2008年05月17日(土) 医学一般の第1位は
『パンデミック・フルー 新型インフルエンザ Xデー ハンドブック』!
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【くちコミ情報】
震災よりも戦争よりも身近な危機、、、その2
同じ著者による、角川から出された本の方が、情報も新しく本の作りも落ち着いていて、私は好きですが、こちらの講談社バージョンの方がデザインのインパクトが強く、図解もあり挿絵も入っているので、普段本を読まない方や手っ取り早く知りたい方にはおすすめだと思います。 詳しくは角川版の方のレビューに書きましたが、一人一人が新型インフルエンザを知り、できるだけの心と物質両面の備えをしておくべきだと思います。そのためには著者の一連の本を読んだり、先日放送のNHKスペシャルを見るなり、とにもかくにもまずは「知る」ことが大切だと思います。「不安をあおるだけ」「よその国の話しだし」などと思わず、まずは読んでみてください。 私はこれらの本を読んで、食料や日用品、衣料品の備蓄を始めました。自衛が大切なのだと思ったからです。 アメリカでは食料の備蓄の呼びかけや、予防接種のシミュレーションなどの対策をしているそうですが、日本ではまだまだの様です。都内某区では新型インフルエンザが発生した場合に診察をするかしないかという区内の医師へのアンケートに、診察を拒否するという回答が多かったということです。(NHKスペシャルより) ショックでした。 マスコミがあまり新型インフルエンザに触れないのが、かえって不気味だと思う今日この頃です。
無知、への警告。
表紙の写真がショッキングなので、「これはやりすぎ?」と小さい子を持つ親として思ったのですが、 あとがきを読んで「なるほど」と思いました。 あとがきに、著者がこの本を書く動機となった1枚の写真が出てきます。 おそらく鳥インフルエンザで死んだと思われる鶏の死骸で遊んでいる2〜3歳の子どもの写真。中国で撮られただろうものでした。 もし、この子どもの親が鳥インフルエンザに対して知識を持っていれば、鶏の死骸に触らせるようなことはしないでしょう。 この本は新型インフルエンザの警告ではなく「新型インフルエンザに対して無知」なことへの警告、なんだと思います。 表紙の写真も、本文の表現やイラストも、多少過激かなと思われるところもありますが、無知ほど怖いものはないですからね。 ただ怖がるだけでもなんにもならないし、「ふーん」と他人事でもいけないと、 知っておく、備えておくことが大事、だと教えてくれた本でした。 一度読んでおくといいと思います。
予想される戦いに向けて
今さっき、 ニュース系ブログからリンクされていた MSN産経ニュースの「【竹内薫の科学・時事放談】インフルエンザ」 を読んでいたのだが、どうも新型インフルエンザは近いうちにほぼ確実に襲来するらしい。 読んでいて腹が立ったのが >予防のための備蓄ワクチンを1000万人分しか用意しておらず、 >医療従事者やお役人や国会議員が優先的に接種を受けるのだそうだ。 とのくだりだ。 これでは有事の際、自分のような底辺の人間まではワクチンがまわってきそうに無い。 ならば予想される死闘に向けてせいぜい自衛策を講じるほかあるまい。 本書はその一助になる。
初心者にも分かりやすい本だと思います
科学者の間では数年前からその危険性が認知されている鳥インフルエンザですが、一般の人にはなぜ新型インフルエンザについての危機感が十分共有されていないと感じます。この本は、初心者にも分かりやすく解説したよい本だと思います。私も、親族、知り合い等に読ませています。 「家禽類からの感染も懸念されているために恐れられているのだろう」などというレベルでないことが分かりやすく説明されています。 人間の免疫の仕組みについての知識もつくと思います。
インフルエンザはコワくない。
国立感染症研究所の所員(研究者)である著者が本領をハッキしたデマのトンデモ本が本書だ。 よく「インフルエンザ(ウィルス)がうつる」というが、病原体が感染する方法としては「空気感染(飛沫核感染)」「飛沫感染」「接触感染」「経口感染」また血液を介してうつる感染もある。 パニック映画などで、「ウィルス(細菌・生物など)兵器」としてとりあげられ戦慄のシーン描くのが空気を媒介して感染する「空気感染」だ。 インフルエンザは空気では感染しない。いくら強毒性、高病原性であってもだ。インフルエンザは飛沫(感染者のくしゃみや咳など)によって感染する飛沫感染によりうつる。 であるからインフルエンザが流行っているような時期には人混みを避け、できるだけ体力が低下するような行為ーたとえば寝不足であるとか寒さを我慢するーを慎むだけでかなり防ぐことができる。 たとえインフルエンザウィルスの飛沫を吸込んだとしても発病するかどうかというのはその人の体力や健康状態と深くかかわってくる。体力があればウィルスの増殖を体内で抑えられることができるのだ。 栄養・休養・睡眠を十分にとり、過労を避けることで十分防ぐ事ができる。 また、鳥インフルエンザが人から人に感染するのは非常に限定的とされている。2003年のオランダで見られたと報告されており、2004年のベトナムでも、家族内での感染伝播の可能性が疑われたと報告されているが、”確実な科学的証拠はない”とされている。 感染症で最も恐れられ映画の題材になり知られているのが「エボラ出血熱」だ。 これの致死率は90%ほどだが、インフルエンザで最も致死率が高かったスペイン風邪でも10%程度だ。 当時、衛生状態はいまと比べるべくもなく、悪い事が想像できる。また感染経路にしても1910年代後半は戦争中であったこともあり世界での感染が見られ死亡率が人口比との高さから歴史に残っているのだ。 インフルエンザはコワくない。鳥から人への感染、そして人から人への感染があったとしても上記のことに気をつければ感染は防ぐ事ができる。 またタミフル(抗インフルエンザ薬)は鳥インフルエンザに効果があるとは臨床試験もされていないために効果のほどは期待薄ということだ。
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【くちコミ情報】
「医療崩壊」を訴える二通りの人々がいる・・・・・
・・・・・ひとつは実際に医療者側として医療現場に携わった経験から訴える人々。 そしてもうひとつは医療コンサルタントなど、例えば自治体などからの依頼を受けて「再建(?)ビジネス」に携わり、それによって報酬を受ける人々。 後者の人々の主張することが間違っているとは言うつもりは無い。実際この筆者の主張にも賛同できる点は多い。ただ実際に特定のコンサルタント業者などと「組んで」仕事をしている方は、どうしても自己の仕事を正当化させる方向に論理が走ることは避けられないことがある。こういった点を踏まえてこの辛い評点だと思って頂きたい。この場はオープンなのでこういう意見にもいくらでも反論してもらっていいし、他の方の(ちょっと奇妙なぐらい?内輪の方?)高評価も否定するつもりはない。 いま財政難の、多くの公立病院にも「官から民へ」の波が押し寄せている。ただ闇雲な民営化が100%正しいのかどうかは、いま起こっている波が一段落する2〜3年後にはより意見は整理されるだろう。そのときにこの筆者の「仕事」もより正確に評価されるのではないだろうか。
目から鱗が落ちた気がする。
自治体病院の経営についてコスト面ばかりを強調する論調が目立つ中で、地域医療の水準を引き上げ良質な医療を提供するためには、住民の理解と努力が不可欠であることが良く分かった。また、行政の側ももっと医療の現場を理解することが必要であることも分かった。
自治体病院の問題点を分析。
著者は城西大学准教授(専門は行政評価、自治体病院)。 自治体病院の勤務経験を持ち、夕張市病院経営アドバイザーを務めていたこともある。 豊富な実例を提示し、自治体病院の問題点を分析、その解決法を提示してゆく。 自治体病院の崩壊は、その地域の崩壊でもあるという危機感。主張は、はっきりとしている。 「自分の都合しか考えない社会」では、自治体病院の存続は難しい。 医療崩壊について、行政との関係等を考えさせられる一冊です。
公とは何かを突きつけられる本
地域住民のために働いているはずの公の人(医師、看護婦、学校の先生達)は、一部のワガママな患者や親に責め立てられ、現場の経営ノウハウはないが欧米流の改革が好きな本庁(役所)からはサービス業としてのホスピタリティだの、CS(顧客満足度の向上)をうるさく言われる。 「やってられるか。辞めてやる。」と現場を去ると、自分達のしてきたことに原因があるとは考えず、急に騒ぎ出す住民(患者、親)、議員、本庁(役所の公務員達)。結局皆自分の都合でしか考えていないモンスターだと言う現場からの批判・悲鳴はもっともだと思える。 しかし、共有する財産を大事に順番よく使うことを「不便」と感じ、必要なときに必要な分だけ手に入る利便性に慣れてしまった現代人(私もその1人)が、今後著者が提案する様な節度ある行動が取れるだろうか。随分考えさせられる一冊になりました。
圧巻 現場を知る者の強味
素晴らしい。圧倒的な情報量と分析力である。 これほどまでに地方医療の問題点を明瞭にしたものはかつてなかった。 地方行政の現場に従事してきた人の強味である。ここには空虚な理論も文献引き写しもない。 崩壊しつつある日本の医療であるが、こうした人がいることに一筋の光明をみた。 ただ、問題の解明と分析は明晰であるがゆえに、その解決が著しく困難であることも自認している。 診療報酬の引き揚げ? 増税?? 国民の意識改革??? 日本は医療のみならず、国としての力を失いつつある。 医師が地方から立ち去ることが地方医療崩壊の原因だという人がいる。しかしそれはちがう。それは原因ではなく結果なのだ。しかも、いまや心ある人々(そして金)が日本という国から立ち去りつつあることを人々はまだ知らないだけなのだ。 必読。
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医と人について考える
健康について非常に広範に書かれていて、西洋医学主流だった現代文明に間違いなく一石を投じたと思われる本です。 私の手元に有るこの本は線や囲いだらけな上、散々読み倒したせいでボロボロになってしまいました。 人と文明の関係についてさまざまな面に触れられていて、小文字で500ページほどのボリュームがあります。 皮膚構造や放射線などの専門的な話が何度か出てきますが、そのへんの難しいところは飛ばしていいと思います。 全体的に読み物として面白く書かれています。(なにしろ序盤が熱帯雨林の冒険記ですからね) でも、ワイル博士が「こうすべきだ」と言ってるところは必ずしもすぐに鵜呑みにしない方がいいと思います。 例えばビタミンCの大量接収を進めていますが近年の彼は「少量で十分」と言っています。 それに魚油はオススメできないと書いていますが現在はワイルブランドで魚油を出しています。 西洋人に「コーヒーやめて緑茶にしよう」と言うのも妙な考えの偏りを感じました。 そういう部分的な疑問はさておいても、この本は是非いろんな人に読んで欲しいと思います。 食用油脂の話だけを読んでも、今の食品業界がどれだけでたらめかがわかるでしょう。 中国の食品がいま問題になっていますが、それ以前の問題が数多くあるのですね。 日本人とアトピーの関係についても触れられていたりします。
代替医療の百貨事典
前半はオステオパシー、イチョウ・エキス、マクロビオティック、相互誘導イメージ療法、TMS理論、etcで病気が治癒した実例を列挙し、現代医学以外の代替医療について論じています。後半は健康のための食事法、運動、呼吸法、瞑想法などを論じています。 いろいろな療法があるものの、大切なのは自発的な治癒力を強化することであると力強く述べられていて説得力があります。 ただし、オステオパシーの奇跡的な効果の例は、療法の効果というより術者の力量に依存しているところが大きいので、身近にそういう人がいないと受けられないので残念な気持ちがします。
目からうろこです!!
病気になったらお医者さんに行って治してもらう。薬を買って飲めばいい。 と考えている人が多いと思いますが、そんな人に是非読んで欲しい本です。
健康と治療に興味を持ったら
母を薬の副作用で亡くしてしまったと思っています。 現代の医療はすぐ抗生物質を処方し、患者の体調 全体像を見ることが難しくなってきているようです。 p そんな時、この本に出会い、私だけでなく、医療の専門家 ハーバード大学医学部卒業の先生と同じような考えである ことを知りうれしくなりました。 p まだまだ一般的ではない治療方が多く紹介されていますが これからは患者も賢く使い分けをしていく時代になった様です。 p 発表当時は殆ど日本で受けることができなかった治療法や エキナシアなどのサプリメントなどが今では身近になって いることを思えば、こらからの医療の予測も出来ると思います。 p 健康と治療に興味を持った方にはお勧めです。
健康と治療、現代医学への反省
母を薬の副作用で亡くし、現代医学の限界を感じていた。そんな時、 この本を読み薬と検査漬けの治療の弊害を知った。 p あたらしい医学の試みと患者からみて理論より治癒が優先である そんな当たり前のことを敢えてハーバード大学医学部出身の先生が 書いていることが新鮮でした。 p 抗生物質に頼らず自然治癒に対していろいろなアプローチを紹介し、 発表当時日本であまり知られていなかった名前もここ最近はよく みかけるようになりました。 p 健康に治療方に興味を持った人は是非一読をお勧めします。
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分りやすいです。
アロマテラピーを勉強している人には、読んで頂きたい一冊です。絵も多く、とても分りやすいないようです。ただ、この本では脳や免疫が弱いので、他の本も読む必要はあります。
目でみるからだのメカニズム
今エステティシャンをしています。体のことも勉強が必要のため、わかりやすい本を探していました。専門書はとても難しく、読んでもわかりません。でもこの本は、タイトルどおりイラストがわかりやすく書かれているし、体のパーツ事に詳しい説明になっているため、とても勉強がしやすいです、素人でもわかりやすく、索引で調べやすいのでこれから体の仕組みやはたらきを知りたい人にとてもお勧めの本です。
体の中が見える
最近の健康管理ブーム!専門家でない私でも、体の中の仕掛けが理解できるように、専門的ではなく、しかも正確なイラストがあり、体の部品の仕掛けが解説されています。人生を長く楽しむために、ダイエットなどをしている初老(70歳)にとって、頼りになる情報が盛り沢山ありました。座右の書とします。 欠点は、文字の小さいこと、カタカナ文字等の参照が出来る手段があれば、と思いました。
看護系にオススメです
各論について、解剖学、生理学の両方がよくまとまっていて、さらに 疾病もからんできて、非常に役に立ちます。特に看護学性は必須の アイテムだと思います。教科書といっしょに見るといいですね。
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心と身体
家庭環境などから来るストレスが原因と思われる難病に、 侵された人達の事例を中心に話が展開していきます。 感銘を受けたのは、医師である著者が、医学の論理だけで原因を分析してみせるのではなく、 辛い環境で生活を送ってきた患者に対して、真摯に愛情を持って耳を傾け、 心身ともに患者を知ってから考えを出発し、原因を探って考察していることです。 そして、ただ事例をいくつも並べるだけでなく、著者の見解がきちんと語られているので、 読んでいて腑に落ちました。 また、日本語訳も良く、 翻訳物によくある、ぎこちない不自然な日本語を読み解く方に、 余計な頭を使ってしまい、著者のメッセージの本質を理解するのに苦労する。 ということがなく、 読んでそのまま素直に話が入ってきたので、 情に感じることも出来て感動したのだと思います。 良かったです。
子心、親知らずだな〜と思います。
つくづく、親の因果が子に報う、その通りだと思います。そしてどこまでも子供の心は理解される事もない。親にしてみれば、この子はこういう子だから〜と表面だけ見た方が楽なのは分かるのですが・・・。ひどい話だけど、たくさんの人に読んで欲しいです。親って一体なんなんでしょうか?
体が解放される本
これまでの病気の常識を覆す本である。 免疫・内分泌・神経系などがいかに病気と関係しているのか、 タバコを吸えば必ず肺がんになるわけではない。 肺がんになる人もいれば、ならない人もいる。 これまでの病気のリスクファクターといわれてきたものが、 実はそれほど重要ではなく、もっと性格面が病気に影響を与えいたこと。 生まれながらの負の連鎖、親子のアタッチメントのあり方など、 真の人間とはいかにあるべきかを考えさせる本である。 人間は、物質だけ存在しているわけではないことが良く理解できた。 名著です。
心身二元論からの脱却
本書を読み終えてまず印象的だったのが筆者の謙虚さである。 「こうすれば良くなりますよ」的なアドバイスめいた無責任な表現は一切なく、研究結果、事例を通して言える精一杯のメッセージを読み手に投げかけてくれる。 医学というのは単純化されたモデルを求め、その中にある普遍性を見出そうとする。医学の背景にある自然科学というものがその特徴といえる。しかし、人間の心と身体はそう単純なものではない。病気を原因はある一つのモデルで説明がつくものばかりではないし、また、ある特定の背景だけが原因ともいえない。もう少しわかりやすく例えれば、癌の原因は遺伝だけですべてが説明ができるわけでもなく、また生活習慣だけで説明はできない、また、感情の話だけでも説明はつくまい。(このような本を読めば尚のこと注意が必要)当然のことながらそれぞれが影響しあっているのです。ただ、なぜそのタイミングで、なぜその部位に、なぜそのような症状がといったその人固有のメッセージが存在することに「気付き」が必要であることは本書の存在の意義であると思います。 今までの医学のスタンスであった心身二元論ではたどり着けないであろう、またこのようなテーマは複雑であり・断定的に説明がつかないだけに従来の医学の観点からは批判の受けやすいものではあるが、 それでも尚このテーマに挑み、探求し続ける筆者の姿勢に深く感銘を覚えるものであります。
抑圧される感情
とてもわかり易く、読み易い。 著者が作家的に執筆しておられるため、文章の中に入り易く、また、訳者の翻訳が的確、簡潔でわかり易い。 著名な方々も、多々登場し、読むほどにハマル。 抑圧された感情は、その人物の内部から無くなる訳ではなく、どこかに影響を及ぼす。それが、身体に表出した事例が取り上げられている。抑圧の対価は非常に重いものであると感じざるを得ない。
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もし心だけになってしまったら…
「もし人が、すべてを失い、〈心〉だけの存在になったとしたら、世界は、そして人生は、どのように見えるのだろうか」 とは本書の訳者のことばだ。その問いに偶然答えることになったのが本書だ。 映画の中にもそれを象徴する場面がある。ジャンドクがまさに昏睡から目覚めた直後のワンシーンだ。おぼろげな意識からやがて覚めてくるジャンドクだが、医師の質問に答えている「はず」なのに、なぜか通じていない。なかなか自分の置かれている状況が飲み込めず、医師の説明によってしだいに明らかにされていく病状から、ジャンドクは落ち着きを失い次第に呼吸が荒くなる。「誰にも通じない」そんな患者の絶望感、孤立感が伝わってくるようだ。 ジャンドクは確かにことばを失ってしまった。しかし、ジャンドクらしい感性や記憶、想像力までは失われなかった。そうした内なる想いを引き出すのに成功したのが瞬きコミュニケーションだ。以下は彼のことばだ。 「楽しみのためには、匂いや味についての、鮮烈な記憶をよみがえらせてみる。それは決して汲み尽くしてしまうことのない、人間の感覚の貯水池だ。残り物をうまく料理するコツがあるように、僕は今、思い出をじっくり煮込むコツに、磨きをかけている」 「生きている限り、呼吸をする必要があるのと同じように、僕は、感動し、愛し、感嘆したい」 こうした代替的なコミュニケーションを可能にした言語療法士を、彼は<守護天使>と呼び、こう言っている。 「言語療法は、もっと広く知られるべきものだと思う。舌というものが、ことばの持つあらゆる音を出すために、いかにさまざまな運動を無意識のうちに行っているか、まったく驚かされるばかりだ」 普段私たちは意識していないが、一言を発することさえ奇跡なのだということを、本書によって改めて思い知らされた。一瞬一瞬の奇跡に感謝しつつ、ことばをうまく使えない人を理解したい。
魂が刻むひとつひとつの言葉の重さに絶句。生きるとは何なのか?
43才で脳幹出血を発症し、心は全く正常のまま、左目以外のすべてを動かすことができなくなった、雑誌ELLEの編集長によるエッセイ集を邦訳した書。エッセイは病気発症後、左眼瞼の動きによってアルファベットを指定して綴った言葉による。 まず、数時間あれば誰もが読破可能な量のエッセイであるが、12月から翌年の8月までの間に、途方もない苦痛を振り払わなければ不可能な作業によって創られた作品であることに驚かされる。著者の苦痛は、潜水服に閉じこめられて海に沈められたかのようだと表現しているようだと述べており、これが表題となっている。たとえ閉じこめられても、蝶のように自由に舞うことを夢見て、希望を捨てずに最期まで生き抜いた人間の記録である。特に、著者は富の象徴であるファッション界の頂点から、まばたき以外なにもできない境遇に陥ってしまったにもかかわらず、精神的に異常をきたさないどころか、ユーモアあふれる、かつ詩のような美しい文章を遺した。エッセイには日々の不満や過去の出来事が述べられているが、家族への想いや未来への希望が彼を支えたことが伝わってくる。また、彼のメッセージを通訳した言語治療士や古い同僚によって与えられた生きる希望についても見逃せない。本書から、周囲の献身的な協力と、人の心の強さによって、生きる意味とは、希望とは何なのかという鮮烈なメッセージが読み取れる。ひとつひとつの言葉が刻まれる重さは、書を読んでいる間中途切れることはない。 著者は発病から1年4ヶ月、本書の出版された数日後に死亡した。本書をもとにして制作された映画も観たが、それゆえにこのエッセイの重みが響いた。星5つの評価は映画を観た上でのもの。
センチすぎて感情移入出来ない・・
この本の事を普通に生活している人は様々な媒体で知っていると思うが 私の予備知識は全身麻痺の為、瞬きで意思伝達をする人が書いた本でした。 それを踏まえて読むから、あぁ、空想の中でこういう事を巡らせて居るんだな。 不自由な体になっても何とか希望を紡いで居るんだな。と言う事が解るのだが、 いきなり予備知識も無い状態で知人からこの本読んでみろ。と渡されて 先入観を持たずに読んだとすると、この作者は頭がおかしいのか? 体が動かないのは解るが妄想癖が過ぎるんじゃないのか?と言う評価になると思う。 要するに話が突飛すぎて理解に苦しむ場面が多い。 普通の人が口にすると、お前は一体何の話をして居るんだ?となるであろう 突飛な表現を許容出来るのはこの作者が不自由な身の上だからと言う前提が有るから。 しかしホーキング博士の本を読めば解るが身体に障害を持ちながらも 世間を唸らせる提唱をする人は居る。 それを考えるとこの作者はセンチメンタル過ぎて私には感情移入出来なかった。 この人は不自由な身の上だから楽しい空想を語って居るんだな。と言う事で 作者が自分に対して哀れみを寄せて欲しいと願って書いたのなら大多数の人は作者の 意図通りに評価を下したのだろうし作者の願望は達成されたのだろう。 この作者も、そう言う事を書かずにこの難病が如何に苦しくて大変な心労を 伴う物か。と言う事を切々と書いた方が読んでる方にはズシリと来る物が出来たと思う。 体が動かないからせめて心の中で好きな処に飛んでいきたい。と言うのが 偽りない希望であるのは解るが、貧乏だから恐らく無理だが叶うのならば 一度で良いから宇宙に行きたい。と言っているのとあまり変わらない。 普通の人がそれを聞いて誰が感動するか?此奴バカじゃないのか?とか あぁ、そうか。何時か行けると良いね。と言われるのがオチだ。 原作だけではなく映画・CM等のメディアミックスの御陰で 傑作になったと言えなくもない作品だ。 不幸極まりない身上の方を見て、自分は五体満足で良かった・普通は幸せだ。 と思うのも違う気がする。 二、三度読み返すつもりだがもっとリアリティが欲しかった。
胸が痛くなります
文章は美しく流れ、ウイットに富んでおり、万物への溢れる愛情を感じます。 泣いた、絶望した、という素直な文章が至る所に ありますが、それを書くという事に至るまでに、この方が どれだけの苦しみの中にいたんだろうかと思いを馳せると 胸がしめつけられます。 人生の殆どの事をあきらめ、生きる。生きてる意味って・・・? 考え方で、人間はここまで強くなれるんだ、と知りました。 あと、愛情って、偉大だなぁ、と。 与えられるということと、与えるということ。どちらも。
「どんな時にも人生には意味がある」(フランクル、「夜と霧」の著者)を想起
フランクルによれば、人間が実現できる価値は創造価値・体験価値・態度価値の3つです。最初の2つは分かりやすいですが、さて、最後の"態度価値"とは何でしょうか。これは人間が運命を受け止める態度によって実現される価値のことです。たとえ創造価値・体験価値を奪われたとしても、その運命を受け止める態度を決める自由は人間には残されている訳で、ここで如何に人間としての尊厳を保つことが出来るかによって態度価値が決まります。フランクル先生いわく「ここで必要なのは、生きる意味についての問いを百八十度方向転換することだ。わたしたちが生きることから何を期待するかではなく、むしろひたすら、生きることがわたしたちから何を期待しているかが問題なのだ、ということを学び、絶望している人間に伝えねばならない。」そして「人生の意味を見出している人間は苦しみにも耐えることができる。」 本書の著者は、まさにこのフランクル流「態度価値」を実践しようとしています。左目しか自由のきかない体になっても、その左目の瞬きによる著述で「創造価値」を取り戻しています。全28編のエッセイ(+プロローグ)で彼の人生(主に"潜水服"生活)や空想・思い出をシャンソンのように綴っています。フランス流ユーモアのセンスも忘れていません。そして体の自由を失った日の記憶にも対峙しています。この著者の"人生に立ち向かう勇気ある姿"には心打たれます。ぜひ映画も見てみたいと思いました。
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アルゴリズムを自分の物に!
心・血管系の緊急事態の初期対応が、エビデンスに基づいてコンパクトかつ必要十分にまとめられています。ACLSはこの本のアルゴリズムに沿って行われます。 オススメなのは、ICLSなど受講して、考え方の他の骨子を学んだら、この本のアルゴリズムを「完全に丸覚えしてしまうこと」。内容だけ理解すればあとは頭の中の応用で・・・とかではなくて。医療者にとっての「九九」としてあるべき内容かもしれません。 もちろん、実際の現場では「自分の判断でアンカロンなんか使えない」「沈静かけてまで経皮ペーシングをするより、モニタリングしてカテまで待ったほうがいいのでは?」など、アルゴリズムから外れることはいくらでもあると思います。 が、しかし、「AHAのガイドラインに従えばこうだ、それは疑いのないことだ」という思考の根拠を確立することは、自信にもつながるし、緊急事態での心の平静をもたらしてくれると思います。 これが2000円で売っているんだから! (そしてほかの医学書もこれくらいで!)
ACLS講習受講者にとって最良
医師であれば心肺蘇生・気管挿管は全科共通(耳鼻科であろうが皮膚科であろうが)に必須でしょう。が、できない医者が半数であることを皆さんは知ってるでしょうか?救急隊員のほうができる人が多いのです。日本内科学会では認定医の資格にACLSが必須になりました(アメリカ心臓協会のものとは限りませんが)。この本だけでは面白くもなんとも無いですがACLSのコースを受けたものにはとっても実用的です。一人でも多く救える命のための世界基準です。
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医療崩壊への解決策を提起した、熱のこもった名著
「はしがき」によると、本書は「研究でも評論でもない。第三者的意見ではなく、現場の医師としての立場の意見である。危険な状況にある日本の医療を分析し、崩壊させないための対策を提案した」とある。そのように読まれるべきだ。 医療訴訟が多くの医師の士気を損ない「立ち去り型サボタージュ」を招いているという著者の指摘には、納得がいく。「日本全国で、勤務医が、楽で安全で収入の多い開業医にシフトし始めた。今、日本全国の病院で医師が不足している。小児救急は全国的に崩壊した。産科診療も崩壊が進行している。」 (p.158) 本書は、意見を述べる書、言い換えれば論争の書である。こうした本を読むには、まず、その論旨を把握しようとするのが、基本的な作法だろう。「言い訳しようとしているのではないか」「人を見下しているのではないか」「何か裏の意図があるのではないか」などということに気をとられながら読むと、全体として何が書いてあるかわからなくなる。それでは、何万冊読んでも得るものは少ないだろう。 著者は、医師の「情」が医療崩壊を招く大きな要因になっているということを、冷静に述べている。その「情」を述べた部分に触発される医師が多いとしても、「だからこの本に「理」をぶつけるのはほとんど不可能だ」としたら、読者が「理」をぶつけるためには、著者は自分が「理」と信ずることの一部を書かずに済まさねばならない。日頃、「情」に支配されていると、他人の言葉にも「情」しか見えなくなりがちだ。いきり立たずに、考えてみてほしい。 まともな読書もまともな言論もなかなか行われない、わびしい現状の中で、「言霊のくに日本の問題解決能力に期待して努力を続けたい」(はしがき) と述べる著者に敬意を表し、心から声援したい。
被害妄想に駆られ、根拠なく事故被害者をクレーマー扱する最低の本!!
医療事故に関する記述は、なんら根拠がなく間違いだらけで、読むに堪えない。 まとめると「医療事故被害者のほとんどは、医療にリスクがあることが分からないクレーマーであり、自分が弱者なのをいいことに、マスコミを利用して医師を攻撃している。 マスコミに攻撃され医師のプライドが傷つけられ士気が下がることが、医療崩壊の原因。マスコミは医療事故を報道して医師を傷つけるな!」 こんな低レベルな考察を持ち上げる医師たちが数多くいることに暗欝とした気持ちになる。 著者は、医療事故被害者を、「本当の被害者」「過度な安心追及型のクレーマー」「自己中心型のクレーマー」「金目当て型のクレーマー」に分類し、本当の被害者は少なくクレーマーが多数としている(33p)が、クレーマーが多数と判断した根拠は何も提示しない。要は、自分に都合の良い思い込みの判断なのだ。 このような根拠のない話と愚痴と非難を延々と読まされると、「著者自身こそクレーマーなのではないか」と言いたくなってくる。 また、事実に基づき意見を述べるという姿勢が希薄のようで、ほとんど関係のない哲学者やら思想家らの本からの断片的引用を繰り返し、自説を権威づける様は、著者の自意識の肥大化を表しているのではと思わせる。 とにかく、思いこみに満ちて根拠の薄い最低の本だ。医師たちには、こんな本を持ち上げるぐらいなら、他に神輿に担ぐものを探すべきだろうと言いたい。
新書『医療の限界』と併読してですが・・・
この著者の本について書くには、少々勇気を奮い起こさねばなりません。医師たちのすさまじいまでに圧倒的な支持を集めていて、非‐医師の人間が発言すれば「素人が何を言うか!」と言わんばかりの熱情的な反撃を受けるだろうと容易に予想できるからです。 私は今、「熱情的な反撃」と書きました。ここがポイントです。この本は、まさに医師たちの「情」に火をつけたのだと思います。著者は勤務医の最高峰のひとつ、虎の門病院泌尿器科部長です。 政策批判等「理」の部分では、意見を同じくできると考える点が多々あります。にもかかわらず、私はこの著者の本を評価しません。そのスタンスが「理」にあると解釈しない(できない)からです。 著者は、医師以外の領域 ― それはマスメディアであったり法曹界であったり、ふつうの生活であったり、さまざまですが ― の人々には「知らないでわがままな文句をつける」と猛省を要求し、ときには自制も自省もない無知蒙昧の不正な人間扱いしておきながら、書き手/医師としての自分自身にはそれをまったく適用しません。著者は、ふつうの人々を「マスメディアに煽られる大衆」に仕立てあげるときには、自分を「大衆」からはずします。不勉強な医師たちを批判するときには、自分がいかに勉強したかを述べ上げて、自分を他の連中とは違う医師にします。世の苦しみ、不条理、非合理はすべて、実力ある医師が背負っているとでも言いたげな論調は、まさに自制も自省もない自己特権化ではないかと私は思います。こうした立場で「今のままならいちばん困るのは、患者やふつうの国民なんだぞ」と言えば、それは社会的エリートの恫喝です。 自己特権化の傲慢さは、著者が好んで盛んにやる社会科学・人文科学理論の引用にもほの見えます。個人の趣味の読書としては確かになかなか立派ですが、井上達夫もオルテガもアレントもルーマン(某サイトで引用していました)も、読む人が読めばまったく不要なコンテクストだと喝破するでしょう。つまり、なくて成り立つ議論です。「これだけ読んでいるし、知っている」と言いたい以外の必然性を感じません。ふつうならこんな批評は書きませんが、この著者は医学以外の他分野の専門家たちを無知蒙昧呼ばわりしておきながら、逆の場合には平気で生兵法を振り回すのですから、相応の批判は受けるべきです。 しかし、このスタンスだからこそ、「情」に火がついたのです。この本を読む医師たちは、苦労していると |