生業としていた多くの無頼漢達。そしてそこから逃れようとする、しかし、ただ弱いだけではなかった強かな村人達。秀吉の天下統一により、戦場という稼ぎの場を失った人々は、為政者の意に反しても逞しく生き続けようとする。 下からの目線で見ようとするあまり、武将の行動に対する解釈に強引な部分がある気もするが、それも新鮮な視点だった。 躍動する戦国庶民の強大なエネルギーや、血と汗と泥にまみれたリアルな戦国時代が感じられ、大変興味深かった。 補注や索引も充実していて分かりやすい。
一般人に焦点をあてた中世〜近世初頭日本論考の代表的タイトル
網野善彦による民衆史などとはまた違い、一般人のうち土地に属するもの(農民層)及び属していたが離れたもの(土地が養いきれない分量の人間・離農して非正規雇用の準軍人となったもの)をメインにいわゆる戦国期の村(ほぼイコール戦場)、城、人の流れを論考。今ではかなり定着した感のある「丸腰でない一般ピープル」史観が一般的にはまだそれほどメジャーでなかった頃の発表だったと思うが、現在では補訂新版となんだか定番になった感じ。 4部構成で、1:各地・各時期の侵略に伴う物の略奪や一般人の拉致売買・身代金取引などの戦場の現実、2:略奪・拉致の実行者層の具体像、3:戦場(ほぼイコール村、一般人の居住空間)での地元住民の姿。避難と帰還、防災保険(訴訟・免税、大名との交渉など)等々。4:戦国の終焉に伴う2の層の行方。土木建築系雇用、海外流出、都市の日雇い層などへ。(個人的には現代の非正規雇用と重なるイメージが・・)という流れ。 あくまで史学の見地なので、史料の提示とそれに基づく持論展開という形式となり、当然ながら娯楽色はありません。入門者にはもう少しライトな新書・文庫やムック系のものの方がよいと思います。タイトルは「戦場」ですが結果的にかなりテーマが拡散してしまっている点、またこれも当然というか論文の性質上やむをえないのですが意図的な飛躍と史料の孫引きで星ひとつ分。良書であることは間違いないので、一次史料まで興味の範囲にある方にはお薦めします。土地が養いきれない人口と戦争・産業と雇用の構造というテーマはさらに古い時代から現代まで、日本のみならずあらゆる地域と時代に共通のようです。
批判的知性の試金石
「こんど、家来の角右衛門が日本へ帰るので、テルマとカクセイをお土産に届けさせた。無事に着いただろうか。そのうちコカクセイ一人は娘にやってほ しい。私も戦場で十一歳の子どもを手に入れ(求め)て召し使っているが、ひどい病気もちで困っている。いずれ娘にもテルマを一人、手に入れ(求め)て贈ろう。また拾左衛門尉殿にも下女にでもできそうな子を一人、手に入れ(取り)て、次のお土産にしよう。ただ、いまは加徳カドクという島の暮らしで、食べるのがやっとだから、そのうち手の者をやって、手に入れたら(取り候わば)送りたい・・・。」本書、pp.62-63 これは、外国出張しているお父さんから家を守るお母さんへの手紙の一節である。時は今から400年前、慶長二年(1597)。差出人は、島津家家来で小身の武士、大嶋忠泰。受取人は、国元の妻(内方・宿本)。差出地は、再侵略真っただ中の朝鮮半島の戦場。 この藤木の書は衝撃的な本である。旧版は1995年に出ており、その後新たに確認できた史料を付け加えた新版がこれだ。上記は、朝鮮半島における秀吉軍の奴隷狩り戦争に関するものだが、驚くべきは、これが、日本国内の戦場における普遍的な習俗の国外持ち出しであること。 つまり、私にもあなたにもどこかの歴史的段階で、戦場の戦利品としての奴隷の血が流れている可能性もあるわけだ。美醜善悪を含め、己の歴史的来歴を知るために必ず読むべきである。この事実を冷静に受け止めることができるかどうかが、その者の批判的知性の有無をあぶり出すであろう試金石の書。
瞠目の一書
村に対する人や物の略奪(乱妨)が日常化していた戦国時代の戦場。そして略奪こそを目当てに戦いに加わった下級兵士たち。現在では既に通説化しているかもしれない戦国時代の現実であるが、門外漢の目には非常に新鮮であった。時代劇で描かれる華やかな武将たちと同時に存在した、戦争の現実がここにある。 更に驚かされたのが、東南アジアに売買された日本人奴隷(戦争での略奪被害者)と、同じく東南アジアで繰り広げられた西欧諸国の植民地戦争に投入されたという日本人傭兵の存在。きちんとした研究があるからこそ明らかになるこうした現実に、歴史の幅広さと奥深さを痛感させられる。 新版ということで、旧版の訂正や新たなエピソード挿入等があるそう。価格も手ごろなので戦国史の好きな方には是非薦めたい。
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カスタマーレビュー数:12
【くちコミ情報】
台詞、朗読に効果あり
この呼吸法をすると台詞、朗読などが全く変わりました。 日本の言葉って本当はこんな感じだったのかなと思いました。
どうでしょう。
この人は、虚無僧尺八界では、片岡鶴太郎が葉加瀬太郎の真似をしたような方ですね。 鶴太郎好きなタイプの方には、オススメかも。
密息で、ものの見方が変わる
良い意味で、期待を裏切ってくれた本だった。 思っていたより”密息”というのは複雑ではなく、やり方の紹介は数ページで 終わってしまった。 慣れればそれほど難しくなさそうだし、静かな呼吸なので呼吸法にありがちな 副作用の心配も少なさそうに思える。 4つの呼吸法の考察や日本人の身体の使い方、姿勢といった身体論なども、 もちろん面白かったが、それだけにとどまらず、日本文化、音楽、能など、 幅広いジャンルで多岐にわたる考察がなされており大変読み応えがあった。 日本人の身体の使い方、姿勢の背景にある国土や文化、生活様式の影響を考えれ ば、西洋人と違ってくるのは当然である。正しくて美しい姿勢はこうだとか、 欧米に倣うべきだといった、単純な価値付けは的外れであるということがよくわかった。 あらためて日本の伝統文化の良さを認識できる本である。 この本を読んだ後では、日本の伝統芸能や芸術作品の見方が少し変わるだろう。 いや、文字を追うだけでなく、「密息を行えば」確実に世界の見方が変わってくる、と著者が言っていた。 早速、やってみなければ。
すごい!
呼吸法の本は色々読みましたが、この本は別格です。 日本人に合った呼吸法「密息」 そっそく練習してます。 でも、結構しんどいなー。
連帯感をも呼び起こす密息!
この本は本という意識を超えて、私のなかに入ってきた。そして手の中を超えて、虚空に視点が拡がり、読んでいるうちに呼吸も深く静かになっていた。その頃、九死に一生を得た自動車事故の後遺症の闘病生活の真っ只中で、文字を見るのもままならなかったのだが、この本は文字を超えて「時間も空間も常にやわらかく流れていて、私たちを透っている宇宙」と一体化する感覚を呼び起こしてくれ、安定感と勇気をくれた。繰り返す入退院も、この呼吸法の支えにもよって、治療や手術が首尾よく進み、長い闘病生活からほぼ解放されつつある、、、また、腹式呼吸と密息の対比体験も、わかりやすく順を追って書かれ、そこから著者が見たものには、静かに広がり共感がある。 この本はいつも身近にいて、たくさんの友だちにプレゼントして大変喜ばれています。 主婦、医療介護、教育、数学、声楽(合唱も)、楽器演奏、作曲、文学執筆、宇宙研究開発、漫画作家、比較文学、医者、造形作家、、,etc 多岐にわたる友人たちです。(なかにはぎっくり腰から、この本のおかげで復活した友達もいます) そして友だちの友だち、そのまた友達にまで「この本いいね!」とプレゼントの輪が広がっていて、まさに「密息連帯」! 最近、密息が根底にあり美しく流れる時空間の大体験したので、以下にそれを書きたいと思います。 2008年10月28日、紀尾井ホール(大)で行われたこの本の著者である中村明一氏の「虚無僧尺八の世界 京都の尺八I 虚空 第15回リサイタル」で想像を絶する体験、体感した。演奏するときだけでなく、所作のすみずみまで静かで律され、さらにこの大ホール全体の不思議ともいえるほどの澄み切った水面のような時空間。これは、中村明一氏がこの本で「密息」を紹介し、また大学やさまざまな場所での講義、例えばこの2年間あまり東京新宿の朝日カルチャーセンターでの「密息の講義」や、今年からの「虚無僧尺八入門講座」などをも通して、研究を常に重ね、身近に「息をすることの意識の自動化と身体と、、」を伝えてきたことの賜物ではないかと思います。 会場のあちらこちらに、中村明一氏の「密息」の読者や受講生がいらして、「密息の連鎖派動」が会場のすみずみまで拡がって、律された透明な時空間になっていたのを感じました。 中村明一氏の謙虚に時空に対峙し清寂なまでな思いの『演奏をする方も聞く方も密息でこの世界を』 という稀有な現象が実現した時空間は、圧巻でした。まったく息をする音が会場全体にないのです。静かな深い緊張感は心温まるものでした。
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こんな本が出てよいのかと、思わず唸ってしまう
大胆かつ直截な題名に惹かれて、頁を繰ると性器図や枕絵のオンパレード。立ち読みもままならず、手っ取り早く購入。中身は江戸文化に精通した元都立深川校長の執筆で、予想に反し、文章にいやらしさが無く、素直に読み切れる。「柳多留」など古川柳の引用や淡々とした筆の中にユーモアもあり、情景を思い浮かべ思わず含み笑いする。体位を想像して無意識の内に、身をひねったりしてしまうので、通勤途上の読書は止めた方が良い。周囲から不審の目で見られること間違いなし。
真面目に書かれた本だということはわかっていてもニヤニヤしてしまうのは、自分が俗物だからか…
「おさめかまいじょう」は遊女屋の主人が書き記した、遊女に対する性技指南書である。今でいう接客マニュアルにあたるのだろう。あくまでマニュアルなので文章自体は淡々としているのだが、細部に渡って記されたそのテクニックには唸ってしまう。門外不出の書だったそうだが、「どうやって男だけをいかせるのか」という内容を考えればそれも頷ける。 本書はこの「おさめかまいじょう」を真面目に解説したものが大部分を占めるのだが、これが非常に面白い。真面目に書かれた本なので襟を正して読まなければならないのかもしれないが、リアルすぎて笑ってしまう。 そして、興味が先走ってページを捲る指が止まらずあっという間に読み終えたのだが、文章を読んでニヤニヤ、春画を眺めてニヤニヤしている姿は決して他人には見せられないものだったに違いない。 現代の性風俗もあと100年も経った時には、「平成文化」として研究されることになるのだろうか。その日が来ることを楽しみに、長生きしなければなるまい。
めちゃくちゃ面白いのだが、読む場所に困る。
まず冒頭の遊女性技指南書「おさめかまいじょう」の詳細解説に度肝を抜かれる。遊女としてよい性器、悪い性器、イラストつきでドドーン。男のタイプ別イカせ方。 体位研究など実に真摯に快楽をもとめた江戸の性風俗を緻密に追う・・・豊富な春画付きで。むさぼるように読んでしまったが、実際のところ読む場所に困った。 自宅で腰を落ち着けて読むものじゃなし、さりとて電車の中で読むには全ページ満載の春画が気になる。 結局、カバーをかけ、電車の中で横のひとに見えないよう注意深く開けて読んだ次第。
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【くちコミ情報】
効率性という視点だけでは教育は機能しない
教育によって何を実現させ、どうして行きたいのかということが今の日本の教育改革・行政に おいて決定に欠けている。 それゆえ、何の思想もなく北欧など他国の制度を真似しようということにつながっている。 教育とは社会のインフラの一つである、効率性や個人の主体性とかという観点ではなく、 目指すべき社会を実現するために、教育をどのように活用していくのかを日本人は真剣に考え なくてはならない時がきていると感じさせられる内容である。
教育政策を考える人には是非読んでほしい
日本の教育政策を考える人には是非読んでもらいたい書である。それぞれの立場によって賛否や好悪はあろうが、基礎的なデータに裏打ちされた現状分析は今後を考える上で非常に役に立つであろう。 私が特に印象に残ったのは二点である。資源配分の哲学と1人あたりの教育費の問題である。 これまで全く考えたことはなかったが、資源配分の哲学は教育政策を語る上で非常に重要な視点と感じた。いままで行われた様々な教育政策がちぐはぐさを感じていたかがきれいに説明されたからである。予算や人材の配分の哲学を意識せずに行った施策は必ず頓挫する。バウチャー制は見た目はよい制度に見えるが何となく違和感を感じたのはこの哲学の違いからくるものとわかった時は一気に司会が鮮明になった気がした。 財政力のある自治体ほど子ども1人あたりにかける教育費が低いという事実は目から鱗であった。本書でも述べられているように小規模校が多くなると、当然、1人あたり教育費は高くなる。効率が悪いようにも思えるが、学力テストや体力テストで福井や秋田といった自治体が上位を占めているのを見ると、1人あたりの教育費の高さがはっきりとした結果を出している(勿論、教育費だけで語りきれるものではないが)。都市の論理だけで教育を測ることはできないということが客観的に示されていると感じた。 最近の教育政策は弥縫策ばかりで、高所大所にたった施策が全く見られないのが残念である。日本の教育政策には大きく変更すべきところはないというのが読後感である。細かい手直しは必要であるが、根本的な部分は揺るがしてはならないのである。戦後の発展を見れば日本の教育政策が大きな成功を収めたことは間違いない。何事も変えればよいのではない。変えてはならないものもあるのだ。
薄いながらも中身は濃い
苅谷氏の本は初見であったが、確かな政治学者である山口氏が共著するだけある教育学者だった。 前半の苅谷氏の公演を読み、格差を「不平等」と言い換えるセンスのみならず、国家予算と事務教育費、双方の伸び率が比例しない点、PISAの数学力変化グラフで、学力の低い子が更に低下した点、やがて来る教員不足などの指摘などを読み、実際にそれを聞きたくなった。 対談部分でも、フィンランドモデルを紹介する本を時折目にするが、北欧型でも能力が高くても職に就けないとの問題点を、指摘しているのを目にしたのは初めてだし、「良い事てんこ盛り」な教育政策の矛盾についても考えさせられた。 教育は、経済政策などと異なり、短期軸で考えるのではなく、長期的視野でよりよい方向へと教育を変えていきながら、、問題点をそのつど改善していかねばならぬものなのだ。
学力低下は学力二極化!たった3年で「できない子」の学力がますます低下
学力低下に関して、 「順位低下は参加国が増えたから」とか 「錯覚」だといった誤った認識が広まっている昨今、 本書p.20で取り上げられている 「PISAの数学学力の変化」を見てみると、 2000年から2003年のたった3年間で、 できない子(下位25%)の学力が40%も落ちていることがわかる。 つまり、学力低下=学力下位層の大幅な学力低下=学力二極化なのだ。 「ゆとり教育ができない子をますます低下させている」 という指摘は、そういう意味で正しかったことを示しているだろう。 本書ではこうした学力問題が中心となる論題ではないが、 特に学力下位層へのケアを含めた「教育の平等」について、 国や都道府県レベルでの教育予算の少なさを指摘している点や これまでの教育改革の「ポジティブリスト」的な発想の転換を促す点など、 今後の格差社会と教育改革の問題について目指すべき方向性を示す一冊であろう。
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考えるきっかけに
とても読みやすいのに内容がとても濃いので、この本を手がかりに教育や若者の犯罪を考えるにはよいきっかけになる本だと感じました。 「命の大切さを教える」ことが叫ばれている時、ちょうど思春期だった私は大人たちの議論に違和感を感じていました。この本がその違和感を解消するきっかけになりました。「命の大切さ」とか「心の教育」とかで解決できる問題ではない。ただ、それではどうしたら良いんだ、と空しい気持にもなります。今の若者を批判することは簡単です。でも、それでは何も解決しない。このような若者を育てた社会全体が迷走している今、ますます子供たちは戸惑い、内側に閉じこもっていくのではないかと感じました。
今の学生達が置かれている現状
社会がおおよそ完成し若者が思い切り社会に貢献できるスキマの少ない 今の日本。その狭いスキマの中でいかに生きていけば良いのか、この先 大人になったらどんな努力をすれば報われるのか?を模索しているのが 今の学生達だと思う。努力したくない訳ではない。努力したのに報われ なかった親を見、何とか早期に自分らしさを発見して安心したいという 焦りが大いにあると思う。その焦りの中に若さというパワーが注入され て昨今の事件へと発展してしまっているのではないかと感じた。大人か らは奇異に見えるパフォーマンスでも何か表現しておかないと不安でし ょうがない。そういう切実な心境を垣間見ました。
「個性」ってなんだろう
「個性」を見つけ出すことを煽られて「成長」の観念がわからない子どもたち。 最近子どもたちの犯罪。 色々原因は論じられているけど、果たしてどうなのだろうか? 近頃の子どもは本当に問題をかかえているのだろうか? 社会が子どもたちに何を期待してしまったのかを考えさせられる本。 文章が難解でないので読みやすい。 p 「オンリーワン」が大事だと言われてるけど、 自分には個性なんてものがない気がする。 そう思って悩んでいる人に読んでもらいたい。
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日本人として持っておくべき視点が収められている
言語社会学の大家である著者が本書で著している内容は、 日本人が「日本人であること」を卑下し、世界有数の経済大国になった現在でさえ、 欧米を「蜃気楼効果」や「半透膜効果」により現実以上に崇めている現状を踏まえ、 現在の日本がすべきこと、日本人として心に持っておくべきこと等である。 この主張は何も本書で初めて述べられているものではなく、これまでのご著書 の中でも一貫して主張されていることであり、そのぶれない姿勢は、数か国語を 操り海外での在住経験も豊富な著者の経歴と学識にも支えられ、説得力を帯びている。 「日本人離れしているね」というのは多くの日本人にとって褒め言葉になり、 大東亜戦争で行ったことは「残虐極まりない蛮行だ」といった認識を必要以上 に背負い、経済大国として強い影響力を与える現在もどこか「人ごと」の姿勢。 海外の人とは話せばわかると思い、日本語を卑下し、英語信仰ともいえる現在の状況。 こんな姿勢を持っているのは、世界を探しても「半透膜効果」のある日本だけ であり、もっと広い視野から日本を眺め「正しく」評価してかねばならないと 力強く主張を繰り返している。 国際化時代というと、判を押したように「英米の文化の学習が大事だ」という風潮 がある中、本当の国際理解は「日本のことを正しく理解し、それを発信していくことだ」 という筆者の主張は、やはり、日本人として持っていなくてはならない視点だろう。 その意味で一読しておくべき本である。
目から鱗
「なぜ欧米が良く見えるのか」 「なぜこんなにも欧米的価値観に支配されているのか」 表題も含め上記の様な疑問が氷解し、まさに目から鱗の本でした。 また、単なる日本論でなく、日本と欧米の精神的文化的違いを知ることの出来る本でもありました。 確かに、以前から「想像以上に違う」とは思っていましたが動物愛護に対する具体例などを読み、ここまで違うのかと驚きました。 (感動の南極物語が英国で非難されていたなんて!) 私は本書を読むまで著者を知りませんでしたが、 海外の大学でも活躍された、外国をよく知る方の様です。 それが本書の内容に説得力を持たせています。
ものすごく当たり前のことを問題提起せざるを得ないわが国の不幸
数年前、某局の討論番組を見ていたときのことです。イギリスに留学したという二十歳ぐらいの女子学生が、イギリス人から「日本は第二次大戦でこれだけ残酷なことをした。」と言われ、大きな屈辱感を味わった、と話していました。しかしこの本の読者なら分かる通り、イギリスを始めとする元植民地宗主国が、わが国に対して「残酷なことをした」という資格は、芥子粒ほどもないのです。(それ以前に、諸外国が主張する、日本が行なったとされる残虐行為が事実かどうかを知ることが不可欠です)もし彼女をはじめとするわが国の留学生が、ヨーロッパ諸国の植民地支配を詳細に教育されていたら、このような圧倒的に不利になる議論をふっかけるバカな外国人はいなくなるでしょう。彼らにとっては、名前も知らない日本の総理から言われるよりも、身近な日本人から言われたほうが、はるかに説得力があります。それが、どれだけわが国の国益を守ることができるでしょうか。これは「英語をしゃべれること」以前、「しっかりした議論ができること」以前の問題です。 まずは歴史的事実を、しかも西洋からではない、わが国の視点から知ること。ここからしか、外国礼賛でもなく、外国排斥でもない、本当の外国とのつきあいは始まりません。 氏の主張にはほとんど賛成ですが、唯一つ「非武装を貫いた言力政治」だけは反対です。もちろん「幼稚園レベル」と言われるわが国の情報戦略力を向上させることは緊急の課題です。しかし言力だけで解決できない事案もあることは、第二次大戦以降もおさまることのなかった戦争を見れば、あまりに自明なことです。悲観的に準備し、楽観的に対処する、これが外交の鉄則のはずです。であれば、もっとも悲観的な事態に備えて、まずは日本国憲法第九条を改正して軍事力を持ち、しかし極力悲観的な事態を避けるために言力を行使する。これこそが、わが国が目指すべき、普通の外交でしょう。氏の主張を借りれば、軍事力という「ある特定のものを絶対悪としてすぐ社会から排除しようとするのは、おかしい」のではないでしょうか。
日本人はもっと日本のことを誇っていい
言語社会学者の著者が、島国日本とユーラシア大陸とを地理的・歴史・文化の面からみた比較文明論、 日本は、大陸から離れた島国であるが故に外国から侵略されたことがなく外国の文化の良い面だけを取り入れて 独自の文明を発達させてきた「部品交換型文明」とみる事が出来る。 それは、同時に外国は優れているという 自己暗示を生み出すパラドックスでもある。 だから日本人には日本の本当の良さが解りづらい。 明治維新 以降、欧米の価値観で自己を判断する傾向があるが日本と欧米(ユーラシア大陸系)では元々文化的価値感に 大きな違いがあり無理がある。 先の東京オリンピックあたりからもはや外国に手本になるものが少なくなり、逆に日本が外国の手本になり 先進国として指導的立場に立たなければいけない状態に突入しているが、まだ多くの日本人は其のことが実感 できていないのでは・・・、 日本語に関する記述で日本語は、欧米の言語を「ラジオ型言語」と捉えるのに対して「テレビ型言語」と診る。 漢字の効用で同音異義語が多く聴覚刺激+視覚刺激を併用しないと会話が成り立たない。 この解説を読んでみて マンガがこれだけ発達したのは日本語のこの効用ではと一人納得しました。 今後の日本のあり方、言葉の力を用いる戦略思考など参考になる点も多く、もっと読まれても良い本です。
日本人はウイーンで大阪弁をなぜ聞きたくないか?
パラドクスに満ちたこのタイトルこそ、日本の文明の本質を示すものです。この作品は、類まれな僥倖に恵まれた日本の文明の本質的な強みと弱点を緻密に歴史的に解明しようとしたものです。そこで強調されるのは地理的な条件が文明の特徴に与える圧倒的な影響力です。そして文明の背後にある人間観の決定的な相違です。日本は結果としてその僥倖の反映として、外国についての決定的な誤解が運命付けられることになります。19世紀以降の栄光と悲劇は、特に日本と東南アジアとの関係の本質的なずれ(209ページ)を説明した部分に明確にされています。著者は軍事力の効用については否定的ですが、その効用を否定することのない外国との関係において、軍事力を排除することは、果たして現実的足りうるのでしょうか?
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確かな歴史観と分析力による秀逸な文明衰退論
本書の刊行は昭和56年(日本の高度成長期)だが、冒頭でいきなり、「欧米文明は衰退期に入った」と断言し、その確かな観察眼・予見性で読む者を驚かせる。本書の構成は、まずローマ帝国、都市国家ヴェネツィアの盛衰記を検証し、その衰亡の原因を探求し、次いでアメリカの苦悩を浮き彫りにし、最後にそれを現在の日本に当て嵌める、と言うもの。 ローマ帝国の盛衰記の章で私が印象に残ったのは以下の言葉。「民主主義の下で政治権力が大きくなっている」状態では、「拡大する事と豊かになる事は望ましくない」。「専制下では大衆は愚民化」せざるを得ず、この「大衆社会化」が衰亡を招いた。まるで現代の、覇権主義・過度な消費社会・衆愚政治を論じているようである。そして、衰退の究極の原因は「経済」にあるとの論は、昨今の金融危機と合わせ、背筋がゾッとする。だが著者は本章を次の言葉で締め括る。「教訓を学んで、常に最善を尽す態度が大切」。 次いで、海洋通商都市国家と言う特殊な性格を持つヴェネツィアの盛衰記が紹介される。「富めるが故に賃金が高くなる(競争力低下)」と言うジレンマを解消できなかった事が衰亡の主因と言うから切実。「繁栄が衰亡を内包する」と言うテーゼである。 次いでアメリカだが、この頃から「住宅バブル」は始まっていたらしい。これに関連し、都市化とスラム化、経済・軍事力の相対的低下、ベトナム戦争の敗北(普辺主義の挫折)、「成長の限界」説、実践主義の衰退等が論じられる。精緻な論考である。 そして最後に、通商国家としての日本の「変化への対応力」が論じられる。 歴史に対する確かな考察力と現状に対する高度な分析力で、これからの日本のあり方を提言した秀逸な啓蒙書。
素晴らしい
美しい国日本(ドナルドキーン)、国家の品格(藤原正彦)、日本はなぜここまで壊れたのか(マークス寿子)、等々、日本の問題点をついた本がようやく書店の目立つところに置かれるようになってきた。高坂先生は、こうした問題を、1981年に既に指摘されている。すなわち、美徳の喪失、政治の質の低下、文化的退廃、官僚制の肥大化と財政破綻、勤倹から消費偏重へ、想像力と競争力の低下、などのキーワードが、ローマ帝国、ベネチア、オランダ、アメリカという文明の衰亡に範をとって論ぜられており、一読することを薦める。20年以上前に記された著作は、冒頭に掲げた本よりも、より長期の視点を提供していると思う。またこうした本とあわせて読むと、より整理ができる。
文明は必ず滅ぶ
文明衰退論の感傷に浸っているのではまるでない。むしろ、文明が或いは日本が世界の中で生き残るためにどうすればいいのかという積極論である。日本人にはアイデンティーがないと言われて久しいが、その根源は日本の通商国家たる国体に依存すると見事までに言い切っている。 p アメリカ追従の対イラク政策を見るまでもなく、通商国家の生きる道はこれしかないのであろうか?
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【くちコミ情報】
対談本としては上出来
あくまで対談本です。 そう割り切った上で、読むと良いでしょう。 読み物としては楽しい。 ひとつ興味深い点があって、それは、養老と内田の、「発言に対する責任感」というか、「間合い」というか、「ゲシュタルト領域」というか、そういうのの違いですね。 その点で、この本においては、内田の「現代っ子」っぽさが露見していて面白い。 どういうことかというと、内田の発言には、基本的にある意味で、「批判されそうな適当すぎることは言わない」という「ナイーブな態度」が見え隠れするのです。 それに対し、養老の発言には、その手のナイーブさがほとんど感じられない。 どちらが正しい態度だ、と言うつもりはありませんよ。 しかし、この養老のKYさから、考えさせられることはいくつかある。 それはたとえば、「これぐらい堂々と専門外のことにコミットしても大丈夫なんだ」ということだけではなく、「でも、こういう態度って、使いようによっては(使う人によっては)、知識やルールをぐちゃぐちゃにしてしまうだろうな」ということなどです。
(私がおすすめする方)重たくない知的刺激を望んでいる方
(1)読むべき価値のある章 すべて (2)読むべき価値のない章 なし 感想:養老氏にしては常識に近い発言が多いので、読みやすいです。ただ、内田氏のユダヤ人論の作り方の基本、鎖国の肯定的評価、落語「蒟蒻問答」と禅、「振り込め詐欺」がある社会は悪い社会か?等、表題にとらわれず森羅万象をお二人の独特の切り方で対談しておられます。無論、知的刺激には十分なります。 エピソードとしては、「養老氏のところにヤクザが来たとき、片腕の標本をポンと机の上に置くと去って行った(自分の想定外の事象にはヤクザは対応できない)」が面白かったです。
本当に理解できますか?
私は養老先生のファンで、数多くの著作を読んでいますが本書の中での 先生の発言は、凡てではありませんが他の著作での氏の意見と比べて 理解できないモノが多かった。 特にユダヤ人に関する箇所などは実感を伴って理解する事は到底出来なかったし、 何となく・・・という理解でしか読み終える事ができなかった。 本書の内容を本当に理解できる人はどれだけいるのだろうか。 当レビューの題を、反感を持って眺める方もいるのかもしれませんが、 余程の知識・知性・体験がある方は別として、 理解したと簡単に思う癖は止めた方がいいのではと僭越ながらに思います。 良く売れた先生の著作、例えば【バカの壁】は 相当低いところまで降りてきて頂いているんだなと感じました。
安易な対談本を排す
養老孟司氏は正直なのでこの対談を「“高級”漫才みたいなもんです」と自虐的に評しているが、果たしてどれほど「高級」であるかはご自身の“ ”の付け方を見ても想像できる。対談の中で彼ら自身「おばさん」っぽいと認めていた。そのレベルであろう。(この言い方「おばさん」から怒られそう ごめんなさい! おばさん…笑) 「新潮選書」の蘊蓄(うんちく)を語った言葉によれば、新書よりもたっぷりとした読みごたえをもたせ、ひとつのテーマの全体像を提示することを狙いとした、ということが書いてある。そうだろう。読者もそう思っている。ここにこの種の「おばさん漫才的対談本」を入れることに編集部内で異論がなかったのだろうか? いや、内容はそこそこ面白い。これが新書で、あるいは安物の単行本で出れば文句はなかった。「選書」という看板と値段、それと内容とのバランスに納得がいかないのだ。 「新潮選書」のためにこの本が売れないことを祈る。新潮社がまた同じ手で「選書」の品格を落としていく道を歩むことがないように。
編集無しの対談を聞いてみたいですね
養老先生が内田さんの「私家版 ユダヤ文化論」(本書の出版後に小林秀雄賞)を読んで興味を持たれて対談が行なわれたようだ。内田さんのご自身のブログでこの対談では養老先生の発言の多くの部分(おそらくは非常に本質的な部分)は削除されていると書かれていたと思う。しかしながら全体を通じて感じるのは、やはり養老先生のものの見方(「逆さメガネ」に書かれている態度、本書では「対偶」的な見方か?)を内田さんもお持ちであり、お互いの対談を通して物事の本質の極め方を示されているように思った。 「ユダヤ人」とは何かという問いに、「有責性」(ユダヤ人は非ユダヤ人よりも世界の不幸について多くの責任を引き受けなければならない。だからこそ神に選ばれた民だという有責性)が一つの答えの端緒となると言う。そして日本人だからこそ、ユダヤ人論をある種客観的に論じられるのだとも。到底お二人の「知」に付いて行く事すら出来ないが、実はこの「何々人」とは何かという問いが実は「唯脳論」的な問いである事が分かる。 そして話は国内問題やアウシュビッツ問題、蒟蒻問答、小泉政治、日本語論など多岐にわたって展開する。地方分権の文脈で養老先生が北海道独立論をぶち上げたり、「きめないでおこう」という態度の必要性、あるいは「オープンクエスチョン(開かれた問題)」の必然性を話されていて、まさになるほどと思ってしまう。只者ではないお二人の編集無しの対談を聞いてみたいものです。
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【くちコミ情報】
まさにタイトルの通りでした。
タイトルの通り「持続可能な社会」・サステナブル社会では日本の先を行くスウェーデンを紹介した本でした。 出来れば日本政府にも、経済・社会・人口の規模が違うと言わず、ぜひ研究し、日本にも導入して欲しいと思いました。 私はサステナブル社会とは、主に環境問題の事であると誤解していました。CO2を排出しない社会をいかにスウェーデンが築いているのか、が書かれているのであろうと。本書は、もちろん、環境問題にも触れていますがスウェーデンが社会を持続させるためにはどうすれば良いのか、と考えて社会保障も含めて、どのように取り組んでいるのか、という事が具体的に紹介されています。 間違いなくスウェーデンはサステナブル社会構築の取り組みにおいては先進国であり、我々の政府にも学んでほしい、と強く希望する気持ちを抱くようになった一冊でした。
きれいごとではありません。
スウェーデンの完璧さはとりあえず置いておき、環境問題は理想主義などではなく、目 の前に確実に存在する破滅の危機であり、冷静に現実的な対応をするならば、スウェー デンのように振舞わざるを得ないという話です。いつまでもこれまでの延長としての 「環境対策」で問題を先送りするのをやめて、一刻も早く現実を見つめて、持続可能な 社会へ向けての「環境政策」を行わなければならないとする、著者の切実な訴えの書です。 本書を読めば、全てを経済原理でしか考えらなくなっている自分たちの状況を認識する と同時に、経済という限定された次元の議論ばかりしていることの、不毛さと恐ろしさ を感じるのではないかと思います。まさに、木を見て森を見ずという状況です。 本来、自然信仰やもったいない精神など日本にも民族としての素地があるはずですが、 どうも経済原理に覆い隠されている感じで、これまでの大型公共事業による利権政治が あまりにも長く続きすぎた結果、古来から育まれてきた和の精神を、ビジョンとして転化 するための政治的な素地がないように思われます。これは、既存のシステムの中で自分 で考えることをせずに、全てを政治家任せにしてきた自分たちの責任でもあるのですが。 現実問題として、現在の情勢では、環境関連ビジネスへの転換がせいぜいで、著者の主 張する、根本的な環境政策の実現はかなり難しいと思われます。しかし、せめて自分た ちの行っていることの意味を自覚する必要があるのだと思われ、そういう意味でも、現 在のシステムに多少とも疑問を持っている人には、大きく目を開かせてくれる本なのだ と思います。
環境問題を真に解決するために
本書は福祉国家スウェーデンの、持続可能性への取り組みをレポートし、日本との比較を行なったものです。 北欧の小国・スウェーデンは世界の最貧国から、現在では世界一の福祉国家に発展してきました。社会問題に対して迅速に対応し、問題を予防する堅実な社会政策を行なってきており、1996年以降、「緑の福祉国家(生態学的に持続可能な社会)」政策を掲げ、世界に先駆けて、人類の生存と社会発展を保障する社会へと舵を切りました。その対策は効こう変動やオゾン層などの地球規模の対策から、課税対象の転換、エネルギー政策の転換、廃棄物に対する製造者責任、科学物質規制、農業・林業政策、都市政策など、多岐に及んでいます。 本書ではただの環境政策の紹介におわらず、このような政策転換が可能になった背景の考察も行なわれています。あるべき社会のビジョンを設定し、それに基づいた一貫した政策体系を設定するバックキャスト方式、社会全体の長期コストを視野に入れた予防政策、そして高い経済水準と両立する福祉政策・生活水準。極めて合理的で、ムダのない、シンプルな政策と社会設計が根本にあることが分かります。 翻って日本は、長期ビジョンの無いまま場当たり的に対応するフォアキャスト方式、社会的に問題が重症化してから対策をする治療政策、そして不透明で、かつ国民の生活よりも経済成長を優先する政策と社会体制。口を開けば経済成長一辺倒・市場丸投げのこの国の政治家たちを見ていると、政策立案能力の低さが改めて浮き彫りになります。 本書は環境問題に興味のある人に特にオススメの本です。環境問題が技術の問題というよりは、むしろ社会や経済の問題であることがはっきりと分かるでしょう。その上で、どのような方向性を取ったらよいのか、その有効な羅針盤になることと思います。
環境的持続可能な社会はいいのだがそこだけしか書かれていない。
まず、環境に関して考えていること、政策は非常にすばらしいと考えました。なので日本でも取り入れられることはどんどん取り入れたほうがいと考える。 この本は環境の面が多い。持続可能な国は今の世界にはないこの本書には書かかれています。スウェーデンでさえ持続可能とはいえない。 しかし、スウェーデンという国は、税金が高いせいか、人口の割には治安が非常に悪いです。イメージとは全然違い、驚きました。本書にはこのようなことは書かれていません。なので、スウェーデンという国は福祉やら環境やらで美しいなど書かれていますが、人間的にはだめだと考えています。スウェーデンは環境面では持続可能ではありますが、治安や社会をどうにかしないと持続可能とはいえない国であると自分の中で考えました。
北欧の小さな国の未来的志向
デヴィッド スズキ氏の「グッドニュース」、 高見 幸子氏の「日本再生のルールブック」、そして この本と立て続けに読みました。 順番からいうと グッドニュース→本書→日本再生の〜 の方が 初心者には理解しやすいかもしれません。 ナチュラルステップを実現するには 「できることからはじめよう」では無理で、 政治的に計画立てて行なうのが早道。 日本もスウェーデンに追いつけなくても少し位は 近づいてほしいと切に願います。 そのためには少しでも多くの人に今の事実を伝え、 若い世代の関心を引くために大人が行動を 変換していかねばなりませんね。 小澤氏のわかりやすい説明と情報に感謝します。 行き届いた福祉と教育、最先端のIT技術、さらには 素晴らしい北欧デザインやポップカルチャー、絵本の国。 きっと国(政府?)と国民とが協力的な関係に基づいた 信頼関係で成り立っているのでしょうね。
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【くちコミ情報】
若者救済すらしないで、どこに未来があるのか?
前半では、労働法がフリーターや派遣社員を救えていない、フリーターといえども正社員並みに働かされている等、3000人への聞き取り調査結果や正規雇用数・比率と非正規。無業人口比率の各推移、雇用形態による年収・性別分布などデータで、世間で喧伝される「自由に選んで贅沢な事を言って働かない」のではなく、働く場が狭められている現実を明らかにする。 その上で後半では、雇用、職業訓練、派遣法、賃金体系から生活保護、被用者保険の加入要件緩和・掛け金引き下げ、住宅までセーフティネットに至る提言を行っている。 本書はここまでしか書かれていないが、更に言及するならば、11年連続自殺者3万人超でも具体的政策を実行しない政府が、経団連に反してこのような提言を飲むとは考えがたいが、自由な調整弁として人を切っていけば、企業活力は低下し、技術の伝承は途絶え、優遇されているかに見える正社員にとっても労働強化の波が圧し掛かり、巧妙な残業隠しの末の過労死、職場いじめが更に増大する事はあっても減少には向かうまい。 また低賃金・不安定な雇用を若者に課せば、今後社会保障が必要でない人までその予備軍とするおそれは充分にあり、保障を受けるもその負担をするも地獄となるのは目に見えている。 企業でなく人を大事にしないと、国全体が共倒れとなる未来が口を開けている(もう遅いかもしれないが・・・)。
今こそ転換の具体的な議論を
本書は2007年ごろから顕著になった若者の貧困について、その分析と改善のための提案をまとめたパンフレットです。 前半では、働く若者たちの現実がNPOのアンケート調査より、「違法状態への諦念」、「使い捨てからの偽りの出口」、「実質なきやりがい」の3つのポイントでまとめられています。労働法を知り違法状態だと知っていながら会社に対して改善を求められない若者、改善を求められない代わりに労働条件改善の保障が全くない転職に希望を見出そうとする若者、無理やりやりがいを持つことで劣悪な職場環境を肯定し、更なる低賃金と労働強化を誘引している若者像が浮き彫りになります。この悪循環を打破し、失われた会社との交渉力をユニオンによる新しい集団性の創造によって回復することを呼びかけます。 後半では若者が生きられる社会のために、共同提言がなされます。その内容は若者雇用促進法の制定、労働者派遣法の抜本改正、同一労働同一賃金による賃金制度改革、最低賃金の引き上げ、長時間労働の規制強化、労働者保護法規を広く教育・普及すること、社会保険・生活保護の適用拡大と国家の補填による社会保障の充実、そして住環境の公的整備など、多岐に渡っています。しかし、どれも貧困に陥った若者の生活を支え、自立の軌道に乗せるのには最低限必要なものであり、ヨーロッパ各国では実現しているものです。遅きに失したとはいえ、今こそ本格的な貧困対策を講じるべきです。 本書は60ページほどの薄いパンフレットであるが、その現状分析も改善提案も極めて具体的で整合性がとれており、一見に値する。膨大な数の若年貧困者を生み出してしまった今、多くの国民が本書を片手に、日本の若者と日本の将来の姿について、真剣な討議をするときであると思います。
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